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ロンドンのゲストハウス
Fri, 28 April 2017
20 April 2017 vol.1481

6月8日に総選挙を実施
EU離脱交渉へ基盤固め

メイ首相
18日、ロンドンの首相官邸前で総選挙の実施を発表するメイ首相

(ロンドン 4月18日 時事)メイ首相は18日、緊急声明を出し、下院(定数650)を解散して6月8日に総選挙を実施する方針を明らかにした。先月末に正式通告した欧州連合(EU)からの離脱で、EU側との交渉を強力に推進するため、議会での支持基盤を固める必要があると判断した。

首相は官邸前で記者団に「政府は先ほど開いた閣議で、6月8日に総選挙を実施すべきだということで一致した」と述べ、19日に下院に対し選挙実施を求める動議を提出すると表明した。最大野党・労働党のコービン党首はツイッターで「英国民に対し政府への投票を行う機会を与えた」として首相の声明を歓迎、選挙実施に賛成する考えを示した。

英国は2011年に固定任期議会法を制定しており首相に原則、解散権はなく、次回選挙は20年と決まっていた。しかし、下院の3分の2以上の賛成で解散総選挙は可能。330議席の与党・保守党に加え、229議席の最大野党・労働党が解散を支持すれば3分の2を確保できる。

メイ首相は声明で「政府は交渉への正しいプランを持っている」と強調。しかし、野党勢力が反対しているため、交渉に向けて議会は分裂し「我が国に有害な不確実性と不安定をもたらす恐れがある」と批判した。「今後数年にわたり確実性と安定を保証する唯一の方法」として「やむを得ず」選挙実施を決断したと説明した。

労働党は強硬左派であるコービン党首の下、党内が分裂して支持率が伸び悩み、世論調査では保守党に20ポイント前後の大差をつけられている。このため、総選挙を今行えば保守党が圧勝できるとの見方が強い。かねて党内では首相に早期選挙を求める声があったが、首相はこれまでは選挙実施を強く否定していた。

メイ首相声明要旨(ロンドン 4月18日 時事)

  • 政府は先ほど開いた閣議で、6月8日に総選挙を実施すべきだということで一致した。
  • 昨夏の欧州連合(EU)離脱決定後、英国には確実性と安定性と強い指導力が求められている。政府はEUとの新たな関係の交渉に向けた正しいプランを持っており、これが正しいアプローチで、国益にかなっている。
  • しかし、他の政党は反対している。今は国家的に重要な時期で、議会は団結すべきなのに、分裂している。我が国は結束しようとしているが、労働党や自由民主党、スコットランド民族党(SNP)、非公選の上院議員も抵抗している。我が国に有害な不確実性と不安定をもたらす恐れがある。
  • 反対派は、与党の議員数が過半数を少ししか上回っていないので、道を変えさせられると信じているが、彼らは誤っている。反対派がやっていることは、政府の交渉上の立場を弱め、離脱に向けた仕事を危険にさらすものだ。もし今、総選挙をしなければ、彼らの政治ゲームが続く。
  • 私は最近までこの結論を出すのをためらっていた。2020年まで総選挙をしないと言ってきたからだ。しかし、今後数年にわたり確実性と安定を保証する唯一の方法は、総選挙を行い、私の決断に皆さんの支持を得ることだと、やむを得ず決断した。
  • 強く安定した指導力を選ぶことは国益だ。不確実性と不安定化のリスクという道に向かうか、強く安定した指導力を政府に与えるかの選択だ。
 
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