BBCの長寿番組、「アンティーク・ロードショー」に代表されるように、骨董は、古き良きものを愛でる英国人のライフ・スタイルに深く根付いている。ストールが立ち並ぶストリート・マーケットや常設マーケット、また世界屈指の骨董街があちらこちらに点在するアンティークの宝庫、ロンドンにおいて、この街ならではアンティークの魅力を探る。
(フリー・ジャーナリスト: 長谷川ゆか)
世界最大のストリート・マーケット
Portobello ポートベロ
毎週土曜開催 6:00-16:00頃まで
最寄駅: Notting Hill Gate
www.portobelloroad.co.uk
1500以上のアンティーク・ディーラーたちが軒を連ねる、世界最大規模のアンティーク・マーケット。年代物の銀製品や陶器から家具、アジアやアフリカのアンティークな芸術品、レースやボタンからおもちゃまで、ありとあらゆるアイテムが揃うのが魅力だ。ポートベロー・ロードの両側にずらりと連ねられたストールのほかにも、迷路のように続くアーケードや数階建てのギャラリーも点在し、まさにアンティーク天国。早朝には、世界中から買い付けにやってきたディーラーたちの取り引きが行われ、お昼頃までには地元の人や観光客でごった返す。食べ物のストールや、ストリート・パフォーマーなどもそこここに見られ、ちょっとしたお祭り気分も味わえる。
Still Too Few
300 Westbourne Grove W11 2PS 【MAP】
8:00-16:00(土のみ)
ビクトリアンから1930年代までの、キッチン・グッスのスペシャリスト。店内には、食器類や木製の調理器具、ブリキのやかんや水差しなどがそろい、まるで誰かの家のキッチンにいるような素朴で、温かみが感じられる店。キュートなブタの頭を象ったラード用のスプーンや、パンを焼くための小麦粉を入れておくポット、パセリ入れなど、当時のキッチンの様子を物語るアイテムたちに出会えるのも楽しい。

小さな入口なので見逃さないで。ここには店が2軒入っていて、Still Too Fewは奥の店。
地下にはティー・ルームも
Lyn Munro
Units 48-53, Admiral Vernon Arcade,
141 Portobello Road W11 2DY 【MAP】
Tel: 01883 623134
7:00-14:30(土のみ)
ポートベローの老舗アーケード、「アドミラル・ヴァーノン」の入り口近くにある、レースとクラフト製品の専門店。カラー(衿)、スカーフ、ベール、ショール、テーブル・クロスなど、レースの種類が豊富。ビクトリアンものを中心に、ベルギー、アイルランド製がそろい、ハンドダン(手仕事)のレースなどは、その繊細な美しさに思わずうっとりしてしまうほど。ほかにも、ビクトリアンからアールデコにいたるまでのバッグ・コレクションも充実。「バッグを買うときは、必ず中を開けてコンディションを確かめて」とは、オーナーのリンからのアドバイス。

写真右上)青いひさしと看板が目印のアドミラル・ヴァーノン
写真左)1930~50年くらいに作られた刺繍のバッグ、30~100ポンド
写真右)所狭しと、天井からレースが掛かっている店内。手頃なもので、商品は10ポンドくらいからある
エンジェルにある隠れ家的マーケット
Camden Passage
カムデン・パッセージ
毎週水・土曜開催
7:00-14:00頃まで(水)、8:00-16:00頃まで(土)
1960年代にスタートした、比較的新しいアンティーク・マーケット。今ではすっかりトレンディーな街になったエンジェル、アッパー・ストリートから1本奥に入ったカムデン・パッセージ沿いに、アンティークの店やモール、ストールが立ち並ぶ。お店の数は約300軒とこじんまりしているので、落ち着いて掘り出し物が探せるのが魅力だ。ガラスものやアクセサリー、銀製品、陶磁器などの小物が充実していることで定評がある。また、上品な雰囲気をもつカムデン・パッセージには、最近オシャレなカフェやブティックなどもオープンし、週末のデイ・アウトにおすすめのスポット。観光客というより、地元の人々に愛されている隠れ家的マーケットだ。
Sugar Antiques
8-9 Pierrepoint Arcade,
Camden Passage, Islington N1 8EF 【MAP】
Tel: 020 7354 9896
7:00-15:00(水)、8:00-16:00(土)
www.sugarantiques.com
カムデン・パッセージから1本入った、ピアポント・アーケードの一番奥にある、コスチューム・ジェエリーの専門店。壁いっぱいにディスプレイされた、まばゆいばかりのブローチのコレクションはまさに圧巻。1920~80年代の、英国、フランスのものがメイン。ケルト文化を色濃く反映したスコティッシュ・ジュエリーもおすすめだ。また店内には、店のオーナーである、テッド・キタガワさんのアンティーク時計や万年筆のコレクションも充実している。

左)ピンクの外観と看板が店のトレードマーク。店の外にもコレクションがずらりと並ぶ
右)ジュエリーの専門家である、アディールさん。イタリア製のカメオ・コレクションも人気
Aquamarine
14 Pierrepoint Row,
Camden Passage, Islington N1 8EF 【MAP】
Tel: 07962 161106
9:00-18:00(水・土)、12:00-18:00(木・金)
小さな店内には、ガラスや食器類をはじめ、ヴィンテージ・コスチュームやジュエリーが所狭しとならび、さらには鳥の剥製コレクションなども大胆にディスプレイされたユニークな店。ベネチアン・グラス、繊細な幾何学模様が美しい重厚なカットグラス、ビクトリアンの色ガラスなど、ガラス製品の品揃えでは定評がある。ワイン・グラスなどは、セットだけではなく、バラで1客ずつ買えるので、アンティークのビギナーにもおすすめだ。

