ニュースダイジェストの制作業務
Wed, 10 December 2025

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熟年プレイボーイ、涙の別れ from Germany

熟年プレイボーイ、涙の別れ ドイツのポップス界の大御所で、「永遠のビーチボーイ」の浮名をもつ元モダン・トーキングのディーター・ボーレン(52) が、25歳年下の彼女、エステファニア・キュスターと別れることになり、久々に大衆紙のトップを飾っている。2人の間には1歳になる 男の子がいるが、エステファニアが妊娠中にボーレンが単身でマヨルカ島に遊びに出掛け、美女とアツアツのシーンを撮られたのが今回の原因らしい。

モダン・トーキングといえば、80年代のユーロビート・ブームに乗って、ドイツ出身では稀にみる世界的なブレイクを果たしたダンス・ポ ップ・デュオ。「愛はロマネスク」「ブラザー・ルイ」などのヒット曲で、ヨーロッパではかつてのワム!と覇を競っていたといえば、知らない 人も想像がつくところ。この時代に財産と名声を築き上げたボーレンは、その後もドイツの音楽・芸能界に君臨し、現在も若者のミュージ ック・オーディション番組「ドイツのスーパースターを探せ!」のカリスマ審査員としてお茶の間サービスに精を出している。

そんなスターに付きものなのが、やっぱり女性歴。初婚で3人の子供をもうけたボーレンは、ミス・ドイツに選ばれて人気女優となったベローナ・ポーツ(旧姓フェルトブッシュ)と電 撃結婚&離婚、これと前後してトップ・モデル、ナデルと12年に渡る交際を続けるもエステファニアに出会って同棲へ、とめくるめく私生活をエンジョイしてきた。いずれも南米・アフリカ 系のエキゾチック美女ばかりでうらやましい限りだが、結局は破局に至るはかなさと、その後に暴露本で女達をこき下ろす始末で、ボーレンの「男度」は上がっているとは決していえない。

元ビートルズのポール・マッカートニーが離婚したヘザー・ミルズに支払う莫大な慰謝料が話題になっているが、ボーレンとエステファニアは結婚していない。その上、子供も1 歳で高額の教育費を求める理由にならず、エステファニアの慰謝料は月額750ユーロ(約11万円)が限界とも言われている。ボーレンよ、ここはひとつ男らしさを見せてほしいと ころだが、いかがなものか。

8月27日付「Welt am Sonntag」紙 “Bohlen sucht neuen Superstar”ほか



 

3日坊主さん、いらっしゃーい! from UK

男女問わずビール腹が気になる人の多い英国人(おっと失礼!)にとって、イマドキ流行の新年の抱負は「今年こそはスリムになってやる!」らしい。年明けとともに気分を一新し、健康的な身体を手に入れようと息巻く面々が競って近所のジムに駆け込む季節、それがまさに1月なのだ。

ランカシャーを拠点とするパーソナル・トレーナーのロビンソン氏にとっても今月は最も忙しくなる時期、そしてもちろん一番の稼ぎ時でもある。「働こうと思えば、起きている間ずっと働き続けることだって出来ますよ。去年は実際にそうしましたしね」。

しかし人々をフィットネスへと走らせる新年の決意も、その実現具合はいまいち頼りない。それは彼の経営するジムの様子を見ても一目瞭然だ。1000人以上収容可能というスペースが年明けの3週間はまさにすし詰め状態、マシンの前は行列となるが、それも月末には落ち着きだす。そして3月を迎える頃には普段の賑わいに戻るというのがパターンだという。

「忍耐強く続ける人も数人いますが、それは例外の部類に入るでしょう」そうロビンソン氏は付け加える。「期待していたような奇跡的な結果が得られないってことに気付いて、やめていってしまうんですよ」。

それにしても、ナイスバディに(なるはずだったために)注ぎ込まれる金額はまさに膨大。英国内だけでも200万ポンド(約4億7000万円)もの会員料金が、実際は利用されないまま無駄になっているという話だ。

ロンドンの大手ジム、フィットネス・ファーストでも3カ月契約をした新会員のうち、数回しかジムを訪れずに終わってしまうという人数は3割にも上る。ロビンソン氏のジムでは250ポンドの10回個人セッションを契約したものの、たった1度きりしか姿をあらわさないという人が後を絶たないというから、もはや3日坊主どころの話ではない。

ジム通いにしろダイエットにしろ、基本はやはり「継続は力なり」。健康への決意を新たにするダイジェスト読者の皆様も、まずは3カ月を目標に頑張ってみてはいかがだろう。

「The Guardian」紙 "Britain goes on a diet and joins a gym ? but for this month only"

