どこかで耳にしたことがある名作ばかり
マン・ブッカー賞歴代受賞作

英国の栄誉ある文学賞であるマン・ブッカー賞の授賞作品が、10月中旬に発表された。今年は江戸時代の俳人、松尾芭蕉の「おくのほそ道」の英題を題名に使った作品が受賞。同作に加えて、映画化されるなど話題を集めた過去の主な授賞作品を紹介する。
www.themanbookerprize.com

The Narrow Road to
the Deep North

リチャード・フラナガン著
日本語訳は未刊行

豪作家のリチャード・フラナガンが、自身の父親から聞き取りを行った体験談を基とした作品。第二次大戦中に日本軍が指揮した泰緬鉄道の建設作業に従事する捕虜たちの姿を描く。作品中には松尾芭蕉や小林一茶といった日本の著名俳人の句が引用されている。日本語訳は未刊行。

Life of Pi

ヤン・マーテル著
邦題：「パイの物語」、唐沢則幸訳、竹書房

3D映画としても大ヒットした「ライフ・オブ・パイ/ トラと漂流した227日」の原作小説。16歳の少年パイとその家族が、日本船籍の貨物船に乗船中に海難事故に遭遇。パイは生き残ったトラ、オラウータン、ハイエナ、シマウマとともに、救助ボートの上で助けを待つことになる。

Amsterdam

イアン・マキューアン著
邦題：「アムステルダム」、小山太一訳、新潮社

ジェームズ・マカヴォイ主演の映画「つぐない」の原作を始めとする数々のベストセラー小説を手掛けたイアン・マキューアンが安楽死をテーマとして取り上げた作品。痴呆症で亡くなった女性の元愛人たちが葬儀で一堂に会したことから始まる物語を通じて、現代のモラルを問う。

The English Patient

マイケル・オンダーチェ著
邦題：「イギリス人の患者」、土屋政雄訳、新潮社

レイフ・ファインズ主演のアカデミー賞作品賞受賞作「イングリッシュ・ペイシェント」の原作。第二次大戦中のイタリアの僧院に、大やけどを負った記憶喪失の男がいた。名前さえ分からずにただ「イギリス人の患者」と呼ばれていたこの男が、徐々に記憶を取り戻していく。

The Remains of the Day

カズオ・イシグロ著
邦題：「日の名残り」、土屋政雄訳、早川書房

長崎出身の日系英国人作家であるカズオ・イシグロの代表作。本作はアンソニー・ホプキンス主演で映画化された。第二次世界大戦後に米国人の富豪が買い取ったイングランドの由緒ある屋敷で働く執事スティーブンスの現在と回想が行き交う物語を、静謐かつ美しい筆致で描く。

Midnight's Children

サルマン・ラシュディ著
邦題：「真夜中の子供たち」、寺門泰彦訳、早川書房

イスラム教の開祖ムハンマドの生涯を描いた問題作「悪魔の詩」でイラン最高指導者ホメイニ師から死刑宣告を受けた著者が、英国からの独立を果たそうとするインドを物語の舞台に設定。虚構と現実を織り交ぜたその内容は、「魔術的リアリズム」と呼ばれている。

ガイ・フォークス・ナイトMAP

ときは17世紀前半、カトリック教徒の過激派たちが、英国王ジェームズ1世を暗殺しようとして国会議事堂に爆薬を仕掛けるという事件が発生。
この暗殺が未遂に終わったことから、以来、英国では毎年11月初旬にかがり火をたき、花火を打ち上げて平和を祝う習慣が定着した。
今年もロンドン市内だけで優に10を超える花火大会が開催される。さて、あなたはどの花火を観に行く?

