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Wed, 10 December 2025

LISTING イベント情報

Dans Le Noir?

11 May 2006 vol.1044

食の都パリで話題になっているレストランが、ついにロンドンに登場。「闇の中」という意のフランス語の店名が示す通り、真っ暗闇の中で食を楽しむという一風変わったコンセプトのレストランだ。

創業者は「眠っている舌の感覚を呼び覚ますことがこのレストランの目的」だと語る。食事は舌で楽しむものと誰もが思っているが、実際には視覚(知覚)に頼っていることが多い。

例えばステーキを食べる時、ステーキを見ることによって過去に蓄積されたステーキの味を思い出す。視覚が遮られてしまうこの店では、今まで蓄積した経験に頼らずに、食物の味を楽しめるという訳だ。またこの店では、目の不自由な人をスタッフとして積極的に採用している。健常者が、目の不自由な人の助けを得て食事するという立場の逆転に何か感じることがあればというのが狙い。

メニューは、アラカルトと何が出てくるかわからないサプライズ・メニュー(ベジタリアン用メニューも有。2週間毎に変更)があるが、この体験を最大限に利用するため、ほとんどの人が後者を選ぶそう。

注文を済ませたら、スタッフの肩につかまり真っ暗な店内へ。中は、決して目が慣れることのない真っ暗闇。しかし、目が見えないのは自分だけではないだろうかと思うくらいスタッフのサービスは完璧だ。目の前のお皿に何が乗っているのかわからないままに、口の中へ運ぶのはちょっと勇気が要るけれど、自分の食べているものが何なのか推測しながら食べるのは面白い経験。

一生に一度は体験してみたい真っ暗闇の中で、あなたの味覚を呼び覚ましてみては?

*このレストランでは、売上の10%をチャリティーへ寄付しています。

1) ロッカーなどの設備が整ったバー・エリア。このレストランのルールの説明(光源となる電化製品の持ち込み禁止など)が書かれたポスターなどが張ってあるので、入場前によく読んで
2) この分厚いカーテンの向こうは、一面の暗闇
3~5) 暗くて見えなくても、料理は美しく盛り付けられている
6) しっかりした足取りでゲストをテーブルまで案内するスタッフ

店名 Dans le Noir? MAP
住所 30-31 Clerkenwell Green
London EC1R 0DU
www.danslenoir.com
TEL Tel: 020 7253 1100
Opening Hours
月~土 12:00-14:00、19:00-22:30
(月~木ラスト・オーダー21:00)
Budget(1人あたり) Lunch £19~Dinner £29~
 

Aubaine

27 April 2006 vol.1042

「Ladies who lunch」という言葉がある。昼に外でランチをとりながら友人と歓談にふける有閑マダムを指すが、このカフェ・レストランの客層はそんな流行に敏感なエレガントな女性たちが中心。それもそのはず、この店のウィンドウに並べられたケーキの誘惑に打ち勝てる女性はそうそういないはずだから。

ケーキに誘われ店内に入ると、ベーカリー・カウンターがお出迎え。

フランス各地のパンが何種類も並ぶが、どれもフランスから輸入した材料を用いて店内で焼きあげたもの。フランス・パンの代名詞バゲットを例に挙げると、外はパリッと中はモチモチとしていて、これぞ求めていたパンに出会えたという感じ。ローカル客が朝からパンを求めて並ぶというのも納得だ。

自然光がたくさん入る明るい店内は、お洒落でありながらもどことなくカントリー風。カフェとしての印象が強い店だけれど、朝食(14:00まで)やディナー・メニュー(12:00から)も充実している。

特に豊富なサラダ・メニューは大きさを選べ、しかも1日中食べられるのがうれしい。ビネガーで味付けされた「ツナ・タルタル(£12.50)」は、刺身をしょうゆで食べ慣れた日本人にはちょっと不思議な感覚だけれど、こういう食べ方もあるのかという新発見をした気分にさせてくれる。また、クリーミーなリゾットの周りにホタテ貝を散りばめた「スカロップ(£18.50)」も美味。ホタテにほんの少しだけかけられたトマト・ソースの酸味が見事にマッチしている。もちろんどの品も「さすがフレンチ」と唸らされる小粋なプレゼンテーションで登場するので、食の芸術もお楽しみあれ。

これからの季節、外のテラス席で柔らかな日を浴びながら食事を楽しんでみては?

