4年に一度、サッカー欧州ナンバー1を決める欧州選手権(EURO)が、6月10日から7月10日までフランスで開催される。イングランドのみならず、ウェールズや北アイルランドが出場することもあり、英国のサッカー・ファンにとっては例年以上に見逃せない大会となりそうだ。
小川の目!
勝利予想:フランス
84年のEURO、98年のW杯優勝と自国開催時に強いフランスが今回も勝利する!?とくにチームワークの良さは秀逸!
執筆者プロフィール 小川由紀子
イングランドでEUROが開催された1996年より欧州サッカー取材を開始。フェロー諸島やアンドラ、ラオスなどマイナー国を含む40カ国でサッカーを取材。モータースポーツ、自転車競技、バスケットボールなどスポーツ競技を幅広く追い、デービッド・ベッカムら著名アスリートへのインタビューも多数。UEFA EURO 2016 とは?
前回大会EURO 2012の覇者スペイン
欧州の国同士のトーナメントは1920年代から存在していたが、EUROの前身である欧州ネーションズ・カップが正式に組織されたのは1960年。栄えある第一回大会の開催地はフランス、初代優勝国はソビエト連邦だった。以来4年ごとに開催し、今大会で15回目を迎える。
黎明期は参加国がわずか4チームという小規模の大会で、その後8、16と段階的に増え、今大会は初めて24カ国での開催となる。規模の拡大は、旧ソ連邦の崩壊やユーゴスラビアの解体等、ヨーロッパの国編成が変わって代表チームが増えたこと、そして、それらの小国も力をつけてきたことを受けたいわば自然の成り行きだった。その結果、今大会では5つの国が初出場する。また、出場国の拡大により1カ国での全試合開催も徐々に厳しくなり、2000年のオランダ、ベルギー共催以降、2008年のスイス+オーストリア、2012年のポーランド+ウクライナなど、共催も主流になりつつある。
過去、スペインとドイツが3回ずつ、フランスが2回、そしてオランダ、イタリア、チェコ(旧チェコスロバキア)、デンマーク、ギリシャ、ソビエトが優勝している。前大会優勝者のスペインは、大会始まって以来の2連覇を達成。今大会で3連覇なるかが注目されるところだ。
また、1992年のスウェーデン大会では隣国デンマークが、2004年のポルトガル大会では伏兵ギリシャが決勝戦でホスト国を破って優勝するなど、予想外の展開が繰り広げられるのもEUROの楽しみの一つ。今大会の予選でも、その2国に加えて上位常連国のオランダと、過去の優勝国3チームが出場を逃す波乱があった。とくにデンマークは、宿敵スウェーデンとのプレーオフで惜敗。第1戦を2−1で落とした後の第2戦では、2点リードを奪われながら終了間際に同点に追いつき、あわや逆転か!という手に汗握る熱戦だった。ちなみにスウェーデンの4得点のうち3点をあげたのは、パリ・サンジェルマンに所属する巨砲イブラヒモビッチだ。
数々のドラマの舞台となるのは、フランス全土に広がる10の会場。このうちリヨン、リール、ボルドー、ニースはこの大会に向けて真新しいスタジアムを建設、マルセイユ、ランス、トゥールーズも増・改築工事を行った。
昨年11月のパリ同時テロ、さらに今年3月にはブリュッセルでもテロ事件があり、大会の中止を求める声や、安全性を不安視する声も挙がった。しかしフランスはこの大会に、テロの恐怖に力強く立ち向かっていることを世界にアピールしたいという思いをこめている。
アスリートとサポーターが織りなすこの国民的大イベントを、ぜひとも皆で楽しもう!
ホスト国・フランスのチームあれこれ
5月12日、EURO 2016のフランス代表メンバーを発表するディディエ・デシャン仏監督
14年のワールド・カップ(W杯)で指揮を執ったデシャン監督が続投。ホスト国は予選を免除されるため、W杯後は親善試合のみを18試合行い、成績は12勝4敗2分。イングランドやブラジル、ベルギーといった強豪に敗れ たことで実力を問われた時期もあったが、親善試合での勝敗はそれほど重要ではなく、むしろW杯で国際大会にデビューした若手選手たちが順調に成長し、2年前よりもチームは確実に成長している。
昨年10月、現代表の中核メンバーだったMF バルブエナとFW ベンゼマを巻き込む「セックステープ事件」なるスキャンダルが勃発、11月には親善試合のドイツ戦がテロ攻撃の標的になるなど、ホスト国の彼らには受難が続いた。しかしそういった逆境をともに乗り越えてきたことで、フランス代表にはこれまでになかったチーム・スピリッツが育まれている。
UEFA EURO 2016 を
もっと楽しめるトリビア10
またまたフランス人
EUROの発足を提唱したのは当時フランス・サッカー連盟の事務局長だったアンリ・ドロネー。オリンピックはクーベルタン男爵、W杯はジュール・リメ氏といずれもフランス人。アイデアマンなお国柄か。
最多得点更新なるか?
EUROでの得点数で現在首位に立っているのは元フランス代表のミシェル・プラティニで、通算9得点。現在6点のロナウド(ポルトガル)、イブラヒモビッチ(スウェーデン)、5点のルーニー(イングランド)は今大会でその記録を破る可能性が!
13都市で共同開催!
