ニュースダイジェストの制作業務
Wed, 10 December 2025

LISTING イベント情報

ロンドン近郊で開催される
音楽フェスティバル - 日帰りできる野外フェスも紹介!

ミュージック・フェス

音楽好きにとっての、
英国の魅力の一つといえば野外フェスティバル。
夏時間を迎えたころから次第に増え始め、英国中の至るところで大小様々な規模で開催される。
今回はロンドンを中心に、注目したいフェスティバルをご紹介。人気アーティストが参加している場合、すぐに売り切れることが多いのでチケットの確保はお早めに!(文: 稲村美紀)

ロンドン市内でサイケな週末はいかが?
Raw Power Festival

Raw Power Festivalサイケデリック・ミュージックを中心に、アンダーグラウンド・シーンで話題のアーティストが世界中から集まる屋内フェスティバル。実験音楽、アバンギャルド系のジャンルが好きな人はぜひ。アシッド・マザーズ・テンプルのメンバーを含む3人の日本人アーティストにより構成されたユニットで、欧州での活動も多いジャパニーズ・ニューミュージック・フェスティバルが土曜日にプレイする。

2017年5月26日(金)~28日(日)
金19:00-0:00、
土&日 13:00-翌2:00
金・土・日通しチケット £60、
土&日通しチケット £50、
金£17.50、土&日 各£25
The Dome Tufnell Park  
2 Dartmouth Park Hill,
London NW5 1HL
Tufnell Park駅 
www.dometufnellpark.co.uk

注目のインディーズをチェックできる
Camden Rocks Festival

Camden Rocks Festival

250組のインディーズを中心とするバンドがカムデン地区に集結し、25カ所の会場でプレイするイベント。購入チケット1枚ですべてのフェスティバル会場に入場することができるが、人気の公演は入場制限を行う場合があるので、早めに会場入りすることをお勧めする。今年は1990年代から活躍するフィーダーがヘッドライナー、また、ザ・ライフルズやザ・コーラルも参加を決め、話題を呼んでいる。

各公演の開始時間や会場は下記ウェブサイトを参照
2017年6月3日(土) 
£39.50
Camden Town駅
http://camdenrocksfestival.com

クラブ・ミュージック系が好きならココ!
We are FSTVL

2013年よりロンドン東部のアップミンスターにあるエアロドームで毎年開催されているクラブ・ミュージック・フェスティバル。実験的かつグルービーな音と映像の両方で、常に観客を魅了するエレクトロ音楽のベテランたちが今年もヘッドライナーに。カール・コックス、クレイグ・デービッド・プレゼンツ・TS5、ベースメント・ジャックス、ディジー・ラスカルなどを一度に堪能できる貴重なチャンスだ。

2017年5月26日(金)~28日(日)
10:00–16:00までに入場(ヘッドライナー登場時間予定は22:00)
キャンプ・サイト: 金12:00–21:00、土8:00–21:00
金・土・日通し( キャンプ付) £169.50~、
土&日通し(キャンプなし) £139.50、土£69.75、日£67.50
Damyns Hall Aerodrome
Aveley Road, Essex RM14 2TN
Upminster駅
www.wearefstvl.com

注目度 & ユニークさで一度は体験したい
Field Day

Field Day

2007年の開催以降、着実に知名度を上げているフェスティバル。エイフェックス・ツインやアラブ・ストラップなど魅力的なアーティストのラインアップはもちろんだが、綱引きや二人三脚などのアウトドア・ゲームを楽しめる「ビレッジ・メンタリティー」のエリアは本フェスティバルならでは。今年はドッペルゲンガーや異次元世界をコンセプトにした、一風変わったフィールド・ゲームが期待できそう。Field Day

2017年6月3日(土)
11:30–23:00(最終入場は20:30) 
£64.50
Victoria Park
Grove Road, London E3 5TB
Mile End/Hackney Wick駅
http://fielddayfestivals.com

大注目のテクノ・フェスティバル
Junction 2 Festival

今年で2回目を迎えるテクノ専門のフェスティバル。森林や小川の美しい自然の中にそびえるコンクリート打ちっぱなしのM4高速道路下が会場。この周りに設置された5つのステージで、英国内外から人気・実力の両方を兼ね備えたDJが集結しプレイする。スウェーデン出身のアダム・ベイヤー、今日のテクノを語る上で不可欠なベルリン出身のベン・クロックなどが名を連ねた、注目必至のフェスティバルだ。

2017年6月10日(土)
12:00-22:30(最終入場は20:00)
£55(18歳以下は入場禁止)
Boston Manor Park
London TW8 9JX
Boston Manor駅
www.junction2.london

 

男性の同性愛が非犯罪化して50年
性の多様性を称えるエキシビション紹介

LGBTQ今からわずか50年前まで、男性の同性愛は違法だった。イングランド及びウェールズで男性の同性愛が条件付きで非犯罪化されて今年でちょうど50年。英各地の美術館では、LGBTQ*(性的少数者)関連のエキシビションが開催されている。LGBTQの歴史や、様々な性的指向を持つ芸術家たちの作品を通して、性の多様性を見つめ直したい。

*LGBTQとは?

