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Mon, 25 June 2018

英国発ニュース

メイ首相、与党に結束訴え-EU離脱法案の採決控え

 (ロンドン 6月12日 時事)英メディアによると、メイ首相は11日、与党・保守党の下院院内会派「1922年委員会」所属議員に対し、欧州連合(EU)離脱法案をめぐる12、13両日の審議・採決での結束を訴えた。

 同法案は、英国のEU加盟を基礎付ける「欧州共同体法」を廃止すると共に、EUの法令を国内法化することをうたっており、かつては「廃止法案」などと呼ばれたが、現在は「EU離脱法案」が通称となっている。

 上院は4月から5月、同法案に計196件の修正を加えた。このうち、政府提案を除いた修正をテーマ毎に大別すると、関税同盟や単一市場への残留、EUとの交渉の決裂を回避する措置など15件に集約される。メイ政権は15件のうち1件に賛成しているが、残り14件には反対するか、対案を提示しており、下院での討論が注目されている。

 メイ政権はEU離脱に伴って関税同盟と単一市場からも脱退する方針を決定した。ところが、下院には関税同盟や単一市場への残留を求める保守党議員が15人程度おり、最大野党・労働党などと同調し、同法案の修正を迫る可能性がある。このため政権側は必至の懐柔工作を進めているが、11日夕の段階で、造反組の多くが「政府の対案に納得していない」(「ガーディアン」紙)状況という。

 「インディペンデント」紙によれば、首相は11日の会合で、与党議員らに「私は英国にとって最善のディールを交渉しようとしている。(米国などと)貿易協定を結びながら、EUとの国境を可能な限り摩擦の少ないものにすることは可能だと確信している。しかし、もし上院の修正案が認められれば、交渉上の立場は弱まるだろう。EU離脱法案の目的は単純だ。離脱に伴ってスムーズで混乱のない(EU加盟国から非加盟国への)移行を確実なものとするため、EUの法令を(英国内の)法律にすることだ。しかし、(同法案をめぐる)今週の採決で国内に伝わるメッセージは重要だ。我々は党として結束し、英国民の決断を断固として実現させることを明確にする必要がある。国民は我々に、EU離脱を実現させ、英国の明るい将来を築くよう求めている」と呼び掛けた。

 アンバー・ラッド前内相とイアン・ダンカンスミス元保守党党首は10日付の「サンデー・テレグラフ」紙に共同寄稿し、メイ首相を支持しなければ、労働党のコービン党首が宰相の座に就く恐れがあると警鐘を鳴らし、何としても上院の修正を下院で否決するよう求めた。

15件の中で最も重要とみられているのは、12日の下院で開始から3時間以内に審議される交渉の決裂回避策だ。上院の修正案は、政府による離脱協定の議会提出が遅れるなどして、下院が11月末までに賛否を表明できない場合、政府は「下院の決議により承認された離脱交渉に関する指示に従わなければならない」と規定してあり、交渉の主導権は政府から議会に移ることになる。

 メイ首相はかつて「下手な合意より決裂の方がましだ」と豪語していたが、この修正案が通れば、仮に交渉が決裂に向かいかけても、交渉期限の延長をEUに要請するなどして、英国が来年3月に突然域外に放り出される「断崖絶壁」の事態を阻止する努力が可能となる。

 造反組の中心は、ケネス・クラーク元財務相、アンナ・スーブリ議員、ドミニック・グリーブ議員、ニッキー・モーガン元教育相、の4人。このほか、ハイディ・アレン、サラ・ウラストン、アントワネット・サンドバック、ジョナサン・ジャグノグリー、トム・トゥーゲンドハット、ボブ・ニール、ステファン・ハモンド、オリバー・ヒールド、ビッキー・フォード、ポール・マスタートン、ジェレミー・レフロイ-各議員らも、関税同盟や単一市場への残留を求めている。

 報道によれば、モーガン教育相らは、修正案に賛成するとメイ政権が崩壊し、ジョンソン外相を後継とする新政権が誕生するとの懸念から、造反の是非を再考。7月には別のEU離脱関連法案の審議が下院で予定されており、その機会に同様の修正案を通過させる戦略の方が、メイ政権への打撃を抑えながら、関税同盟への残留などの目的を達成できるとの計算も働いているという。
 
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