一国での開催は難しい国にも機会を、と次回EURO 2020はアゼルバイジャン、ルーマニア、アイルランド、スコットランドなどを含む13カ国が舞台に。準決勝と決勝の会場はロンドン(イングランド)。
ファンゾーンも楽しみの一つ
開催地の中心部にはファンゾーンが設置される。パブリック・ビューイングやスポンサー・ショップ、サッカー・ゲーム・スペースなど、各都市が工夫を凝らす。パリの会場はエッフェル塔下に広がるシャン・ド・マルス公園。
思いが詰まった新スタジアム
本大会に向け新設されたリヨンのパルク・オランピック・リヨネは、ここを本拠地とするオラピック・リヨネが私財を投じて建設した、珍しい完全プライベートのスタジアム。周辺にショップやレストランを設けたこの一大施設には、公共の資金に頼ることなく長年かけて夢を実現させたオラス会長の並々ならぬ思いがこめられている。
5つの初出場国
今大会ではスロバキア、ウェールズ、北アイルランド、アルバニア、アイスランドの5カ国が初めてEUROに出場する。アルバニアとアイスランドはW杯出場歴もなく、今回がメジャー国際大会デビュー。
ロナウド、記録更新に王手
EUROの出場試合数で現在2位につけるポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドは、あと2試合で首位の16試合に並ぶ。怪我さえなければ、今大会での首位浮上は十分可能だ。
マスコットはスーパー・キッド!
本大会のマスコットは、魔法のマントとシューズでスーパー・パワーが使える、その名も「Super Victor」。人気のグリーズマン選手にちょっと似ているこのSuper Victor君の背番号は16。
厳重な警備にご協力を
テロの影響で警備も強化。試合会場やファンゾーンに行く際はバッグ類はなるべく持たず、小銭と携帯電話程度の軽装がベター。警備側は「数万人をさばくため対応はフレンドリーではないかもしれないがご容赦を」と協力を呼びかけている。
優勝のごほうびは?
今大会優勝国には、W杯の前年に行われる大陸間選手権、コンフェデレーションズ・カップに欧州代表として出場する権利が与えられる。

スタジアム紹介
パリ
パルク・デ・プランス Parc des Princes
アクセス:パリ16区に位置する。
最寄りは ⑨ Porte de St-Cloud駅、
⑩ Porte d'Auteuil駅
サン=ドニ
スタッド・ド・フランス Stade de France
アクセス:パリ北郊外に位置する。
最寄りはRER B線La Plaine Stade de France駅
ランス
スタッド・ボラール・デレリス Stade Bollaert-Delelis
アクセス:パリGare de l'Est駅からランスLeims 駅までTGVで約45分。
同駅からシャトルバスあり
リール
スタッド・ピエール・モーロワ Stade Pierre-Mauroy
アクセス:パリGare du Nord駅からリヨンGare de Lille-Flandres駅までTGVで約1時間。
最寄りは地下鉄Quatre Cantons Stade Pierre-Mauroy駅
リヨン
パルク・オランピック・リヨネ Parc Olympique Lyonnais
アクセス:パリGare de Lyon駅からリヨンLyon part dieu駅までTGVで約2時間。
同駅から無料トラムあり
サンテティエンヌ
スタッド・ジェフロア・ギシャール Stade Geoffroy-Guichard
アクセス:パリGare de Lyon駅からサンテティエンヌSaint-Étienne Châteaucreux駅までTGVで約3時間。最寄りはGeoffroy-Guichard駅
ボルドー
ヌーボ・スタッド・ド・ボルドー Nouveau Stade de Bordeaux
アクセス:パリMontparnasse駅からボルドーBordeaux-Saint-Jean駅までTGVで約3時間15分。最寄りはGare de Bègles / Lycée Václav Havel駅、Pessac Centre / France Alouette駅
トゥールーズ
スタジアム・ミュニシパル Stadium Municipal de Toulouse
アクセス:パリMontparnasse駅からトゥールーズToulouse matabiau 駅までTGVで約5時間半。最寄りはSaint-Michel駅、Empalot駅、Croix de Pierre駅。Arènes駅から無料シャトルバスあり
マルセイユ
スタッド・べロドローム Stade Vélodrome
アクセス:パリGare de Lyon駅からマルセイユMarseille Saint-Charles駅までTGVで約3時間半。最寄りはRond-point du Prado駅
ニース
スタッド・ド・ニース Stade de Nice
アクセス:パリGare de Lyon駅からニースNice Ville駅までTGVで約5時間半。Nice St Augustin駅から無料シャトルバスあり
1次リーグ全試合日程と注目のカード
BBC及びITVで全試合が生中継される。
| 日にち | KO | 組 | 場所 | TV | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 6/10(金) | 20:00 | フランス | vs | ルーマニア | A | サン=ドニ | ITV |
| 今大会の開幕戦。優勝を目指すフランスにとって最も重要な初戦の相手ルーマニアは、強固な守備を武器とし、最近の対戦でも6試合中4回引き分けに持ち込まれている難敵。 | |||||||
| 6/11(土) | 14:00 | アルバニア | vs | スイス | A | ランス | BBC |
| 17:00 | ウェールズ | vs | スロバキア | B | ボルドー | BBC | |
| 20:00 | イングランド | vs | ロシア | B | マルセイユ | ITV | |
| 6/12(日) | 14:00 | トルコ | vs | クロアチア | D | パリ | ITV |