レズビアン(女性の同性愛)、ゲイ(男性の同性愛)、バイセクシャル(両性愛)、トランスジェンダー(身体と心の性が一致していない性の形態)、クィアの頭文字を取った略語。「LGBT」と呼ばれることが多かったが、近年では既存の枠組みに収まらない性的少数者クィアのQも加えて「LGBTQ」とするケースが増えている。ちなみにクィアは「風変わりな」などの意味を持ち、元々は蔑称だったが、この場合は肯定的に使われている。

Queer British Art 1861-1967 @Tate Britain

テート・ブリテンは、「品位にかける淫らな行為」とされた男性の同性愛が違法だったビクトリア時代から、イングランド及びウェールズにおいて条件付きで非犯罪化された1967年までの時期に活躍した性的少数者、「クィア」の画家たちの作品を紹介。

2017年10月1日(日)まで
10:00-18:00
£15
Tate Britain
Millbank, London SW1P 4RG
Tel: 020 7887 8888 
Pimlico駅
www.tate.org.uk/whats-on/tate-britain/exhibition/queer-british-art-1861-1967

Sappho and Erinna in a Garden at Mytilene

「ミティリーニの庭のサッフォーとエリナ」
Sappho and Erinna in a Garden at Mytilene (1864)
シメオン・ソロモン

同性愛者だったシメオン・ソロモン(1840-1905)は、ユダヤ人の生活や慣習に加え、同性愛指向のもたらす哀しみを作品に投影したラファエル前派の画家。この作品は、古代ギリシャの女流詩人で、女性に向けた愛の詩を多く残したサッフォーと、同じく女流詩人のエリナが、レスボス島のミティリーニで抱擁する構図になっている。

Self-Portrait

「自画像」
Self-Portrait (1913)
ローラ・ナイト

作者のローラ・ナイト(1877-1970)は、女性が美術学校でヌード画の授業に参加することができなかった時代にあって、女性のヌードを描く自身の姿を一枚の絵画に収めた。第二次大戦中には戦争画家として活躍。1929年にデイム(男性の騎士に相当する称号)を与えられ、1936年には女性初のロイヤル・アカデミーの正会員となった。

Drawing of two men kissing

「2人の男性によるキスの素描」
Drawing of two men kissing (1958–73)
キース・ヴォーン

第二次大戦中、非戦闘部隊で仲間の生活を描いたキース・ヴォーン(1912-1977)は、同性愛者としての不安や恐れを率直に綴った日記でも注目を浴びた。自身の性的指向が公になることに怯えつつも本作のような男性の裸体や男性同士の性愛を描く作品を手掛け、日記の一部を1967年の前年に発表。死後には残りの日記も出版された。

Bathing

「水浴び」
Bathing (1911)
ダンカン・グラント

ロンドン中心部ブルームズベリーを拠点にした「ブルームズベリー・グループ」は、自由主義や平和主義を掲げ、同性愛やオープン・マリッジの関係を持つ者も多かった。同性愛者ながら女流画家バネッサ・ベルと娘をもうけたダンカン・グラント(1885-1978)は、本作で男性の裸体の躍動感を表現。一人の人間の連続的な動きを捉えた。

National Portrait Gallery

ナショナル・ポートレート・ギャラリーは、芸術とジェンダー、そしてアイデンティティーの関係を探る複数の小規模展示企画「I am me」を開催。「品位にかける淫らな行為」で有罪となった ビクトリア時代の作家 / 劇作家オスカー・ワイルドとその恋人アルフレッド・ダグラス、通称「ボジー」をマルレーネ・デュマスが描いた肖像画などが展示されている。

Oscar Wilde and Bosie

Marlene Dumas: Oscar Wilde and Bosie

10月30日(月)まで
10:00-18:00(木・金は21:00まで) 
無料
National Portrait Gallery
Room 21, St Martin's Place, London WC2H 0HE
Tel: 020 7306 0055 
Charing Cross駅
www.npg.org.uk

British Museum

大英博物館では、デービッド・ホックニーが20世紀ギリシャの詩人コンスタンディノス・カバフィスの詩にちなんで制作した銅版画が展示。男性同士の恋愛や性生活をシンプルかつ赤裸々に描いたこれらの作品は、1967年に発表された。また、5月11日(木)からは、古代ローマから現代の日本に至るまで、世界中のLGBTQ の歴史を垣間見ることのできるコインやバッジなどの所蔵品が展示される。

David Hockney: fourteen poems from CP Cavafy
5月14日(日)まで / Room 90a

Desire, Love, Identity: exploring LGBTQ histories
5月11日(木)~10月15日(日) / Room 69a

10:00-17:30(金は20:30まで)
無料
British Museum
Great Russell Street, London WC1B 3DG
Tel: 020 7323 8181
Tottenham Court Road / Holborn駅
www.britishmuseum.org

 

20世紀の工業文明をアートと融合させたシュルレアリスト
エドゥアルド・パオロッツィの作品巡り

The Japanese House Architecture and Life after 1945

Trail of Eduardo Paolozzi

エドゥアルド・パオロッツィ(1924~2005、写真左)は、20世紀後半に英国で活躍した彫刻家。イタリア系移民の息子としてスコットランドに生まれ、エディンバラ・カレッジ・オブ・アートなどで学んだ。パリでは彫刻家ジャコメッティやブランクーシと交流、のちに英国王立芸術院(RAA)の会員となった。人体や有機物のモチーフに幾何学的な立方体を組み込んだ作品で知られている。今回は、ロンドン各地で彼の作品が観られるスポットを紹介しよう。

(文・写真: Miki Yamanouchi)

Eduardo Paolozzi Exhibition
エドゥアルド・パオロッツィ展

Eduardo Paolozzi Exhibition

創造と革新に満ちた作品で20世紀のアートを牽引したパオロッツィは、シュルレアリストとして彫刻を、ポップアート運動の先駆者としてコラージュやプリントを創作。1950年代から半世紀にわたる創作活動の中から250点以上を展示する大回顧展がこちら。野趣あふれる初期の彫刻から、デジタル化されたポップなデザイン作品までを網羅する。

