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オスタリー・パーク
Osterley Park
オスタリー・パーク
ロンドンのオアシス
ナショナル・トラストは大都会ロンドンにも素晴らしいプロパティをいくつか保護しています。その1つがこのオスタリー・パーク。ここでは英国ならではのカントリー・ハウスを気軽に堪能することができます。 

このカントリー・ハウスは、18世紀に活躍した大建築家ロバート・アダムの手によって建てられました。またハウス内の調度品は国の文化財として、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館が管理しています。室内装飾のみならず、カントリー・ハウスの外も内もすべてが文化財として大変貴重であることを実感できるはずです。

駅から5分も歩くと、ここのゲートが見えてきます。門をくぐるとそこには一直線に伸びた緑深い並木道があり、その左右には広大な牧草地。ロンドン郊外の住宅街から一瞬にして、カントリー・サイドに迷い込んでしまったかのようです。その素晴らしいロケーションのせいか、このオスタリーは建物も庭も、テレビの歴史ドラマや映画のロケ地として度々使われていることでも有名です。特にこの一帯はインド系移民が多く住む場所柄、人気上昇中のボリウッド映画の舞台としてもよく使われています。また最近では映画「ミス・ポター」にも登場しました。

このオスタリーには6部屋続きの立派なギャラリーがあります。今年で7年目を迎えたHENRO展は、2001年このギャラリーを皮切りに開催されました。以来3回、展覧会を開いているので、とても馴染みの深いプロパティの1つです。

建物の外へ出れば、大きな湖を背景とした造園が広がり、子供たちや家族連れが思い思いに楽しんでいます。特に休日の光景は、日本でかつてよく行った昭和記念公園のそれを思い出させてくれるほどです。

一流の美術館として、また人々の憩いの場所として、このオスタリー・パークはロンドンっ子たちのとっておきの場所です。(文責・小野まり)
Osterley Park & House
Address Jersey Road, Isleworth, Middlesex TW7 4RBmap
Tel 020 8232 5050
Access A4のHammersmithとHounslowの中間あたり。
最寄駅: 地下鉄Osterley駅
Open Hour 月、火を除く毎日午後。ただし12月中旬~3月中旬まで休館。
Website www.nationaltrust.org.uk
チャールコート・パーク
Charlecote Park
チャールコート・パーク
シェイクスピアゆかりのプロパティ
1564年4月26日、イングランド中部のストラットフォード・アポン・エイボンで誕生したとされているウィリアム・シェークスピア。言わずと知れた英国、いや世界を代表する劇作家である彼とゆかりの深いプロパティがあります。

ストラットフォード・アポン・エイボンの市内から車で10分ほど走ると見えてくるのが、エイボン河畔に建つ素晴らしいマナー・ハウス。築およそ700年、貴族のルーシー家が現在もなお暮らし続けているチャールコート・パークがナショナル・トラストのプロパティとして一般公開されています。

このチャールコートには、広大なディア(鹿)・パークがあります。かつてシェイクスピアが敷地内の狩猟場で密かに鹿狩りをしていた際、当時の当主サー・トマス・ルーシーに見つかり、尊大な態度で叱りとばされたそうです。後にそのお返しとばかりに、シェイクスピアはこの当主をモデルにして「ヘンリー5世」の老いぼれ判事を描いたとされています。

さてこのプロパティで最も魅力的に感じるのは、屋敷の前を流れるエイボン川です。美しく整えられたフォーマル・ガーデンからそのままエイボン河に続く石段は、フライ・フィッシングを趣味としている者にとっては羨ましい限りの光景です。

またこのお屋敷の一角は「ホリデー・コテッジ」としてナショナル・トラストが運営するセルフ & ケータリング・タイプの貸し別荘にもなっています。3つのベッドルームに暖炉のあるリビング・ルームとダイニング・ルーム、そして食器からオーブンまで、すべてが兼ね揃えられたキッチン。さらにガーデンを見下ろす、6畳は優にあるバスルーム。家族で、または友人と共に楽しむことができます。

