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コール元首相、10年ぶりにCDU本部を訪問
首相就任30周年で党と和解

ヘルムート・コール元首相が9月25日、キリスト教民主同盟(CDU)の連邦議会内本部を訪れた。2002年に連邦議会議員を引退して以来、コール氏が同党を訪れるのは10年ぶり。ヴェルト紙が伝えた。

ドイツ統一の立役者としても知られ、1982年から旧西ドイツ時代と合わせて16年間連邦首相を務めたコール元首相は、1998年の政権交代によって首相を退任。その後に発覚した不正献金疑惑で窮地に立たされ、2002年に連邦議会議員を引退した。それ以降、自身の所属政党であるCDUとたもとを分かっていたが、今回、2012年10月1日がコール氏の首相就任30周年に当たることを機に、CDUが同氏の功績を称える機会を設け、10年ぶりの党本部訪問が実現した。

今年で82歳になるコール元首相は車椅子に座って、スーツの下に光沢のある黄色のネクタイを着用。黄色は自由民主党(FDP)の党カラーで、長年の連立パートナーだった同党とのつながりをアピールした。コール氏はCDUの連邦議会内本部で10分間の演説を行ない、「ここは私のホームグランド。私の家です」と語り、喝采を浴びた。

コール元首相は、旧東ドイツ出身の物理学者だったメルケル首相(CDU)を統一後に政治家として引き立てたことでも有名だが、不正献金疑惑により、メルケル首相は同氏との決別を表明。今回のコール氏のCDU本部訪問は、メルケル首相が公に同氏との関係修復をアピールする場ともなった。一方で、コール首相と確執があると伝えられている同党のショイブレ財務相はこの日、フィンランドでの欧州財務相会合に出るため、欠席した。

また、キリスト教社会同盟(CSU)のガウヴァイラー連邦議会議員は、コール氏の不正献金疑惑が発覚した際のCDUの対応について、「厳しすぎる対応だったと」とコメント。コール首相時代にCDU青年部長を務めていた同党のグレーエ事務局長は、「今回のコール氏の訪問は非常に感動的だった」と述べた。

コール首相は現在、高齢のため体調が不安定といい、ものごとを明瞭に話せる時もあれば、それが困難な状態になることもあるという。

 
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