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Wed, 23 October 2019

本当に使える会計

経営において会計は身を守る防具だけでなく、勝ち抜くための武器にもなります。英国日系企業の経営者が知っておきたい会計トピックを、会計のプロが分かりやすく解説。

第35回: 英国での不動産投資Q&A パート4

歳入関税庁(HMRC)が不動産の課税に高い税率を導入すると聞いていますが、これは本当ですか。

200万ポンド(約2億5000万円)を超える居住用不動産については既に課税額が引き上げられていますが、これに加えて新たな課税が導入される予定です。また不動産を最終的に処分する際に生じる利益に対して課せられるキャピタルゲイン税も一部を改正する案が提示されています。ただ注意したいのは、こうした新しい規則は200万ポンドを超える居住用不動産だけに適用されるという点です。

それでは、200万ポンド以下の不動産に対する課税については変更はありませんか。

大まかに言えば、変更はないと言っていいでしょう。商業不動産についても特に変更はありません。

200万ポンド以下の不動産投資を考えていますが、税対策の面ではどういった所有形態が最も効果的ですか。

どのような所有形態が適切であるかは、その投資家を取り巻く現在の状況や将来に期待できるであろう収入の大きさによって違ってきます。一般的に、不動産を賃貸に出して得られる純利益は英国での収入として課税されます。その場合の税率は、所有者の法的地位によって次のように異なります。
● 個人の場合は累進課税(20~50%)
● 英国企業は20%か24%
● 英国非居住者の企業は20%

それでは、税対策において最も効果的な所有形態は「英国非居住者の企業」ということになりますか。

賃貸料収入の場合、通常はそうなります。ただし、その不動産に実際に住むなど個人的な理由で不動産を利用しようとする場合には、企業としては不必要な課税が生じることもあります。また英国では現在、個人の本宅の売却で得られる利益は免税となっている点も忘れてはいけません。

英国の不動産には相続税が課せられる可能性があるということも聞いています。

相続税は、所有者が居住者またはドミサイル(永住者・永住する意思のある居住者)である場合は英国にあるすべての資産に課税されます。ただし、不動産の所有者が非居住者や英国以外で設立された企業ならば、その資産は英国の相続税の対象とはなりません。合法的に非居住者と見なされる企業の株式は英国の資産ではないため、通常はドミサイルのルールに従って、相続税の対象としては除外されるからです。

私は英国の居住者ではないものの賃貸収入がありますが、どのように英国で税金を負担するのですか。

海外の家主はHMRCに登録する必要があります。不動産仲介業者が関わっている場合には、こうした業者が非居住者家主スキーム(The Non-Resident Landlord Scheme)の下で基本的な登録を処理することが多くなります。こうした形での基本的な登録だけの場合は、不動産業者や賃借人が、借り主から賃貸料を通じて基本税率で源泉徴収税を徴収しなければなりません。ただし、家主の税務がきちんと更新されており、家主が納税申告をして期日通りに未払いの課税額を支払うことで同意していれば、源泉徴収をせずとも家主に賃貸料の総額を支払うことが認められます。

そのほかに何かアドバイスはありますか。

英国の課税システムは複雑ですし、状況によってその内容は大きく異なるため、常に専門家のアドバイスを受けるようお勧めしています。

ニック・ニコラウ ニック・ニコラウ
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税務パートナー。国境を越えて展開する日系企業や駐在員への税金アドバイスなど、国際税務を専門とする。税金はコントロール可能な経費、というのが持論。初孫と遊ぶのが週末の楽しみ。


 

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当記事はあくまでも一般的な情報を提供する目的で作成されており、専門的なアドバイスを目的としたものではない為、これを受けての対応は独自の責任の下で行ってください。
正式なアドバイスは、全体的且つ詳細状況を把握した上にのみに提供される必要があります。また、ここに記載の情報は、執筆当時において最も正確なものとして提供を行っています。
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