1) 「焼きたてのパンと自家製ジャムがオススメ」というフレンドリーなウエイター
2)一見サラダのようだけれど、この下にはツナ・タルタルが
3)フレンチ・カントリー調の家具が素敵な店内
4)リゾットの周りにホタテがお行儀良く並んだ「スカロップ」(手前)とカラリとフライされた「モンクフィッシュ」(奥)
5) 金箔の乗ったチョコレート・ケーキは、ほろ苦く甘過ぎない大人の味

店名 Aubaine
住所 262 Brompton Road
London SW3 2AS
www.aubaine.co.uk
TEL 020 7052 0100
Opening Hours 月~土 8:00-23:00, 日 9:00-22:00
Budget(1人あたり) Lunch £20~ Dinner £38~
 

ZUMA

2 March 2006 vol.1034

伝統にとらわれることなく、斬新なアイデアでアレンジを施した日本料理を食せるレストランとして、あまりにも有名なZUMA。ロンドンでもとりわけファッショナブルなエリア、ナイツブリッジにあり、セレブリティが頻繁に出没するスポットとしても知られている。

この店を手掛けたのはドイツ人シェフ、レイナー・ベッカー。

最近日本食の分野で、伝統よりオリジナリティを追求する日本人以外のシェフが育ちつつあるが、彼はその草分け的存在だ。

店内に入るとまず目に付くのが極上の日本酒が揃ったバー。そして奥には、炉端エリア、寿司バーがあり、落ち着いたモダンな和の空間が広がる。スタッフは、思わず彼らの存在を忘れてしまうぐらい、ソフトで効率的な心地良いサービスを提供してくれる。

メニューには、和の基本を押さえつつも斬新な一捻りを加えた品が並ぶ。例えば、「ダイナマイト・スパイダー・ロール(£10.80)」。カリッとあげられたソフト・シェル・クラブ(カニ)がチリ・マヨネーズ、ワサビで味付けされたこの巻き寿司は、日本ではなかなかお目にかかれない一品。寿司からはみ出したカニの足に驚きつつも、口の中に運ぶと思わず頬が緩んでしまう。海の幸が豊富なのは、やはり日本人には嬉しい。「エビの炭火焼胡椒風味(£17.30)」は、20センチぐらいの大きなエビが登場し、柚子胡椒ゆずこしょうソースが味をキリッと引き締める。アレンジを加えにくい握り寿司や刺身は、基本をふまえた出来栄え。新鮮なネタはもちろんのこと、素晴らしいプレゼンテーションでテーブルまで運ばれてくる。

すべてが最高のZUMAだが、あえて難点を挙げるとすると「ポーションは少なく、お値段は高い」こと。
それでも不思議なことにもう一度足を運びたくなる……、そんな数少ない価値ある体験ができる一軒。

特別な日には、ぜひここを訪れたい。

店名 ZUMA
住所 5 Raphael Street, London SW7 1DL
このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
www.zumarestaurant.com
TEL 020 7584 1010
Opening Hours
Lunch 月~金 12:00-14:30、土・日 12:30-15:30
Dinner 毎日 18:00-22:00
Bar 月~土 12:00-23:00、日 12:00-22:30
Budget(1人あたり)
Lunch £25.00、Dinner £55.00
 

2 February 2006 vol.1030

セントラルというロケーションの割には「良いレストラン」という存在がすっかり抜け落ちてしまっている印象のあったビクトリア。そんなエリアを狙ったかのように、昨年9月下旬、アップ・マーケットな雰囲気満点のレストランが突如姿を現した。仕掛け人は、すでにロンドンとパリでレストラン・チェーンを展開している「Noura Restaurant Group」オーナーの息子たち。「Noura」の次世代を担う彼らが、より若く、ヒップな客層を求めて実現したのが、この店なのだ。

