雨降るウィブルドンで錦織選手の勇姿を観てきた

by 編集部(籠)

皆様こんにちは。英国ニュースダイジェストの(籠)です。ついに、ウィンブルドン選手権で錦織圭選手の勇姿を観ることができました!

今回もウィンブルドン名物の当日券待ちの行列に参加。前回の経験を通じて、「行列に並ぶならば、電車の始発前に動き出せ」という教訓を得たので、今回はものすごく早起きしたんです。しかも「錦織選手のプレーを生で観られるんだ」という興奮と、「起きれなかったらどうしよう」と不安が合い混ざってなかなか寝付けず、結局1時間ぐらいしか睡眠を取ることができなかった。

まだナイトクラブ帰りの酔っ払いが辺りを徘徊中の朝3時半に家を出発。ナイト・バス(24時間バスが運行しているロンドンって本当に素晴らしい)を乗り継いで、ウィンブルドン選手権の当日券待ちの行列に並び始めたのが午前4時半。既にその時点でテント組含む2000人以上が行列をつくっていました。

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薄明りの中で当日券待ちの行列をつくる人たち

早起きした甲斐あって、当日券をめでたくゲット。この日の2試合目に錦織選手が出場することになっていた18番コートへと向かい、席を無事に確保したところで問題が。もう一つのウィンブルドン名物というかイギリス名物である雨が降ってきてしまったんです。11時半に第1試合が始まる予定だったのだけど、雨のため遅延。雨が上がって試合がようやく始まったかと思いきや、またすぐ一時中断に。芝を濡らさないようシートを敷くのに必死のボール・ボーイから「ごめん、ちょっとこれ持ってて」と観客席の最前列に座っていた僕に審判用の椅子を預けられたときはさすがにたまげた。

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ボール・ボーイから渡された審判用の椅子。
どうしてほしいのかよく分からなかったので椅子が濡れないよう傘を差しながら待機してました

シートを敷き終わったボール・ボーイに椅子を回収してもらった後で、席に荷物を置いてトイレに行こうとすると、係の人から「席を取っておくことはできません。一度離れたら、もう一度並び直してもらうことになります」と言われたのでトイレにも行けず。雨は一向に止まず。いつ試合が再開するかも分からず。そんな状況に置かれると、今まで興奮状態のため感じていなかった、睡眠不足による疲労感がどっと押し寄せてきました。眠くて眠くてしょうがない。で、周囲を見回してみると、寝ている人、結構いる……。雨除けのためのポンチョを深く被り、虚無僧みたいな姿で寝ていて突然「ガクンッ」となって起きる人を何人も見ました。うん、分かるよ、その気持ち。

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雨の中、ひたすら待機する人たち


そんな状態でひたすら待機して、試合が再開されると発表があったのが夕方の5時半ぐらい。つまり、朝の行列から数えると、13時間も待機していたわけですね。しかも今から第1試合が始まるようじゃ錦織選手が出場する第2試合は何時に始まることやら、と思っていたら会場がなんだかざわざわしてきた。どうやら、錦織選手が出場するコートが第8コートに変更になり、しかも試合が今すぐ始まるという情報を誰かが得て、それが会場内で伝言ゲーム的に伝わってきているらしい。

そっから第8コートに急遽移動です。気付けばウィンブルドンの会場内を走っている人がほかにもいっぱいいて、たぶんそのほとんどが日本人(笑)。僕と同じく、早朝から修行僧のようにひたすら雨に打たれ続けて待機していた日本人の方々がきっとたくさんいらしたんでしょうね。第8コートに到着すると、観客席の8割以上を日本人が占めていました。

夕方6時ぐらいになって錦織選手がコートに姿を現すと、観客席は大喝采。記者会見などの映像では「爽やかな好青年」みたいな印象を持っていた錦織選手ですが、コートに立った彼は、ずっと力強く、凛々しく、ふてぶてしいアスリートの姿をしていました。最終セットまでもつれ込む大接戦となり、しかも前半は不調気味だった錦織選手が終盤に3連続サービス・エースを決めるなど猛烈に巻き返したことから、興奮は最高潮に。日本に向けてウィンブルドン選手権を中継しているWOWOWのスペシャル・ナビゲーター、石黒賢さんも観客席で見付けてさらに興奮。「お願い。神様勝たせて!」って高校野球のアルプス・スタンドにいる応援団みたいな気持ちになった土壇場で日没順延になってしまったのだけれど、これもウィンブルドンならではなのかな。30日(月)から再開される試合での錦織選手の勝利を祈ります。

それではごきげんよう。錦織選手頑張れ!(籠)

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