| 17:00 | ポーランド | vs | 北アイルランド | C | ニース | BBC | |
| 20:00 | ドイツ | vs | ウクライナ | C | リール | BBC | |
| 6/13(月) | 14:00 | スペイン | vs | チェコ | D | トゥールーズ | ITV |
| 17:00 | アイルランド | vs | スウェーデン | E | サン=ドニ | BBC | |
| 20:00 | ベルギー | vs | イタリア | E | リヨン | BBC | |
| 死の組グループEの勝ち抜け候補2国が初戦で激突。昨年11月にFIFA ランクで世界1位になった急成長国ベルギーと、国際大会の戦い方を知り尽くした「いぶし銀」イタリアの戦い。 | |||||||
| 6/14(火) | 17:00 | オーストリア | vs | ハンガリー | F | ボルドー | ITV |
| 1930年代に「ヴンダー(驚きの)チーム」と呼ばれ欧州最強だったオーストリアと、その20年後、やはり欧州を席巻した「マジックマジャール」ことハンガリーによる通好みの古豪対決。 | |||||||
| 20:00 | ポルトガル | vs | アイスランド | F | サンテティエンヌ | BBC | |
| 近年成長著しいアイスランドの国際大会デビュー戦。相手はロナウド擁する強豪ポルトガル。失うもののないチャレンジャーと、新参者には負けられない古参の駆け引きが見もの。 | |||||||
| 6/15(水) | 14:00 | ロシア | vs | スロバキア | B | リール | BBC |
| 93年の分離で組織がすべてチェコ側に渡り、ゼロから再出発したスロバキア・サッカー。地道な再建の甲斐あって10年のW杯に続き今回EURO初出場。因縁の深いロシアと戦う。 | |||||||
| 17:00 | ルーマニア | vs | スイス | A | パリ | ITV | |
| 20:00 | フランス | vs | アルバニア | A | マルセイユ | ITV | |
| 6/16(木) | 14:00 | イングランド | vs | ウェールズ | B | ランス | BBC |
| 初出場ウェールズの第2戦の相手は、選手の約9割が日頃のリーグ戦でプレーしているイングランド。馴染みの選手同士、さらにラグビーなどでも火花を散らす英国同士の因縁対決。 | |||||||
| 17:00 | ウクライナ | vs | 北アイルランド | C | リヨン | ITV | |
| 20:00 | ドイツ | vs | ポーランド | C | サン=ドニ | ITV | |
| 6/17(金) | 14:00 | イタリア | vs | スウェーデン | E | トゥールーズ | ITV |
| プレーオフを経由しての本戦出場とはいえスウェーデンの主砲イブラヒモビッチは今季絶好調。イタリアにとってはこのグループ第2戦の結果如何では敗退もありうる負けられない一戦。 | |||||||
| 17:00 | チェコ | vs | クロアチア | D | サンテティエンヌ | BBC | |
| 20:00 | スペイン | vs | トルコ | D | ニース | ITV | |
| 2連覇中のディフェンディングチャンピオン、スペインにとってグループ・リーグ2戦目のこの試合が肝。両者の対戦は7年ぶりだが強豪相手の対戦に強いトルコは楽な相手ではない。 | |||||||
| 6/18(土) | 14:00 | ベルギー | vs | アイルランド | E | ボルドー | ITV |
| 17:00 | アイスランド | vs | ハンガリー | F | マルセイユ | BBC | |
| 20:00 | ポルトガル | vs | オーストリア | F | パリ | BBC | |
| 6/19(日) | 20:00 | スイス | vs | フランス | A | リール | BBC |
| 20:00 | ルーマニア | vs | アルバニア | A | リヨン | BBC | |
| 6/20(月) | 20:00 | スロバキア | vs | イングランド | B | サンテティエンヌ | ITV |
| 20:00 | ロシア | vs | ウェールズ | B | トゥールーズ | ITV | |
| 6/21(火) | 17:00 | 北アイルランド | vs | ドイツ | C | パリ | BBC |
| 今大会初出場の北アイルランドと2年前のW杯優勝国ドイツの対戦は、グループ・リーグ最終戦。その時点での順位や勝ち点によって、両軍の思惑による駆け引きやドラマが期待できる。 | |||||||
| 17:00 | ウクライナ | vs | ポーランド | C | マルセイユ | BBC | |
| ともにサッカー史は古く、ウクライナは旧ソ連時代から、ポーランドも他国に移民して活 躍する選手が多数と、優秀な選手を輩出する土壌をもつ。そんな共通点のある両者の対決。 | |||||||
| 20:00 | クロアチア | vs | スペイン | D | ボルドー | ITV | |
| 20:00 | チェコ | vs | トルコ | D | ランス | ITV | |
| 6/22(水) | 17:00 | ハンガリー | vs | ポルトガル | F | リヨン | BBC |
| 17:00 | アイスランド | vs | オーストリア | F | サン=ドニ | BBC | |
| 20:00 | スウェーデン | vs | ベルギー | E | ニース | ITV | |
| 20:00 | イタリア | vs | アイルランド | E | リール | ITV | |
ラウンド16からは一発勝負のトーナメント形式となり、8強入りを決める対戦は6月25日〜27日の3日間マルセイユ、ボルドーを除く8会場で、準々決勝は6月30日〜7月3日にかけてマルセイユ、リール、ボルドー、サン=ドニで行われる。準決勝は7月6日(リヨン)と7日(マルセイユ)、そして頂上を決する決勝戦は7月10日(サン=ドニ)。ラウンド16、準決勝はBBCまたはITVが、決勝戦はBBC、ITV双方が中継予定。
出場24カ国を全紹介!