古い伝統を今に残す歴史的建築物と革新的なデザインの高層ビルが共存する街ロンドンで、800以上の建築物を無料で公開する「オープン・ハウス」が今年も開催される。そこで、事前予約なしでも行ける人気スポットを厳選して紹介。場所や時間帯によっては長蛇の列に並ぶことを覚悟して出掛けよう。
www.londonopenhouse.org

地元住民がつくった空中花壇
グレンヴィル・プラグイン・アロットメント・ガーデン

19世紀に日本から持ち込まれて以来、英国の在来植物を駆逐して問題視されている植物イタドリが繁殖する一帯に設置されたガーデン。空中花壇なので雑草対策は万全、雨水を再利用する仕組みとなっている。学生と地元住民が協力して立ち上げたプロジェクトの成果なのだとか。

Grenville Plug-in Allotment Garden
9 月20 日（土）・21日（日）
14:00‐19:00
opposite 60 Grenville Road, corner Ormond Road N19 4EH
最寄駅: Finsbury Park / Archway

ハイテク建築の象徴的存在
ロイズ・オブ・ロンドン

保険業者が集うコーヒー・ショップから世界最大級の保険会社へと発展したロイズ・オブ・ロンドン。英国を代表する建築家リチャード・ロジャースが設計したハイテク建築の内部を一般客が見学できる貴重な機会は「オープン・ハウス」を除けばなかなかない。毎年長蛇の列ができる大人気のスポット。

Lloyd's of London
9月20日（土）
10:00‐16:00
One Lime Street EC3M 7HA
最寄駅: Bank / Monument / Liverpool Street

冬は暖かく、夏は涼しい
ヴィラ・カロイスラ

ロンドン西部イーリングにある、山小屋を彷彿とさせる木組みの住宅。「パッシブ・ソーラー」と呼ばれる、最小限の設備だけで冬は暖かく、夏は涼しい環境を整えた設計となっている。近年では節電が大きな社会問題となっている日本の住宅も参考にできる仕組みが多々あるはず。

Villa Caroisla
9月20日（土）・21日（日）
13:00‐17:00（最終入場は16:30）
25C Montpelier Road W5 2QT
最寄駅: Ealing Broadway

マナー・ハウスへようこそ
フォーティー・ホール・アンド・エステイト

英各地には美しい建築や古い歴史を残すための保護区が設定されているが、緑豊かなロンドン北部エンフィールドの保護区内にはジャコビアン様式のマナー・ハウスが立つ。
歴代の所有者には、チャールズ皇太子妃カミラ夫人の元夫の家系であるパーカー・ボウルズ一家が含まれる。

Forty Hall & Estate
9 月20 日（土）・21日（日）
11:00‐16:00
Forty Hill, Enfield EN2 9HA
最寄駅: Enfield Town

文字通り画家が暮らす家
ハウス・フォー・ア・ペインター

その名の通り、アーティストとその家族が暮らす自宅兼スタジオ。かつて救貧院の洗濯場として使われていたヴィクトリア時代の建物を改築してつくり上げたのだという。とりわけ天井から壁そして床までが真っ白なペンキで塗られた開放感あふれるスタジオ部分は必見。

House for a Painter
9月20日（土）
11:00‐17:00（13:30‐14:30は閉館）
7 The Old Laundry, Haydon Way SW11 1YF
最寄駅: Clapham Junction / Wandsworth Town

屋上にはパビリオンもある
ア・ハード・ワーキング・ハウス

BT タワーのすぐ近くという絶好の立地にありながら荒廃したままとなっていた建物が、改築を経て3階建ての住宅と商業スペースに変身。ロンドン中心部の深刻な住宅不足を解決するための実験的な建築として注目を集めている。屋上に設置されたパビリオンは一見の価値あり。

A Hard Working House
9月20日（土）・21日（日）
10:00‐17:00
Grafton Way, Fitzrovia, Regents Park W1T 5DB
最寄駅: Warren Street / Goodge Street

8月もいよいよ後半に入った。
そこで、去りゆく夏の情緒を味わうためにお勧めするのが、野外劇場と屋外映画。
段々と夜が更けていく中で、夕暮れや月明かりに照らされながら
観賞する芸術は粋なもの。友達、恋人、家族を連れて出掛けたい。

「深夜マチネ」って何?
グローブ座

言わずと知れたグローブ座で、真夜中の11時59分から上演開始という「深夜マチネ」を開催。この度上演されるのは、シェイクスピア劇の真髄が見られる「間違いの喜劇」。同演目の通常公演は10月12日まで行っている。