ちょっと敷居の高そうな店構えだが、ご心配なかれ。スタッフはとても気さくで、明るくゲストを迎え入れてくれる。天井からぶら下げられたいくつものクリスタルに目を奪われているうちに、スタッフがテキパキと動き回ってテーブルへ。弧を描く様に配置されたバーやテーブルは、もともと広い店内に、より一層の奥行きを与えているかのようだ。

さて、肝心の料理の方だが、これも期待を裏切ることはない。イタリアンをベースにアレンジを加えたヨーロピアン料理が主流だが、どれも素材の新鮮さが生きている。それもそのはず、毎日マーケットからその日入手できる最高の素材を仕入れているというのだから。魚を使った料理が豊富なのも、日本人にはうれしいところ。

旬の素材にこだわるため、メニューは季節ごとに変わるという。ワインは、ハウス・ワインでも最低5ポンド(グラス)からとちょっとお高め。しかしながら、お高くとまることなく、友達のように同じ目線でワインを選んでくれるソムリエの存在にはハナマルを贈りたい。バーだけの利用でも行ってみる価値大の1軒。この店が、ビクトリアでの夜の過ごし方を変えるかもしれない。

店名 Volt Lounge Bar& Restaurant
住所 17 Hobart Place, Belgravia
London SW1W 0HH
www.nouralounge.com
TEL 020 7235 9696
Opening Hours
月~金 12:00-0:00(セット・ランチは15:00まで)
土 17:00-0:00 (日曜日のみ19:00-22:00)
Budget(1人あたり)
Lunch £20.00/ Dinner £40.00
 

22 December 2005 vol.1024

英国初のブティック・ホテル「ザ・ハルキン」の1階に、ヨーロッパで初めてミシュラン一つ星に輝いたタイ・レストラン「ナーム」はある。

モダンでありながら、機能的で快適な場を提供するというホテルのコンセプトどおり、店内はテーブルとテーブルとの間隔もたっぷり取ってあり、さらに壁際の席はクッションの置かれた長椅子が配されていて、リラックスした雰囲気が漂う。

オーストラリア人のヘッド・シェフ、デービッド・トンプソンは、地元オーストラリアでも自らが経営するタイ・レストランに、ミシュラン一つ星をもたらした経歴を持つ異色シェフ。彼と共にロンドンにやってきた当時の厨房スタッフの多くが、現在ナームのキッチンで腕を振るっている。

バンコクで習得したというトンプソンのタイ料理は、タイの王朝料理を基本に、西洋人にもなじみやすい比較的やさしい味に仕上がっているのが特徴。ただ辛いだけのタイ料理は苦手、という人にも、素材の味をしっかりと味わいたい、という人にもおすすめだ。ハルキンに滞在している米国人や、ヨーロッパ各国からのゲストはもちろん、ロンドン在住の常連客で平日本格的タイ王朝料理を供するミシュラン・レストランでも満席のことが多いので、予約は必須だ。

ワインの種類も豊富で、20ポンド弱のお手ごろのものから、1000ポンド近い高級品まで予算と料理に合わせて選ぶことができる。プライベート・ルームも用意されていて、ちょっと豪華でエキゾチックな誕生日パーティーやビジネス・ランチなどにも利用価値は大きい。タイ・パブでのタイ飯に飽きたら、ちょっと贅沢にブティック・ホテルのタイ料理に挑戦してみるのもいいだろう。

店名 Nahm
住所 The Halkin
Halkin Street London SW1X 7DJ
TEL 020 7333 1234
Opening Hours Lunch: 月~金 12:00-14.30
Dinner: 19:00-23:00 (日曜日のみ19:00-22:00)
Budget £60.00
 

yauatcha

8 December 2005 vol.1023

気軽に入れるオリエンタル・レストラン「ワガママ」、そして英国では中華料理で初めてミシュランの星を獲得した「ハッカサン」の成功に続き、辣腕レストラター、アラン・ヨウがソーホーに出した飲茶レストランがここ「ヨウアッチャ」だ。

生鮮食品や雑貨が雑然と並ぶストリート・マーケットのあるバーウィック・ストリートから、一歩、ブルーのガラス張りの店内に入ると、外の喧騒が嘘のように、モダンで整然とした空間が広がる。