EURO 2016の全出場国のプロフィールを総ざらい
Group A
フランス(ホスト)スイス
ルーマニア
アルバニア
Group B
イングランドウェールズ
スロバキア
ロシア
Group C
ドイツ北アイルランド
ウクライナ
ポーランド
Group D
スペイントルコ
クロアチア
チェコ
Group E
イタリアスウェーデン
ベルギー
アイルランド
Group F
ポルトガルハンガリー
アイスランド
オーストリア
イングランド
2大会連続9回目
最高位:ベスト4
5月16日、EURO 2016のイングランド代表メンバーを発表するロイ・ホジソン監督
監督
ロイ・ホジソン
指導者歴40年のベテラン監督。12年5月から現職。イングランドのみならずスウェーデン、スイス、デンマーク、イタリア、UAE、フィンランドで指揮を執り、6カ国語を操る。
注目の選手
ウェイン・ルーニー
(FW マンチェスター・ユナイテッド、イングランド)
代表歴13年、イングランド代表を支える大黒柱にして歴代最多得点者。かつては傑出したゴール・マシンだったが、得点に加えてチャンスメイクや守備など、若いチームを全面で支える。
ジェイミー・バーディー
(FW レスター・シティ、イングランド)
ほんの4季前はアマチュア・リーグでプレーしていたが、今季プレミア・リーグで11試合連続ゴールの新記録を樹立。29歳でブレイクした遅咲きの逸材は今大会大注目の存在だ。
今大会の予選を参加国中唯一全勝で勝ち抜けた。近年、外国人ストライカーが台頭していたこの国のリーグに、得点ランク上位を占める2人のイングランド人ゴール・ゲッター、ハリー・ケインとジェイミー・バーディーが登場して攻撃力も高い。2人とも代表入りは今大会の予選からとメジャー大会参戦は初。チーム全体としても若く、経験値の浅さは否めない。加えて代表の全員がウィンター・ブレイクのないイングランドでプレーしているため、シーズン後の消耗を懸念する声もあるが、士気は上がっている。
フランス
7大会連続9回目の出場
最高位:優勝(1984、2000)
監督
ディディエ・デシャン
指ホスト国を率いるにふさわしい猛将。戦術の知識が豊富で強烈なカリスマ性をもつ。
注目の選手
アントワン・グリーズマン(FW アトレチコ・マドリード、スペイン)
今季絶好調の現代表のキーマン。攻撃領内を広く動き、決定力も高い。
ポール・ポグバ(MF ユベントス、イタリア)
中盤でダイナミックに動き回る「モーター役」。ユニークなヘアスタイルにも注目。
若く才能あふれる選手が中心で、とくに攻撃陣に優秀な選手が集まりプレーに勢いがある。ここ数年醜聞が多かったが、そのイメージを払拭するに十分なチームワークと魅力あり。
ドイツ
12大会連続12回目の出場
最高位:優勝(1972、1980、1996)
監督
ヨアヒム・レーブ
06年W杯後に着任し、今回が5回目のメジャー大会。ファッション・センスも評判。
注目の選手
マヌエル・ノイアー(GK バイエルン、ドイツ)
彼の守るゴールを破ることなんてできるのか?と思わせる現在世界最高のGK。
トーマス・ミュラー(FW バイエルン、ドイツ)
攻撃エリアならどこでもプレーでき、ボールを持たないときの動きも秀逸。
2年前のW杯では準決勝でホスト国ブラジルを7-1で玉砕して優勝、今大会も優勝候補ナンバー1だが、予選ではポーランドやジョージアに敗れて弱体化を指摘する声も。
スペイン
6大会連続10回目の出場
最高位:優勝(1984、2008、2012)
監督
ビセンテ・デル・ボスケ
08年7月に着任し、スペイン全盛期を築いた。選手時代はレアル・マドリードで活躍。
注目の選手
パコ・アルカセル(FW バレンシア、スペイン)
所属クラブで得点を重ねて代表でもエースへと急成長中のストライカー。
アンドレス・イニエスタ(MF バルセロナ、スペイン)
頭の後ろに目が付いているのかと思うようなパスを繰り出す天才肌のゲームメーカー。
W杯、EURO両大会の王者が2年前のW杯ではグループ・リーグで敗退、全盛期の終焉を感じさせたが、王者スペインは依然として強い。今大会では EURO 3連覇に燃えている。
ベルギー
4大会ぶり5回目の出場
最高位:準優勝(1980)
監督
マルク・ビルモッツ
現役時代は「闘う豚」の異名をとった。多民族軍をまとめあげる手腕をもつ。
注目の選手
エデン・アザール(MF チェルシー、イングランド)
鋭いドリブルで前線を切り裂きゴールを狙う、ベルギー代表の刺客。
ケビン・デ・ブルイネ(MF マンチェスター・シティ、イングランド)
チャンスメイク力と得点力を備え、一瞬で変化を起こせる敵にとって脅威の存在。
同国サッカー史上ベスト・チームといえる現代表は、様々なルーツの選手がもたらす個性が強力な武器。国際マッチの成績をポイント集計したランキングで昨年11月は世界首位に立った。
イタリア
6大会連続9回目の出場
最高位:優勝(1968)
監督
アントニオ・コンテ
選手時代も名MFとしてEUROで活躍。来季はチェルシーを率いる。増毛でも話題に。
注目の選手
パレオナルド・ボヌッチ(DF ユベントス、イタリア)
守備力、統率力など求められる要素がそろった世界屈指のDF。私生活でも強盗を撃退。