Shakespeare's Globe
Midnight Matinees（The Comedy of Errors）
￡5 ～42　
9月6日（土）23:59
21 New Globe Walk, Bankside, London SE1 9DT
Tel: 020 7401 9919
Blackfriars/London Bridge駅
www.shakespearesglobe.com

ピクニック気分で演劇を楽しむ
リージェンツ・パーク

毎年恒例となっているリージェンツ・パークの野外劇場も、今年の公演は見納め。28日からは、米南部の人種問題を扱ったピューリッツァー賞受賞作の「アラバマ物語」を上演する。野外劇場内のピクニック・エリアでは食べ物の屋台も出ている。

Open Air Theatre（To Kill a Mocking Bird）
￡25 ～60　
9月13日（土）まで
19:45（日によっては14:15もあり）
Inner Circle, Regent's Park, London NW1 4NU Tel: 0844 826 4242
Baker Street駅
http://openairtheatre.com

無料で本格的オペラを観賞できる!
BP ビッグ・スクリーン

ロイヤル・オペラ・ハウスによるヴェルディのオペラ「リゴレット」を、トラファルガー広場を始めとする英各地に設置した巨大スクリーンで上映するという、オペラ初心者にはぴったりのイベント。当日は日本人ソプラノ歌手の中村恵理が出演する。

BP Big Screens（Rigoletto）
無料　
9月17日（水）19:30
Trafalgar Square, Westminster, London WC2N 5DN
Tel: 020 7240 1200
Charing Cross駅
www.roh.org.uk/about/bp-big-screens

名作映画の数々を無料で上映
モア・ロンドン

英各地では現在、映画の屋外上映会が多数開催されているが、こちらは無料。タワー・ブリッジ南側にある「モア・ロンドン」で、アカデミー賞受賞作の「ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日（英題: Life of Pi）など最近の作品を含めて上映する。

Free Film at More London
無料
9月3日（水）～26日（金）19:30
*雨天中止の場合あり
2a More London Riverside , London SE1 2DB
Tel: 020 7403 4866
Tower Bridge駅
www.morelondon.com/events/calendar/free-film

お風呂で映画鑑賞
ホット・タブ・シネマ

大型の簡易風呂に入って映画を観るというユニークな趣向の上映会。かつては地下鉄駅だった建物の屋上で、水着を着用してお湯に浸かりながら、お酒を飲んだり、水遊びをしたり、映画の世界に浸ったり。チケットは2枚以上から購入可。

Hot Tub Cinema
￡35 ～ 上映日時はウェブサイトを参照
Former Shoreditch Underground Station
Pedley Street, off Brick Lane
Shoreditch E1 6SE
http://hottubcinema.com

コーンウォール

「地の果て」にある断崖劇場
ミナック・シアター

イングランド最西端ランズ・エンド（地の果て）近郊にある野外劇場。地元の女性が断崖絶壁を切り開いてつくったという劇場で、観客席も石造り、舞台の背後には広大な海が広がる。交通の便が少々悪いが一見の価値あり。チケットは要予約。

The Minack Theatre
￡9～
上演日時はウェブサイトを参照
Porthcurno, Penzance, Cornwall TR19 6JU
Tel: 01736 810181
Penzance駅からタクシーで25分、バスで45分
www.minack.com

7月18日より、クラシック音楽の祭典プロムスが開幕する。「一般大衆がクラシック音楽を楽しめるように」との願いから生まれたこのイベントは、約2カ月にわたり、最高級のクラシック音楽の演奏を浴びるように聴くことができる絶好の機会だ。
クラシック音楽に対して「敷居が高い」と感じている人々でも大丈夫。今年のプロムスで演奏される、誰もが知っているオーケストラの名曲を紹介する。（谷本彩、本誌編集部）

日本の様々なCM曲で使用されている
ムソルグスキー「展覧会の絵」

グリコの飲料水「ドロリッチ」や人形の久月などのテレビCMのテーマ曲として使われた名曲。とりわけ「第1プロムナード」における出だしのメロディーは有名だ。もともとピアノ曲としてつくられたが、後に管弦楽曲版へと編曲されたという。

7月19日（土）19:30
Prom 2: Elgar, Tchaikovsky, Mussorgsky & Liszt
演奏: 中国フィルハーモニー管弦楽団ほか
指揮:ロン・ユー

