ニュースダイジェストの制作業務
Wed, 10 December 2025

LISTING イベント情報

19 April 2007 vol.1092

世界各国を旅したオーナーのサビーヌさんが、多くの国で見かけた「ビアハウス」がロンドンにないことに気付き、昨年の1月にオープンしたのがこの「バーバリアン・ビアハウス」。広い店内には長机が並び、本場ドイツ、バイエルンのビアハウスと同じ風景が広がっている。

まず試したいのは、やはりバイエルンの地ビールだろう。ミュンヘン最大の醸造所が作るラガー、「Paulaner(£2.40~)」は人気の定番ビール。また、「Erdinger Dunkel(£2.40~)」は小麦を使った黒ビールで、コクが深くまろやかなのど越し。一方、同じ小麦のビールでも「Hacker Pschorr(£2.40~)」はフルーティな味わいで、女性にもお勧めだ。

ビールだけではなく、フード・メニューも充実しているのがこのお店の特徴。スターターからデザートまで、ドイツらしさに溢れたメニューを揃えている。スターターの中でも特に目を引くのは、バイエルンの白ソーセージ。ナイフとフォークで分厚い皮を器用に取り除いて食べるのだが、初めてトライする人のために、食べ方指南のメモ書きが添えられているのがユニーク。ほのかなハチミツの香りが漂うマスタードが、ソーセージの味を引き立ててくれる。

メインには、ぜひダイナミックな「Münchener Schweinshax'n (£13.50)」を試してほしい。豚の太もも部分を丸ごとグリルした大胆な料理は、数人で切り分けて食べたい一品。ビール仕立てでじっくり煮込んだソースが濃厚な味わいだ。そして、添えられているのはマッシュ・ポテト……ではなくて、ポテト・ダンプリング。モチモチとした食感で、ソースとよく絡み合う。さらにメインの中で特に日本人にお勧めなのが、「Jäger Schnitzel(£10.50)」。豚のヒレをフライにしたものだが、日本のトンカツを思い起こさせるような、どこか懐かしい味を楽しめる。ただし、こちらのソースはトンカツ・ソースではなく、マッシュルームと煮込んだクリーム仕立て。しつこさがなく上品な一品だ。

さて、ボリューム満点の料理と特産ビールを堪能したら、最後はシュナップスで締めの1杯を。試験管型グラスに入った「Jägermeister(£3.00)」が、満腹のおなかをキュッと引き締めてくれる。

Text: Emiko Takeuchi、Photo: Aki Tsujimoto

レストラン・データ
店名 Bavarian Beerhouse
住所 190 City Road, London EC1V 2QH map
TEL 020 7608 0925
営業時間 月~木 11:00-23:00、金 11:00-翌1:00、土 13:00-翌1:00 日休
Budget £15~
最寄り駅 Old Street 駅
WEB www.bavarian-beerhouse.co.uk
 

5 April 2007 vol.1090

濃黄に塗られた壁、闘牛士などをモデルにした情熱的な絵、睨みを利かせる牛の置物……。いかにもスペインらしいこれらのインテリアとは対照的に、テーブルに並べられる料理は盛り付けも味も繊細で上品。伝統的なスペイン料理に一捻りを利かせたモダン・スパニッシュを世に送り出し、数々の賞を獲得している本格的なレストラン。

「日本人なら絶対これが好きなはず」と言って前菜に勧められたのは、ツナのタルタル「Atun con Mostaza de Pistacio(£9.50)」。これは、細かく刻んだマグロの刺身をお団子状にしたもので、ピスタチオ風味のマスタードがなければ「和食」と言っても通用しそう。不思議に思って尋ねてみると、マグロの産地であるスペイン南部の伝統食をアレンジしたものだそう。また、現在はその地域から日本へ大量のマグロが輸出されているとか。遠く離れた2つの国の食文化の意外な共通点に思いを馳せながらも、思わずしょうゆが欲しくなってしまう一皿だった。

