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10 April 2008 vol.1142
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プチ落語会を始めて2年が過ぎた。おかげさまで、今でこそ毎回大入り満員だが、はじめはずっと英語でやっていたので、けっこう苦労した。落語の「ら」の字も知らない英国人を相手にするのだから、そう簡単にはウケない。それでも物珍しさに大入りのときもあれば、お客さんがたった4人のこともあった。
そのほとんどの会に、一人で来てくれていたおじいちゃんがいた。いつも誰よりも早く予約し、誰よりも早く来場。初めての会のとき、ほとんどが英国人で会場がシーンとしているなか、一人大きな拍手でエールを送ってくださったのも、おじいちゃんだった。そうそう、こんなことも。よ~し、今月はおじいちゃんの喜んでくれそうなネタにしたぞ~! 大爆笑しているに違いない! とステージから客席を見ると、なんとおじいちゃん、爆睡! 1時間以上も早く到着し、落語が始まるころには疲れてしまったのか、落語の心地よいリズムでよく眠れたのか? 結局、最後まで寝ていた……。
つい先月の会も、子供スペシャルにもかかわらず、1番予約はやっぱりおじいちゃんだった。受付にある予約者リストの1番上には、おじいちゃんの名前があった。でも、すべての予約者氏名の横には印がついているのに、おじいちゃんの名前の横は空白。会が終わり、空っぽの会場に残ったボランティアの方が目に涙を浮かべて言った。「いつも来てくださっていたおじいちゃん、4日前に亡くなったそうです……」。信じられなかった。
杖をついて息せきながら、いつも1番に笑顔でやって来てくれたおじいちゃん。落語を始めたばかりの私を今までずっと応援してくれていたおじいちゃん。もう、観に来てくださることはないんだ……。
でもあの日の落語会には、おじいちゃんの魂が1番に来てくださっていたような気がする。だって、ちゃんと一番上に名前があったんやから!もっともっと上手く喋れるようになって、居眠りも出来ないほど笑わすから、天国で観ててくださいね。今まで本当にありがとうございました!
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