劇的な合唱には身震いするはず
オルフ「カルミナ・ブラーナ おお、運命の女神よ」

深作欣二監督の「忠臣蔵外伝 四谷怪談」やスティーブン・スピルバーグ監督の「インディ・ジョーンズ / 魔宮の伝説」を始めとする、ホラーや冒険映画で頻繁に使用されている。劇的なまでのその合唱は、生で聴けば迫力が倍増すること間違いなし。

7月20日（日）10:30 Prom 3: BBC Sport Prom
演奏: BBCコンサート・オーケストラほか
指揮: レベッカ・ミラー

何度も繰り返す美しきメロディー
ラヴェル「ボレロ」

同じメロディーが何度も何度も異なる楽器によって奏でられるオーケストラ曲。バレエ音楽として作曲され、過去にはフィギュア・スケート女子の村主章枝選手や安藤美姫選手らの演技曲に。今回は名指揮者のダニエル・バレンボイムがタクトを振る。

8月20日（水）19:30
Prom 46: Daniel Barenboim and the West–Eastern Divan Orchestra
演奏: ウェスト＝イースタン・ディヴァン管弦楽団
指揮: ダニエル・バレンボイム

「運命が扉を叩く」の逸話も有名
ベートーベン「交響曲第5番 運命」

作曲家のベートーベン自らが「このようにして運命は扉を開く」と語ったという逸話とともに多くの人々に知られている、彼の交響曲の中でも特に有名な作品。会場となるロイヤル・アルバート・ホールに、おなじみのフレーズが響き渡る。

8月22日（金）19:30
Prom 48: Classical Tectonics
演奏: アイスランド交響楽団ほか
指揮: イラン・ヴォルコフ

日本人歌手によるヒット曲にもなった
ホルスト「惑星」

英国の音楽家ホルストが、火星から海王星まで7つの惑星をテーマに作曲した組曲。中でも「木星」の主題に日本語歌詞を付け、日本のシンガー・ソング・ライターである平原綾香が歌った「Jupiter」は、日本でミリオン・セラーに。

8月28日（木）19:30
Prom 56: Holst – The Planets
演奏: ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団ほか
指揮: ウラディーミル・ユロフスキ

昨年は日本の辻井伸行が演奏
ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番 ハ短調」

古くは伝説的な米女優マリリン・モンロー主演の映画「七年目の浮気」に使われ、近年ではフィギュア・スケートの高橋大輔選手や浅田真央選手が演技曲に使用した旋律の美しい曲。昨年のプロムスでは日本の辻井伸行が演奏して大喝采を受けた。

9月7日（日）15:30
Prom 67: Rachmaninov, Tchaikovsky & Behzad Ranjbaran
演奏: カタール・フィルハーモニー管弦楽団
指揮者: ハン・ナ・チャン

英国民が大好きな行進曲
エルガー「威風堂々」

英国が誇る音楽家エルガーが作曲した行進曲。日本では卒業式の入場曲などとして頻繁に使用される。また英国民の間では国歌に準ずる、国を象徴する曲として認知されており、祝賀行事などではそのメロディーを口ずさむ人が多くいる。

9月13日（土）19:30
Proms 76: Last Night of the Proms
演奏: BBC交響楽団ほか
指揮: サカリ・オラモ

*このページで紹介した公演は、すべてロイヤル・アルバート・ホール（Royal Albert Hall, Kensington Gore, London SW7 2AP）で行われます。

チケット購入方法

前売券の買い方

ボックス・オフィスで直接予約
Box Office（ドア12）
The Royal Albert Hall
Kensington Gore, London SW7 2AP
受付時間: 9:00-21:00

電話で予約
Tel: 0845 401 5040
受付時間: 9:00-21:00

ウェブサイトで予約
プロムスの公式ウェブサイト（www.bbc.co.uk/proms）より購入可能。
その際、個人アカウントの開設を求められる。
*その他「Season Tickets」「Weekend Promming Pass」「Same-Day Savers」「Under-18s Go Half-Price」などの割引チケットもあり。
詳細は公式ウェブサイトを参照。

