日が長く、夜遅くまで出歩けるのが嬉しい英国の夏。前回、特集した地方サマー・フェスティバルに行く時間がない、またはちょっと腰が重いという人もロンドンで開かれるイベントなら気軽に出掛けられるはず。お馴染みの観光名所や公園が豪華なステージと化すロンドンのサマー・フェスは、芸術の街にいることを最も強く感じる瞬間かもしれない。人気アーティストの出演が多いため、チケットが完売してしまうことも。事前にじっくり計画を立てて思い出に残る夏にしよう!(伊澤理江、長田拓也)
万人に最上級の音楽を届け続ける
BBC Proms
ロンドンの短い夏を惜しむ様に、連日続く「プロムス」ことプロムナード・コンサート。その最大の特徴は自由席(プロム)の充実にある。ドレスコード無しで飲食もOK。ロンドンの音楽専用ホール、クイーンズ・ホールの館長を務めていたポール・ニューマン氏が「肩肘張らないコンサートで毎夜、公衆の耳を鍛える」と一念発起し、1895年8月10日に初公演にこぎつけた。それ以来、空襲による移転など紆余曲折を経ながらも毎年開催されている。今年のテーマは「シェークスピアと音楽」。

◆ ◆ オススメ・イベント ◆ ◆
Prom34: Bach Collegium Japan(バッハ・コレギウム・ジャパン)
世界の第一線で活躍する日本のスペシャリスト集団、バッハ・コレギウム・ジャパンを、音楽監督として同集団を率いる鈴木雅明が指揮する。オリジナル楽器のオーケストラと、透明で劇的な表現力が特徴の合唱団が、魅惑的で変化に富んだバッハ作曲の教会カンタータを奏でる。
8月7日(火)22:00~23:15 £5~15。
Prom64: San Francisco Symphony (サンフランシスコ交響楽団)
ピュリッツァー賞受賞の米国西海岸の異端児集団、サンフランシスコ交響楽団を鬼才マイケル・T・トーマスがまとめ上げる。米国を代表するソプラノ歌手デボラ・ヴォイトが、復讐に燃え性に乱れたサロメを演じるのも見どころ。
9月1日(土)18:30~20:35 £5~42。
The Last Night (ザ・ラスト・ナイト)
約2カ月にわたり繰り広げられるプロムス最後の夜、最高の盛り上がりをみせ、ロンドンに夏の終わりを告げるのがザ・ラスト・ナイト。「これぞ英国」という内容でヒューバート・パリーの「エルサレム」英国国歌など愛国的な演目が続く。
9月8日(土)19:30~22:40£5~80。
◆ ◆ その他のオススメ ◆ ◆
The First Night of the Proms (ザ・ファースト・ナイト)
「早く行きたい」という人は初日公演。ウォルトンの序曲「ポーツマス・ポイント」に始まりエルガーのチェロ協奏曲へと続く。
7月13日(金)19:30~21:50£5~34
Prom15: GlyndebourneFestival Opera (グラインドボーン・フェスティバル・オペラ)
グラインドボーン音楽祭の新作、シェークスピア原作のオペラ「マクベス」がプロムスに登場。
7月24日(火)19:00~22:00£5~42
Prom41: BBC Scottish Symphony Orchestra (BBCスコティッシュ交響楽団)
ジャズ・ピアニストのマーカス・ロバーツが、ガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」を即興でミックスする。
8月14日(火)19:30~21:25 £5~25
Prom58: An Evening withMichael Ball (マイケル・ボール)
伝統あるプロムスに初のミュージカル俳優出演ということで物議を醸した注目の一夜。ミュージカル界の第一人者、マイケル・ボールが舞台の人気ナンバーを歌う。
8月27日(月)20:00~22:00£5~25
Prom68: ViennaPhilharmonic Orchestra (ウィーン・フィルハーモニック管弦楽団)
東欧のフォーク・ソングに影響を受けた曲が続く。中東和平への貢献が評価されるダニエル・ダレンボイムのタクトにも注目だ。
9月4日(火)19:30~21:20£5~42
開催場所: Royal Albert Hall, KensingtonGore, London SW7 2A
料金: 5ポンド~(5ポンド自由席で当日販売。料金は日によって異なる)
チケット購入方法:窓口、電話、郵送、インターネット(www.bbc.co.uk/proms)
最寄駅: South Kensington駅か、High Street Kensington駅
Tel: 020 7589 8212
URL: www.bbc.co.uk/proms
緑に包まれて心ゆくまで演劇を
Open Air Theatre Regent's Park
ロンドン市民の憩いの場、リージェンツ・パークの野外劇場で行われ、昨年は14万人という記録的な観客数を動員した毎年恒例の人気イベント。1932年に始まり、常設の野外劇場としては英国で最も古い。シェークスピアの演劇で知られるほか、ミュージカルや子供向け演劇など大人から子供まで楽しめる。今年のシェークスピア劇は、スコットランドが舞台の「マクベス」と妖精と人間のトラブルを愉快に描いた「真夏の夜の夢」。