 

シャルロット、20年ぶり!新アルバム発売 from France

シャルロット20年ぶりの新作 8月28日「Because Music」レーベルより、シャルロット・ゲンズブールのセカンド・アルバム「5:55」が発売された。

シャルロットといえば、フランスを代表する歌手、故セルジュ・ゲンスブール(1928-1991)とジェーン・バーキンの娘で、日本では映画女 優として知名度が高い。彼女は、父セルジュ・ゲンズブールがまだ健在だった86年に「Charlotte For Ever」で歌手デビュー。その後、マドンナや エティエンヌ・ダオなどポップ歌手のアルバムに参加しているが、それ以外では特に歌手活動は行っておらず、実に20年ぶりの新作となった。

販売元の「Because Music」レーベルによれば、「シャルロットに焦りは全くない。しかし同時に歌手としての自分も忘れてはいなかった。彼女はデビュー・アルバムから20年間、様々な想いを胸に抱いてレコーディングに臨み、今回のアルバムを完成させた」。

アルバムは、米国で活動中のフランス人グループ「Air」のニコラ・ゴールディンとジャン=ブノア・ダンケル、レイディオヘッドやベ ックのプロデュースでも知られるナイジェル・ゴッドリックによって制作されており、ジャビス・コッカーらが作詞を担当し、全曲英語歌詞となっている。

英語で歌うことにしたいきさつについて、シャルロットは「フランス語で歌うと、どうしても父のことを思い出すので、英語で歌うことにし たの」と話す。アルバム制作で苦労した点については、「ここ20年間、女優として活動してきて、常に監督の指揮の下に行動していました。それ で、今回のアルバム制作にはすごく不安を感じていた時、プロデューサーのナイジェルが、『僕は良い作品に仕上げるために力を貸すが、このアルバムは君の作品だ。君が一番アルバム のことを理解しているはずだ』と言ってくれ、とても励みになりました」と答えている。

シャルロットは今年35歳。偉大な父の影に隠れていたシャイなシャルロットは、これから新しい一歩を踏み出す。このアルバムは英国でも 発売されており、フランス語によるボーナス曲が幾つか含まれるという。

8月28日付「Le Figaro」紙ほか "Charlotte Gainsbourg enfin chanteuse"



 

40%〜80%引きは当たり前! from France

パリなどフランス各地でこのほど、恒例冬のソルド(バーゲンセール)がスタートした。セールの中心はなんといっても冬物衣料が中心だが、暖冬の影響で売れ行きが伸び悩み、在庫を抱えた業者が40%〜80%の大幅な値下げを断行し、消費者を喜ばせている。

そもそもフランスには「プロモッション(Promotion)」と「ソルド(Solde)」と呼ばれる2種類のバーゲン・セールがある。違いを簡単に説明すると、「プロモッション」の場合は業者がバーゲン期間中に売れ筋の人気商品を再仕入れすることが可能だが、「ソルド」は「在庫整理のために、ある一定期間中は、大幅な値下げが許容される」という「ソルド法」に基づき、売れ行きのよい商品があったとしても商品を再入荷することは認められてない。

ここで、日仏の異なる商取引のちょっとした違いを説明する必要がある。一度に商品をたくさん仕入れる百貨店などは、仕入れの段階で業者に仕入れた商品分の代金を支払う。日本の場合、商品が売れ残っても、百貨店は在庫を仕入れ業者に返品すればお金が戻ってくる。しかし、フランスでは一度仕入れた商品を返品することはできない。そこで政府は「ソルド法」を制定し、百貨店を含む全ての小売店に年2回、数週間という限定された期間に破格の値下げすることを認め、在庫整理できるような救済制度を設けたのだ。

近年では不景気も手伝い、懐具合の寂しくなった一般市民の購買時期が「ソルド」に集中しており、百貨店などでは年間売り上げの15〜20%に相当するという。そのためソルドに向けてわざと商品を多く仕入れる傾向になっているが、例年にない大幅な値下げは、この作戦が裏目に出てしまった最悪のパターンといってもよいだろう。

本当の意味での「在庫整理」となった今年、家計簿の帳尻を合わせるのに必死な一般市民にとっては願ってもないチャンスだが、売る側にとっては暖冬どころじゃなく、厳しい冬を迎える羽目になったといえる。

「Le Parisien」紙 "Solde de vraie bonnes affaires"

 