アントニオ・カンドレーバ(MF ラツィオ、イタリア)
とにかく献身的。クロスの精度も高く、前線でこなせる仕事の多彩さが魅力。
前回大会の準優勝者。現代表は純粋なストライカーが不在で攻撃力に不安を残すが、気付くと勝ち上がっている、というのがイタリアの特徴。今大会も自国民はそれを期待している。
ポルトガル
6大会連続7回目の出場
最高位:準優勝(2004)
監督
フェルナンド・サントス
14年のW杯ではギリシャ代表を同国史上初の第2R進出に導いたベテラン指導者。
注目の選手
クリスチアーノ・ロナウド(FW レアル・マドリード、スペイン)
現代表の最多得点者。ここ一番!の重要な場面で点が取れる強心臓の持ち主。
ジョアン・モウチーニョ(MF モナコ、フランス)
冷静にパスがさばけて得点も狙える中盤の司令塔。中距離弾の精度も高い。
EUROでは出場大会すべてグループ・リーグ突破。上位常連国だが優勝にはあと一歩及ばない。今予選の初戦に敗れた後、監督の交代劇もあったが、ロナウド全盛期最後のEUROで結果を残したいところ。
ウェールズ
初出場
監督
クリス・コールマン
元ウェールズ代表DF。選手に寄り添う好人物。フラム監督時代は元日本代表の稲本を指導。
注目の選手
ガレス・ベイル(FW レアル・マドリード、スペイン)
移籍金は約130億円!回転をかけずにストンと落とす珠玉のFKを武器とする。
サッカー史に名を残すレジェンドを数多く輩出するも、総合力で伸び悩むウェールズ が、58年のW杯以来の国際大会出場。アーセナルのMFラムジーなどのタレントも擁する。まずは1勝が目標。
スウェーデン
5大会連続6回目の出場
最高位:ベスト4
監督
エリック・ハムレン
選手経験のない生粋の指導者で精神論を重要視する。EURO参戦は2大会連続。
注目の選手
ズラタン・イブラヒモビッチ(FW パリ・サンジェルマン、フランス)
パリSGで40ゴール超えと今季も絶好調。立っているだけで相手をびびらせる巨砲。
近年EUROでは常連だが、92年大会ベスト4、94年のW杯銅メダルの黄金時代の選手らが引退した後は上位進出はない。最強グループEに入った今大会の目標は次ラウンド進出だ。
クロアチア
4大会連続5回目の出場
最高位:ベスト8
監督
アンテ・チャチッチ
指導歴豊富なベテラン。予選途中に就任しその後2戦2勝で自動通過を果たした。
注目の選手
ルカ・モドリッチ(MF レアル・マドリード、スペイン)
戦術眼に優れ、精度の高いパスにドリブルとオールマイティーな中盤の要。
旧ユーゴ時代、そして分離独立後もテクニックに優れた選手を多数輩出し、強豪国の 一角をなす。インテルのサイド・アタッカー、ペリシッチ等ビッグ・クラブ所属の主 力を軸に玄人好みのサッカーを展開。
チェコ
6大会連続6回目の出場
最高位:優勝(1976 チェコスロバキアとして)
監督
パベル・ブルバ
「チェコのスペシャルワン」と呼ばれる名将。超攻撃的サッカーを志向する。
注目の選手
ペトル・チェフ(GK アーセナル、イングランド)
チェコ代表の主将で守護神。10年前に頭に重傷を負って以来ヘッドギアを着用。
14年のW杯3位で有能な選手がそろうオランダに2戦2勝し、グループ首位で予選を通過。攻撃重視なため失点も多いが、予選でも零封されたのは1度のみととにかく点を獲る。メンタルも強い。
スロバキア
初出場
監督
ヤーン・コザーク
現役時代は名MFとして活躍。1980年のEUROでは3位入賞にも貢献し2013年から現職。
注目の選手
マレク・ハムシーク(MF ナポリ、イタリア)
チームの司令塔。MFながら得点力が高く膠着した局面を打開できる突破力も高い。
独立後は初出場だが、チェコスロバキア時代の栄光には多くのスロバキア人選手も貢 献した。現チームの主力は欧州の強豪クラブでプレーし、予選では本大会2連覇中のスペインも破っている。
ポーランド
3大会連続3回目の出場
最高位:グループ・リーグ敗退
監督
アダム・ナバウカ
元ポーランド代表MFで、今大会出場を使命に2013年11月に着任し見事目標を達成。
注目の選手
ロベルト・レバンドフスキ(FW バイエルン・ミュンヘン、ドイツ)
ドイツ・リーグの得点王で、今予選でも13得点をマーク。超強力ゴール・マシン。
予選ではW杯優勝国ドイツをも倒し、1試合平均3.3得点と攻撃力は参加チーム中ナンバー1。EUROではいまだ勝ち星がないが欧州随一の攻撃力を武器に初白星を狙う。
アイルランド
2大会連続3回目の出場
最高位:グループ・リーグ敗退
監督
マーティン・オニール
「闘魂」を形にしたような熱血漢。ピッチサイドで一喜一憂する姿はトレードマーク。
注目の選手
ロビー・キーン(FW LA ギャラクシー、USA)
35歳にしてなおチームにエネルギーを注入し続けるアイルランド代表の魂。
主力はほぼ全員イングランドでプレー。優秀な選手を数多く輩出しつつもこの小国が国際舞台に登場するには長い年月を要した。しかし彼らの試合に凡戦はない。常に見る者の魂を揺さぶる熱いプレーを披露する。
アルバニア
初出場
14年のW杯予選でも善戦したイタリア人のデ・ビアージ監督が続投、今予選では初戦で強豪ポルトガルを下した。守備が堅く、勝ちにくいチームだけに番狂わせもありうる。