◆ ◆ オススメ・イベント ◆ ◆
Macbeth (マクベス)
3人の魔女の予言と自分の妻の甘言に心動かされ、スコットランド王ダンカンを暗殺し、王位の座を奪ったマクベスは、その地位を失うまいと次々と犯罪を重ねてしまう。シェークスピア四大悲劇の1つ。
8月16日(木)までの不定期(詳細はウェブサイト参照)20:00~(日によって14:00開始もあり)£8~36。
The Midsummer Concert (ミッドサマー・コンサート)
BBC系のラジオ番組、「The Best of Jazz」の司会を務めるベテラン・ミュージシャン、ハンフリー・リッツテルトン。今年86歳を迎えるトランペット奏者の彼が自慢のジャズ・バンドを引き連れ軽快に演奏する。
6月23日(土)23:00~£19~38※チケットは、この日20:00から行われるシェークスピア劇「真夏の夜の夢」とセット価格でかなりお得(The Midsummer Concertのみの購入は不可)。
◆ ◆ その他のオススメ ◆ ◆
A Midsummer Night's Dream (真夏の夜の夢)
人間と妖精の思いがけない恋のトラブルを描いたシェークスピアの幻想喜劇。
8月17日(金)までの不定期(詳細はウェブサイト参照)20:00~£10~38
Ed Byrne
世界各地で人気のスタンダップ・コメディアン、エド・バーンが話題作「Standing Up & FallingDown」を披露。
6月17日(日)20:00~£16
Fantastic Mr Fox
「チャーリーとチョコレート工場」の作家として知られるロアルド・ダール原作の舞台。
7月31日(火)~8月25日(土)14:30~£12※公演日は不定期(詳細はウェブサイト参照)。
開催場所: The Regent's ParkLondon NW1 4NR
チケット購入方法: インターネット・公園内のBox Officeでも購入可
最寄駅: Baker Street駅
Tel: 0870 060 1811
URL: www.openairtheatre.org
都会の喧騒を離れてのんびりと過ごす
Music on a Summer Evening
オードリー・エンド、バトル・アビー、マーブル・ヒルとロンドンにある有名な歴史的建造物の庭3カ所で行われる音楽イベント。優雅なクラシック音楽でフィナーレを飾る最終日には、それぞれの会場で、豪快に花火が打ち上げられる。音楽ドキュメンタリー映画がきっかけで、近年世界的に知られることとなったキューバ出身のミュージシャン、ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブや英国R&Bを代表する2大シンガー、レマーとビバリー・ナイトの共演は見逃せない!
Tel: 0870 890 0146
www.picnicconcerts.com
◆ ◆ オススメ・イベント ◆ ◆
The Music of Motown-Dancing inthe Streets
米国自動車工業の中心地、デトロイトを舞台にしたウエスト・エンドの人気ダンス・ショー。 7月7日(土)19:30~£25
BUENA VISTA SOCIAL CLUB TM
キューバ出身のブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブのメンバー4人が奏でるラテン・ミュージック。 7月21日(土)19:30~£29
開催場所: Audley End House オードリー・エンド・ハウス
Audley End House,Saffron Walden, EssexCB11 4JF
最寄駅: BR Audley End駅(Liverpool Street駅発) 所要時間約1時間。
Party! Battle Abbey
80年代を代表する人気アーティストらが登場し、バトル・アビーがダンス・パーティー会場へと変身。
8月25日(土)19:30~£29
Last Night of the Battle AbbeyProms
オーケストラの演奏と共に、世界的に有名な英国オペラ歌手、レスリー・ガレットがフィナーレを飾る。 8月26日(日)19:30~£24
開催場所: Battle Abbeyバトル・アビー
Battle Abbey,Battle,East SussexTN33 0AD
最寄駅: BR Battle駅(Waterloo駅発)。所要時間約1時間15分。
Lemar and Beverley Knight
新世代の英国R&Bを代表する2人、レマーとビバリー・ナイトがロンドン初共演。 8月11日(土)19:30~£28
The Four Seasons and Fireworks
若手バイオリニスト、クロエ・ハンスリップが、オケをバックにビバルディーの「四季」を演奏。 8月12日(日)19:30~£22.50`
開催場所: Marble Hill House マーブル・ヒル・ハウス
26 Marble Hill House, Richmond Road,Twickenham TW1
最寄駅: BR Richmond駅(WaterlooまたはVauxhall駅発)。
所要時間約20分。
国際色豊かな芸術の祭典
City of London Festival
1962年に始まり、セントポール大聖堂やバービカン劇場などロンドン各地を会場として、音楽コンサート、美術展、映画上映など多様な催しが行われる芸術祭。新旧の融合や国際色が豊かなことでも有名。今年はフランスをメイン・テーマにしており、フランスを代表するアーティストたちが一堂に会する。南アフリカ出身のコーラス・グループ、ソウェト・ゴスペル・クワイヤや奴隷制廃止200年の記念イベントとして、ジャズの権威ジュリアン・ジョセフの手掛けた新作オペラ「Bridgetower」などが行われる。
◆ ◆ オススメ・イベント ◆ ◆
French Connections -A Tasting Of Fine Wines and Music
良質の仏ワインと音楽で贅沢な一時をVintner's Hall
6月25日(月)19:30~£75 最寄駅: Mansion House駅
チケット購入方法: 予約: オンラインで。完売していないイベントに関しては、開演1時間前から会場にて当日券を購入できる。
コンタクト: www.colf.org
Sweto Gospel Choir
大好評に応えて再び同フェスティバルに出演。美しいコーラスが聖堂に響き渡る。
St Paul's Cathedral 7月3日(火)20:00~£10~30 最寄駅: St Paul駅
Bridgetower
天才バイオリニスト、ジョージ・ブリッジタワーの生涯を描くオペラ。
LSO St Luke's 7月6日(金)19:30~£10~25 最寄駅: Old Street駅。
900年の歴史に思いを馳せる
The Tower Music Festival
世界中から観光客を集めるロンドン塔で、2005年にスタートしたイベント。ロンドンを外敵から守る要塞として11世紀に建設され、のちに監獄や処刑場としても使われた歴史深いロンドン塔をぐるりと囲んだ高い壁の下で、オペラやポップ・ミュージックを始め、モデルによるファッション・ショーなど充実した公演が予定されている。偉大なロック歌手エルヴィス・コステロや癒しの歌声として知られるキャサリン・ジェンキンスが出演。
◆ ◆ オススメ・イベント ◆ ◆
A NIGHT IN FASHION
スーパーモデルが最新ファッションを披露。
6月28日(木)18:00~ £50~150
GISPY KINGS
ヘビメタル、フラメンコ、ポップの融合。
6月29日(金)18:00~£35~55
BRYAN FERRY
ブライアン・フェリーの個性的なサウンドと柔らかな歌声が心に響く。
7月2日(月)、7月3日(火)18:00~£45~75。
KATHERINE JENKINS
幅広いレパートリーが魅力の華麗な歌姫。
7月5日(木)18:00~£35~55
ELVIS COSTELLO with the AllenToussaint Band & Horns featureingSteve Nieve
ジャンルにとらわれない、豊かな才能を持つミュージシャン、エルヴィス・コステロが登場。
7月7日(土)18:00~ £45
開催場所: The Tower of London, London EC3N 4AB
チケット購入方法: 0870 169 687(ticketmaster)
最寄駅: South Kensington駅か、High Street Kensington駅
URL: www.towermusicfestival.co.uk
宮殿を前に優雅な時間を過ごす
Hampton Court Festival
16世紀と17世紀の2度にわたって改装が行われたため、チューダー様式とバロック様式が融合したデザインが魅力のハンプトン・コート・パレス。かつては王族が住んだ荘厳な宮殿を前に、野外劇場で聴く音楽は格別だ。英ポップ界を代表するトム・ジョン、オペラ歌手のホセ・カレーラスなど豪華ラインナップ。セレブ・シェフ、ゴードン・ラムゼイによるディナー・コース(£225~。コンサート・チケットほか特典を含む。要予約Tel: 020 82335122)を楽しむこともできる。

