EESはEU非加盟国の市民に顔認証や指紋などの生体データ提出を義務付ける制度で、先月から本格運用が始まった。しかし生体認証機器の不具合や人員不足で空港に長蛇の列が生じ、批判が噴出。いち早く停止したギリシャに続き、イタリアはすでに混雑時にパスポートのスタンプのみで通過させており、ポルトガルも追随する見通しだ。スペイン、フランス、クロアチアも同様の動きを見せ、各国が足並みをそろえてEUのルールを無視すれば、EU機関は事実上手が出せないと専門家は指摘する。
英国人観光客がギリシャ経済にもたらす恩恵だけでも年間約35億ユーロ(約6440億円)にのぼり、観光収入を守るために各国がEUに反旗を翻す可能性が高く、制度の形骸化は避けられないともいわれている。
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