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Brockhampton Estate
ブロックハンプトン・エステート
~ナショナル・トラストの田園風景~
ナショナル・トラストの保護対象となっているのは、歴史的建造物や自然景勝地ばかりではありません。それらを取り囲む緑地帯、農村地帯など広範囲にわたっています。特に英国のカントリーサイドが美しいと言われる所以である田園風景は、国土のおよそ76%を占める農業用地が健全な営みをしてこそ成り立つ景観美です。
ナショナル・トラストは約2500平方キロという、神奈川県とほぼ同じ広大な土地を所有し管理しています。そしてその中にはカントリー・ハウスやガーデン以外にも、183もの歴史的に興味を引く小家屋、そして約2000軒の農家と農業用建物、さらに46の村も含まれています。
今回ご紹介するブロックハンプトンも、広大な土地を持ったプロパティの一つ。ハート・オブ・イングランドと呼ばれる中西部、ヘレフォードシャーにあるおよそ4平方キロの農地と、2.8平方キロの森林地帯で構成され、見事な田園風景を織り成しています。
荘厳なカントリー・ハウスや花いっぱいのイングリッシュ・ガーデンについつい目が奪われてしまいがちですが、英国らしい風景を堪能しようと思ったら、ブロックハンプトンのようなプロパティがお勧めです。
ウォーキング好きの英国人にとっては、なにもない田園地帯だけでも格好の行楽場所ですが、ただ歩くばかりではちょっと……と思っている方は、この土地の中央にあるこじんまりとしたティンバー式マナー・ハウスに立ち寄ってみてください。14世紀後期に建てられた、濠に囲まれたロマンティックな建物です。
また、敷地内にあるティー・ルームではトラスト内の農家によって作られたクリーム・ティーを楽しめるばかりではなく、ローカル・フードのジャムやオーガニック・ミートなども購入できます。地元の新鮮で安全な食材を求めてやって来る人たちも少なくありません。(文責・小野まり)
| Brockhampton Estate ブロックハンプトン・エステート |
| 住所 |
Greenfields, Bringsty, nr Bromyard
Herefordshire WR6 5TB |
| Tel |
01885 488099 (Infoline) |
| 行き方 |
車で/ ロンドンからM5の第7ジャンクションでA44を西へ。
Bromyardの東、約3.2キロ。 |
| 開園日時 |
エステートは年中無休。
ハウスは3月~11月上旬の月、火を除く毎日12:00~16:00 (但し3月上旬は土・日のみ)。 |
| Web |
www.nationaltrust.org.uk |
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Scotney Castle Garden
スコットニー・キャッスル・ガーデン
~魅惑のガーデン~
イングランドで最もロマンティックなガーデンと言えばここ、スコットニー・キャッスル・ガーデン。ロンドンの南に広がる風光明美なケントにある、英国の代表的なガーデンの一つです。
ガーデンの中心には、14世紀に建てられた、静かな湖畔に建つお城。まるで絵本の中から抜け出てきたような古城です。
18~19世紀にかけて、英国では風景式庭園(ランドスケープ・ガーデン)が人気を博していました。このガーデンは、そのデザインがあまりに整然とし過ぎているとの考えから生まれた、ピクチャレスク・スタイルという新しいコンセプトの下に作り上げられたものです。「ピクチャレスク(Picturesque)」とは、絵画のように完璧な景色のこと。ドラマティックでバラエティーに富んだ風景を意味します。
古城は、この庭を設計する際にフォーカル・ポイント(視点を集めるポイント)となるように、必要な部分だけを残して取り壊されました。さらに1952年には、当時のオーナーであったクリストファー・ハッシーとその妻エリザベスによってさまざまな植物が植えられ、1年中、彩りの絶えないガーデンへと変貌していきます。
特に5月から6月にかけての季節は圧巻です。エントランスをくぐって小道を歩くと目の前に現れる、まさに1枚の絵のような光景。古城を眼下にシャクナゲやアゼレア(ツツジ)が色鮮やかに咲き乱れています。
その花々に囲まれながら緩やかな丘を下っていくと、やがて白藤の蔦がからまる古城と、それを映し出す鏡のような湖面が目前に広がってきます。まるでロマン派の風景画の中に迷いこんでしまったような、素敵な錯覚を覚えるガーデンです。
またこのスコットニーには、広大なエステイト(領土)もあり、今の時期は水仙、やがてはブルーベルの絨毯で一面が覆われることも、お伝えしておきましょう。(文責・小野まり)