恵まれた生活に罪悪感? ジェマイマ・カーン from UK

ジェマイマ・カーン 超が付く大富豪の娘、ジェマイマ・カーン(32)。人気俳優のヒュー・グラント(45)と婚約中の彼女は、UNICEFの親善大使を始めとする慈善活動に精魂を注いでいることでも知られる。そのエネルギーは一体どこから来るのか、と雑誌のインタビューで聞かれた彼女は、自らの恵まれ過ぎた生活に対して罪悪感を抱いており、その気持ちが貧しい人を救う活動に向かわせる、と答えた。

雑誌「イージー・リビング」のインタビューに応じたカーンは「恵まれ過ぎた生活に罪悪感を感じているか、ですって? 答えはイエスよ」と語っている。

英国生まれのカーンは億万長者、故サー・ジェームズ・ゴールドスミスの元愛人で3度目の妻との間に誕生した。95年にはパキスタンの名クリケット選手で国民的英雄のイムラン・カーン(54)と知り合い、イスラム教に改宗後、97年に結婚。息子2人をもうけたものの、04年に離婚し、英国に生活の場を戻した直後から、グラントとの交際が始まった。

彼女が慈善活動について意識するようになったのは、結婚していた当時、深刻な貧困に悩むパキスタンで暮らした経験から。北部のぺシャーワルにあるアフガニスタン人の難民キャンプを訪れた彼女は、ゴミ用のポリ袋から作られた仮設住宅に数千人が住んでいる様子を目の当たりにした。その時の様子を「とてもショックだったわ。人生が変わるような体験でした」と語る。その後、人前で話すことが大の苦手であるにもかかわらず、UNICEF親善大使として活動することに同意した。

最近は、グラントに「現地体験」をさせるため、彼を連れてナイロビへひとっ飛び。「恵まれない人達のことを思いやれる人になって欲しくて、ほとんど引きずるような形で彼を連れて行ったわ。自分の目で見ないことには、分からないことだから」と話す。お陰でグラントは、カーンがぺシャーワルで体験したのと同じように深刻な窮乏状態を視察することができたという。

このままいけば、英国を代表するハンサム俳優がアフリカの子供とツーショット、という写真を見る日も近い?

9月5日付「Evening Standard」紙 "My feelings of guilt over privileged life by Jemima"



 

クリンジーの本音 from Germany

昨年、ドイツで「株を上げた男」といえば、彼の名を挙げる人は多いだろう、ドイツサッカー代表チームのユルゲン・クリンスマン元監督。地元開催のワールドカップ(W杯)でドイツチームを3位に導き、「夏のメルヘン」の立役者となった。あれから半年。国中が続投を期待する中、退任を表明し、家族の待つ米国へと帰って以来沈黙を守っていたクリンジーが、初めて複雑な胸の内を語った。

クリンジーは現在、カリフォルニア州で、デヴィー夫人、9歳になる息子のジョナサンくん、5歳の娘レイラちゃんと4人で暮らしている。監督時代には試合の合間をぬっては米国に「里帰り」し、時にサッカー界のお偉方から非難も浴びた、筋金入りのマイホームパパだ。「子どもたちはまだ小さく、彼らのことをほってはおけなかった」と、退任を決めた当時の心境を振り返るが、実は代表監督のポストには未練たっぷりだったとか。世の中、仕事と家庭の両立に悩むのは、女性だけじゃないのね、クリンジー。

「ドイツは僕の故郷、両親が暮らす、愛する国だ」。こう語る彼は、長くなった米国生活の中でもドイツを常に身近に感じていると言う。「ドイツで何が起こっていて、人々が何に関心を持っているのか、いつでも知っておきたい。こっちでは、ドイツのテレビはもちろん、週刊誌の『シュピーゲル』や『シュテルン』も購読してるよ。あ、もちろんサッカー情報誌『キッカー』もね」

先頃は、米国代表チームの監督に就任かと騒がれたが、結局、契約にはいたらず。となると、やっぱり気になるのがドイツ代表監督への復帰の可能性だが、それについては「将来的にあり得ないとは決して言えない」とコメント。うーん、やる気満々と見た。

そういえば、昨年1年間に話題となった言葉ランキングでは、「クリンスメナー(Klinssmaener)」(クリンスマン監督率いる選手たち)が堂々の9位入りを果たしていた。ヨアヒム・レーヴ現監督の「ヨーギ・ユンクス(Jogi-Jungs」もいいけれど、個人的には、シャツの袖をまくって選手に活を入れるクリンジーの勇姿をいつか、もう一度見てみたい。