2017年5月14日(日)まで
料金:£11.95
火~日11:00-18:00(木 は21:00まで)

Whitechapel Gallery
77-82 Whitechapel High Street, London E1 7QX
Tel: 020 7522 7888
Aldgate East駅
www.whitechapelgallery.org

Mosaic Murals
モザイク壁画、1986年

Mosaic Murals

パオロッツィがドイツで教鞭を執っていたころ、ミュンヘンのアトリエでデザインを考案したという。トッテナム・コート・ロード駅の再開発に伴いモザイクの一部がエディンバラ大学に移動されたが、落成した際、セントラル線の出入り口やノーザン線のブラットフォームなどに復元された。このエリアにある電気街の賑やかでガチャガチャした感じを表したものだそうだ。

Tottenham Court Road駅
(ノーザン線のプラットフォームとセントラル線の出入り口付近)
Oxford Street, London W1D 2DJ

Piscator
ピスカトール、1981年

Piscator

プロレタリア演劇運動の旗手として活躍したドイツ人舞台演出家、エルビン・ピスカトールへのオマージュとして建立された。ブリティッシュ・レールの委任により作られたが、現在のところ、駅管理者も周辺ビルのオーナーも作品の所有権を否定。所有者の承諾なしには清掃維持ができないパオロッツィ財団が困惑しているという曰いわく付きの彫刻だ。

Euston駅前
Euston Road, London NW1 2RT

Newton After Blake
ブレイク後のニュートン、1997年

Newton After Blake

大英図書館の中庭で巨大な体を折り曲げ、コンパスで幾何学模様を地面に描く男、ニュートン。19世紀の詩人 / 画家ウィリアム・ブレイクが、科学主義のニュートンを風刺した版画がモチーフとなっている。版画に登場する姿形を基に、パオロッツィ独特の機械と人体が融合したような、力強い彫刻が生み出された。

The British Library
96 Euston Road, Kings Cross, London NW1 2DB
Tel: 0330 333 1144
Kings Cross St.Pancras駅
www.bl.uk

Head of Invention
創造する頭、1989年

Head of Invention

「人間の知能と道具による創造は、自然がもたらす創造にはかなわない」というダ・ビンチの言葉が刻まれた巨大な頭部。顔部分は印刷機のように文字が縦横に挟まり、後頭部に回ると、機械に置き換えられた脳が見える。長らくテムズ川沿いにあったが、デザイン・ミュージアムの移転に伴い、ケンジントン地区に引っ越しとなった。

The Design Museum
224-238 Kensington High Street, London W8 6AG
Tel: 020 3862 5900
High Street Kensington駅
https://designmuseum.org

 

 

ロンドンで見直す、戦後の日本住宅建築
日本住宅建築展
The Japanese House Architecture and Life after 1945

The Japanese House Architecture and Life after 1945

戦後日本の住宅に特化した大規模な展覧会が、ロンドンのバービカン・センターで開催される。第二次大戦後、焼け野原から目覚ましい復興を遂げ、経済大国に上り詰めた日本は、文化も住宅事情もドラマチックに変化、多様化を遂げた。

この展覧会では、変わり続ける日本の住宅環境にそのユニークなアイデアで大きな影響を与えた建築家たちの作品が展示されるが、ここでは特に人気の高い5人を紹介しよう。(文: 宮田さち)

The Japanese House
Architecture and Life after 1945
3月23日(木)~ 6月25日(日)
土~水 10:00-18:00 / 木&金 10:00-21:00
料金: £14.50

Barbican Art Gallery, Barbican Centre
Silk Street, London EC2Y 8DS
Tel: 020 7638 8891
Barbican/Moorgate駅
www.barbican.org.uk

藤本 壮介
Sou Fujimoto

Sou Fujimoto

1971年、北海道生まれ。2013年のサーペンタイン・ パビリオンの設計者として英国ではなじみがあるかもしれない。建築をする際に彼が大事にしているのは、文化の違いを超えた人間の本質。そのうえで空間と人間の関係を新たに捉え直そうと試みるのだとか。写真の「House NA」は箱を重ねたような全面ガラス張りで、シンプルだけど斬新な個人宅。

中山 英之
Hideyuki Nakayama

Hideyuki Nakayama

1972年、福岡県生まれ。2006年、床を50センチ地面から離し、宙に浮かんだようなユニークなデザインに仕上げた個人宅「2004」で、建築家の登竜門と呼ばれる新人賞、吉岡賞
などを受賞。以来、オフィスや個人住宅を専門に活動する若手建築家の一人として注目を浴びている。写真の「O邸」は優雅なカーブを描いた外観で目を引く個人宅。

手塚 アーキテクツ
Tezuka Architects

Tezuka Architects

手塚貴晴(1962年、東京都生まれ)と妻の由比(1969年、神奈川県生まれ)が1994年に設立。新潟県の科学館キョロロや、立川市のふじようちえんが有名だが、多くの住宅設計も手掛けている。写真は、屋根の上で過ごすのが好きな一家の理想を基にした「屋根の家」。空に触れることができそうな、開放的な屋根の上で家族が集まる暮らしを実現させた。

