名門校同士のオックスフォード大学とケンブリッジ大学がテムズ河上で雌雄を決する「ザ・ボート・レース」が今年も開催される。188年の歴史を持つというこの伝統の一戦には、知られざる逸話がいっぱい。観戦がより面白くなる、本レースに関する豆知識を紹介する。
The Cancer Research UK Boat Races
4月2日(日)
16:35(女子)、17:35(男子)にスタート
男子・女子の部ともに観戦無料
テムズ川(Putney‐Mortlake間)
Putney Bridge/Ravenscourt Park/Chiswick駅
http://theboatrace.org

レースを考案したのはあの有名人の親戚
今や恒例行事となった「ザ・ボート・レース」を最初に企画したのは、1829年当時にオックスフォード大学生だったチャールズ・ワーズワースと、ケンブリッジ大学生のチャールズ・メリヴェール。2人は大学入学前に、名門パブリック・スクールのハロー校にともに通った仲だった。ちなみにワーズワースは、英国を代表するロマン派詩人ウィリアム・ワーズワースの甥に当たる。
写真)「ザ・ボート・レース」の発案者は、日本でも有名なロマン派詩人ウィリアム・ワーズワースの甥
これまでの対戦成績はケンブリッジ大学が優勢
過去の対戦成績は、ケンブリッジ大学が82勝79敗同着1で勝ち越している。2003年のレースは、両者の差がわずか1フィート(約30センチ)の大接戦となった。ロンドン西部パットニーからモートレイクまでのテムズ河上6.8キロに及ぶ現コースのベスト・タイムは、1998年にケンブリッジ大学が出した16分19秒。最も遅い優勝タイムもケンブリッジ大学の記録で26分5秒となっている。
出場選手たちは猛練習かつ猛勉強
出場選手が本レースに向けて本格的な準備を始めるのは毎年9月から。各大学の学部生及び大学院生の中から選抜し、1日3時間の練習を週6日ペースで行う。また両大学ともに、練習参加を理由に授業負担を減らすなどの特別措置を取ることを認めていないため、選手たちには学業と練習を両立することが求められる。

文武両道を実践するオックスフォード大学(写真左)と
ケンブリッジ大学(同右)の学生たち
「ライト・ブルー」と「ダーク・ブルー」の戦い
テムズ河沿いで観戦する一般客に見分けがつくように、レース当日に各大学が使用するユニフォームとボートを漕ぐのに使用する櫂(かい)の色は、あらかじめ指定されている。ケンブリッジ大学は薄い青色、オックスフォード大学は紺青色。このため、前者のチームは「ライト・ブルー」、後者は「ダーク・ブルー」との愛称で呼ばれている。
過去には選手ボイコット事件が起きたことも
1987年にはオックスフォード大学のチーム内で内紛が発生。同年に入学したばかりの5人の米国人学生が、指導方法や選手の選抜基準などをめぐって同大のコーチと激しく対立し、レース直前になってこの大会への参加をボイコットした。代わって控え選手が出場したオックスフォード大学は、それでも同年のレースに勝利。当時の模様を記した本「True Blue: The Oxford Boat Race Mutiny」は後にベストセラーとなった。
写真)オックスフォード大生によるボイコット事件の真相を描いた本はベストセラーに
レース延期・中断のハプニングも発生
2012年に行われた大会では、スタートしてから10分30秒後に競技中のボートの近くを泳いで妨害する男性が現れたため、レースが一時中断されるという前代未聞のハプニングが発生。この男性は事前に自身のブログで「エリート主義は独裁につながる」として、レースの妨害計画を明らかにしていた。その後、この男性には6月の禁錮刑が下されている。また1984年には、ウォームアップをしていたケンブリッジ大学のボートがテムズ河に係留してあった荷船に衝突し、沈没。レースが翌日まで延期になるという事態が起きている。