◆ ◆ オススメ・イベント ◆ ◆
Jose Carrearas with GuestGiorgia Fumati
情熱的な歌唱で知られる三大テノールの1人、ホセ・カレーラスの歌声に酔いしれる。6月5日(火)19:30~£75~95。
Classics & Fireworks
アンドリュー・ロイド・ウェバーの弟、ジュリアンが優しいチェロの音色を奏でる。
6月9日(土)19:15~£39.50~42.50。
Tom Jones
トム・ジョーンズがポップ、ジャズ、テクノ、幅広い才能を発揮する。
6月18日(月)、19日(火)、20日(水)21:00~£49.50~75。
開催場所: Hampton Court Palace, East Molesey KT8 9AU
チケット購入方法: 0870 890 0147(See TICKETS)ほか
最寄駅: Hampton Court駅(Waterloo駅発)。所要時間約30分。
URL: www.hamptoncourtfestival.com
陽気なダンスで市民の心が一つに!
Notting Hill Carnival

欧州最大のストリート・イベントで、1964年から毎年8月最終週に開催されている。元々は、50年代に起こった人種暴動をきっかけに、カリブ系移民の人種差別克服と市民の融和を目的に始まった地元のお祭だった。それが年々拡大し、いまや内外から200万人を動員し、ブラジルのリオに次ぎ、世界で2番目に大きいカーニバルに成長した。見どころはなんといってもド派手な衣装と軽快なダンス。2日目のカーニバル・マンデーに雰囲気は絶頂に達する。
*日程変更の可能性あり。7月末又は8月上旬に確定。
開催場所: Notting Hill界隈(Ladbroke Groveなど)
最寄駅: South Kensington駅か、High Street Kensington駅
Tel: 020 7727 0072
URL: www.nottinghillcarnival.org.uk
夏のロンドンの街をアートで彩る!
The Mayor's ThamesFestival

今年で10周年と比較的新しい催しだが、ロンドン最大規模の野外アート・イベントに急成長、昨年は66万5000人が訪れた。英国の首都ロンドンと、その起源となったテムズ川を賛美するのが趣旨だ。両岸にありとあらゆる芸術が散りばめられ、子供から大人、カップルから家族連れまで楽しめるイベントが目白押し。鮮やかなコスチュームのダンサーによるナイト・カーニバルでクライマックスを迎える。
開催場所: Westminster BridgeとTower Bridge間のテムズ川沿岸
最寄駅: Waterloo駅、Monument駅など
Tel: 020 7928 8998
URL: www.thamesfestival.org
今年初登場のフェスティバル
London Literature Festival

