波乱のバルセロナ旅行記(後半)

2007年1月16日 By 編集部員(月)

年末の旅行のことなど、すでにはるか昔のことにも感じられますが、前回「次回に続く」とうっかり書いてしまったので、バルセロナ旅行記後半をお届けします。

3日目。前夜は外から帰ってきたままの服装でベッドに倒れこみ、そのまま寝てしまったらしい。でも体調は少し良くなったかも。ホテルの朝食で味覚が復活したことを感じ、「よし、今日はいける!」とほくそ笑む。

今回の旅行の目的は、(食べ物を別にすれば)ガウディ建築を見て回ること。前日はデロデロになりながらもサグラダ・ファミリアを見るという野望を達成したので、今日はグエル公園。しかしこの公園、駅から遠かった…。感動に酔いしれているのか、熱にうかされているのか分からないぼおっとした頭の中で、「やっぱりグロテスク…趣味悪い…そこが素敵…」とつぶやく(けなしてるんじゃありません。誉めているんです)。さすがに不気味な(いえ、誉めているんです)トカゲと記念撮影する元気はなかったけれども、思う存分ガウディの世界を堪能する(ただ単に疲れてベンチに座り込んでいただけとも言う)。

そして昼食。味覚が戻って初の昼食。これは大事です。この際おのぼりさんでいい、有名なところへ行ってやる! と思い、ピカソが通ったという「4 CATS」(クアトロ・ガッツ)へ。やわらかい色調の黄色を基調にした店内には趣のある絵画が飾られ、実に居心地の良さそうな雰囲気が漂っています。「バルセロナに行ったらシーフード」。そう考えていた私はいそいそと魚のグリルとシーフード・サラダを注文。実際お味の方はものすごくおいしい! というほどではなかったけれど、英国料理に慣れ親しんだ舌プラス久々に味覚が復活した身には、感動の一言です。よーし、これから一気に食べたいものリスト消化だ!

その後はピカソ美術館へ。食と芸術でピカソを堪能したまではいいけれど、調子に乗り過ぎたせいで体調が悪化。仕方なく、バールでタパス数種をテイクアウトしてホテルに戻る。ホテルで食べるにしろ、やっぱりスペイン料理を楽しまないとね(私をここまで食に走らせるのは何なんだろう…)。

4日目。帰国日。とはいえ飛行機が出るのは夜なので、まだまだ観光プラス食べたいものリスト消化に努める。有名建築家モンタネールの作品、カタルーニャ音楽堂を見学し、ガウディの作品数点を見、熱におかされ感動しきれなかったサグラダ・ファミリアを再訪。今度は思いっきり感動する。ランチは念願のパエーリャを。1人でもパエーリャを注文できるレストランを探し(ほとんど執念…)、やっぱりシーフードのパエーリャを食す。何やかや言って結構食べたいものリストも消化。素晴らしい(このエネルギーが仕事で発揮できれば…)。

そしていよいよ帰国。帰りはセキュリティ・チェックもすんなり終わり、私の悪運続きもようやく終わりね、と安堵する…と思いきや、災難はまだ終わりきってはいなかった。乱気流に巻き込まれまくった飛行機は揺れに揺れまくり、遊園地のジェットコースターなど言語道断の私は座席にへばりつくばかり。始めは賑やかだった機内も、途中からはシーンと静まりかえる有様。強風のため空港上空で30分ほどぐるぐる回り、気持ち悪さと恐怖で耐え切れなくなりそうになった時、ようやく着陸。一息入れたいところだったけれど、終電間近だったため、へろへろになりながら駅構内を猛ダッシュ。無事家に着いた時にはまた熱がぶり返していたのでありました。

おまけ

1月2日の仕事始め。飛行機がぐぐーんと高度を下げた際に左耳に張った膜(分かります? この表現)が取れず、何とも気持ちの悪い状態で会社に向かう。年越しの膜…今年はいったいどんな1年になることやら…。(月)

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