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今年もトラファルガー広場に巨大クリスマス・ツリーが出現。第二次大戦中に英国から支援を受けたノルウェーが、その感謝の印として巨大クリスマス・ツリーを贈る習慣が1947年からずっと続けられている。そしてこのツリーの下では聖歌隊の合唱が毎日開催。ツリーのそばに設置される、キリストが生誕した馬小屋をイメージしたオブジェは日本人アーティストのスズキ・トモノリ氏が制作を担当している。
障害者支援を行うチャリティー団体が、英国を代表するオペラ・カンパニーであるイングリッシュ・ナショナル・オペラのメゾ・ソプラノ歌手メアリー・プラザスと、ロンドン・シンフォニー・コーラスを迎えて開催するクリスマス・キャロル・コンサート。チケット料金が安いこともあり、毎年売り切れ必至の人気イベントなので要予約。特別パフォーマンスや有名人の出演なども予定されている。
古くからロンドン市民の心の拠り所となってきたセント・ポール大聖堂。英国各地に留まらず、世界中から信者が礼拝に訪れるので、クリスマス当日またはその前後にこの大聖堂内でクリスマス・キャロルを聴くというのはなかなか難しい。そこで一般向けに開催されるのが、乳がん撲滅を目指すチャリティー団体が主催するこのコンサート。テレビでおなじみの有名人が聖書の朗読を行うなど、特別な演出も用意されている。
Alexandra Palace
Richmond
Crystal Palace Park

1513: A Ships' Opera by Richard Wilson and Zatorski + Zatorski
The Deluxe River Cruise by Doug Fishbone
Adrift by Hew Locke
The Thames (from London Bridge, Arizona to Sheerness, Canada), 2013
Portrait of a River by Nikolaj Bendix Skyum Larsen
Kids' Choir - Voyages of Discovery
現在でも王室メンバーの住居として使われているケンジントン宮殿内の部屋に宿泊し、翌朝には朝食が提供されるという、貴族気分を味わうことができる何とも贅沢なイベント。後に19世紀の大英帝国を支配する女王となったビクトリア王女の誕生日を参加者たちがともに祝うという構成になっている。夜が更けた後もロウソクの灯に照らされた宮殿の中を探険することができる、滅多にない機会。7~11歳向け。
子午線で有名なグリニッジの旧王立天文台では星空をテーマとしたイベントを実施。星座早見表を作るワークショップの後に、自作の早見表を手にしながら夜空を観賞する。また付設のプラネタリウムでは、映画「ハリー・ポッター」シリーズのロン役でおなじみのルパート・グリントがナレーターを務める地球外生命体の存在を探るショーが開催中。
19世紀後半に紅茶の貿易で財を成したフリデリック・ホーニマンが収集したコレクションを集めた博物館では、庭園と呼ぶにはあまりに広大な緑空間でガーデン・パーティーが開かれる。サンバやボサノバといった南国を彷彿とさせる音楽の生演奏が流れる中で行われる、動植物をテーマとした映画の上映や、詩の朗読などが夜の雰囲気を盛り上げるはず。植物学者によるジン・カクテルの作り方セミナーも。
カキ、ホタテ、ウナギのゼリー寄せなどを始めとする英国におけるシーフードの歴史を都市社会学者が語る一夜。この日のためにシーフード・レストランのスペースを特設するなど、食欲を刺激する構成となっている。英国・アイルランドで最も優れたアルバムに対して贈られるマーキュリー賞に昨年ノミネートされた英国人フォーク・シンガーのサム・リーが特別出演。
ロンドン郊外レディングとイングランド北部リーズで同時開催されるロック・フェスティバル。出演アーティストたちがこの2カ所をめぐるので、どちらの会場にいても、観客は同じアーティストの演奏を観賞できるという構成になっている。
ロンドン地下鉄ディストリクト線の終点に当たるアップミンスター駅近くで行われる、英国最大のレゲエ&ダブ音楽のフェスティバル。ヒーリングやセラピーといった、心の平和をもたらすことを目的としたアトラクションも充実しているのが特徴。
野外フェスでは、どうしても人混み、汗、泥にまみれてしまうことを避けられないというのが難点。そんな悩みを解決するよう試みたのがこのイベント。清潔なトイレと広々と使えるキャンプ場のスペースに加えて、日中いつでも飛び込めるプールを用意するなど独自の工夫を凝らしている。
文豪シェイクスピアの故郷として広く知られるストラトフォード・アポン・エイボンという地にはあまり相応しくないようにも思える、大規模なダンス・ミュージックの祭典。英国ほか、ベラルーシ、ウクライナ、韓国など世界各地で開催されている。



子供用に特別に設定された見学コース中に出されるクイズに答えながら、同館内で開催中の「デザイン・オブ・ザ・イヤー」などの特別展示をめぐるという趣向になっている。特製チョコレートのお土産付き。

「子供の博物館」と銘打った本館では、おなじみのエッグ・ハントに加えて、イースター・バニーをテーマとした子供向けのゲームや、イースター・エッグを入れるカゴの装飾を行うワークショップなどが実施される。



スタート!
ハマースミス・ブリッジ
バーンズ・ブリッジ
チズウィック・ブリッジ






