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Fri, 20 September 2019

本当に使える会計

経営において会計は身を守る防具だけでなく、勝ち抜くための武器にもなります。英国日系企業の経営者が知っておきたい会計トピックを、会計のプロが分かりやすく解説。

今年2回目の予算案

7月8日に発表された今年2度目となる予算案において、企業にとって最も重要な発表内容は何でしたか。

  • 法人税の税率が現行の20%から2017年4月1日には19%に、2020年4月1日には18%に引き下げられます。
  • 年間利益が2000万ポンド以上の企業と企業グループには法人税の前払いが求められます。2017年4月1日以降に始まる会計年度からの適用です。新たな規則の対象とならない企業は、これまで通りの納税方法を続けることができます。
  • 年間投資償却(AIA: Annual Investment Allowance、適格な設備投資については年間の上限額までなら100%を償却可能)の上限は20万ポンドに固定され、2016年1月1日以降の出費から適用されます。
  • 取得した営業権に対する法人税控除は2015年7月8日に廃止されます。
  • 英国内での損失を、その損失を出した企業の支配下にある外国法人の課税と相殺することを阻止する改正が、2015年7月8日から導入されます。
  • 2016年1月1日から銀行の法人税に新たに8%の追加課税が導入され、銀行の課税対象利益に適用されます。同時に、銀行のバランス・シートに対する現在の課税は段階的に引き下げられ、2021年には0.1%となります。
  • 2016年4月1日から25歳以上の労働者に対して7.2ポンドの全国生活賃金制度が導入されます。2020年までには9ポンドに引き上げるとされています。
  • ほかの発表内容についてはどうですか。

    • 永続的ノンドミサイル(非永住者・永住する意思のない者)の待遇が2017年4月から廃止されます。
    • 大家に対する住宅ローンの金利控除は、所得税の基本税率(20%)のみに制限されます。これは2017年4月からの4年間で段階的に導入されます。
    • 200万ポンド未満の価値の住宅用不動産に対しては、2017年から17万5000ポンドの移転可能な相続税控除が導入されます。
    • 年金貯蓄の課税控除は、所得税の高額税率(45%)納税者に対しては、2016年からは最低1万ポンドまでの漸減控除となります。
    • 政府は、現政権の間は付加価値税(VAT)や所得税、ナショナル・インシュランスの税率を引き上げないことを法規で定めます。
    • 配当課税控除は廃止され、代わりに年に5000ポンドの非課税の配当控除が導入されます。配当に対する税率は基本税率の納税者では7.5%となり、40%の税率の納税者では32.5%、追加税率の納税者では38.1%にそれぞれ定められます。
    • 大きな改正点が発表されましたが、これは事前に予想されていましたか。

      財務相の発表前に一部は漏れ伝わっていましたので、相続税や年金貯蓄の控除の改正は概ね予想されていました。所得税やナショナル・インシュランス、VATを現政権中には引き上げないという約束や福祉改革も大方の予想通りでした。しかし、法人税の引き下げや個人に対する配当への課税方法の改正は全く予想外のことで、議論を呼んでいます。

      今後はどうなりますか。

      財務相は、財政赤字を減らして黒字となるように経済の転換を目指すと明確に打ち出しました。つまり緊縮策は当面は続き、政府の歳出削減はさらに拡大し、福祉改革が導入されます。

      john ニック・ニコラウ
      パートナー
      税務パートナー。国境を越えて展開する日系企業や駐在員への税金アドバイスなど、国際税務を専門とする。税金はコントロール可能な経費、というのが持論。初孫と遊ぶのが週末の楽しみ。

 

パートナー陣

  • 会計パートナー陣スティーブン
  • 会計パートナー陣ポール
  • 会計パートナー陣ニック
  • 会計パートナー陣ジョン
  • 会計パートナー陣イアン
  • 会計パートナー陣シャロン
  • 会計パートナー陣祐介

当記事はあくまでも一般的な情報を提供する目的で作成されており、専門的なアドバイスを目的としたものではない為、これを受けての対応は独自の責任の下で行ってください。
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