著名な作家のみならず、彫刻家、詩人、ミュージシャンなどを招き年間を通じてイベント行っているサウス・バンク・センターが、中でも特に好評なものを選りすぐり、今年初めて行うサマー・フェスティバル。ほとんどのイベントが8ポンド前後とお得な価格が嬉しい。ノーベル平和賞受賞者のウォーレ・ショインカのトーク・ショーほか、「ガーディアン」紙でよく作品を目にする風刺画家マーティン・ローソンやイラストレーターのローレン・チャイルドの子供向けイベントなどがお勧め。
◆ ◆ オススメ・イベント ◆ ◆
Lauren Child
イラストレーターのローレン・チャイルドが、かわいらしいキャラクターを生み出す秘訣を紹介。
Queen Elizabeth Hall 6月30日(土)19:30~£7
Martin Rowson: Satireand Offence
政治風刺画家、マーティン・ローソンが風刺画の可能性と限界について語る。
Purcel Room 7月3日(木)19:45~£8.50。
Wole Soyinka
アフリカ人初のノーベル賞受賞者、ウォーレ・ショインカが「文明」をテーマに語る。
Queen Elizabeth House 7月7日(土)19:30~£9
開催場所: South Bank Centre, Belvedere Road, London SE1 8XX
チケット購入方法: インターネット www.southbankcentre.co.uk
最寄駅: Waterloo駅



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グリーンピースUK 海洋キャンペーン担当
International Fund for Animal Warfare (IFAW)
国際捕鯨取締条約第8条には「科学的研究のために捕獲したクジラは可能な限り加工して利用しなければならない」ことが定められています。同条約を日本政府はクジラ製品を販売すべき、と解釈しているようですが、これは間違っています。確かにクジラを加工処理してよいし、製品を分配することも許されています。しかし販売することまでは認められていない。IWCで定められた「調査捕鯨」の目的とは、何千頭ものクジラの殺戮を許可することではなくて、最低限必要なサンプルを採取して、そしてそれらのサンプルを決して無駄に扱ってはならない、ということなんです。
IFAWはここ20年間にわたって、クジラの生態調査を行うための新たな科学技術開発の第一線に携ってきました。なぜならば、死んだクジラを解剖する「調査捕鯨」で集められる情報量には、限界があるためです。とりあえず倫理的な観点は一切排したとしても、科学者の間では「調査捕鯨」という研究方法は評価が非常に低く、学術誌上で取り上げられることもほとんどありません。
World Society for the Protection of Animals (WSPA)
実際、そのような方法の開発は難しいでしょうね。クジラというのは海面を出たり入ったりしているところを狙いを定めて撃つのです。しかも食用となる部分は残そうとするから、体のごく一部分だけを撃つことになる。だからポイントを外した時にクジラが長時間苦しみもがくことも多いのです。








チェルシー・フラワーショー
造園建築のプロたちが、自らのオリジナル・アイデアを展示するガーデン部門。お城の中庭のような豪華なものから、「こんな庭が自宅にあったら」と思わせる素朴なものまで、アーティストたちが独自のコンセプトを盛り込んで生み出す空間は、とても刺激的だ。ガーデン部門は、「庭園」と呼ぶにふさわしい豪華なショー・ガーデン部門と、限られた空間の中で展開される4種のスモール・ガーデン部門に分かれている。






ランドスケープ・アーキテクト
日本で9年間景観設計の仕事に関わり、1997年渡英。2001年グリニッジ大学ランドスケープ・アーキテクチャー修士課程を卒業後、ロンドンのランドスケープ事務所に勤務。2006年自らのスタジオSTUDIO LASSOを設立。国内外のデザイナー、アーティスト、建築家とのコラボレーションを数多く手がけ、空間デザイナーとして幅広く活躍している。
The Regent's Park
St James's Park

Colombia Road Flower Market




ニューヨークの摩天楼のように、超高層ビルが立ち並ぶカナリー・ワーフ。地図で見るとくぼむように折れ曲がったテムズ川に加えて、この辺りで多く見られる波止場(Dock)が水辺の景色となる。この界隈で働くビジネスマンの中には、自転車やジョギング通勤する人たちが多くいて、彼らと一緒に近代的なデザインの中を颯爽と走る感覚を味わえるのが醍醐味だろう。
この辺りはまだテムズ川の上流なので、水面も穏やかで美しい。また川辺には草が生い茂っているので、野原の中をかき分け走っていく感覚を楽しめるはずだ。

いわゆるロンドンの下町風情を味わえる区域。ここで紹介したコースでは市道を走り抜けることになるので、目まぐるしく変わる街の景色が一番のお勧めポイントとなるだろう。そして水辺の景色となると、見えるのはやっぱりテムズ川。この辺まで来ると河口にも近いので、川からは海の匂いを嗅ぎ取れるはずだ。
かつて荷物の運搬に使われたという運河の中で、ロンドンの代表的なものがリージェント・カナル。テムズ川と大きく異なるのは、細く穏やかな流れと人通りの少なさが生む静けさ。また近くにはプリムローズ・ヒルもあるので、そこまで足を延ばせばロンドンではちょっと珍しい丘の上の景色を楽しむこともできるだろう。
ロンドンにもう1つある運河がこのグランド・ユニオン・カナル。周回コースではないが、信号機がほぼ皆無という、地元ランナーお勧めのコース。

