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Wed, 17 January 2018

Lifetime ISAの仕組み

2016年の春の予算にて、新貯蓄制度となる「Lifetime ISA」が2017年4月より開始されると発表されました。18歳から40歳までの方にとっては朗報です。今回はこの新制度の仕組みについて勉強してみましょう。

Lifetime ISA(LISA)はどのような趣旨で始まることになったのでしょうか。

不動産価格は上がる一方で、若い世代はますます不動産の購入が難しくなっており、また老後の資金計画も不安視されています。そこで比較的若い世代を対象として、最初の住宅購入資金や定年後の資金の積み立てを目的として長期間かつ柔軟性の高い貯蓄の促進及び手助けをするために2017年4月からLISAが開始される予定です。

LISAの仕組みを教えてください。

 18歳から40歳までの方はLISA口座を開設し、年4000ポンド(約65万円)まで積み立てることが可能です。各税年度末にその年に積み立てられた金額の25%までのボーナスを政府が同口座に支給。限度額の4000ポンドを積み立てるとボーナス支給は年1000ポンド、1年で計5000ポンドの積み立てができます。通常のISA同様に、口座内で発生する金利・配当・売却益は非課税かつ複利で運用できることに特徴があります。

18歳から40歳までなら誰でもこの仕組みを利用できるのですね。

口座開設は40歳までですが、積み立て・ボーナス支給限度年齢は50歳です(40歳で開始した人は10年間積み立て可能)。18歳から50歳まで毎年限度額まで積み立てると、政府から支給されるボーナスは総計3万2000ポンドとなります。

この制度の不利な点はありますか。

資金の引き出し用途に制限が付けられることです。最初の不動産購入のためか、60歳以降の資金としてのみ利用することができるという制限が付きます。


 LISAの概要

不動産購入の条件などはどうなっていますか。

投資用や別荘用ではなく、居住用であること。また「First Time Buyer(一生涯で初めて不動産を購入する方)」であることが条件で、購入価格の上限は45万ポンドです。この目的であれば、政府からのボーナスを含むLISAの全額までを引き出すことができます。ご夫婦で購入する場合など共同で購入する場合でも、それぞれのLISAファンドを引き出して頭金にすることが可能です。購入の際は、ISA運営会社が不動産購入を司る弁護士にLISA資金を直接振り込みます。万が一不動産購入が遂行されない場合は、LISA資金は同じISA運営会社に返金されます。

定年用の資金とするための条件は何ですか。

60歳以降であれば、資金使途が何であれ、全額または部分的に資金を引き出すことが可能です(ボーナスを含む)。引き出した資金は非課税、引き出さなかった資金は継続して非課税で運用することができます。

60歳前に最初の不動産購入以外の目的で資金を引き出すことはできますか。

引き出すことは可能ですが、それまでに追加されたボーナスとそれに加えられた金利を返金しなければなりません。さらにはそれ以外(本人がしてきた貯蓄とその金利)の引き出し額に5%のチャージが課されます。

不動産を購入しようと思っているので利用するべきですよね。

通常のISAでは、政府からのボーナスが付け加えられませんのでLISAをまず利用し、まだ貯蓄する余裕があるようであれば通常のISAを利用されると良いと思います。尚、2017年4月からはLISAを含むISAの限度額が2万ポンドになる予定です。LISAの更なる詳細については今後、政府が関連業界との協議を経て、秋の予算案で発表される見込みとなっています。

 
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和枝ドゥルーリー APFS© 和枝ドゥルーリー APFS
日本人ファイナンシャルアドバイザー(CFP)。十数年間の米英系投資銀行勤務を経て、FAとして独立。日英両方の資格を有する。大手独立系FA会社に所属。
E-mail: info@kazuedrury-ifa.co.uk
Web: www.kazuedrury-ifa.co.uk

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