メインに勧められたのは、スズキのグリル「Luvina Salvaje con Aire de Queso Manchego(小£9.00/大£17.00)」 とじっくり煮込んだオックス・テール「Rabo de Toro Guisado en Vino Tinto(小£9.00/大£16.75)」。前者は、旨味がたっぷり含まれた薫り高いスズキに、羊乳から作られたスペイン特産のマンチェゴ・チーズのコクがマッチした一皿。チーズは、空気をたっぷり含んだなめらかな泡状にされているため、しつこさもなく後味はすっきり。オックス・テールの方は、赤ワインでじっくり煮込んだというだけあって、柔らかく食べやすい。ゼラチン質をたっぷり含んだオックス・テールには濃厚なコクがあり、オーナーの一押しの品だ。

忘れてはならないのが、スペイン直輸入のイベリコ・ハム。ドングリのみで育てられたというイベリコ黒豚のハムは、甘味があり塩分控えめ。口に入れた瞬間にとろけ出すようなまろやかな口当たりはヤミツキになるはず。

パエリヤなどの伝統的なスペイン料理を食べたい人は、向かいにある姉妹店「Tenido Cero」を訪れてみて。

Text: Kazumi Tsutsui、 Photo: Hiroko Ohara

レストラン・データ
店名 Cambio de Tercio
住所 161 Old Brompton Road, London SW5 0LJ map
TEL 020 7244 8970
営業時間 毎日 12:00-15:00、19:00-翌0:30(日は23:00まで)
Budget £35~
最寄り駅 Gloucester Road 駅、South Kensington駅
WEB www.cambiodetercio.co.uk
 

22 March 2007 vol.1088

ケータリング業界で腕をならしたスウェーデン出身のアナ・モーゼソンが、食通の集まるバラ・マーケットのストールを経て、ようやく実現させたというロンドンでも珍しい本場スカンジナビア料理を味わえるレストラン。

イケアの家具を用いたカジュアルなインテリアの店だけど、オペラ歌手のプラシード・ドミンゴや故ダイアナ妃のパーティーも担当したというアナの料理の腕前は本物だ。

スウェーデンの代表的料理といって勧められたニシンの酢漬け「Herring Three Ways(£8.50)」 は、伝統的レシピを用いたマリネと、マスタードなどで味付けされた計3種類のニシンがセットとなったもの。モチモチとした食感のニシンはどれもサッパリと味付けされていて、思わず和食かと思う様な懐かしい味。北欧ではトナカイの肉も一般的と聞き、「Venison & Blue Cheese Roll(£7.00)」にも挑戦してみた。野性肉だけあって多少臭みがあるけれど、引き締まった赤身肉(一部レア)はあっさりしていて健康に良さそう。肉の臭みはブルー・チーズと一緒に食べればまったく気になることはなかった。

メインには「Swedish Meatballs (£10.00)」とスモーク・サーモンをビートルートでマリネした「Gravad Beetroot Salmon(£10.00)」をチョイス。ビートルート色に染まった赤紫のスモーク・サーモンの色には正直驚いたが、味は至って普通で一安心。ミート・ボールは肉汁がたっぷり詰まったジューシー感があり、合格点突破。付け合せのフワフワとした食感のマッシュ・ポテト、北欧で採れるというリンゴンベリーなどと食べると栄養のバランス感もアップしそう。どの皿も色の取り合わせが美しく、スカンジナビア人の色彩感覚が表われているようだった。

メニューには小皿料理と大皿料理がいくつか並んでいるが、スターター、メインといった区分けはなく自由度が高い。小皿料理を数品頼んでタパス風にしても良いし、2コース・ミールとして注文してもOKとのことなので、「仲間とワイワイ」「恋人とロマンチック」、どちらのシチュエーションにもピッタリはまりそう。

Text: Kazumi Tsutsui、 Photo: Hiroko Ohara

レストラン・データ
店名 Upper Glas
住所 First Floor, The Mall, 359 Upper Street, London N1 0PD map
TEL 020 7359 1932
営業時間 月 17:30-22:30、火〜土 12:00-15:00、17:30-23:00
日 12:00-15:30
Budget £20〜
最寄り駅 Angel駅
WEB www.glasrestaurant.co.uk

 