西沢 立衛
Ryue Nishizawa

Ryue Nishizawa

1966年、神奈川県生まれ。2012年に開館したルーブル美術館ランス別館の設計には、西沢が妹島和世と共同で主宰している設計事務所、SANNAの一員として参加。写真の「森山邸」は、オーナー宅とワンルームの住居が一つの敷地の中に積み木を散らしたように点在する集合住宅。大きさや高さの違う個々の建物がスペース内にユニークに配置されている。

藤森 照信
Terunobu Fujimori

Terunobu Fujimori

1946年、長野県生まれ。カブトムシのように黒くて小さい、長い脚のついた宙に浮く茶室「ビートルズ・ハウス」がビクトリア & アルバート博物館に展示されたのは2009年のこと。屋根からニラが生えた「ニラハウス」(写真)や、「タンポポハウス」のように、自然素材を大胆に取り入れた、遊び心をくすぐるデザインにファンも多い。

 

2025年は3月4日! 知っているようで知らない
パンケーキ・デーの5つの豆知識

英国の「パンケーキ・デー」は、日本人にとっては比較的なじみの薄い風習の一つだろう。だがキリスト教にまつわるれっきとした伝統行事で、主に英語圏で祝われている。ここではその由来や楽しみ方などを紹介しよう。(文: 英国ニュースダイジェスト編集部)

1断食前のパンケーキ

パンケーキ・デーは、キリスト教信者が復活祭前に行う40日の断食期間(四旬節と呼び、日曜日は除く)を前に、戸棚の中の卵や牛乳などを消費するため、あるいは卵や牛乳で滋養を摂っておくため、パンケーキを作ったのが始まりといわれている。現在では40日間も食事制限をする人は少ないだろうが、英国では毎年2月の告解の火曜日(Shrove Tuesday)にパンケーキを食べる伝統が維持されている。Shrove Tuesdayは、四旬節の始まる前日に当たり、これまでの罪を悔い改め、魂を清めて、四旬節前の最後の食事の機会を祝う日である。

22025年は3月4日

Shrove Tuesdayは復活祭に連動するため、日にちが毎年異なる。「イースター・サンデーの47日前」として数えるので、今年は3月4日がパンケーキ・デーだ。ちなみにShrove Tuesdayにパンケーキを食すのは主に英国、アイルランド、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの聖公会やそのほか一部プロテスタント、カトリックなどの国々。

3パンケーキ・レースの始まり

フライパンに入ったパンケーキを持ったまま走る「パンケーキ・レース」は15世紀から続く英国の風習。その始まりは、イングランド南東部バッキンガムシャーのオルニーに住む1人の主婦だという。断食の前日であるShrove Tuesdayには信者たちは教会で懺悔をするのが習わし。1445年に、オルニーの主婦がパンケーキを焼いていたところ、礼拝の始まりを告げる教会の鐘が鳴り響いた。懺悔の時間に遅れそうになったその女性は、パンケーキの入ったフライパンを持ち、エプロン姿のまま大慌てで教会へ駆け込んだという。これがレースが生まれたきっかけという言い伝えがある。

オルニーのパンケーキ・レースの告知板本場オルニーで開催されているレースの告知板

オルニーのパンケーキ・レースで全力疾走する子どもたちオルニーのパンケーキ・レースで全力疾走する子どもたち

4英国各地で開催されるパンケーキ・レース

昔は、参加者は主婦のみでゴールは教会だったそうだが、現在は性別関係なく、英各地でレースが開催されている。参加者はエプロンにスカーフ姿で、熱々のパンケーキが入ったフライパンを持ち、ゴール目指して走る。途中で3回(2回という説もあり)フライパンの中のパンケーキをひっくり返さなければ失格。

5英国のパンケーキは薄い

パンケーキというと、米国のフカフカしたホットケーキや、フランスのクレープなどを思い浮かべるが、英国のパンケーキはホットケーキのように分厚くなく、クレープに近くやや薄め。焼いたパンケーキは葉巻のような形に巻いて、上から砂糖とゴールデン・シロップ、またはレモン汁をかけて食べる。生クリームもフルーツも使わないシンプルで潔いスタイルは英国ならでは。ここ数年のパンケーキ人気でロンドンでもさまざまなスタイルのパンケーキが気軽に食べられるようになったが、英国式も試してみては?
英国風パンケーキのレシピ「英国の口福を探して:パンケーキ Pancake」

英国式パンケーキレモンがアクセントの英国式パンケーキ

パンケーキ・レース in London

Inter-Livery Pancake Race

2025年3月4日(火)11:30-14:00
Guildhall,
Gresham Street,
London EC2V 7HH

ロンドンの金融街、シティのギルドホールで行われるレース。普段は黙々と業務をこなしていそうな紳士、淑女がド派手な衣装やコスプレに身を包み、終始全力疾走する。 www.thecityofldn.com/event/inter-livery-pancake-day-race

The Legendary Pancake Race

3月4日(火)12:30-15:00
Lamb Tavern Leadenhall,
10-12 Leadenhall Market,
London EC3V 1LR
www.lambtavernleadenhall.com

シティにあるヴィクトリア様式のマーケット・ホール、レドンホール・マーケット内にあるパブ、ラム・タヴァンが主催。参加者が山高帽を被って走るレースも観戦できる。

レドンホール・マーケット

Better Bankside Pancake Day Race

3月4日(火)12:00-14:00
Marlborough Sports Garden,
11-25 Union Street,
London SE1 1SD
https://betterbankside.co.uk