「FAZ」紙 "Klinsmann spricht von Rueckkehr"他



 

マグロがネタから消える?! from France

本誌1076号(12月21日発行) 日本人には馴染みの深いお寿司。長い海外生活で、いかに脂肪分の多い食事に胃が慣れようとも、舌が求める声には勝てない。懐具合がいたむのは承知の上で、お寿司を食べに行って、食後に「あー、やっぱりトロは日本の方がおいいしいよな」なんて、愚痴ってみることがあっても、トロはトロ。

でも、そんな悠長なことを言えるのも今のうちだけかもしれない。先日行われた科学者と環境保護団体で構成される漁業管理機関、大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT)の会議で、地中海のクロマグロが近年の乱獲のせいで数が減少していると警鐘が鳴らされた。つまり、将来寿司のネタからマグロが消えてしまうかも知れないのだ。

問題になっているこの地域のマグロの漁獲高を一覧表で見てみると、1位のフランスが20%、2位がスペイン16%、3位がイタリア14%で日本は9%で4位となっている。フランスの漁獲高は年間6000トンに制限されているが、実際はそれを遥かに上回る1万2000トンが捕獲されており、地中海全体では3万2000トン、密漁も含めるとおよそ5万トンの乱獲状態となっている。

大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT)がまとめた対策案では、生態系を維持するには年間の漁獲高を1万5000トンに設定する必要があるとした上で、2007年までに現状の3万2000トンを2万9500トン、2010年までに2万5000トンまでに引き下げる方針を打ち出した。さらに、捕穫が許されるマグロの最小体重が10キロだったのを30キロまで引き上げることを決定し、7月1日から12月31日までを禁漁期間に設定するべきとの提案も盛り込まれた。

しかし、仮にこれが実行されたとしても、ICCATが推奨する持続可能な漁獲レベルにはほど遠く、このままでは地中海産クロマグロは資源が枯渇するおそれが出ている。世界自然保護基金(WWF)は乱獲防止に向け、消費国ナンバーワンの日本に対して地中海産マグロの輸入禁止を求める構えだ。

近い将来、トロは思い出の味になってしまうのだろうか…。

「The Guardian」紙 "Prince Charles pledges greener royal lifestyle"他



 

ついに誕生! 教会付きビアガーデン from Germany

ビールと教会のナイスな関係 デュッセルドルフの「アルトビール」といえば、ドイツでは知らない人のいない名物地ビール。キリっと苦味の効いた伝統の味は、1年間を通じて国内外から観光客を惹きつけている。そのメッカで屈指の醸造メーカーがひしめく旧市街にこのほど、「教会」に直結するビア・ガーデンが誕生し、愛飲家たちを喜ばせて(!?)いる。

五指に入るアルトビール醸造所「ツム・シュ ルッセル(Zum Schluessel)」と、市内で2番目に古いプロテスタント教会、ネアンダー教会 (1684年建立)は、道を挟んだ長年来のお向かい付き合い。ツム・シュルッセルの客はビールを飲みながら教会を眺め、教会信者はミサの後にツム・シュルッセルでビールを飲む、といった具合だったが、それならいっそ、醸造所から張り出したビア・ガーデンと教会の前庭をつなげて、お互いに得をしようじゃないか、ということになった。

「庭で売られたビールの売り上げに連動した配当金を教会にお支払いする」とビジネス・パートナーの立場を強調するのは、ツム・シュルッセルのオーナー、ハインツ・ガッツバイラー氏。これに対して女性牧師のレナーテ・ツィ リアンさんは「これまでも結婚式や洗礼式、お葬式の後にも参列者がビア・ホールに向かうケースは多く、庭にビア・ガーデンが出来るのは実用的でしょう」とさらり。

もちろん教会がビア・ガーデンに参画する背景には、信者の教会離れとそれに伴う資金難がある。ビア・ガーデンの売り上げで、近年は長らく途絶えていた「教会音楽隊」が復活することになるそうだ。またツィリアン牧師は、「ビ ア・ガーデンには潜在的な信者がたくさん座っているはず」と信者ゲットへ熱い想いを語る。 酔っ払ったらざんげしたくなる人は、きっといる。ナイスな着目点かもしれない。

教会ビアガーデンは当面、週末だけの営業になるそうだ。ビールだけではなく料理もオー ダーできるが、飲み食いわいわい盛り上がっている人の群れとドア1枚を隔てて、果たしてそこで心の平安は得られる?

