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Thu, 20 February 2020

英国発ニュース

英政府、税関検査の復活確認―EUからの輸入品

 (ロンドン 2月11日 時事)英政府は10日、欧州連合(EU)離脱後の「移行期間」が年末に終了後、EUからの輸入品に対する税関検査が復活することを確認した。EU加盟国との間の貿易で従来不要だった税関申告が必要になるなど、ビジネス環境が様変わりする事態への早急な準備を英国内の企業に呼び掛けている。

 政府は「われわれはEUの関税同盟と単一市場から脱退し、国境に関する主権を回復し、世界中(の国々)と貿易協定を締結する」と強調。メイ前首相が目指したような「摩擦のないEUとの貿易」を追求することはないと明確にした。

 ジョンソン首相はEUと「カナダ型の自由貿易協定(FTA)」を締結することを目指している。カナダ型は貿易自由化度が高いものの、農産品などは高関税が維持されている。また、原産地証明の提出も避けられない。英国がEUの関税同盟と単一市場から脱退することで生じるデメリットの大半は、FTAでは解消できるないと理解した方が良さそうだ。

 「ジョンソン政権は経済合理性の観点から、土壇場になれば移行期間の延長をEUに要請するはずだ」という見方も一部にはある。しかし、強硬な離脱方針を主張する与党・保守党が大勝した昨年12月の総選挙で、英国内の政治状況は大きく変化し、移行期間が延長される可能性はほとんどなくなった。ジョンソン首相が退路を断って「移行期間は延長しない」と政権公約(マニフェスト)に盛り込んだ以上、いまさらEUに延長を要請することはないと考えておいた方が賢明だ。

 EUとの貿易に煩雑な通関手続きが復活すれば、欧州の大陸側から「ジャストインタイム」で工業製品の部品などを調達してきた英国内の企業には大きな痛手となる。

 英南部スウィンドンに自動車工場があるホンダはかつて、15分の通関手続きによる遅れは年間85万ポンドのコスト増につながるという試算を明らかにした。英国内には同社のほか、トヨタ自動車や日産自動車も工場を構え、EU加盟国との間に構築したサプライチェーンを頼りに自動車を生産しているだけに、EU離脱後の英国は、EUへの輸出を前提とした製造業にとって、魅力に乏しい場所に急速に変質してしまう可能性が高そうだ。
 
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