25 January 2007 vol.1080

インド料理をよりお洒落に、斬新に、そして良心的な価格で提供することをコンセプトに据えたレストラン。インテリアが凝っている割にはお値段控えめで、カジュアルだけど洗練された人たちが行き交うソーホーの人気店となっている。

メニューは大きく(1)「light and refreshing」、 (2)「new traditions」、 (3)「signature dishes」 に分かれ、(1)と(2)にスターター的な料理、(3)にカレーなどが揃っている。タパス・スタイルと謳っている通り、一皿を皆で分け合うスタイルを勧めているが、好きな物を独り占めして食べてももちろん平気。大まかに3皿が2コースの分量に相当するというが、ポーションが特に少ないわけでもなく、普通の食欲の日本人なら(1)あるいは(2)から1品、(3)からカレー1品を選べば満腹になるはず。(1)と(2)には斬新な料理が揃っているので、メニューを見ただけでは何が出てくるのか想像しにくい。そんな場合は、迷わず親切なスタッフに尋ねよう。どうしても決められない場合は、シェフのお勧めを4皿出してくれる「Taste of Imli(£10.95)」をどうぞ。

この日は迷いに迷った挙句、(1)から5品、(2)から2品、そして(3)からカレー2品を選択。スタッフのお勧めの「Banana Dosa(£2.95)」は焼きバナナの甘い風味に辛いソースが交じると味が相殺され、食感だけが残るような不思議な味。「Mushroom Tikki(£3.50)」は、マッシュルームをまるごと揚げた物かと思ったら、中は細かく刻まれたマッシュルーム。それにジンジャ−を混ぜ、きのこ型に整え、揚げたという細かい工夫が施された物だった。特に美味しかったのは、白身魚を揚げた「Amrisari Fish(£4.95)」。魚自体に味がしっかりついているので、ソースをつけずにそのまま食べてもなかなかイケる。味は全体的に濃い目。

「Prawn Malasa(£5.95)」は、最初の一口目はトマト風味でマイルドなのに口の中で段々辛くなる。柔らかいラム入りカレー「Southern Lamb Curry(£4.95)」も然り。全体的に舌の上で味がコロコロと変わる物が多いのだが、これはすべて計算尽くなのだろうか。

とりあえず、物は試し。ランチ時には3皿で7ポンドというお得なセット・メニューがあるので、自分の舌でこの不思議な味体験をしてみてはいかが?

Text: Kazumi Tsutsui、 Photo: Hiroko Ohara

レストラン・データ
店名 Imli
住所 167-169 Wardour Street London W1F 8WR map
TEL 020 7287 4243
WEB www.imli.co.uk
営業時間 毎日12:00-23:00
Budget £12〜
最寄り駅 Tottenham Court Road駅、Oxford Circus駅
 

11 January 2007 vol.1078

シティのど真ん中にある庶民的なリンデンホール・マーケット。このマーケットの角にひっそりと佇む細い階段を上ってゆくと、こじんまりとした居心地の良いビストロ風レストランに辿り着く。わかり難い場所にあるにもかかわらず、ランチ・タイムにはスーツ姿のビジネスマンで一杯になることから、この店の人気具合がうかがい知れる。多忙なビジネス客がほとんどとは言え、温かみある飾りすぎないインテリアの影響か、店内はどことなくリラックスした雰囲気が漂っている。

メニューは、シンプルでベーシックなフレンチがメイン。さっと眺めた所では、ステーキやフランスらしいラビットなどの肉類が目に付くが、シーフードも割合豊富なので肉が苦手な人も大丈夫だろう。ただ、ベジタリアンはチョイスがかなり限定されるので、訪問前にウェブなどでメニューを確認しておくことをお勧めする。ワイン・リストはこの規模の店にしてはビックリするほど充実している上、グラスやボトルのほか、カラフでも頼めるのがうれしいところ(日によっては、テイスティング・イベント有)。

この日頼んだスターターは「Sauteed Foie Graswith Toasted Briosh(£9.25)」「Home Cured Salmon Blinis & Sour Cream(£7.25)」「Escargot de Bourgogne(£6.25)」の3品。口の上でとろける上質のフォアグラや、脂がたっぷりとのったサーモンは、頬っぺたの落ちるような美味しさで思わずうっとりとしてしまうほど。濃厚なガーリック・ソースがまろやかなエスカルゴも中々のお味。