「The Office」や「Extras」といったコメディー番組のヒットで今や時の人となったリッキー・ジャベイス。これらの番組では典型的な中年太りの体型と豊かな表情を生かしたコミカルな演技が評判だったが、スタンダップ・コメディアンとしての彼はかなり硬派。聖書や百科事典、政治思想といった知的権威を徹底的にこきおろすネタを得意としている。
英国人が持つ外国人に対する偏見を元にしたネタを、ほぼ専門的に扱うコメディアン。イラン人の両親を持つことから自らを笑いの対象とすることが得意で、肥満体型、濃い顔、大きな声を合わせて出来た暑苦しい存在感を売りにしている。「アルカイダ」「テロ」「ホーム・オフィス」といった言葉から連想されるネガティブなイメージを利用しての笑いを十八番にしている。
アイルランド生まれのコメディアン。かつては石油会社大手の「シェル」でマーケティング・エクゼキュティブとして働いていたが、リストラにあったためにお笑い芸人になった。とぼけた顔とうつむき加減の上目遣いでシュールな雰囲気を醸し出しながら、短く過激なジョークを1つずつ連ねていくパフォーマンスで人気を集めている。
前職は精神科の看護婦という特異なキャリアを持つ女性芸人。ステージ上では早口でまくしたてるコメディアンが多い中、彼女の膨れっ面、退屈気でのってりとした口調は際立っている。英国コメディー界随一のおばさんキャラであり、下積み時代には伝説的な海の生物を意味する「シー・モンスター」という芸名が付けられていたほどの個性が光る。
眉間に皺を寄せて鋭い目つきで観客を睨みつけながら低い声で話す様は、お笑い芸人というよりやくざそのもの。アドリブに滅法強く、ステージ終了後のアンコールで観客からの意見や感想に1つずつ答えていくパフォーマンスが好評を得ている。渋く険しい顔と温かなファン・サービスとのギャップがおかしい、英コメディー界の大ベテラン。
音楽に合わせながら巨体を動かして笑いを取るのを得意としており、2005年には"Is This the Way to Amerillo"というシングル曲を販売して大ヒットを記録した。しかし彼が真価を発揮するのは、過激なブラック・ジョーク。どんな残酷な発言も、北部訛りと満面の笑みが醸し出す「良い人キャラ」がまろやかな笑いに仕立て上げる。
ゲイであることを売り物にするコメディアン。厚化粧とゴージャスな衣装に身を包んで話すお姉言葉が武器。ネタは様々なものを扱うが、結局は「性」のことをほのめかしてばかりの、下ネタを婉曲的に伝えるプロ。隠喩の度合いが強すぎて誰もジョークであることさえ気付かない場合もある、外国人が理解に苦しむブリティッシュ・コメディアンの代表。
いつでもどこでもギネス・ビールばかりを飲んでいる酔っ払いコメディアン。若き頃は牧師になるため神学校に通ったり、陶器の製作では超一流の腕を持つなどの横顔を持つが、ステージ上ではいつも千鳥足。タバコの吸い過ぎ、酒の飲み過ぎですっかりしゃがれた声を振り絞るように、俗物さを前面に出した粗野で下品な発言で観客を煙に巻く。
自ら「モンキー・ボーイ」と呼ぶほどのサル顔と、奇怪で激しい動き、そして次々と繰り出す奇想天外な発言を生かした変態キャラで聴衆を魅惑する、英国では異色のスタイルを持つコメディアン。日常の些細な出来事を大袈裟なホラ話に変えるのが得意で、ステージ上ではいつも全力投球。汗でびしょびしょのスーツ姿がトレード・マークになっている。
プロフィール: 27歳、マンチェスター出身、ギルドフォード・スクール・オブ・アクティング卒。TVドラマ、劇場などでの仕事を経て、2002年よりスタンダップ・コメディアンに。現在ではロンドンのレスター・スクエア駅近くに位置するコメディー・クラブでのパフォーマンスを中心に活動を行っている。