バラ・マーケット近くで開催されるレース。地元の企業チームが多数参加し、参加者がフリップしながら真剣に小走りするなど、和気あいあいとした雰囲気の中で行われる。


● ギルドホールのパンケーキ・レース
 

クロスレール(エリザベスライン)建設現場からの
奇妙な出土品

2009年に工事が開始され、今も着々と建設が続く新たな鉄道クロスレール(エリザベス線)。考古学者が調査した結果、40カ所近い建設地から1万あまりの遺物や人骨が発見されたという。今月、その一部を展示するエキシビションが開催される。遠い昔に起きた出来事や、ビクトリア朝のロンドンの暮らしぶりが分かる品など、私たちの足元に埋っていたものが語る歴史に耳を傾けてみよう。 写真:©crossrail/MOLA

Tunnel: The Archaeology of Crossrail
2月10日(金)~9月3日(日)

ロンドンの東部と西部を繋ぐクロスレール建設の様子や、建設現場からの出土品を集めて展示するユニークなエキシビション。考古学好きだけではなく、過去のロンドンの暮らしに興味がある人も楽しめそうだ。

Museum of London Docklands
No1 Warehouse,West India Quay, London E14 4AL
Tel: 020 7001 9844
Canary Wharf駅
10:00-18:00 無料
www.museumoflondon.org.uk

クロスレール

1Paddington Station
パディントン

ブルネル設計の施設跡

19世紀に活躍した英国きってのエンジニア、イザムバード・キングダム・ブルネルが設計した、グレート・ウェスタン鉄道の施設跡が発掘された。エンジン倉庫や作業場、鉄道の転車台などが次々と姿を現し、世界で最も古い英国の鉄道技術の貴重な資料として、これからも研究が進む。

ブルネル設計の施設跡ブルネル設計の施設跡

2Royal Oak
ロイヤル・オーク

トナカイやバイソンの骨

現在はほぼ地下を流れるのみのウェストボーン川。その近くにあったという、6万8000年前の運河の跡からは、先史時代のトナカイやステップ・バイソン、野生の牛などの動物の骨が出土している。これらの動物は、更新世のヨーロッパに多く生息していたものの、マンモスとともに絶滅した。

3Tottenham Court Road Station
トッテナム・コート・ロード

マーマレードやジャムの瓶

ビクトリア朝の食品会社、クロス & ブラックウェルの工場の商品廃棄場として利用されていた場所から、1万3000個あまりのピクルス、ジャム、マーマレードの瓶が見つかった。出土したのは、現在のケチャップの原型と考えられるマッシュルーム・ケチャップのガラス瓶、陶器製の入れ物に入ったマーマレードやジャムなど。

マーマレードやジャムの瓶

4Farringdon Station
19世紀の造船所の鎖なども出土 ファリンドン

黒死病死者の埋葬地?

チャーターハウス・スクエアで2013年に発見された二層になった墓。その一部から25体の人骨が見つかった。同時に出土した陶器から、14世紀半ば以降に黒死病で死んだ人々を埋葬した場所だと判明。付近は今でこそオフィス街だが、当時は「無人の荒野」だったそう。ロンドンで黒死病死者埋葬地としては2カ所目の発見だという。

発掘中の人骨
発掘中の人骨

5リバプール・ストリート
Liverpool Street Station

次々に出土する人骨

共同溝のトンネルを設置するため駅周辺を掘り下げたところ、2013年にローマ時代の頭蓋骨20個が発見されたのを皮切りに、2015年3月には16~17世紀に使用されていたべドラム墓地の跡から3300体の人骨、同8月には1665年のペスト大流行の被害者と思われる42体の人骨というように周辺から次々と人骨が出土した。

発掘現場 人骨

南米産の木を削ったボーリング玉

6ステップニー・グリーン
Stepney Green

木製のボーリング玉

チューダー朝に建てられたマナー・ハウス、ウースター・ハウス跡からは、堀、地下の貯蔵室、壁、井戸など建物の一部分が発掘された。同時に、南米産の木ユソウボクでできたボーリング玉なども出土。ユソウボクは木の密度が高く固いため、チューダー朝期にボーリングやクリケットの道具に好んで使われた。

 

ロンドン中心地から電車で片道2時間以内で行ける
訪ねてみたい
ナショナル・トラストのクリスマス

クリスマスに向けて秒読み開始。ロンドン中心部の華やかなイルミネーションも良いけれど、今年はちょっと趣向を変えて、ナショナル・トラストに登録された邸宅を訪れてみては。どの建物もクリスマスのデコレーションに彩られ、その美しさが更に際立っている。せわしない師走にしばし現実を忘れて、英国伝統の美にひたってみよう。

最終更新日:30 November 2016

ハックニーで一番古い住宅
Sutton House
サットン・ハウス

サットン・ハウス

ロンドン東部ハックニーにある築500年、チューダー建築のサットン・ハウスでは、ソーホーやダルストンのマーケットをプロデュースした「シティ・ショーケース・マーケッツ」によるクリスマス・マーケットに加え、各部屋をそれぞれパントマイムのテーマで飾り付け、地元劇団の俳優たちがパントを演じるなど、盛りだくさんのイベントが開催される。

12月18日(日)まで(週末のみ)
12:00-17:00 £5

2 & 4 Homerton High Street, Hackney, London E9 6JQ
Tel: 020 8986 2264
オーバーグラウンド Hackney Central駅から徒歩10 分
www.nationaltrust.org.uk/sutton-house