アイスランド
初出場
人口約32万人の小国ながら近年急激に力をつけ、5年前のU21欧州選手権出場を皮切りに14年のW杯はプレーオフで惜敗、そして今回は見事出場とステップアップ。いま最注目の成長国。
オーストリア
2大会ぶり2度目の出場
最高位:グループ・リーグ敗退
スイス人監督コラーの4年間の着実な指導が実を結び、予選は無敗で1位通過。攻守のバランスが良く得点力も高い。主力はドイツやイングランドのリーグでプレーしている。
スイス
2大会ぶり4回目の出場
最高位:グループ・リーグ敗退
今大会でも同組のフランスに2年前のW杯で5-2と玉砕し、雪辱に燃えている。スイスは近年、移民系選手の躍進が目覚ましく、現チームでもコソボ出身のシャキリ、ベーラミらが主力で活躍。
北アイルランド
初出場
多くのファンを虜にした英雄ジョージ・ベストの祖国は、歴史に残る名戦は数あれど国際舞台への登場はごく稀だった。しかし今大会では予選1位通過。主将は日本代表DF吉田のチームメート、MF デービス。
ルーマニア
2大会ぶり5回目の出場
最高位:ベスト8
かっては「東欧のブラジル」と言われたほど、テクニックやボール使いに優れたサッカーが特徴だったが、近年はその強固な守備壁で相手を苦しめる「勝たせてもらえないチーム」の筆頭。
ロシア
4大会連続11回目の出場
最高位:優勝(1960)
初代優勝者。ソ連邦崩壊後もコンスタントに出場しているが、08年大会の3位入賞を除きグループ・リーグで敗退している。チームは国内組の選手中心。次回のW杯開催国。
トルコ
2大会ぶり4回目の出場
最高位:ベスト4
日韓共同開催のW杯では3位と善戦。ライバル・チームが多数共存する国内リーグは隆盛で、着実にトルコのサッカーは進化している。メンタルが強く、強敵相手や土壇場の状況ほど燃える。
ハンガリー
11大会ぶり3回目
最高位:ベスト4
プレーオフでノルウェーを下し、86年のW杯以来30年ぶりのメジャー大会出場を決めた。傑出したエースは不在で攻撃力には欠けるが、全体プレーで相手に勝たせない手堅いゲームを展開する。
ウクライナ
2大会連続2回目の出場
最高位:グループ・リーグ敗退
プレーオフを経て予選を通過。旧ソ連代表でもウクライナ人選手は活躍していたが独立後は06年のW杯で国際大会復帰を果たした。国内クラブは近年欧州でも躍進が目覚ましく、現代表の主力も国内組が中心。



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2010年に政権の座に就いて以来、コーヒーのチェーン店スターバックスやインターネット検索大手グーグルといった国際的な企業の課税逃れを徹底的に追及してきたデービッド・キャメロン首相。英国内だけでなく、主要8カ国(G8)首脳会議(サミット)などを通じて、課税逃れを防ぐ枠組み作りにおける国際協調を呼び掛けてきた。しかし、「パナマ文書」と呼ばれる、パナマの法律事務所が保有していた顧客情報が流出したことにより、亡父が租税回避地に設置したファンドに首相自身が投資していたことが発覚。このファンドを通じて利益を上げ、また両親から計50万ポンド(約7500万円)に及ぶ資産を受け取るために節税対策を取っていたことも判明した。




リチャード・ニクソン米大統領の汚職が暴かれたウォーターゲート事件にちなんで、英語圏では政治スキャンダルに「ゲート」との接尾語を付ける傾向がある。「ジョウェルゲート事件」とは、労働党の重鎮だったテッサ・ジョウェル文化・メディア・スポーツ相の夫が、ベルルスコーニ元伊首相から賄賂を受け取っていた疑いがあるというもの。2006年に立件した伊検察によると、国際弁護士として活動していたこの男性は、裁判において偽証を行った見返りに、当時実業家として活躍していたベルルスコーニ氏から60万ドル(約6500万円)の謝礼を受け取った。またジョウェルと彼女の夫は共同名義で住宅ローンを組んでいたが、このローンは夫が受け取った賄賂の資金洗浄に使われていたとの疑いが。騒動の最中に夫婦は別居を決断。収賄疑惑に関しては裁判所が時効との判断を示して夫は無罪となった。ちなみに夫婦は現在は関係を修復している。
保守党と労働党の2大政党制が定着した英国政治において、第3党である自由党の人気を取り戻したジェレミー・ソープ党首は、ある秘密を抱えていた。それは、同性愛者であるということ。彼が議員としての活動を始めた1960年代の英国では、同性愛者間の性交渉は違法だった。この状況に付け込んだ男性の元恋人が、長年にわたり秘密を守ることと引き換えに金銭を要求するなどしていたのである。同性愛が合法化された1970年代になっても恐喝は続き、やがてその事実は広く知られるようになって、76年にソープは党首を辞任。しかし、これだけでは話は終わらなかった。この元恋人は、ある男に飼い犬を射殺された上に自身も殺されかけたという経験を持つのだが、この一件はソープがお金を払って依頼したものであると容疑者が告発。ソープは殺害の共謀及び扇動の嫌疑で起訴されるも、最終的には無罪となった。
