「エコノミスト」誌の電子版は7月10日付で、独立行政法人理化学研究所の小保方晴子氏がSTAP細胞の検証実験に参加したことを受け、「でたらめな科学」と題した記事の中で、日本における科学教育の問題点を指摘する記事を掲載した。
同誌はまず、7月よりSTAP細胞の検証実験に参加している理研の小保方晴子氏が「見るからに痩せて、苦悩している様子が見られた」と報道。また小保方氏に関する騒動を受けて、日本の著名大学のいくつかは論文盗用を防止するソフトウェアの導入や、過去の博士論文についての再調査を進めていると伝えた。またノーベル生理学・医学賞受賞者である山中伸弥京都大学iPS細胞研究所所長さえもが、小保方氏と同様に、論文画像の切り貼り疑惑を払拭するために必要な実験ノートを見つけることができなかったことにも言及している。
続けて同記事は、日本における高等科学の水準を疑問視する声が多くあると紹介。日本で高い水準にある大学が質の悪い博士号取得者を大量生産し、若い研究者たちはデータの引用法や詳細な実験ノートの付け方さえ指導されることがないとする現状を嘆く関係者たちの見方を伝えている。
Fri, 08 November 2024