当日券の買い方

当日のコンサート開演2時間半〜30分前より、500席以上の当日券が売り出される。すべて早い者勝ちだから、手に入れたい人は早めに行って並ぶしか方法はない。当日券は一人1枚のみ現金で購入可能。ロイヤル・アルバート・ホールのドア11（アリーナ席）またはドア10（ギャラリー席）の前に並ぶ。

ラスト・ナイトのチケットの買い方

抽選での申し込みは既に締め切り。大人気のチケットであるため、今から入手するには、ある程度の困難を乗り越えるための覚悟が必要。

5つ以上の当日券を購入する
今年のプロムスにおける当日券5枚以上を購入した人は、使用済みの当日券を提示することでボックス・オフィスより一人一枚購入することができる。7月22日（火）、8月19日（火）、9月5日（金）の3回に分けて発売される。

当日券を購入する
その他のプログラムと同様に、ラスト・ナイトの当日券も基本的にすべて立見席となる。この当日券を求めて、例年、ロイヤル・アルバート・ホールのThe Queen's Steps東側（アリーナ席）またはBremmer Road北側（ギャラリー席）の前には、徹夜組を含む長蛇の列ができる。

＊シーズン・チケットの購入・利用法などを含むその他の詳細についてはプロムスのウェブサイト（www.bbc.co.uk/proms）を参照ください。

サッカーのワールド・カップ（W杯）ブラジル大会がいよいよ開幕した。そこで、試合会場の熱狂的な雰囲気を疑似体験してみたいという人や、英国の伝統的なパブでの観戦にはもう飽きたという人のための本企画。ロンドンにいながらにして、開催国ブラジルで応援している気分になれるパブ & バーを紹介する。

日本とブラジルの懸け橋
スシサンバ

日本の寿司とブラジルのサンバを掛け合わせた店名が示唆する通り、日本食とブラジル及びペルー料理を基本とした創作料理を提供するレストラン。金融街シティの高層ビルの上階に位置するバーとテラスで観戦が可能だが、シャンパンと寿司付きのラウンジ観戦は75ポンドとさすがに高額。

Sushisamba London
バー / テラス: 日～月11:30‐翌0:00、
火〜土11:30‐翌1:00
ラウンジ: 火〜木16:00‐ 終了時間は日によって異なる
Heron Tower, 110 Bishopsgate, 39th Floor, London EC2N 4AY
Tel: 020 3640 7330
http://sushisamba.com/location/london

ブラジル移民たちの聖地
グアナバラ

「ブラジルのカーニバル精神を再現」を売り文句とするバー。W杯開催期間中は巨大スクリーンでの観戦ができることに加えて、サンバやカポエラ、サッカーのフリースタイルといったパフォーマンスが披露される。人気の高いブラジル及びイングランドの試合は入場券の事前購入がお勧め。

＊閉店しました

Guanabara
火～土17:00‐翌2:30（火は翌1:00 まで）、
日18:00‐0:00
Parker Street, London WC2B 5PW
Tel: 020 7242 8600
www.guanabara.co.uk

地下空間でサッカー観戦
ヴォルツ

かつてオフィスとして利用されていたという、ウォータールー 駅の地下スペースで「W杯カーニバル」と題したイベントが開催される。ヴィクトリア朝のレンガでできたその空間はなかなか不気味。毎晩、サッカー放映とともにその日の目玉となる出場国をテーマとした出し物が披露されるという。

The Vaults
営業時間は下記ウェブサイトを参照
Leake Street, London SE1 7NN
Tel: 020 7401 9603
www.the-vaults.org

ブラジル音楽とともに楽しむ
ココバナナズ

バタシー・パークの近くにあるブラジリアン・バー & ナイトクラブ。普段からDJによる音楽を流している場所なので、サッカーだけではなく、ボサノバやラテン・ハウスなどブラジルの音楽にも興味がある人にはうってつけ。ブラジル代表の試合に加えて、決勝トーナメント終盤の試合を放映している。

Cocobananas
金・土10:30‐翌2:30
（W杯期間中は営業日を大幅に拡大）
101 Howie Street, London SW11 3BA
Tel: 020 7590 3603
http://cocobananas-london.com

