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ロンドンのゲストハウス
Tue, 18 June 2019

工事が始まって数カ月が経過
ロンドンの東西を結ぶクロスレイルとは

ロンドン市内及び周辺地域の交通をより活発化することが期待されている新規鉄道、クロスレイル。昨年5月より工事が始められており、トンネル区間の設置が予定されているロンドン中心部では、既に街並みが変わり始めている。

 

Crossrail クロスレイル路線図

数字で見るクロスレイル
開通予定は2017
総走行距離は118.5キロ
地下路線の距離は22キロ
ピーク時の運行本数は1時間当たり24
最高時速は160キロ
総建設費は160億ポンド
クロスレイルの建設に伴う影響
トッテナム・コート・ロード駅付近での
路線変更を実施しているバス
7、8、10、25、55、73、98、390、
N7、N8、N10、N55、N73、 N98、N207

*ロンドン交通局が2009年12月21日に発表

計画承認までに数十年

クロスレイル
クロスレイル計画について協議するジョンソン・ロンドン市長(写真左端)とブラウン首相(同中央)

ロンドンを横断する新規鉄道クロスレイルの計画案が本格的に持ち上がったのは、1980年代後半のこと。以来、計画は幾度となく国会で議論されては持ち越しの歴史をたどってきた。

計画が実行に移されなかった理由の一つとして、その莫大な工事費用をどのように、誰が調達するかという点が解決されなかったことが挙げられる。しかしながら、計画を実行に移すために必要な160億ポンド(約2兆3800億円)の予算を欧州投資銀行からの借り入れなどによって確保できる見通しが立ったのであろう、2007年に同案は下院を通過。2008年7月22日に正式に認可され、昨年5月15日には、開業後の主要な駅の一つとなると考えられているカナリー・ワーフで工事が始まった。

周辺地域に与える影響

2017年に開業が予定されているクロスレイルの路線は、西はバークシャーのメイデンヘッドから始まり、東側はロンドン東部に位置するホワイトチャペルで分岐し、北東部はエセックスのシェンフィールドまで、南東路線はテムズ河を越えてアビィ・ウッドまで走ることになっている(このほかに幾つかの分岐路線の計画が立てられているが、開通は2017年以降となる予定)。その路線図を見ると、クロスレイルという名の通りロンドンを横断し、今のところ容易ではない東西の行き来を活発化させることが大いに期待できる。とりわけ、2012年のロンドン・オリンピック後の具体的な開発案が多くないロンドン東部地域にとっては、地域活性化の重要な足がかりとなるだろう。ただ、同線乗り入れによって予想される不動産価格の変動により、住宅が比較的割安なロンドン東部にしか住めない所得者層への影響等は、まだ十分に議論されていないようだ。

ロンドン中心部で大規模な工事

クロスレイル計画では、できるだけナショナル・レイル、ロンドン地下鉄、オーバーグラウンド、ドックランズ・ライト・レイルウェイなどの既存駅を利用するので、多くの地域において想定される工事は駅舎の拡張程度。ただ地下トンネル路線となるロンドン中心部では、大きな工事が実施される見込みとなっている。

昨年1月、ロンドン中心部トッテナム・コート・ロード駅付近にあり、英国商業音楽を語る上で最も重要なライヴ・ハウスの一つであったアストリアがその扉を閉ざし、後に解体された。実はこのアストリアの閉鎖は、クロスレイル計画における同駅拡張工事を理由としている。この拡張工事の規模は2010年になって拡大し、今では日常生活への影響を無視できないほど。例えば1月16日から、同駅周辺を通る道路の一部を封鎖。これにより、夜間バスを含む15路線のバスが該当区間で路線を変更した。

昨年12月のロンドン交通局(TfL、用語解説参照)の公式発表によると、上記バスの路線変更は2010年11月までの措置となっている。ただ実際のところ、どれだけの規模の工事になるかは関係者でも分からないという状況の中、周辺のビル群では空きオフィスも目立ってきている。この周辺には語学学校が多いので、ロンドンで語学コースを受ける学生の方々は、学校選択にはより慎重な姿勢で臨まなければならないかもしれない。

TfL

ロンドン交通局。2000年に現在の形で発足した。地下鉄、バス、ドックランズ・ライト・レイルウェイ、トラム、オーバーグラウンドなど、グレーター・ロンドン内で運営されているほぼすべての公共交通機関を管轄している。毎年の地下鉄・バス等の運賃値上げが批判を浴びる一方で、ボリス・ジョンソン・ロンドン市長の下で様々な改革を実施。2009年11月より、テムズ河を運航する通勤ボート(テムズ・クリッパー)でもオイスター・カードの利用が可能になり、若干割安の運賃が適用されるようになるなどの施策を実現させている。

(守屋光嗣)

 
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