1階部分はカフェになっていて、フランス人パティシェが腕をふるった美しいケーキと、何十種類にも及ぶ中国茶の缶が並んでいる。

ケーキは、英国ではあまり見ない抹茶を使ったものもあり、オリエンタルなテイストを大切に、平均的な英国の「ケーキがおいしい店」とは一線を画するこだわりぶりだ。

カフェではあるが、地階のレストランに入れないお客の要望に応え、飲茶も提供するようになったという。

地階のレストランは、青を基調に、まるで水槽の中にいるような雰囲気。飲茶とおしゃべりを楽しむ若いカップルや、女性同士でテーブルを囲む姿が目立つ。

飲茶のメニューに目を向けると、シュウマイや春巻きなどの定番メニューはもちろんのこと、鹿肉のパフやクリスピー・ダック・サラダなど、素材や調理方法に一工夫されたものまで、その数はなんと100種類近い。また、中華街での飲茶には見られない繊細なプレゼンテーションも、特徴のひとつ。ニンジンをかたどった蒸し餃子など、せいろの蓋を開けて嬉しい驚きがあるものも。オープン1年目にしてさっそくミシュランの星を獲得したことからも、味のほうはお墨付きだ。また、烏龍茶やジャスミン・ティーを使った7種類のティー・カクテルも、ほかにはないここだけの味。

繊細な料理を味わいながら、ちょっと変わったお酒をたしなむには、ぴったりの場所といえるだろう。

店名 Yauatcha
住所 15 Broadwick Street, London W1F 0DL
TEL 020-7494-8888
営業時間 Lunch: 12:00-14.30, Dinner: 18:00-23:30, (日曜日のみ18:00-22:30)
Budget £30.00
 

Ozerl-オゼー

1 December 2005 vol.1022

「トルコ料理に対する英国人の認識を変えた人」という枕詞で語られることの多いフセイン・オゼー。このトルコ人レストラターの名前を知らなくとも、ロンドンに8つの店舗を持つトルコ料理店「ソフラ」の存在は、知っている人が多いのではないだろうか。

「ソフラ」で、世界で初めてトルコ料理店のチェーン展開に成功したフセインが、自分の名前を冠したレストランがここ「オゼー」だ。今でこそ、パブ帰りのケバブではない、ファイン・ダイニングとしてのトルコ料理を楽しみたい人々で店はあふれかえり、「トルコ大使が来ても、席を用意できないことがあるくらい」の人気。だが、オープン当初は2年間でなんと100万ポンド(約2億円)の赤字を出すほど、苦しかったとフセインは語る。

その莫大な赤字を受け、フセイン自ら徹底的なメニューの見直しをし、高価格だった料理の値段を落としたり、セット・メニューを生み出すなど、さまざまな試行錯誤が展開された。その努力の成果が、レストランに入りきれず、バーで食事をする人々の姿につながっているといえるだろう。


1.レストランの色調はクリームとレッドで統一されている。
2. 「メゼ」と呼ばれるスターターの数々。小さなチキン・ケバブなどもメゼのなかに入っている。
3 BBCの放送センターや大学も近く、落ち着いたロケーション。赤の看板が映える!

メニューを開くと、「メゼ」と呼ばれるトルコ料理英国のトルコ料理を変えたレストラターの実力発揮のスターターが、ずらりと30種類。ディップ系の冷たいものから、キプロスの白チーズのグリルといった温かいものまで、テーブルのみんなでシェアしたい料理が並ぶ。メゼとパンだけで、満腹になってしまう人や、最初からそれを狙ってメイン・コースを頼まない人も多い。メイン・コースは、おなじみのケバブはもちろん、シーフードも豊富だ。メカジキのグリルや、スズキのフィレなど、日本人にとっては味が想像しやすいものが多く見られる。炭火を使ってこんがりと焼き色をつけたジューシーなケバブは、子羊の肉が中心だが、チキンも串焼きと骨付き肉の2種類から選ぶことができる。


オーナーのフセインが、バーに座っている日も多く、常連客と気軽に言葉を交わしている姿に出会える場所だ。

店名 Ozer
住所 5 Langham Place, London W1B 3DG
TEL 020 7323 0505
営業時間 月~金 12:00-深夜
Budget £35.00
 
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