合格点を余裕で超えるスターターに気を良くし、メインへの期待が高まるが、メニューの取り間違いなどもあり少々肩すくしを食らう。メインは「Grilled Halibut Steak( £ 17.95)」「Calves Liver Lyonnaise(£15.75)」。前者は、ムール貝とチャイブのソースが、淡白で大味のハリバット(おひょう)に上手く絡まり美味しかったが、後者はレバーの臭みが気になってしまった。ただ、苦味のない濃厚な上質のレバーなので、レバーが苦手でない人は満足できるのではないだろうか。

シティで働く人はもちろんのこと、英国人ビジネスマンの日常を垣間見たい観光客にもオススメ。サービスがゆっくりなので、時間に余裕がない時はあらかじめ伝えておくのがベター。

1. 脂のよく乗ったまろやかなスモーク・サーモン 
2. 舌の上でゆっくりととろけるフォアグラ。ブリオッシュを添えて。 
3. 濃厚な味のレバーがお好きな方は、是非トライしてみて
4. フランス料理と言えば、エスカルゴ(?!)。リッチなソースだが、上品な味
5. 大味のハリバットも、ソースをたっぷり絡めると美味しい魚に早変わり
6.シンプルで基本を抑えたものが並ぶデザートは、どれも£5.25。

Text: Kazumi Tsutsui、Photo: Maiko Akatsuka

レストラン・データ
店名 Luc's Brasserie
住所 17-22 Leadenhall Market, London EC3V 1LR map
TEL 020 7621 0666
WEB www.lucsbrasserie.com
営業時間 月〜金12:00-21:00
Budget Budget: £30〜
最寄り駅 Bank駅、Monument駅
 

14 December 2006 vol.1075

イタリアの「スロー・フード」を代表する料理であるリゾットを、大都市ロンドンの生活スタイルに合わせて大胆にアレンジしたリゾット・バーが誕生。手軽さと健康志向を追求したメニューでちょっとした話題となっている。

リゾットは大きく分けて野菜、肉、魚の3種類から選べるが、今回はシーバス(£9.75)をチョイス。出来上がるまでだいたい10分強とのことなので、前菜のアーティチョークとパルマ・ハム(£4.50)をつまみながらしばし待機。よく冷えた食材にオリーブ・オイルのみのシンプルな味付けだけれど、様々な風味と鮮やかな色の取り合わせはまさにコンビネーションの妙といったところ。アーティチョークのほのかな香りも食欲をそそる。

そして、いよいよ20センチはあろうかというシーバスの切り身を乗せたリゾットが到着。普通なら長時間待たなくてはいけない本格リゾットがこれだけ素早く完成するのには驚きだ。肝心の味の方は、芯まで柔らかいふっくらライスでしっかり合格点。隠し味のオリーブ風味が絶妙に生きている。これは丸ごとのオリーブが苦手な人でもぜひ挑戦してほしい。

さすがにリゾットばかりでは飽きる、という人にはオプションでチキンや魚のグリルを載せることも出来るサラダ(£6.95)はいかが? 5〜6種類の異なる野菜をふんだんに盛り付けたサラダは、さらにバジルとガーリックを使ったグリーン、トマトの力強い甘味を活かしたレッド、辛めのチリとお好み次第のペースト(各£1)を足すことで味わいがガラリと変化する。「リゾットと一緒に試すのもお薦めです」とはオーナーの談。

忙しい中でも健康に気を配りたい昨今の都会人なら、間違いなくお気に入りリストに加えたくなる店。さらに魚を使ったメニューも豊富ということで、日本的な食材が恋しい人にも嬉しいことこの上なし。これから始まる年末年始の宴会ラッシュに備え、胃腸に優しいリゾットの存在を覚えておいて損はない。

1. 見た目にも鮮やかなスターター
2. シーバスのリゾット。リゾットのオーダーの際にはバターやパルメザンの追加もリクエスト可能 
3. サラダはぜひペーストと一緒に
4. サクサクの温かいメレンゲの奥には冷えたアイスクリームが。お薦めデザートのベークド・アラスカ(£4.00)
5. 店の手前に置かれた鉢植えが目印