英国では2009年より約1年にわたり、下院議員による経費不正請求の実態が次々と暴露された。保守党と自由民主党が連立政権を樹立した際、新内閣に入閣したデービッド・ローズ主席財務相も、この不正請求を追及された一人。ローズは、地方の選挙区出身の議員がロンドンの国会議事堂に通う際の拠点作りを支援する別宅手当を通じて、総計4万ポンドを経費として請求していた。ところが、この住居の持ち主が、半同棲状態にあった同性愛者の恋人であったことから問題に。法律上では、パートナーから借り受けた住居に議員経費を充てることは禁止されていた。ローズは金銭的な利益を得ることを目的としたわけではなく、自身が同性愛者であることを知られたくなかったがために住居の持ち主との関係を明かさなかったと釈明した上で、辞任。新内閣入りした直後のスキャンダルだったため、在任期間はわずか17日という記録的な短さだった。
エイベックス・グループというと、若手のポップ・ミュージシャンをマネジメントする会社という印象が強いかもしれないが、クラシック音楽を専門とするエイベックス・クラシックス・インターナショナル(ACI)は2014年にロンドン・オフィスを設立、クラシック音楽関連事業を世界規模で展開している。同社の浅野氏に、ロンドンにおける活動を中心にお話をうかがった。
Beer Braised Onion Kale +Cheddar £5
Scotch Egg £3.95
Salads £6 / Latte £2.8
店内
2015年8月にオープン
お店の外観
Lobster Chowder £5 / Classic Roll £10
Lobster Salads £10
店内
お店の外観
Chicken Katsu Sandwich £5.50 (T/A £5)
Egg Mayo Sandwich £5.50 (T/A £5)
Matcha Roll £4.10 (T/A £3.60)
Matcha Latte £2.90
Karaage Mini Roll £3.10 (T/A £2.80)
店内
The Mac Daddy £10
Dirty Dog £9
Dirty £5.50
Milk & Cookies £5
店内
Jamon Eileen £5.5
Sink the Pink £8
おすすめカクテルを尋ねてみよう
店内
お店の外観
シャーロット・ブロンテの代表作「ジェーン・エア」は、1847年の発表直後に話題の一冊となった。同作に描かれていたのは、仕事を持ち、社会的階級の壁を乗り越え、自由恋愛を追い求めながら、困難な状況の中でも信念を持って自らの人生を歩んでいく女性の姿。女性の社会的な役割が限定されていたビクトリア朝の価値観においては、異色の物語として受け止められた。また本 作が発表されるまではシャーロット・ブロンテが無名の存在だったことや、劇的な展開を見せる物語の筋書きなどがあいまって、シャーロット・ブロンテは瞬く間に時代の寵児になったという。
シャーロット・ブロンテの父親は変わり者?



「自分がつくった雪だるまと友達のように一緒に遊ぶことができたら」という子供の夢を叶えてみせた世界的な大ベストセラー。文章がなく、絵だけで話が構成されているため、まだ文字を読むことができない子供でも物語の世界にどっぷりと浸かることができる。友情や愛といった大切なものを学べる内容が描かれているという意味においても良書。ちなみに作者のレイモンド・ブリッグズは児童向けだけでなく、社会派の作品も多数残している。
夫のアランが執筆、妻のジャネットがイラストを担当するアルバーグ夫妻は、英国人なら誰もが知っている児童作品の名作を数多く残した。その代表作とでも言うべきものが、この「もものきなしのきプラムのき」。親指トムにシンデレラ、ロビン・フッドといった有名な童話や昔話の主人公たちが、本の中でかくれんぼう。言葉遊びにも似たリズムにあふれる文章を手掛かりに、各ページに隠れた登場人物たちを見つけ出していく内容となっている。
いつも忙しい父親に構ってもらえず、寂しい思いを抱いている少女のハナ。そんな彼女に、お父さんがゴリラのぬいぐるみをプレゼントする。そのぬいぐるみが突然大きくなり、なんと本物のゴリラに変身。しかも、そのゴリラがハナを動物園へと連れていってくれることになる。目をよく凝らしてこの絵本を眺めると、ゴリラの隠し絵が見つかるといううれしいおまけ付き。実際に毎日仕事で忙しいお父さんから娘へのプレゼントに最適。
おしゃまな女の子を描いた「クラリス・ビーン」シリーズで有名な絵本作家のローレン・チャイルドの作品。食べ物の好き嫌いが激しい妹と、何とかしてその妹に好き嫌いなく食べさせようとする兄の奮闘ぶりを描いている。他の絵本とは一線を画す現代的なイラストがまず特徴的。さらには様々な大きさの書体や写真のコラージュを多用するなど、ありとあらゆる視覚的な仕掛けがいっぱい。子供の好き嫌い克服に役立てばもう言うことなし。
「お城の中で夕食を食べるのと、気球の中で朝食を食べるのとどっちが良い?」「自分が通う学校でお父さんがダンスをするのと、カフェでお母さんが大騒ぎするのとどっちが我慢できる?」。ページを開いた途端に次々と繰り出される究極の選択の数々。本を一緒に読みながら「うーん、こっち!」「どっちも嫌だ!」といった子供たちの反応を見ることで大人も満足するはずだ。兄弟姉妹や同い年の友達同士で楽しむにもぴったりな本。