アテネの古代劇場を舞台に、狂言師の野村萬斎を主役に据えた「オイディプス王」では地元ギリシャの観客から喝采を浴びた
今回のインタビュー中、蜷川は何度も「普遍性」「世界性」という言葉を口にした。蜷川は、シェークスピアが生まれた国でシェークスピアをやること、それもあえて日本人が日本語でやるということ、これこそが世界に共通する「普遍性」を世界の人々と「共有する」ことだと信じている。本場、英国で圧倒的な支持を得る蜷川の舞台、その秘訣はこの「普遍性」「世界性」にありそうだ。蜷川はこれまで何度か英国人を使ったシェークスピア劇を上演したことがある。
ローマの将軍、ガイアス・マーシャス(後のコリオレイナス)は、歴戦の勇者でありながら民衆に対して傲慢な態度を取り、反感を集めていた。オーフィディアス率いるヴォルサイ人との戦いに勝利し、一躍英雄となったコリオレイナス。やがて執政官に推薦されるが、当時ローマでは執政官になるには謙虚な態度を民衆に示さなければならないという慣習があった。自尊心の高いコリオレイナスは、それを受け入れられず民衆を侮辱、ローマの地を追放されることに。復讐の念に燃える彼はかつての敵、オーフィディアスと手を組み、ローマに攻め入る。
1800年、英国外交官のエルギン卿は、ギリシャの古代遺跡「アクロポリスの丘」にそびえるパルテノン神殿の彫刻に魅せられた。当時のギリシャを支配していたオスマン・トルコの指導者スルタンから了承を得て、神殿の彫刻の模写や型取りをしていたエルギン卿は、やがて模造品では満足できなくなり、トルコ政府に賄賂を払い、神殿から彫刻を剥ぎ取って英国へ持ち帰ってしまった。さすがに当時のスルタンも、こんなにしっかりお持ち帰りされるとは思っていなかったのでは……?
大英博物館で最も日本人に人気の高い部屋といえば、やはりミイラの部屋だろう。これらのミイラが初めて大英博物館にやってきたのは、1756年。一儲けしようとエジプトへ渡った商人、ウィリアム・レシュリヤーのコレクションが、彼の死後、大英博物館へ贈られた。
18 世紀末、ナポレオンによる遠征でフランスの手に落ちたエジプト。ところが1801年、アレキサンドリアの戦いで英国軍はそのナポレオンを打ち負かしてしまう。古代文字が刻まれたロゼッタ・ストーンは、その戦利品のひとつとしてフランスから奪った品だ。つまり、略奪品の横取り品ということ。大英博物館に1802年から展示されている。
エジプト最後の王、ラムセス2世の堂々たる姿は、エジプト・コレクションの目玉でもある。1815年にカイロに着任した在エジプト英国領事、ヘンリー・ソルトは、就任中に多くの芸術品を収集したが、この胸像もそのひとつ。王を祀る聖堂から持ち出し、1818年に大英博物館へ寄贈した。
アフリカでは、17世紀からヨーロッパの商人による奴隷貿易が行われ、ベニン王国(現在のナイジェリア)でも、その海岸部が「奴隷海岸」と呼ばれるほど、盛んな取引が行われていた。19世紀に入ると、英国は奴隷貿易を禁止、物品貿易に乗り出すが、1897年、英国人外交官殺害事件をきっかけに英国軍がベニン王国を攻撃し、滅亡に追いやってしまう。その際、戦利品として持ち帰ったのが、この見事な真鍮プラークだ。この他にも多くの象牙や青銅が戦利品として英国へ持ち込まれた。
太古の文明メソポタミアで栄えた遺産は、1845年から51年にかけ、発掘家のオースティン・ヘンリー・レヤード卿により発掘された。巨大な都市遺跡、ニムルードの宮殿を飾ったレリーフには、当時の支配者、アッシュールパニパル王の狩りの様子や、戦争風景、鷲頭の精霊の姿が描かれている。長さ、高さともに3メートル以上ある有翼人頭像は、宮殿の守護神として、2対が門を守っていた。
スリランカの北東部で発見されたブロンズのタラの仏像は、セイロンの総督だった英国人ロバート・ブラウンリッグによって、1812~13年頃に持ち出された。その後彼は、1830年に大英博物館にこの仏像を寄贈。頭部の被り物部分には、かつて宝石が埋め込まれていたそう。本家スリランカのコロンボ国立博物館には、この仏像のコピーが展示されているというから、皮肉な話である。
現在のチェンナイ近郊にある村、アマラバティーは、南インドの仏教芸術の中心地。ここから持ち帰ったのが、この大ストゥーパだ。ストゥーパ(仏舎利塔)とは、インド仏教の僧たちのお墓である。ムガル帝国を滅ぼし、完全にインドの覇権を手にした英国は、宝石や香辛料などのお宝以外にも、多くの文化遺産をいただいた。この大ストゥーパは、1845年にチェンナイ(当時のマドラス)総督であったウォルター・エリオットにより発掘され、その後大英博物館に寄贈された。
アヘン戦争(1840年)に勝利して清朝を支配する以前から、インドと中国を結ぶ三角貿易を行っていた英国。茶、陶磁器やシルクなどの物品が行き交う中、仏教画など、重要文化財も多く英国へ渡った。中国北部で8体見つかった仏教僧侶の像は、そのうち7体が西洋の博物館に保管されているとか。また、地獄の審判像、笑う僧侶像などは、善と悪、天国と地獄という仏教の教えを反映した石像遺産。ナショナル・アート・コレクション・ファンドなどによる寄贈で、大英博物館入りした。
アステカ帝国時代に作られたとされるクリスタルのドクロは、ニューヨークの宝石商を経て1898年から大英博物館に保管されている。ところがこの品、後にヨーロッパで製造されたレプリカであることが判明。大英博物館の威信が、ちょっと傷ついた出来事だった。現在は、クリスタルの特徴やヨーロッパのクリスタル製造技術を紹介する形で展示している。
米国の押しの強さに巻かれることもある英国だが、そもそも米国人のルーツは英国にある。現在のヴァージニア州に植民地を開いて以降、英国人たちは米国大陸を西へ、北へ、南へと開拓するとともに、多くの北米探検を行った。1775年には、英国人探検家のキャプテン・クックが北米航海へ出発。この時、先住民たちが制作した木彫りのマスクなどを持ち帰っている。以後も、木彫りのトーテムポールや民族衣装など、多くの遺産が大英博物館へ寄贈、売却された。
太古の文明メソポタミアで栄えた遺産は、1845年から51年にかけ、発掘家のオースティン・ヘンリー・レヤード卿により発掘された。巨大な都市遺跡、ニムルードの宮殿を飾ったレリーフには、当時の支配者、アッシュールパニパル王の狩りの様子や、戦争風景、鷲頭の精霊の姿が描かれている。長さ、高さともに3メートル以上ある有翼人頭像は、宮殿の守護神として、2対が門を守っていた。
当時のギリシャを支配していたオスマン・トルコから「正式な許可を得て持ち出したもの」というのが大英博物館側の主張。ギリシャでは1830年の建国以来、国民の間で返還を求める声が出ていたが、特に、1981年に女優で政治活動家のメリナ・メルクーリが文化大臣に就任すると、返還の重要性を強く認識し、要求を強め始める。2001年には、アテネ・オリンピックを機に返還するよう求めたが、大英博物館がそれに応じることはなかった。
1802年に大英博物館へ運ばれて以来、多くの学者たちを魅了してきたロゼッタ・ストーン。その中でも、この石に刻まれている文字に魅せられたのが、フランス人学者、ジャン・フランソワ・シャンポリオンだった。大英博物館でロゼッタ・ストーンと出会ったシャンポリオンは、研究を重ね、1822年にこの文字の解読に成功する。こうして、古代エジプトの文字「ヒエログリフ」の研究に大きく貢献することになる。
ローマの陶磁器技術の髄が込められたポートランドの壺。大英博物館には1810年から展示されているが、1845年、この壺が酔っ払った来館者によって壊されてしまった。すぐに修復作業が始まるが、この時、37片の小さなピースが失われた。1945年、大英博物館はこの壺を正式に購入。その際に欠けていた破片が発見され、再修復が試みられるも、3ピース分しか修復できなかったという。1987年、次世代の修復者たちによって再び修復が試みられ、微細な破片をのぞき全てのピースが元通りにされた。100年以上の時をかけた、まさに執念の修復作業といえる。
ピューリタン革命で活躍し、1649年に英国に共和制を敷いたオリバー・クロムウェル。彼が英国北部への侵攻を進めたことから、以降、アイルランドは英国の植民地的な色合いが濃くなった。彼が亡くなったのは1658年。死因は何と、インフルエンザだったという。ワックス製のこのデスマスクは、大英博物館の生みの親であるハンス・スローン卿のコレクションとして、1753年、博物館設立と同時に展示された。
英国東部、イースト・アングリアで発見された船のお墓跡。アングロ・サクソン時代の古墳が多く残されていると言われるこの地方で、第1号として出土したのがサットン・フーの船墓場だ。発掘は1939年。武器具や金銀の装飾品など、多くの副葬品が発見され、大英博物館に展示されている。中世英国の暮らしぶりを知る上でも、非常に貴重な遺跡だ。
現在開催中の特別展
「演劇学」ではなく、俳優育成としての「演劇」という科目が学校教育で確固たる地位を確立している英国。ジュディ・デンチやユアン・マクレガーなど演劇/映画界で活躍している人たちの多くが、大学やその他高等教育機関で演劇を学び、学位を取得している。「演じること」が教育として認められている国だからこそ、世界に羽ばたく実力派俳優たちが続々生まれているというわけ。
テレビや映画で活躍している若手俳優/タレントが舞台へ出たがるというのも英国演劇の一つのトレンド。現在では、「Treats」出演に対する過度の緊張でドタキャン→初日延期などあれこれメディアに叩かれた末に何とか初日を務め上げたテレビ・ドラマ「ドクター・フー」出身の人気女優、ビリー・パイパーや、「EastEnders」出演後に舞台進出、今回不条理劇「The Caretaker」の大成功で「若手実力派」の仲間入りを果たしたナイジェル・ハーマンなどを舞台で観ることができる。旬の俳優を観るならまずは舞台! なのだ。