新古典主義の建築家によるデザイン
Osterley House
オスタリー・ハウス

オスタリー・ハウス

ピカデリー線のオスタリー駅から徒歩20分の地にあるオスタリー・ハウスは、ハムステッドのケンウッド・ハウスを手掛けた18世紀の建築家ロバート・アダムによってデザインされた瀟洒な邸宅。期間中はクラシックなクリスマスの装飾がされ、現代とは異なる美しい空間が出現する。日によっては伝統的なクリスマス・リースの作り方を教えるクラスなども開かれる。

12月3日(土)~12月18日(日)(週末のみ)
11:00-16:00 £8.30

Jersey Road, Isleworth, Middlesex TW7 4RB
Tel: 020 8232 5050
Osterley駅から徒歩20分
www.nationaltrust.org.uk/osterley-park-and-house

13世紀の元僧院が華やかに変身
Mottisfont Abby
モティスフォント・アビー

モティスフォント・アビー

16世紀の宗教改革による修道院の廃止で所有者が変わり、20世紀には大きく改築されたというモティスフォント・アビー。期間中はコスチューム・デザイナー、バン・バーナム作のバレエ衣装のミニチュア・レプリカなどで各部屋が華やかにデコレーションされる。近くにはマス釣りで知られるテスト川が流れ、美しい庭園も人気なので散策にも良さそう。

2017年1月3日(火)まで(12月25日、26日は除く)
11:00-17:00 £13.60

near Romsey, Hampshire SO51 0LP
Tel: 01794 340 757
Mottisfont & Dunbridge駅より徒歩15分
(Waterloo駅から1時間半程度)
www.nationaltrust.org.uk/mottisfont

ウィリアム・モリスによる内装
Standen House
スタンデン・ハウス

スタンデン・ハウス

19世紀に英国で起きたアーツ & クラフツ運動の中心的存在、ウィリアム・モリスゆかりの邸宅。壁紙やカーテンなどのテキスタイルはすべてウィリアム・モリス自身によるもので、設計は彼の親友でもある建築家、フィリップ・ウェッブ。その建物がビクトリア朝から現代までの、時代別のクリスマス・デコレーションに彩られるというから楽しみだ。

2017年1月2日(月)まで(12月24日、25日は除く)
10:00-16:00(ハウスは11:00-15:00) £10.75

West Hoathly Road, East Grinstead,
West Sussex RH19 4NE Tel: 01342 323 029
East Grinstead駅よりタクシーまたは徒歩30 分
(London Bridge駅から1時間10分程度)
www.nationaltrust.org.uk/standen-house-and-garden

イタリア式仮面舞踏会をきどって
Petworth House
ペットワース・ハウス

ペットワース・ハウス

たくさんのイタリア絵画やウィリアム・ターナー作品が飾られていることで知られるペットワース・ハウス。クリスマスの間はイタリア式仮面舞踏会をテーマに、マネキン・デザイナーのデニース・ワトソンによる、すべて紙でできた繊細なオブジェや美しいコスチュームが各部屋に飾られる。また、この冬初めて当時の厨房エリアが一般公開されている。

12月3日(土)~2017年1月2日(月)(12月24日、25日は除く)
10:00-15:30(ハウスは11:00-14:00) £10.90

Petworth, West Sussex GU28 9LR
Tel: 01798 342 207
Pulborough駅よりバスで15分(Victoria、London
Bridge駅から1時間20分程度)
www.nationaltrust.org.uk/petworth-house-and-park

1930年代のクリスマスを再現
Polesden Lacey
ポールズデン・レイシー

ポールズデン・レイシー

1920年代から1930年代にかけては政界の社交の場として利用され、エリザベス女王の両親であるジョージ6世夫妻がハネムーン時に滞在したという華やかな歴史を持つ邸宅の、1930年代のクリスマス・パーティーの様子を再現する。玄関ホールには高さ5.5メートルのクリスマス・ツリーが飾られ、週末にはトナカイに扮した馬の引く馬車に乗れるイベントもあり。

12月1日(木)~23日(金)
11:00-16:00 £17

Great Bookham, near Dorking, Surrey RH5 6BD
Tel: 01372 452 048
Dorking 駅よりタクシーまたは徒歩30分(Victoria、
Waterloo駅から1時間30分程度)
www.nationaltrust.org.uk/polesden-lacey

 
Avex

ウィグモア・ホールで
エイベックス・リサイタル・シリーズが開催

2017年春夏、
クラシック音楽の愉しみを

今年の春に大好評を博した「エイベックス・リサイタル・シリーズ」が、優れた音響で知られるロンドンのウィグモア・ホールで再び開催される。日本が世界に誇る3人のトップ・アーティストたちが、耳の肥えたロンドンの音楽ファンのために演奏するこのリサイタル・シリーズ、チケットは既に発売が開始されたので、購入はお早めに!

辻井伸行 ピアノ・リサイタル

2017年4月1日(土)13:00

辻井伸行 ピアノ・リサイタル

演奏:辻井伸行(ピアノ)
曲目:
バッハ「イタリア協奏曲 BWV971」
モーツァルト「ピアノ・ソナタ第17番 変ロ長調 K.570」
ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調『月光』」
ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調『熱情』」

Nobuyuki Tsujii • 東京都出身。2009年にヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールで日本人初の優勝を飾り、以後世界各国で活躍。2012年の「プロムス」に出演するほか、BBCフィルハーモニック、ロイヤル・リヴァプール・フィルと日本ツアーを行うなど、英国との絆も強い。

三浦文彰 ヴァイオリン・リサイタル

2017年6月17日(土)13:00

三浦文彰 ヴァイオリン・リサイタル

演奏:三浦文彰(ヴァイオリン)、イタマール・ゴラン(ピアノ)
曲目:
ドヴォルザーク「ロマンス Op.11」
ストラヴィンスキー「ディヴェルティメント」
ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第10番 ト長調」