レストラン・データ
店名 OOZE
住所 62 Goodge Street, London W1T 4NEmap
TEL 020 7436 9444
営業時間 月〜土 12:00〜23:00
Budget £16〜
最寄り駅 Goodge Street駅、Tottenham Court Road駅
WEB www.ooze.biz
 

7 December 2006 vol.1074

ロンドンで何軒ものインド料理店の成功を導いてきたマサラ・ワールド。同グループが一昨年前、ナイツブリッジという洗練されたエリアに満を持してオープンさせたのがこのAmayaだ。控えめな門構えのエントランスの向こうに広がる空間は、高級感を漂わせつつもヨーロピアン風にシックに抑えられ、メニューを開いて初めて、自分がインディアン・レストランにいるのだと再確認する。奥に構えるオープン・キッチンにはビタミン・カラーの野菜が並び、ちょっとした背景画の役目を果たしている。

何種類かの多彩な料理を試すには、セットの「Tasting Menu(ランチ£26.75、ディナー£36)」がおすすめ。昼はよりライトなセット・メニュー(£14.50〜)もある。ここの自慢は何と言っても、肉、シーフード、野菜のグリル料理。ほっこりと柔らかい焼き具合の「Tandoori Fish Tikka(£8.25)」、焼き鳥を彷彿とさせる「Tandoori Smoked Chicken Tikka(£5)」など、どれをとっても上質な素材に香辛料が心地よい風味を与えている品ばかり。香ばしく薄めに焼き上げられたナンもいいが、食事のシメには、ハンディと呼ばれる、インド版炊き込みご飯「Chicken Shikampuri Biryani(£15.25)」を。土瓶蒸しのような器で登場し、どことなく懐かしさを感じさせる一品だ。

木の葉や竹串を用いたナチュラルで審美的な飾り付けといい、優しい舌触りといい、インド料理というよりは懐石料理を楽しんでいるかのような錯覚にとらわれること請け合い。

ボンベイ・ジンを使用した豊富なカクテル・メニューも魅力の一つ。下戸であれば、フルーツ・ベースのノン・アルコール・カクテルを。インド、マイソール地方のバラを加えたラズベリー風味の「Pink Wall(£6)」はすっきりとした切れ口が爽やか。

ヘルシーかつスマートに食事をしてもらおうという配慮から、一皿ごとのポーションは抑えられており、食後は爽やかな満足感に満たされる。特別な日やビジネスの会食に、十分におすすめできる場所だ。


1. エントランスはアーケードの内側にあるので注意
2. コース前菜、ピリ辛の鳥そぼろと千切り青リンゴのレタス包み
3. ハーブ・ソースに浮かぶホタテのグリル(£12.25)は柔らかく、優しい味
4.肉や魚のグリルは何種類か試す価値あり。写真は2人用
5. ブロッコリーのグリルは濃厚なヨーグルト・ソースと共に
6. デザートのココナッツ・クレーム・ブリュレは甘さ控えめで、焦がしカラメルのほのかな苦みがたまらない逸品

レストラン・データ
店名 Amaya
住所 Halkin Arcade, Motcomb Street, Belgravia, London SW1X 8JTmap
TEL 020 7823 1166
営業時間 月〜土 12:30-14:30、18:00-23:00、
日 12:45-14:30、18:00-22:30
Budget ランチ£35〜、ディナー£55〜
最寄り駅 Knightsbridge 駅
 

23 November 2006 vol.1072

店内17年前にマリルボーン・ハイストリートに誕生したというヴィランドリー。1997年に現在の場所に越してからは、レストラン、カフェ&バー、フード・ストア、そして小さなテーク・アウェイ・スペースも設置され、セントラル・ロンドンで最高の食を提供する場所となっている。

フード・ストアに陳列された新鮮な野菜や焼きたてのパンを横目に、奥にあるレストランへ(レストランは、ストア、カフェ、ワイン・セラーを突き抜けた所。あるいはBolsover Street側の入り口を利用)。シンプルだが計算し尽くしたという感が漂う上品なインテリアに相応しく、ビジネス・ランチ風の客が多いが不思議とネクタイ族は少ない。