| Scotney Castle Garden & Estate スコットニー・キャッスル・ガーデン |
| 住所 |
Lamberhurst, Tunbridge Wells, Kent TN3 8JN |
| Tel |
01892 893820 (Infoline) |
| 行き方 |
車で/ M25のJunction5からA21を南下。
Tunbridge方面へ20分ほど。ロンドンからは約1時間半。
電車で/ Wadhurst から約8.8キロ。
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| 開園日時 |
3月~12月下旬の月、火を除く毎日(但し3月上旬
および11月上旬~12月は土・日のみ)11:00~17:30。 |
| Web |
www.nationaltrust.org.uk |
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Sizergh Castle & Garden
サイザー・キャッスル&ガーデン
~湖水地方のロック・ガーデン~
英国でも一番人気の景勝地「湖水地方」。英国を代表する湖畔詩人ワーズワースや「ピーターラビット」の原作者ビアトリクス・ポターがこよなく愛した故郷として、とても人気のあるところです。そして、この湖水地方の約1/4の面積はナショナル・トラストが取得し、そのプロパティとして、今なお100年前と同じ姿を留めています。
その湖水地方の南の玄関口にあたるのがケンダルです。街のメイン・ストリートはとても賑やか。保養地色の強い湖水地方ですが、このケンダルは、英国の人々の普段の暮らし振りが垣間見られる数少ない街となっています。パブやティー・ルーム、本屋さんや可愛い花屋さんなどなど……。ハンギング・バスケットで飾られたシティ・センターでは、歩いているだけでも楽しいひとときを過ごすことができます。
ケンダルの街から車で10分ほど南下すると、760年もの歴史を持つストリックランド家の居城で、ナショナル・トラストのプロパティでもある「サイザー・キャッスル」があります。古城の内部には、エリザベス朝を代表する家具や美術品が展示され、中でもオークの木を彫刻したはめ込み式の壁細工は、当時の最高傑作として大切に保存され、室内をエレガントに飾っています。
また、城内にはティー・ルームもあり、歴史を刻んだ石壁に囲まれていただくクリーム・ティーは、中世のお伽の国へタイムスリップしてしまったような感覚も味わわせてくれます。
ツタの絡まる塔を中心とした城の周りには、ロック・ガーデンを始め、ハーブ、ワイルドフラワーなどの庭園が囲み、中世の歴史ある城をさらに趣きのあるロマンチックな建造物として演出しています。ロック・ガーデンには120種類以上のシダ類とともにモミジやツタなどが繁り、その間には可愛い花々が顔を覗かせていて、こちらも古城に負けない素晴らしさです。(文責・小野まり)
| Sizergh Castle & Garden サイザー・キャッスル&ガーデン |
| 住所 |
Sizergh, nr Kendal, Cumbria LA8 8AE |
| Tel |
015395 60951 |
| 行き方 |
M6を出口36で降り、A590をKendal方面へ。その後、Lake DistrictからA591を北上して、すぐ。
電車で/ Oxenholme から約4.8キロ。
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| 開園日時 |
3月中旬~11月上旬迄の金・土を除く
毎日11:00~17:00(ハウスは13:00から)。 |
| Web |
www.nationaltrust.org.uk |
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Waddesdon Manor
ワデスドン・マナー
~プチ・ベルサイユで自家製ワイン~
英南東部のバッキンガムシャーは、大物ロック・スターなど有名人の邸宅が多いことで有名な地域です。そのなかでも桁違いの大物の大邸宅がここ、ワデスドン・マナー。村を一望する丘の頂上に建てられた邸宅はフレンチ・ルネッサンス様式で、英国内では類を見ないカントリー・ハウスです。
1874年、ワデスドン・マナーはフェルディナンド・ドゥ・ロスチャイルド男爵により建造が開始されました。「ロスチャイルド」というと、日本ではあまり馴染みがないかも知れませんが、欧米ではこの一族の名を知らない人はまずいない……といっていいほどの有名なファミリーです。