Fumiaki Miura • 東京都出身。音楽家の両親の元に生まれる。2009年、難関として知られるハノーファー国際コンクールにおいて、史上最年少の16歳で優勝。2016年NHK大河ドラマ「真田丸」テーマ音楽のヴァイオリン・ソロを演奏している。

樫本大進 ヴァイオリン・リサイタル

2017年7月22日(土)13:00

樫本大進 ヴァイオリン・リサイタル

演奏:樫本大進(ヴァイオリン)、アレッシオ・バックス(ピアノ)
曲目:
モーツァルト「ヴァイオリン・ソナタ第25番 ト長調 K.301」
シマノフスキ「神話 Op.30」
グリーグ「ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調」

Daishin Kashimoto • 1979年ロンドン生まれ。1996年のフリッツ・クライスラー、ロン=ティボーの両国際音楽コンクールでの1位など、権威あるコンクールで優勝。2006年、兵庫県に「ル・ポン国際音楽祭」を開設。2010年よりベルリン・フィル第1コンサート・マスター。


エイベックス・リサイタル・シリーズ

エイベックス・リサイタル・シリーズ

Wigmore Hall
36 Wigmore Street W1U 2BP
(Bond Street / Oxford Circus 駅)
Tel: 020 7935 2141
料金: 各20ポンド
http://wigmore-hall.org.uk

オーケストラ生演奏付きで名作映画を鑑賞

本リサイタル・シリーズを主催するエイべックス・クラシック・インターナショナル(ACI)は、2014年にロンドン・オフィス設立以来、様々なクラシック音楽関連事業を打ち出している。現在は「フィルム・ウィズ・ライブ・オーケストラ」と題した、名作映画を生のオーケストラ演奏とともに上映するイベントも開催。この秋には「アマデウス」と「エイリアン2」の2本が既にロイヤル・アルバート・ホールで上映され、好評を博した。

来年3月には、1997年のヒット作「タイタニック」を同ホールで上映。これは2015年の初演が大成功を収め、再演が即決定したもの。総勢130人編成のロイヤル・フィルハーモニック・コンサート管弦楽団が演奏を務めるというから迫力満点のステージになりそう。

チケット購入は以下のサイトから
www.royalalberthall.com/tickets/events/2017/titanic-live
2017年3月11日(土)
14:30と19:35の2回上映
料金: 58.60~68.80ポンド
Royal Albert Hall
Kensington Gore London SW7 2AP
Tel: 020 7589 8212

 

9/17.sat & 18.sun ロンドンでどんな家に住みたい?
OPEN HOUSE LONDON 2016OPEN HOUSE LONDON 2016

www.openhouselondon.org.uk

初秋を飾るイベントとして、毎年人気のオープン・ハウス・ロンドン。古き良き伝統を今に残す歴史的建造物から、革新的なデザインの高層ビルまで、700もの建築が2日にわたり一般に公開される。今回は私たちにとって身近な、暮らしのためのデザインに工夫を重ねた、一般のお宅6軒を紹介。

*今回取り上げた場所はすべて先着順で入場、混雑状況により屋外で並ぶ場合あり

Wistaston Cottage
ウィスタストン・コテージ

ウィスタストン・コテージゴシック・リバイバル建築のセミデタッチド・ハウスに付いていた殺風景なサンルームを取り払い、そこへ2階建ての木製エクステンションを合体させた。木のもつ明るさや軽さ、そしてボートの建築法を取り入れたという柔らかな曲線などが、オーガニックな美しさを見せている。英国王立建築家協会(RIBA)賞にもノミネートされた。

9月17日(土)10:00-17:00
65 Medfield Street, London SW15 4JY
East Putney/ Putney Barnes駅

Clock House
クロック・ハウス

クロック・ハウス1960年代に造られた何の変哲もないテラスド・ハウスを、当時の素材をなるべく生かしながらリフォームした。ガラス・キューブや天窓、そして骨組みにステップを載せただけの階段と、徹底して光を取り入れることに成功。キッチンにつなげるように庭側に増築されたスペースは、レンガと木材を組み合わせつつ明るく仕上げている。

9月17日(土)10:00-17:00
定時開催のツアー形式で入場
最終入場は16:00
48c Berriman Road, London N7 7PS 
Finsbury Park駅

Mint Street
ミント・ストリート

ミント・ストリート英国の住宅協会の中でも最も歴史の古い「ピーボディー」のためにデザインされた67戸のフラット。鉄道が目の前を走るような、騒音を伴うエリアにいかに低価格で快適な空間を作り出すか考え抜かれた建築で、昨年のRIBA賞を受賞した。デザインはピットマン・トーザー・アーキテクツ。

9月17日(土)10:00-13:00 
45分ごとにツアーあり 最終ツアーは12:15発
オンラインでツアー予約も可能
115 Coventry Road, London E2 6GG(集合はThe Pill Box前)
Bethnal Green駅

Clapton House
クラプトン・ハウス

クラプトン・ハウス2階建てのテラスド・ハウスを家族向けのホームに改築。外観は目立たせず周囲の建物と調和させたまま、内部を明るく開放的な空間にした。各所に明るい木材を使ったデザインは、この建物がもつ新旧それぞれの良さを引き出しているよう。