深夜に行われる試合も放映
ジェットラグ

W杯開催期間中、すべての試合を放映。日本語で「時差ボケ」を意味する店名を掲げるだけあって、英国時間の真夜中に開始される試合も放映するという。深夜でもビール片手に大勢で観戦したいという人は重宝すること請け合い。また大会期間中も特別課金などなく入場無料なのがうれしい。

Jetlag
12:00‐翌1:00（金・土は10:00 から）
125 Cleveland Street, Fitzrovia, London W1T 6QB
Tel: 020 3370 5838
www.jetlagbar.com

ラテン系ロンドン市民たちが集う
コロネット・シアター

ロンドンのラテン系移民が多く暮らすエレファント & キャッスルにあるイベント会場。普段はライブやボクシングの試合などが行われている。ブラジルを始めとする南米系の血を引くロンドン市民たちが多く集まるはず。入場前売り券が数ポンド程度で販売されており、ウェブサイトから購入可。

Coronet Theatre
10:00‐翌3:00、（木～日は翌7:00まで）
28 New Kent Road, London SE1 6TJ
Tel: 020 7701 1500
http://coronettheatre.co.uk

ワールドカップ・ブラジル大会　
イングランド代表の日程　本選1次リーグD組

ゴールキーパー

ジョー・ハート (27) マンチェスター・シティ 出場40
若かりし日はクリケット選手としても活躍していた!

ゴールキーパー

ベン・フォスター (31) ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン 出場6
サッカー選手になる前に料理人としての研修を受けたことがある!

ゴールキーパー

フレイザー・フォスター (26) マンチェスター・シティ 出場1
スコットランド・リーグの無失点記録を持っている!

ディフェンダー

フィル・ジョーンズ (22) マンチェスター・ユナイテッド 出場9
人形劇「マペット・ショー」のキャラクターであるビーカーに似ているとの評判!

ディフェンダー

ルーク・ショー (18) サウサンプトン 出場1 代表に初招集されたときには感動のあまり涙した!

ディフェンダー

レイトン・ベインズ (29) エバートン 出場23
ギター音楽の大ファンで、代表招集時にギターを持参したこともある!

ディフェンダー

グレン・ジョンソン (29) リバプール 出場51
幼いころは母と兄弟とともにホステル暮らしを余儀なくされていた!

ディフェンダー

クリス・スモーリング (24) マンチェスター・ユナイテッド 出場11
ホームシックになり、イングランド北部のクラブとのプロ契約を解消したことがある!

ディフェンダー

ギャリー・ケーヒル (28) チェルシー 出場23
かつてはアイルランド代表としても出場する権利を持っていた!

ディフェンダー

フィル・ジャギエルカ (31) エバートン 出場25
祖父母は第二次大戦中にポーランドから英国に亡命してきた!

ミッドフィルダー

アダム・ララーナ (26) サウサンプトン 出場4
W杯初戦の日に行われる予定だった結婚式を半年前倒しして念願の代表入り!

ミッドフィルダー

アレックス・オックスレイド＝チェンバレン (20) アーセナル 出場14
学生時代にはラグビー選手としてスカウトされたこともある!

ミッドフィルダー

ラヒーム・スターリング (19) リバプール 出場3
ジャマイカ生まれで5歳のときにロンドンに移住してきた!

ミッドフィルダー

スティーブン・ジェラード (33) リバプール 出場110
海に行っても砂浜を素足で歩くのを嫌がるほど極度の潔癖症!

ミッドフィルダー

ジェームズ・ミルナー (28) マンチェスター・シティ 出場46
12歳のときに父親のビールを一口試した以外ではお酒を一切飲んだことがない!

ミッドフィルダー

フランク・ ランパード (35) チェルシー 出場103
全人口の0.1% しかいないとされる知能指数150を持つとの噂!

ミッドフィルダー

ジャック・ ウィルシャー (22) アーセナル 出場16
将来はイングランド代表の主将を務めたいと公言している!

ミッドフィルダー

ジョーダン・ヘンダーソン (23) リバプール 出場9
マンUのファーガソン元監督の自伝に「走り方がおかしい」と書かれた!