メニューはフレンチ風ヨーロピアンがメイン。毎日メニューが少しずつ変わるので(ウェブで確認可)、テーブルにつくとすぐにスタッフが今日のスペシャルを説明してくれる。スターターに頼んだ「Fried Organic Egg withToulouse Sausage and Saute'ed Wild Mushrooms(£9.50)」はイングリッシュ・ブレックファースト(EB)のような様相で驚いたが、食べてみるとそんじょそこらのEBとは比べ物にならない美味しさ。粗挽きソーセージはパリッとした皮にジューシーな中身だし、キノコはポルチーニなど様々な種類が混じっている。そして卵に至っては、素材が良いのでくさみがなく焼加減も絶妙という正にほっぺたの落ちる「朝食」だった。シンプルなものが美味しいレストランは良いレストランというモノサシが自然とメインへの期待を高まらせる。しかし、「Squid」という文字に惹かれ注文した「Salt andPepper Squid with Tartar Sauce(£16.00)」がイカのフライだったことがわかり、しばし後悔。イカ自体は丁度良い噛み応えがあり美味しかったのだが、フライの衣が少し厚すぎた。

そうは言え、フード全体としての評価は◎。特に提携農場から供給される野菜などは味わい深く、調味料要らず。デザートには、アール・グレイのシャーベットがオススメ。


1. 素材の良さがわかるしっかりとした味の肉を使った「Pan Fried Scotch Fillet ofBeef with Bearnaise Sauce(£21.50)」
2. アーティチョークのサラダ「WholeGrove Artichoke with HazelnutVinaigrette(£6)」は、ドレッシングが美味
3. ちょっと衣が厚かったイカのフライ。肝心のイカは新鮮でおいしい

フィッシュケーキなど
4.「Honeycomb Ice Cream with ChocolateSauce(£5.75)」は、ハニーコムのサクサクした歯ざわりを楽しんで
5. 白を基調としたシンプルで上品な店内
6. フード・ストアには新鮮な野菜などが山盛りに

レストラン・データ
店名 Villandry
住所 170 Great Portland Street, London W1W 5QB map
TEL 020 7631 3131
営業時間 レストラン(Bolsover Street側)
月~土 12:00-15:00、18:00-22:30
日 11:30-16:00
カフェ・バー
月~金 8:00-23:00、土 9:00-23:00
フード・ストア
月~土 8:00-22:00、土 22:00-18:00
Budget £30~
最寄り駅 Great Portland Streett 駅
URL www.villandry.com
 

Hoxton Grillesお手頃でヒップな体験

9 November 2006 vol.1070

店内9月にオープンしたばかりなのにも関わらず、すでに流行に敏感な人たちの間で話題になっているレストラン。洒落たホクストン・ホテルの中に併設されており、ロビーから区切りなく続く広い店内は落ち着いたブラウンで統一されている。クリエイティブ系のオフィスがたくさん並ぶ土地柄らしく、ちょっとヒネリが加えられたオブジェも見られるが、とんがり過ぎず居心地が良い。壁にかけられたアートは、ホクストンを拠点に活躍するアーティストが手がけたもので、購入も可能だとか。

サンドイッチ・チェーン、プレタマンジェを手掛けたシンクレア・ビーチャム氏が経営陣の1人とのことで、「お手頃価格でも目一杯楽しめるレストラン」がコンセプト。だから、お洒落で、サービスも良く、ボリュームもあるのに、お値段は控えめ。1品だけの注文でも嫌な顔をされることはないカジュアルな店なので、小食な人なら10ポンドでお腹一杯になるのではないだろうか。

「ニューヨーク・スタイルの食事をフレンチ・ビストロ感覚で」と謳っているが、料理はフィッシュ&チップスに代表されるブリティッシュや、バーガーといったようなアメリカンが主。ステーキや肉料理が自慢だけれど、シーフードか好きな日本人にはちょっとピリ辛の「フィッシュ・ケーキ(£9.00)」や、その日仕入れた魚をまるごと焼いた「グリルド・フィッシュ・オブ・ ザ・デイ(市価)」もおすすめとは、スタッフの弁。