9月17日(土)9:30-14:00
最終入場は13:30
7 Atherden Road E5 0QP
Hackney Central/Clapton駅

Hidden House
ヒドゥン・ハウス

ヒドゥン・ハウス昔は厩(うまや)として使われていた長屋形式の住宅、約250平方メートルのスペースを、4階建ての住宅に大改造。地下はリビングのほかにナイト・クラブ風のダンス・フロアやプールも併せ持つ。それを取り囲むように滝の流れる池の付いた中庭があり、周囲への騒音対策も万全。住人で建築デザイナーのイアン・ホーガス氏がガイドをしてくれる。

9月18日(日)10:00-17:00
解説付きツアーを1時間ごとに実施、入場時は靴を脱ぐこと
39 Russell Garden Mews, London W14 8EU
Kensington Olympia/ Shepherd's Bush駅

Paxton Locher House
パクストン・ロカー・ハウス

パクストン・ロカー・ハウス横幅がわずか8.5メートルという限られた空間を最大限に利用した建築。ガラス張りの開閉式屋根で暗くなりがちな部分にも自然光が溢れる。建築家のリチャード・パクストンとハイジ・ロカー夫婦が、元々は自らの仕事場兼私邸用にとデザインした。オフィスとプライベートな空間がうまく隔てられている。

9月17日(土)・18日(日) 10:00-17:00
8-9 Clerkenwell Green, London EC1R 0DE
Farringdon駅

 

ロンドン市内に設置されるリオ五輪パブリック・ビューイング会場
リオ五輪パブリック・
ビューイング会場

リオデジャネイロ五輪が開幕する。前回のロンドン五輪とは異なり、今年の開催地は遠く離れた南半球の都市。会場まで足を運ぶのは難しいが、4年に一度の興奮と一体感は味わいたい、という人にお勧めなのが大型スクリーンでの五輪観戦だ。ロンドン各地のパブリック・ビューイング会場を紹介する。

4年前の聖地に再び
Queen Elizabeth Olympic Park
クイーン・エリザベス・オリンピック・パーク

クイーン・エリザベス・オリンピック・パーク2012年に開催されたロンドン五輪・パラリンピックのメイン会場にビーチが出現。このビーチで、主な五輪競技が生中継される。また乗り物などのアトラクション施設(写真)が用意されるのに加えて、音楽やダンスといったパフォーマンスの披露もあり。丸一日をのんびり過ごせるはず。

8月6日(土)~21日(日)
(ビーチは9月4日(日)まで)
£2
London E20 2ST
Stratford駅
http://beacheast.co.uk

市長のお膝元で観戦
London Bridge City
ロンドン・ブリッジ・シティ

ロンドン・ブリッジ・シティテムズ川のほとり、ロンドン市庁舎のすぐ横にある広いスペースを「ザ・スクープ」と呼ぶ。この一角にて「サマー・フェスティバル」なる催しが現在、実施中。先だってテニスのウィンブルドン選手権の生中継や名作映画の上映を行っていたが、8月はリオ五輪中継が主となる。

8月6日(土)~21日(日)
(フェスは10月31日(月)まで)
無料
London SE1 2DB 
London Bridge駅
www.lbcsummerfestival.com

日光浴をしながらのんびり
St Katharine's Docks
セント・キャサリンズ・ドックス

セント・キャサリンズ・ドックスタワー・ブリッジ近くのマリーナにも大型スクリーンが設置。日光浴がてら五輪観戦をどうぞ。五輪とは別に、クリケットのイングランド対パキスタン戦やヨット・レース「アメリカス・カップ」の模様の中継も行う。また五輪終了後は名作映画の上映会が実施される。

8月5日(金)~21日(日)
(映画上映は22日(月)~28日(日))
無料 
St Katharine's Way, London E1W 1LA
Tower Hill駅
www.skdocks.co.uk

リオの文化にどっぷり浸かる
Merchant Square
マーチャント・スクエア

マーチャント・スクエア最近、急速に再開発が進んでいる、パディントン駅北側の水辺。この一角に近隣住民たちの憩いの場となっている芝生エリアがあり、ここに特設スクリーンが設置される。開会式前日となる4日の昼間には、開催地にちなんでサンバのライブ演奏やカポエラのレッスンなどが実施。

8月5日(金)~21日(日) 
無料
The Lawn, Paddington Basin,
London W2 1JS
Paddington駅
http://merchantsquare.co.uk

金融街シティで観戦するなら
Broadgate Exchange Square
ブロードゲート・エクスチェンジ・スクエア

ブロードゲート・エクスチェンジ・スクエア金融街シティ界隈で働く人々に朗報。リバプール・ストリート駅近くにある大きな広場でも五輪の模様が放映される。昼食や仕事終わりのビールを飲みながら観戦すれば、良い息抜きとなるはず。天気が良い日は日光を浴びようとたくさんの人々が殺到する人気エリアでもある。

8月6日(土)~21日(日) 
無料
London EC2M 2QS
Liverpool Street駅
www.broadgate.co.uk/ExchangeSquare

買い物帰りに休憩を兼ねて
Canary Wharf
カナリー・ワーフ

カナリー・ワーフロンドン第二の金融街としての発展が著しいカナリー・ワーフ。オフィス街であるだけに近隣には高級レストランやスーパーが点在しているので、仕事の打ち合わせや買い物帰りにふらっと寄るのに適しているかもしれない。ランチ・タイムや夕方に名作映画の上映も行っている。

8月5日(金)~21日(日) 
無料
Canada Square Park, Canary Wharf,
London E14 5AB
Canary Wharf駅
http://canarywharf.com

 
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