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Sat, 26 May 2018
17 May 2018 vol.1507

EU離脱後の関税案、主要閣僚で集中討議
メイ首相が指示

メイ首相
9日、下院の質疑応答で質問に答えるメイ首相

(ロンドン 5月11日 時事)メイ首相は10日、離脱後も欧州連合(EU)とスムーズな貿易を続けるための枠組みとして検討している2案について、集中討議を行うよう主要閣僚に指示した。11日付の「タイムズ」紙や「デーリー・テレグラフ」紙が報じた。閣内の対立を解消し、意見を収斂させるのが狙いとみられるが、首相の思惑通りに進むか不透明だ。

意見が割れているのは、実態としてEUとの関税同盟に近い「新たな関税パートナーシップ」案と、ハイテク技術などを駆使して通関手続きを簡素化する「高度に合理化された関税協定」案。EUとの経済関係を優先する「ソフト・ブレグジット(穏健な離脱)」派の閣僚らは前者を、EUからの独立を重視する「ハード・ブレグジット(強硬な離脱)」派らは後者を支持している。

両紙によると、首相はパートナーシップ案の討議に強硬派のフォックス国際貿易相、ゴーブ環境・食料・農村相と穏健派のリディントン国務相を、関税協定案には穏健派のクラーク民間企業相、ブラッドリー北アイルランド相と強硬派のデービスEU離脱担当相を、それぞれ当たらせた。

首相自身はパートナーシップ案を推しているが、2日の会合では、強硬派から同案に対する批判が相次いだ。このため、首相が2案の集中討議を行わせるのは、パートナーシップ案の主要な要素を維持する妥協を強硬派から引き出すのが狙いではないかとみられる。

首相は離脱を決めた2016年の国民投票まで、EU残留を志向。首相就任後はEUの単一市場および関税同盟からの脱退など、形式的に強硬路線を採用しつつ、実態面で穏健派に配慮する姿勢を保ってきた。

メディアによれば、メイ政権が検討している2案はEUがいずれも拒否しており、仮にパートナーシップ案で閣内がまとまっても、大幅な修正を迫られる可能性がある。

「フィナンシャル・タイムズ」紙は、エッティンガー欧州委員(ドイツ出身)が不安定化の進むメイ政権に懸念を示し、「メイ首相は(閣内・与党内で立場が)弱く、ジョンソン外相はトランプ(米大統領)とヘアスタイルが同じだ。これがすべてを物語っている。我々にできることといえば、メイ首相が賢明なる離脱への道を歩むよう、良識ある(英)市民たちが導くことを願うだけだ」と述べたと報じた。

同紙によると、与党・保守党の関係者は、メイ政権が軌道修正を迫られないよう、EU離脱関連法案の下院審議を秋まで先送りする考えを示したという。

下院では最大野党・労働党や与党の造反組が離脱後にEUと関税同盟を構築するよう公然と要求しており、メイ政権が提出した離脱関連法案が否決ないし修正される公算が大きくなっている。

 
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