ワデスドン・マナーは、そのロスチャイル家のマイヤー・アムシェルの息子の一人で、ロンドンで成功したフェルナンドが社交のもてなしの場として、また彼の膨大な美術コレクションを展示する場として建造されました。それらのコレクションの数々は、パリのルーヴル美術館やニューヨークのメトロポリタン美術館にも匹敵するほどの価値があると言われています。
またガーデンは英国で最も立派なヴィクトリア式庭園の一つであると賞賛されています。ハウス南面に広がるフォーマル・ガーデンは、華やかな花々の競演で、そのロココ調の情景は、まるでフランスのベルサイユ宮殿の一部を見ているかのようです。
また、園内にはロスチャイルド・ワイナリーのワインやシャンパンを味わうことのできるマナー・レストランがあります。ショップやレストランは、ここでしか手に入らないロスチャイルド・グッズを求める世界からの観光客でいつも賑わっています。
コレクションは毎年テーマごとに展示内容が変わり、ガーデンも季節ごとに違った彩りをみせてくれます。今でも時折、ロスチャイルド家主催のパーティーが催されるこのハウスは、世界的な大富豪の贅を尽くしたライフスタイルを垣間見ることができる貴重なプロパティです。(文責・小野まり)
| Waddesdon Manor ワデスドン・マナー |
| 住所 |
Waddesdon, nr Aylesbury, Buckinghamshire HP18 0JH |
| Tel |
01296 653226 |
| 行き方 |
車で/ Aylesburyの北西約9.6キロ。 Londonから西方面へ向かうM40で出口6または7(Thame & Long Crendon径由)。
または東方面へ向かうM40で出口9(Bicester径由)。
電車で/ Aylesburyから約9.6キロ。。 |
| 開園日時 |
ハウス/ 3月下旬~10月末の月、火を除く毎日 11:00~16:00(タイム・チケット制)。 |
| Web |
www.nationaltrust.org.uk |
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Clandon Park
クランドン・パーク
~春の訪れを感じる~
暗くて長い(しかも今年は特に雨が多い!)英国の冬、真只中。春の訪れを心待ちにしている方も多いと思います。そんななか、ロンドンからも日帰り可能なクランドン・パークは、誰よりも早く春の訪れを感じられるプロパティです。
ここはヴェネツィア生まれの高名な建築家、ジャコモ・レオニ(1686~1746)によって、1730年代前半に建造されました。レオニの建築作品のなかでは、最も良い状態で現存していることでも知られています。
なかでもハウスの入口、大理石でできた天井の高いマーブル・ホールは、ヨーロッパで最も美しい玄関ホールの一つと言われているほどの素晴らしさです。
そして、もう一つ忘れてはならないのがタペストリー・ルーム。正式な結婚式も挙げることができ、春になると毎週何組かのカップルが、映画のワンシーンのような素敵なウェディングを演出してくれます。
さて、春の訪れを真っ先に感じることができるガーデンに目を向けましょう。南正面には、美しい花壇のオランダ式サンク・ガーデン。また、ハウスの周りは3月にもなると、一面のラッパ水仙で覆われます。明るい太陽の陽射しと黄色い水仙の絨毯は、思わず顔がほころんでしまうような、気持ちまで温かくなる光景です。
ガーデンを散策していると、この国には珍しい、不思議な小屋に出会えます。それはマオリ族の公会堂で、何と1886年にニュージーランドのタラウェラ山の大噴火の際、灰に埋もれ残った小屋をはるばる運んできたもの。当時153名の村人たちが命を落としたなか、この小屋に避難したわずかな人たちは助かったそうです。
このパークはそのほか、陶人形や家具のコレクションの数の多さでも有名です。また、地元の食材を生かしたレストランでは、モダン・テイストな英国料理をお手頃な価格で楽しむことができます。
| Clandon Park クランドン・パーク |
| 住所 |
West Clandon, Guildford, Surrey GU4 7RQ |
| Tel |
01483 222482 |
| 行き方 |
車で/ロンドンからM25、ジャンクション10からA3を南下。
Guildford の東、約4.8キロ。West Clandon A247沿い。 電車で/Clandonから約1.6キロ。 |
| 開園日時 |
3月中旬~10月末までの火~木、日曜日のみ。 |
| Web |
www.nationaltrust.org.uk |
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