ハリー・ポッターでお馴染みのダニエル・ラドクリフと、ハリーの叔父、バーノン役のリチャード・グリフィスばかりが注目されがちな本作品。確かにダニエル君は時には全裸、時にはタバコを吹かしながらの大熱演を日々見せてくれている。でも観劇の際にもう一つ注目してほしいのが舞台美術と衣装。ミニマルな舞台は俳優の演技一つでその場所を次々と変え、シンプルな衣装が幻想的な馬たちを創り出す。観ている者の想像力を掻き立てる、これぞ演劇という作品だ。
18年間という超ロング・ランを続けるゴシック・ホラーの決定版。小さな舞台とシンプルな装置の中、2人の役者が演技力で観客たちを恐怖の世界へ誘ってくれる。顔の表情、声音を使い分けて数人の役柄を見事に演じる役者に、演劇ならではの良さを実感できるはず。より恐怖感を味わいたいのなら、ちょっとした仕掛けが楽しめる1階席がお勧め。
オープニング・ナイトは1952年11月25日。以来50年以上にわたってロンドンの劇場で上演され続けている驚異的な作品だ。元は推理小説の女王、アガサ・クリスティのラジオ劇用の短編ミステリー。クリスティが生前、ウエスト・エンドで本作が上演されている限りは出版しないよう言っていたために、いまだに英国内で本は出版されていない(ただし台本は出版)。
BBCの人気レポーター、ジェームス・モスマンが謎のメモを残して自殺した。彼の自殺の裏には何が隠されているのだろうか。
エンターテイナー一家の3代にわたる人生を通じて英国の戦後を描き出す。
2007年度シーズンは5月4日~10月7日。今年のテーマは「Renaissance and Revolution」、上演される作品は「オセロ」、「ヴェニスの商人」など。
劇作家、ブレヒトの戯曲を2作同時に上演するシリーズ、第1回目となる今回は「A Respectable Wedding」と「The Jewish Wife」の2作品。
ハロルド・ピンターの不条理劇。アストンはある日、浮浪者のデービスを家に連れてくる。同居している兄弟のミックは始めのうち嫌がっていたが……。
普通の人々が異常な状況に置かれた時に巻き起こる出来事を描いた、ミュージカル仕立ての人間ドラマ。
プロフィール=1958年生まれ。早稲田大学在学中に劇団「第三舞台」を旗上げする。80年代の小劇場ブームの牽引役として熱狂的な人気を誇るが2001年、同劇団の活動休止を発表。以降、自身の演劇プロデュース・ユニット「KOKAMI@network」を中心に活躍中。
ー今回は前回と異なり、演出を自ら手掛けられるそうですが、新しい演出プランは考えていらっしゃいますか。
ロンドン、バービカン劇場が、毎年様々な海外の作品を招致して上演するプロデュース企画、BITE(Barbican International Theatre Events)。記念すべき10周年を迎える今年は、日本のシェークスピア演出家として、英国でも絶大な知名度を誇る蜷川幸雄が公式招待を受け、日本人によるシェークスピア作品を上演することになった。演じられるのは「コリオレイナス」。古代ローマの悲劇の将軍、コリオレイナスの生涯を描いたこの作品を演じるのは、唐沢寿明はじめ、白石加代子、勝村政信ら人気、実力を兼ね備えた俳優陣。40人以上ものキャストが出演予定というから、スケール感溢れる芝居を期待できそうだ。
プロフィール=島根県出身。演劇ネットワーク「Office 59」に参加後、渡英。現在は舞台やテレビ、映画などで活躍している。2005年には演劇の枠に留まらないアート・プロジェクト・ユニット「Crop」を妻と2人で結成、昨年はリトアニアの国際演劇祭にも参加した。作曲家、ピアニスト、アコーディオニストとしても活動中。