ミッドフィルダー

ロス・バークリー (20) エバートン 出場4
かつてはナイジェリア代表としても出場する権利を持っていた!

フォワード

リッキー・ランバート (32) サウサンプトン 出場4
2009年にサウサンプトンに入団して以来、一度もPKを外したことがない!

フォワード

ウェイン・ルーニー (28) マンチェスター・ユナイテッド 出場90
サッカー選手になる前はボクシングのトレーニングを行っていた!

フォワード

ダニエル・スタリッジ (24) リバプール 出場11
「すべてはイエス・キリストのおかげ」と公言する敬虔なクリスチャン!

フォワード

ダニー・ウェルベック (23) マンチェスター・ユナイテッド 出場22
かつてはガーナ代表としても出場する権利を持っていた!

*出場数は、国際Aマッチに出場した試合数を表す
*上記の情報はすべて6月3日時点のもの
Sources: Guardianほか

英国の夏と言えば、音楽フェスティバル。青空の下に広がる広大な敷地や街全体を舞台とし、一流ミュージシャンたちが次々とライブを敢行する英国の音楽フェスはまさに非日常空間だ。今年も英各地のフェスに日本人ミュージシャンが参加。彼らと一緒に、日本では絶対に体験できない感動をこの夏は目一杯味わおう!

*下記の内容は、4月末時点で発表された情報を基にしています。アーティストの出演日や料金などは変更される可能性もありますのでご注意ください。

海外進出アーティストの先駆け
少年ナイフ

海外で活躍する日本人ミュージシャンの先駆けとされる少年ナイフが、5月中旬まで実施する英国ツアーの一環としてフェスに参加。イングランド中部レスターで昨年に始まったこのフェスは、音楽だけでなくコメディーや写真といったあらゆるアートをテーマとしている。

Handmade Festival
5月2日（金）～ 4日（日）
*少年ナイフの出演は5月3日（土）
￡33（3日間通し券）、￡16.50（1日券）
レスター市内各地
http://handmadefestival.co.uk

世界が尊敬する日本人
Buffalo Daughter

海辺の街ブライトンで開催されるフェス、ザ・グレート・エスケープのコンセプトは、「活躍が今後期待されるアーティストを集める」というもの。かつて「ニューズウィーク日本版」による「世界が尊敬する日本人100人」に選出されたこともあるバンド、Buffalo Daughterが出演する。

The Great Escape
5月8日（木）～ 10日（土）
*Buffalo Daughter の出演は5月10日（土）
￡54（3日間通し券）、￡27～ 35（1日券）
ブライトン市内各地
http://greatescapefestival.com

今年2回目の英国公演
Vamps

日本のロック・バンド、L'Arc〜en〜Cielのボーカルを務めるHydeとオブリヴィオン・ダストのギタリストのK.A.Zが結成したユニットであるVampsが、英国のロック & メタル音楽フェスであるダウンロード・フェスティバルに出演。今年3月にロンドン公演を開催したばかりの彼らが再演する。

Download Festival
6月13日（金）～ 15日（日）
*Vamps の出演は14日（土）
￡180（3日間通し券）、￡205（キャンプ込み）、￡82.5（1日券）
Donington Park
Castle Donington, Derby DE74 2RP
www.downloadfestival.co.uk

ついに英国の野外フェスに登場
布袋寅泰

イングランド中部オックスフォードシャーの緑地帯で開催されるコーンバリー音楽フェスティバルに、在英ミュージシャンの布袋寅泰が満を持して登場。米映画「キル・ビル」のテーマ曲となった「Battle Without Honor or Humanity」は、英国内でも広く知られている。

Cornbury Music Festival
7月4日（金）～ 6日（日）
布袋寅泰の出演は7月6日（日）*
*5月1日発刊号では布袋寅泰の出演日を7月4日（金）とお伝えしていましたが、
正しくは7月6日（日）となります
￡170（3日間通し券）、￡200（キャンプ込み）、￡78～89（1日券）
The Great Tew Park
Great Tew, Chipping Norton, Oxfordshire OX7 4AF
www.cornburyfestival.com