ここを管理するマネージャーさんも「夏は午後10時ぐらいまで明るいし、早朝や夕刻にここのガーデンを一人占めできるホリデー・コテッジは、皆の憧れです」と誇らし気に語ってくれました。(文責・小野まり)
Charlecote Park
Address Warwick, Warwickshire CV35 9ERmap
Tel 01789 470277
Access 車で: Stratford-upon-Avonから東へ約9.6キロ、B4086沿い。
電車で: Stratford-upon-Avonから約8.8キロ、またはWarwick から約9.6キロ。 Leamington Spa から約12.8キロ。
Open Hour 10月28日まで12:00~17:00(但しガーデンは10:30~18:00)
Website www.nationaltrust.org.uk
ストアヘッド
Stourhead
ストアヘッド
絵画から生まれた18世紀の風景式庭園
英国の風景式庭園(ランドスケープ・ガーデン)の最高峰、ストアヘッド。

17世紀の画家クロード・ロランの絵の世界を見事なまでに再現したガーデン。湖や神殿で構成されたその風景は、ため息をつくばかりの美しさです。湖越しに見えるパンテオンやアポロ神殿に、丘の上の十字塔。広大な敷地には樹齢何百年もする大樹が生茂り、四季折々の美しさを演出してくれます。

私たち家族が最初にここを訪れたのは1999年。当時息子はまだ4才でしたが、その息子までもが「ココ、きれいなトコだねぇ」と感心していたのが懐かしく思い出されます。以来、自分の展覧会開催の際に、また時には友人を連れた旅行でこのストアヘッドを毎年のように訪問していますが、微妙に変化するのが左の絵に描いた休憩用のベンチの位置です。99年には撓わに咲き誇るしゃくなげの下にあったのが、去年はやや離れた場所に配置変えしてありました。きっとベンチの下の花たちがたまにはお日さまを仰げるようにとの、ガーディナーたちの心遣いからなのかも知れません。

ここを初めて訪れる人は、庭の入り口から続く小道を抜け、湖にかかるアーチ型の橋を目にした瞬間から、詩的な風景が絵画ではなくそこに現存している事実に驚嘆することでしょう。その美しさは2005年に公開された映画「プライドと偏見」のロケ地にもなったことからも証明できます。

またストアヘッドの美しさは人工的な造りものだけではありません。春には一面のラッパ水仙、マグノリア、そしてシャクナゲ。夏場はアジサイ。さらに秋の紅葉。また陽の高さによって1分ごとに違う光景を目にすることができます。またガーデン周辺のブルーベルも見逃せません。ここでは英国人が「パラダイス」といって憚らない楽園を堪能することができます。

またレストランなども充実しているので、日本から来た友人などを案内するには、うってつけの場所です。 (文責・小野まり)
Stourhead
Address Stourhead Estate Office, Stourton, Warminster, Wiltshire BA12 6QDmap
Tel 01747 841152
Access 車で: LondonからM3で南下しJunction8からA303を西へ約80キロ程、B3092沿い。
●Gillinghamから10.4キロ、Bruton から 11.2キロ
(最寄駅から送迎バス有り、要予約 Tel: 01747 861222)
Open Hour

月~日 9:00~19:00(但し冬期は日没時に閉園)

Website www.nationaltrust.org.uk
20 フォースリン・ロード、アールトン 
20 Forthlin Rord, Allerton
20 フォースリン・ロード、アールトン
ポール・マッカートニーのファミリー・ハウス
1998年に元ビートルズのポール・マッカートニー自身の希望でナショナル・トラストに寄贈されたこの家は、ポールが12歳からビートルズのメンバーとして独立するまで過ごした家です。この家を初めて訪れた99年、今では旧友の1人となったジョンこと、ポールによく似た着任間もないプロパティ・マネージャーが、快く迎え入れてくれたことが懐かしく思い出されます。

