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Wed, 03 June 2020

本当に使える会計

経営において会計は身を守る防具だけでなく、勝ち抜くための武器にもなります。英国日系企業の経営者が知っておきたい会計トピックを、会計のプロが分かりやすく解説。

2016年度予算案

法人税の税率が変わることになったのですね。

英国における法人税の標準税率が2015年4月から20%に引き下げられたのは周知の通りです。この税率が2017年4月1日から19%に引き下げられることが示されていましたが、今回は2020年4月1日より同税率を当初予定されていた18%から17%に引き下げる方針が発表されました。

企業の損失の控除について改正があったと聞きましたが。

その通りです。2017年4月1日からは、利益が500万ポンドを超える場合に繰り越して相殺できる損失が利益の最大50%までとなります。グループ企業の場合は、この500万ポンドの許容額がグループ全体に適用されます。現行の「ストリーミング・ルール」は、2017年4月1日以降に生じる損失による相殺については柔軟となるため、繰り越す際に他の収入源やグループ内の他の企業からの利益と相殺できるようになります。

法人税でほかに重要な改正は何かありますか。

全体的に他の改正の大部分は既存の規則を強化するもので、既存の規則が悪用される可能性があると歳入関税庁(HMRC)が考える内容が相当します。例えば、2017年4月1日から大手多国籍企業が利子費用を損金として税控除を受けることを制限する新たな規則が導入され、利払いに対する控除は、英国の所得の30%に制限されます。ただし、グループ企業で正当な利払いが高い場合を除きます。

ロイヤルティーの支払いやハイブリッド・ミスマッチ(複数国間での税務上の取扱いの差異)の利用に関する規則も強化されました。

個人に対する課税はどうですか。

全体的には、所得税率が課されない基礎控除額の引き上げに伴って、各税率が適用される所得額の下限などが引き上げられます。不動産収入と取引収入に対しては、新たにそれぞれ1000ポンドの控除が2017年4月から導入されます。1000ポンド以下の不動産収入または取引収入がある個人は、その収入の申告や納税が不要となります。1000ポンドを超える収入のある人は、通常の方法で費用を控除するか単純に1000ポンドの控除を利用できます。

興味深いのは、これまでの配当税控除が2016年4月から撤廃され、新たに年5000ポンドの配当控除が導入されたことです。この控除額を超える配当収入に対しては、税率が次のようになります。

  • ● 基本税率の納税者は7.5%
  • ● 高所得税率(40%)の納税者は32.5%
  • ● 最高税率(45%)の納税者は38.1%

配当収入が年に5000ポンドを超える個人にとっては、実質的に7.5%の税率引き上げとなります。

ノンドミサイル(非永住者・永住する意思のない者)の個人に対する課税では、何か改正はありましたか。

2015年の夏の予算案で既に発表されているように、英国のノンドミサイルである個人が過去20年間の課税年度のうち15年間を英国で居住している場合には、英国のドミサイルと見なされます。また英国生まれで元は英国のドミサイルであった個人は、英国に居住する間はドミサイルに戻ることにご留意ください。政府は、国外の組織を通じて間接的に保有する英国の居住用不動産についても2017年4月6日から相続税(IHT)を課すことを法制化します。こうした措置は、英国の長期居住者には大きな影響を与える場合があります。

ニック・ニコラウ ニック・ニコラウ
パートナー
税務パートナー。国境を越えて展開する日系企業や駐在員への税金アドバイスなど、国際税務を専門とする。税金はコントロール可能な経費、というのが持論。初孫と遊ぶのが週末の楽しみ。

 

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当記事はあくまでも一般的な情報を提供する目的で作成されており、専門的なアドバイスを目的としたものではない為、これを受けての対応は独自の責任の下で行ってください。
正式なアドバイスは、全体的且つ詳細状況を把握した上にのみに提供される必要があります。また、ここに記載の情報は、執筆当時において最も正確なものとして提供を行っています。
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