皮肉屋の英国人がいかにも好みそうな絵本。物語の主人公は美人でお金持ちのお姫様。一人でバイクを乗り回し、飼っているペットは恐竜。女王に何を言われても、結婚なんか絶対にしたくない。だから次々と現れる花婿候補の男性たちに無理難題を課して困らせていたら、「からいばり王子」が現
れて……。伝統的な童話で描かれる「可愛らしい女の子」像を見事なまでに破壊する一作。狭量なお父さんが読んだら腰を抜かしてしまうかも。
国籍を問わず、子供たちが大好きな仕掛け絵本。物語の語り手が動物園のおじさんに向けて「ペットを送ってください」と依頼したことから物語は始まる。立体的な仕掛けが施されている檻を開けると、様々な動物が顔を出すという仕組み。
小さなお子さん用に本を選ぶとなれば、やはり物語の面白さや絵の魅力に加えて、音読して楽しいものが好ましい。本の題名からしてリズミカルな本作は、音読の楽しさを味わうにはうってつけ。日本語訳もよくできているため、英語で読んでも、日本語で読んでも独特のリズムを楽しむことができる。尚、作家のドナルドソンと挿絵画家のシェフラーの共作では、ねずみが想像上の怪物「グラファロ」と出会う物語である「グラファロ」シリーズも人気。
物語は家族で紅茶を共にする場面から始まる。ありふれた日常空間が描かれているのは最初だけ。突如として人間の言葉を話すとらが登場し、お父さんの夕食から冷蔵庫に残っている食べ物までひとつ残らず食べてしまう。ほのぼのとした絵とシュールな筋書きの組み合わせが独特の魅力を放つ作品。作者のジュディス・カーは、看護婦として働いた後に自身の子供のために絵本を描き始めたという異色の経歴を持つことでも知られている。
親であれば、構ってもらおうとして話し掛けてくる子供に対して「今はだめ」と諭した経験が誰しもあるはず。この物語の主人公であるバーナードは、両親から「今はだめ」と言われ続けた揚げ句に、怪物と化してしまう。それでも尚も「今はだめ」と言い続けるバーナードの両親。多忙な大人にメッセージを投げかけているようにも受け取ることができる意味深な作品。作者のデービッド・マッキーは「ぞうのエルマー」シリーズの作者でもある。
大人も子供も怖がるねずみ。でも、ねずみにだって怖いものがある。人間は気付いていないかもしれないけれど、ねずみは他の動物や大きな音、さらには迷子になることを恐れているのだ。そんな臆病なねずみの視点から紡ぎ出される物語。内容の面白さに加えて、落書き、新聞記事の切り抜き、折り込みページといった視覚的に面白い要素が詰まっているのが魅力。実際にねずみが噛んだ紙をスキャンしたものを背景として使っているという。
魔女のメグと猫のモグ、そしてフクロウのホーが織り成す「メグとモグ」シリーズの第1作。モグとホーそして友達の魔女が集まったハロウィーンのパーティーで魔法を試そうとするメグだったが、そこで思わぬ展開が待っていた。「魔法を上手く使えない魔法使い」をテーマとしたこの愉快な物語は、英国で生まれ育った子供であれば誰もが読んだことがある定番の絵本。20冊以上もの続編がつくられているほか、テレビ・アニメ化もされている。
本作も英国で絶大な人気を集める仕掛け絵本の一つ。主人公は、家の中で子犬を探し回るお母さん犬。扉の向こう側、ピアノのふたの中、ベッドの下をのぞいてみても、そこにいるのはクマ、ゾウ、ワニといった他の動物ばかり。さて、お母さん犬が愛する子犬はどこに隠れている? 文章は各ページにほんの一文程度しか書かれていないので、言葉を覚えたばかりの子供にはぴったりの絵本。家の中にある物や動物の名前を学ぶのにも適している。
温かみを感じさせるイラスト付きでありながら、お父さんと小さな子供4人でなんと「くま狩り」に出掛けるという実は冒険譚的な内容。しかも草原を抜けて、川を渡って、森を突き進んでといった具合に、その行程は困難を極める。シンプルな言葉の連なりが繰り返し出てくるので、子供は自分で口に出した言葉の響きを大いに楽しむことができるはず。日本語訳版には、「飛び出す絵本」という呼び方がぴったりな大型の仕掛け絵本もある。
片時も手を放したことがなかった大切な犬のぬいぐるみが行方不明となり、途方に暮れてしまう男の子。探しに出掛けてみると、そのぬいぐるみは学校のバザーで販売されていることが発覚! さて、この男の子はどうやってぬいぐるみを取り戻すことができるのか。今年で齢88歳になった英国の人気絵本作家シャーリー・ヒューズによる心温まる物語。同氏の作品では、普通の男の子の日常を描いた「アルフィー」シリーズも根強い人気がある。
おむつが大嫌いなお姫様と、代わりにおまるを使うことを勧めるお妃様。最初は嫌がっていたお姫様もおまるで遊ぶようになっていき……。物語を読み終えた子供は、おまるを使う機会を待ち遠しく感じるようになっているという、親にとっては何ともありがたい絵本。作者のトニー・ロスが自身の娘をモデルとして、少女の様々な成長段階に合わせて描いた「リトル・プリンセス」シリーズにおける最初の作品。他に「ごはんまあだ?」などがある。