彼の話によれば、寄贈された時にはポールが住んでいた当時の面影は全くなかったそうです。しかしナショナル・トラストは、カメラが趣味だったポールの弟マイクが写していた数々の写真を元に、壁紙やソファー、台所の食器の位置、そして今回の絵に描いた裏庭に干してある洗濯物までも、出来る限り忠実に再現させたそうです。

家の中に入ると、ビートルズ初期の数々の名曲が産み出された、意外なほどこじんまりとしたリビングが。そしてダイニング、台所と、1950~60年代にかけて彼らが過ごした空間が覗けます。そして2階に上がるとポールや両親たちの寝室。家の中には、まだ名も無い青年であったジョン・レノンやポールが自宅で音合わせをしている写真など、ここでしか見られない貴重な品々と出会うことができ、自称「ビートルズ・ファン」としては、胸が熱くなるプロパティです。

当時の裏庭は非公開でカーテン越しにしか見ることができなかったのですが、特別に通してもらい描くことができました。スケッチを始めた途端、小雨がパラパラと降ってきましたが、ジョンがニコニコとしながら、大きなパラソル傘を差してくれたのが忘れられません。またスケッチの後に彼が「身体が冷えただろう」と、ポールとジョン・レノンがお気に入りだった台所で紅茶を入れてくれました。僕にとってはこれほど贅沢なティー・タイムはなかったかも知れません。 (文責・小野まり)
20 Forthlin Road, Allerton
Address 20 Forthlin Road, Allerton
Tel 0870 900 0256 (インフォメーション・ライン)
Access ナショナル・トラストの専用バスでの訪問者のみ入場できます。専用バス・オンライン予約:
www.nationaltrust.org.uk/beatles 1日4便。
Open Hour 3月21日~10月28日までの月・火を除く毎日
(但し予約のみ)。
メンディプス
Mendips
メンディプス
ビートルズの源流を求めて
ナショナル・トラストでは、前号で紹介したポール・マッカートニーのファミリー・ハウスに加えてもう1つ有名なビートルズゆかりの地を保護しています。それがジョン・レノンが青年時代を過ごした家、メンディプスです。

ジョン・レノンは5歳の時に、母方の伯母マリー・スミス(通称ミミおばさん)に引き取られ、このメンディプスで暮らすようになります。メンディプスがあるメンローブ・アベニューは、リバプールの中心地からわずか5マイル(約8キロ)ほど離れた緑の多い落ち着いた住宅街になっており、家の裏手には小さな通りを挟んでビートルズのヒット曲で有名になったストロベリー・フィールドがあります。そしてメンローブ・アベニューの先には、ペニー・レーン通り。ビートルズの世界をそのまま体験できるエリアです。

ストロベリー・フィールドは、残念ながらナショナル・トラストのプロパティではありません。数年前まで孤児院として運営されていましたが今は閉鎖されてしまい、いつ取り壊されるか、はたまた保護されるのか、分からない状態となっています。

実際に現地を訪れると、ストロベリー・フィールドの園内には入れず、ゲートしか目にすることはできません。しかしその緑深い奥に、あの名曲「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」の世界が広がっていると思うと、やっぱり描かずにはいられませんでした。

メンディプスでは常駐のナショナル・トラストのスタッフから、この家にまつわるジョンの思い出話や、曲作りの相棒であるポール・マッカートニーと過ごした当時の様子など、ここでしか聞けない興味深い解説を聞くことができます。恐らく訪れる人々は年代を問わず、ビートルズやジョンへの思いを改めて深めることでしょう。(文責・小野まり)
Stourhead
Address Woolton, Liverpool
Tel 0870 900 0256
Access ナショナル・トラスト専用バスの利用者のみ入場可。
専用バス・オンライン予約: www.nationaltrust.org.uk/beatles
Open Hour 3月21日~10月28日までの月・火を除く毎日(要予約)。
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