詩人・画家ウィリアム・ブレイクの新しい墓碑の除幕式

イギリスの詩人・画家・預言者であるウィリアム・ブレイクの191回目の命日にあたる8月12日、ロンドンのオールド・ストリート駅近くにあるバンヒル・フィールド墓地にて行われた、新しい墓碑の除幕式に参列してきました。

英国ロマン主義の先駆者として今でも多くのファンを持つ、ウィリアム・ブレイク。特に文学ファンでなくても、イギリスに暮らしていると、いろいろな場面でウィリアム・ブレイクに触れる機会がたくさんあります。

例えば、プロムス最終夜の曲としておなじみの「Jerusalem(エルサレム)」はブレイクの詩にヒューバート・パリーが音楽をつけたもの。また、イギリスの映画「炎のランナー」、「長距離ランナーの孤独」でもこの聖歌が使われ、強く印象に残ります。また、2012年のロンドン・オリンピックの開会式でもブレイクの詩がコンセプトのパフォーマンスがあったり、ケン・ローチ監督の「麦の穂を揺らす風」にも「愛の園」の一節が出てきたりします。

1827年に死去後、このバンヒル・フィールド墓地に埋葬されたものの、長らく正確な墓の位置がわからなくなっていました。

ウィリアム・ブレイクの墓

これまでのお墓「NEAR BY LIE THE REMAINS OF THE POET – PAINTER WILLIAM BLAKE」

しかし、ブレイク・ソサエティと熱心なファンの尽力により正しい位置が判明。そして、クラウド・ファンディングを使い、新しい墓碑が建立され、命日に合わせて除幕式が開催されました。

ブレイク・ソサエティの主催によるこの式には、小雨にもかかわらず多くのファンが集まり、スピーチ、合唱、献花など、盛大に執り行われました。

式のプログラム

除幕式のプログラム

式の中では、ブレイクが洗礼を受けたロンドン中心部ピカデリーにあるセント・ジェームス教会の牧師、墓碑に文字を刻んだ方、詩人、俳優、コメディアンの方々にまざり、ヘビーメタル・バンド、アイアン・メイデンのヴォーカリストであるブルース・ディッキンソンさんからも、ブレイクの類い希なる才能と偉業を称えるスピーチが捧げられました。

牧師

セント・ジェームズ教会のルーシー・ウィンケット牧師

アイアン・メイデン

ブレイクにインスパイアされたアルバム「ケミカル・ウェディング」(1998年)を作ったブルース・ディッキンソンさん

献花

ファンによる献花

新しい墓石

花々で囲まれた新しい墓石

Here lies
WILLIAM BLAKE
1757-1827
Poet Artist
Prophet

I give you the end of a golden string,
Only wind it into a ball:
It will lead you in at Heavens gate,
Built in Jerusalem’s wall.

William Blake, Jerusalem.

そして、墓碑は191個のキャンドルで飾られ、最後は「Jerusalem」の合唱で締めくくられました。

キャンドル

191個のキャンドル

 

ブレイクの作品は、テート・ブリテンに「Blake Room」という特別室に所蔵されていますので、一度ご覧になってはいかがでしょうか?
https://www.tate.org.uk/visit/tate-britain/display/spotlights/blake-room

声に出して詠みたい英国の詩(ブレイクの詩も紹介)
http://www.news-digest.co.uk/news/features/3445-english-poems-for-spring.html

ちなみにこのバンヒル・フィールド墓地には、「ロビンソン・クルーソー」の著者、ダニエル・デフォーも眠っています。
http://www.news-digest.co.uk/news/columns/city/14096-1441.html

The Blake Society
http://www.blakesociety.org

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