ちなみにこの日の魚はシーバス。身の締まったシーバスにキャビア・ソースがしっとり絡まった贅沢な味に思わずにっこり。

朝の7時から夜11時半まで1日中オープンしている上、朝食、ブランチ、ランチ、ディナーと全てが揃い何かと重宝すること間違いなしの1軒だ。

バーガーとシーバス
左)ホーム・メードのハーブ入りバンズがパリッと美味しい「グリル・バーガー」(£9.50)
右)ギュッと身の締まった新鮮なシーバス(スズキ)。しっとりしたキャビア・ソースと共に召し上がれ

フィッシュケーキなど
左)ピリッと程よくチリの効いたサーモンのフィッシュ・ケーキ
中)スコットランド産のスモークド・サーモン (£7.00)。付け合せの素朴なアイリッシュ・ ソーダ・ブレッドも美味しい
右)サッパリしたレモン風味のチーズ・ケーキは、レモン味のアイスクリーム添え(£5.00)

レストラン・データ
店名 Hoxton Grille
住所 81 Great Eastern Street, London EC2A 3HU map
TEL 020 7739 9111
営業時間 毎日 7:00-11:30
Budget £10~(1コース)、£20~(2コース)
最寄り駅 Old Street 駅
WEB www.grillerestaurants.com
 

Hawksmoor信頼とボリュームたっぷりの肉

5 October 2006 vol.1065

「最高品質の肉」を目玉商品にする、今夏にオープンしたばかりのレストラン。スタッフの服装はジーンズにTシャツ、そしてメニューは、料理というよりも肉の種類や部位の名前の方が多く目に付くという飾り気のなさ。と言うのも、肉の素材の良さに大いなる自信があるからだ。その自信は、マネージャーのニックさんがイングランド北部ノース・ヨークシャーにある農家との間に培ってきた信頼関係に裏付けられている。

ニックさんが肉を買い付けている農家は、美味しい牛を育て上げる専門家。牛たちは、夏の間は山で放牧され、野性味溢れた牛となっていくのだ。またレストラン側が、肉の品質に少しでも変化を感じ取れば、すぐに農家と連絡を取ることができるという。そういった関係を農家と直に結んでいる店は、最近ではごく稀になった。

気のいいニックさんに勧められるままに、2人前は優にあるかと思われるご自慢の特大骨つきステーキ(£24.50)を試してみた。隣の客が、運ばれてきた肉を一目見ただけで瞬きするほどの重量感。火が中までしっかり通った肉は柔らかく、ナイフを通すとスゥーと気持ちよく切れる。シンプルな調理法なのにも関わらず、調味料要らずで調子よく食が進んでいく。ただ全部食べ切るには、成人男子でもそれなりの食欲と覚悟がいるだろう。

ステーキなど
左)重量感たっぷりの骨つきステーキ
右)リブ。こちらも量は多い

さらに欲張ってリブ(£6.50)にも手を出してみた。甘く曇った独特の風味に特製ソースがよく合う。トマトを6時間熟して煮詰めたという昔ながらの製法で作られたケチャップは、トマトの甘さの中にかすかにピリリと感じるスパイスが効いている。マヨネーズ色のバネーゼは、口の中でクルクルと味が変わる不思議な存在。

ポテトなど
左)茹でる、低温揚げ、高温揚げという3回に分けて調理されたポテト(£3)
中)ミントとシロップをベースとした「St Regis Mint Julep(£6.50)」これをチビチビと飲むと様になる
右)大きなサラダの葉をがぶりと食べよう

金融街シティに近いため、週日はマッチョな金融マンが大食いぶりを誇示しに来るほどだから、分量についてはくれぐれも事前にスタッフと相談を。恋人同士で行くのなら、メインをシェアするぐらいで丁度良いだろう。

併設されているバー
上)併設されているバー

レストラン・データ
店名 Hawksmoor
住所 157 Commercial Street, London E1 6BJ map
TEL 020 7247 7392
営業時間 火~土17:00-1:00、日17:00-0:00
Budget £20~
最寄り駅 Liverpool Street 駅
URL http://www.thehawksmoor.com/
 
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