英紙絶賛のヘビメタ・アイドル
Babymetal

「ガーディアン」紙に「世界的な流行現象に発展する可能性もある」と紹介された日本のヘビメタ・アイドルであるBabymetalが、ロンドン郊外ハートフォードシャーで開催される野外音楽フェスティバルに登場。ヘビメタとアイドルという独特の組み合わせに英国人はどんな反応を示すのか。

Sonisphere Festival
7月4日（金）～6日（日）
Babymetal の出演は7月5日（土）*
*5月1日発刊号ではBabymetalの出演日を7月6日（日）とお伝えしていましたが、
その後、7月5日（土）に変更となりました。
￡170（3日間通し券）、￡205（キャンプ込み）、￡55～75（1日券）
Knebworth Park
Knebworth, Hertfordshire SG1 2AX
http://sonisphere.co.uk

メイン・ステージで演奏
Crossfaith

英国の代表的なロック・フェスティバルであるレディング & リーズ・フェスティバルにメタルコア・バンドのCrossfaithが出演、メイン・ステージにて演奏する。また上述のDownload Festivalにも出演する予定だ。

Reading & Leeds Festivall
8月22日（金）～ 24日（日）
*Crossfaithはレディングでは22 日（金）、リーズでは23日（土）に出演予定
£205.00（3日間通し券）、￡92.50（1日券）
Richfield Avenue, Reading RG1 8EQ
Bramham Park, Wetherby, West Yorkshire LS23 6ND
www.readingfestival.com
www.leedsfestival.com

市民マラソン大会の草分け的な存在として人気を集めるロンドン・マラソンが今年も開催される。ロンドン五輪などで注目を浴びた世界的な陸上選手から、各界の有名人、そして派手なコスチュームに身を包んだ一般市民たちを合わせた4万人以上が参加。当日はコースの沿道に声援を送るたくさんの見物客が集うはずだ。ここでは、今大会への出場が予定されている主な競技選手及び有名人を紹介する。
*出場予定選手は3月20日時点の発表を基にしています。

「モボット」のポーズでおなじみ
モハメド・ファラー
Mohamed Farah

ロンドン五輪の男子5000メートルと1万メートルそれぞれで金メダルを獲得した英国の陸上選手モハメド・ファラーがマラソンに初挑戦する。頭上に両手を掲げてイニシャルの「M」をつくる「モボット」のポーズのお披露目にも期待。

45歳の働くママさんランナー
ソフィー・レイワース
Sophie Raworth

BBCにおけるお昼または夕方のニュース番組の司会を務めるソフィー・レイワースも参加する。2011年の大会ではゴール直前で卒倒するも完走。自己ベストは3時間40分を切る実力を持っている。45歳、3児の母でもある彼女に注目。

ロンドン・パラリンピックの英雄
デービッド・ウィアー
David Weir

2012年のパラリンピックで4つの金メダルを獲得し話題をさらった、車いす陸上競技選手。ロンドン・マラソンの車いす部門はこれまで6度制しており、惜しくも5位に終わった昨年の雪辱に挑む。当日は沿道から大声援が送られるはず。

ミス英国が美しく走り抜ける
エイミー・ウィラートン
Amy Willerton

世界3大ミス・コンテストであるミス・ユニバースにおける昨年の英国代表。またジャングルを舞台とした英国の実験ドキュメンタリー番組「アイ・アム・ア・セレブリティー……ゲット・ミー・アウト・オブ・ヒア!」にも出演したことがある。

現役時代のスピードを見せつけるか
マイケル・オーウェン
Michael Owen

リバプール、レアル・マドリード、マンチェスター・ユナイテッドといった英国やスペインの強豪クラブを渡り歩き、2013年に現役を引退したばかりの元サッカー選手、マイケル・オーウェンも出場。4時間切りのタイムを目指すという。

沿道から応援しよう! 日本からの出場選手

今大会の競技者部門に出場する日本人選手は、男女合わせて清水裕子（長野県出身、積水化学工業所属、28歳）のみ。

車いす競技者部門では、女子が2012年のパラリンピックで日本選手団の主将を務めた土田和歌子、男子が山本浩之と洞ノ上浩太。視覚障碍者部門では女子から道下美里、西島美保子、金野由美子、藤井由美子が出場する。