8月12日付「Rheinische Post」紙“Prost zum Wohl der Kirche”ほか



 

ユニセフが創設60周年 from Germany

本誌1076号(12月21日発行) 国連連合児童基金ユニセフ(Unicef)の活動といえば、何を思い浮かべるだろう。アフリカ諸国などで深刻になっているエイズ(HIV)問題への取り組み、津波被害のあった東南アジアの国々への支援、人権問題……。しかし、今月11日に創設60周年を迎えたユニセフが、本来は第二次大戦で被災した子どもたちの救済を目的としていたことをご存知だろうか。ユニセフは戦後間もない1946年、前年45年に成立した国際連合の第1回総会で「国連国際児童緊急基金」として誕生した。その名が示すとおり、当時、がれきと化していた欧州の国々の子どもたちへの支援は急務となっていたのだ。

戦後の状況を物語るこんなエピソードがある。ユニセフ設立に伴い、国連総会で一つの問題が持ち上がった。災禍をもたらした加害国である(ナチス)ドイツの子どもたちにも、救援の手を差し伸べるべきだろうか、と。総会ではその後、この問題について激しい討論が何度も交わされたという。しかし、ドイツの子どもたちの悲惨な状況を毎日のように伝えるニュースを耳にし、総会の答えは一つに決まった。「子どもたちに非はない。すべての子どもたちに平等に援助を」ドイツに最初に送られた支援物資は、516トンの肝油だった。その後、粉ミルクや衣料などの配給も始まる。また、子どもたちの足を再び学校に向けさせようと、学校給食用にミルクやビスケットなども届けられるようになったという。

ユニセフは現在、世界156の国と地域で、各国政府やNGO、コミュニティーと協力しながら活動を展開する。欧州諸国への戦後支援は1950年代をピークに一段落、その後は前述のように、活動の重点を開発途上国に移しながら今日にいたっている。創設当時からこれまで、世界中で援助を必要とする子どもの数は増える一方という現実を前に、ユニセフに課せられた使命は大きい。

もうあと2日でクリスマス・イブ。ユニセフは毎年、クリスマス・カードを販売し、支援事業への寄付を募っている。今年も国境を越え、世界のあちらからこちらへ、ユニセフの心温まるクリスマス・メッセージが届けられる。

「Focus」誌 "60 Jahre Unicef - Hilfe für die Wehrlosesten"



 

禁煙法が15年ぶりに改定!! from France

喫煙者の楽しみ、食後の一服もそのうち出来なくなる 今月、ザビエ・ベルトラン保健・連帯相が、07年1月までに全ての公共の場における喫煙を禁止する改正法案を立案した。その大まかな内容は「タバコを販売しているバーやディスコ、カジノを除く全ての場所での喫煙を禁じる」というもの。現実的には、タバコを販売するバーでも喫煙しない従業員への配慮や、未成 年が多く集まるディスコにおける喫煙による間接的な被害などの詳細について、来月9月末までに論議する予定だ。

フランスにおける禁煙法の歴史は91年、ロー ド・エバン衛生大臣(当時)が成立させた禁煙法にさかのぼる。この法案の内容は「公共の仕事場、および公共の交通手段利用場所においての喫煙を禁ずる」というものであった。「公共の交通手段利用場所」とは、主に国鉄や地下鉄の駅を、「公共の仕事場」とは、主に学校などの教育施設や病院などを指している。

公共の仕事場の範囲内として、一部の危険物などを取り扱う企業や、外部からの来客を受け入れる企業内の集会室なども禁煙箇所に指定された。さらに、タバコ製造会社はタバコの箱にタールやニコチンなどの含有量を必ず明記し、無料配布や宣伝を一切行ってはいけないことに。

当時の法案は、レストランや喫茶店など、公共の仕事場であっても、ある一定の換気能力のある室内においては、喫煙スペースを設けるこ とで喫煙が可能となっていた。だが、現状ではこの法案はうまく機能しておらず、06年度の喫煙率は最初の5カ月間で2.8パーセントの上昇を記録し、02年度からの統計を集計した中で、最も高い数値を記録している。この現状を踏まえ、今回の改正法案の立案となったわけだ。

イタリアでは、昨年からレストランでの喫煙 が禁止されている。当初は様々な反発が予想されていたが、意外にも国民はすんなり受け入れた模様。しかし、91年に最初の法案が成立してからすでに15年が経過したフランスでこの新しい法案がうまく機能するのかどうか、注目される。

2006年8月23日付「Le Figaro」紙"Le Tabac va etre interdit dans les lieux publics"



 
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