(ロンドン 11月29日 時事)英政府は28日、密入国あっせん組織を摘発するため、イラク政府と国境警備の協力体制強化に向けた安全保障協定を締結したと発表した。急増する不法移民への対策の一環で、英メディアによると、イラクがこうした協定を外国と結ぶのは初めて。
英内務省によると、2023年に英仏海峡を小型ボートで渡った不法入国者は約3万人で、イラク人が1割弱を占めた。英政府はイラク当局に資金を援助。送り出し拠点となっている北部クルド人自治区の政府とも連携し、密航組織壊滅を目指す。
国民統計局によると、23年6月までの1年間に入国した合法移民は約90万6000人。スターマー首相は、前政権が「英国を国境開放の実験国家にした」と非難している。
Tue, 03 December 2024