ハリー・ベリー
粉屋
騎士
バースの女房
尼僧付の僧
免罪符売り
ジェフリー・チョーサー
日本の「お伊勢参り」に相当する、イングランドにおけるキリスト教徒にとっての宗教的なイベント。主に英国国教会の総本山であるカンタベリー大聖堂への巡礼を意味する。中世時代のカンタベリーはイスラエルのエルサレム、イタリアのローマ、スペインのサンティエゴ・デ・コンポステラと並ぶ4大巡礼地として認知され、また大量の巡礼者たちが殺到したため、近隣の宿屋や飲食店の収入にも大きく貢献し、街全体の発展にもつながった。ちなみにカンタベリー物語の主人公たちが歩んだロンドンからカンタベリーまでの道のりは、距離にしておよそ100キロ。片道を2、3日間の日程で歩ける距離だと想定されている。
カンタベリー物語の世界を再現した、テーマパークを彷彿とさせるアトラクション。かつて教会だった建物の内部を作り変えて建設された。ろう人形で作られた登場人物たちが物語を次々と披露し、入場者はまるで共に巡礼の旅に参加しているかのように楽しめる仕掛けとなっている。日本語の音声コントローラーあり。
巡礼地としてのカンタベリーの歴史は、トーマス・ベケットの殺害事件から始まった。ロンドンの商人の息子として生まれたベケットは1155年、イングランド国王の側近である大法官という地位に任命される。彼はローマ教皇からの独立を掲げ、イングランド王による教会の直接統治を説いたために、支配権の拡大を目論む当時の国王ヘンリー2世から寵愛された。
英国国教会の総本山。7世紀に修道院として建設され、以来改築を繰り返しながら1400年以上にわたって毎日この場所で礼拝が行われてきた。内部に設置されている殉教者トーマス・ベケットの墓を目にすれば、キリスト教の信者でなくても深い感慨を覚えてしまうだろう。遠景からでもはっきりと見えるほど高くそびえ立つ建物は、圧倒的な存在感を放っている。
ローマのグレゴリウス教皇から使命を与えられた聖アウグスティヌスが、イングランドへのキリスト教伝道のために海を渡ってたどり着いた場所の跡地。彼の尽力によって597年、ケント州のエルバート王が洗礼を受け、イングランドで初めてキリスト教信仰が正式に受け入れられるに至った。庭から覗く廃墟のような荒涼とした風景が、その偉大な歴史を醸し出している。
有史以前の様子からローマ人の入植時代、さらには中世に宗教都市として花開いて現代に至るまでのカンタベリーの歴史を網羅した博物館。またカンタベリーで生まれた英国が誇る劇作家、クリストファー・マーロウについての展示も充実している。英国の子供たちの間で人気がある、かわいいクマのキャラクター「ルパート・ベア」をテーマとした博物館も併設されている。
1世紀頃から侵攻し、イングランドを支配したローマ人たちの歴史を追った博物館。ローマ人たちは、カンタベリーを始めとするイングランドの各地域に巨大な都市を形成して勢力を大きく繁栄させていった。同博物館では、現存するモザイク模様のタイルほか、当時のローマ人たちがカンタベリーに建設した住宅施設や青空市場などを復元して展示している。