左)繊細な彫刻の施されたグラス
中)優雅なフォルムを持つビクトリアン初期の、色ガラス。70ポンド
右)ビクトリアンの家具やペインティングなど、様々なアイテムがそろう店内
インテリア関係者御用達の常設マーケット
Alfies Antique Market
アルフィーズ・
アンティーク・マーケット
13-25 Church Street Marylebone NW8 8DT 【MAP】
Tel: 020 7723 6066
10:00-18:00 休: 日・月
www.alfiesantiques.com
ロンドンでも知る人ぞ知る骨董街メリルボーンはチャーチ・ストリートに位置する、英国最大級のインドア・マーケット。一見、見過ごしてしまいそうな古びた4階建て建物ながら、一歩店内に足を踏み入れると、20世紀のデコラティブ&モダンなインテリアのディスプレイに目を奪われる。約200ディーラーを擁し、家具や絨毯などをはじめ、陶器やガラス、ビクトリアンのキャミソールやペチコートなど、個性的なアイテムがそろう。世界各国から、インテリア・デコレーターやスタイリストが足を運ぶことでも有名なマーケット。最上階にはオープン・カフェもあり、アンティーク・ハンティングの合間に、イングリッシュ・ティーで一休みできる。またインドアなので、天候に左右されないのもうれしい。
Beth
Alfies Antique Market
Stand G043-G046
10:00-18:00
骨董街チャーチ・ストリート屈指のアンティーク商、ビバリーを母にもち、この道一筋のセラミック・スペシャリスト、ベスの店。日本でも人気の、「スージー・クーパー」や、「シェリ ー」のセラミックをはじめ、チンツ(小さい花柄やフルーツ柄)、カントリー調の「カールトン・ウェア」など、見ているだけでもハッピーになれる、キュートなアイテムが満載。加えて、ベスは大の親日家。セラミックに関してわからないことがあったら、何でも聞いてみよう。興味深い話が聞けること請け合いだ。
写真)シェリーのファンならお馴染みの「ブルー・アイリス」。セットで110ポンド
Dodo
Alfies Antique Market
1st Floor, Stand F071-72
10:30-17:30
www.dodoposters.com
アルフィーズ・アンティーク・マーケットの2階の隅にひっそりとたたずむ、カルト的人気を持つ、ポスター・看板の専門店。1910~1950年代のヨーロッパのものがメイン。ギネス・ビールのポスター、ビスケットやタバコのポスターなど、小さな店内に、40年のキャリアをもつオーナー、リズさんのコレクションがぎっしりと並ぶ。ポスター、ハガキ、広告のチラシなど、年月を経たとはいえ、そのグラフィカルなデザインの素晴らしさには脱帽。熱心なコレクターが世界中から集まってくるというのも、うなずける話だ。
左)店で最も人気があるという、ギネスの大判ポスター。650ポンド
左)レトロなボックスもかわいい
その他のおすすめアンティーク・マーケット
コベント・ガーデン アップル・マーケット
Covent Garden Apple Market
10:00-18:00頃まで
最寄り駅:Covent Garden
アンティーク・マーケットは月曜のみ開催。
観光客も多く、アンティークのビギナーにおすすめのマーケット。
バーモンジー・マーケット
Bermondsey Market
金曜日開催 5:00-14:00 頃まで
最寄り駅:London Bridge / Bermondsey
テムズ川沿い。コンディションの良いアクセサリーがそろっていることで定評がある。
グレイズ Grays
10:00-18:00(土・日休)
最寄り駅:Bond Street
www.graysantiques.com
ボンド・ストリート近く。クオリティの高いアンティークがそろう、インドア・マーケット。
オールド・スピタルフィールズ・マーケット
Old Spitalfields Market
アンティーク、ヴィンテージは木曜。
最寄り駅:Liverpool Street
www.oldspitalfieldsmarket.com/antique-market.html
20世紀を代表する女性陶器デザイナー
スージー・クーパー
(1902-1995)
Susier Cooper
美しい英国の自然などをモチーフに、華やかで女性的なデザインの食器を世に送り出したスージー・クーパー。どこにでもありそうで、どこにもない、そんな素朴なデザインで、世界中の女性を虜にしてきたスージーの魅力に迫る。
素朴なカントリー調の絵柄、パステル・ピンクやベービー・ブルー、グリーンなどの微妙な色が、食器というキャンバスの中に見事に調和し、見ているだけで優しい気持ちになってしまうカップ&ソーサー、それがスージー・クーパーの陶器の魅力だろう。1920年代から80歳で一線を引退するまで、「色の魔術師」ともいわれるほどの卓越した審美眼で、数々の名作を作り上げたス ージー。現在も、英国、米国や日本など、世界各国に熱狂的なファンを抱える。

左)グレイ社時代の、アール・デコの影響を受けている「キュビスト」(1929年)
右)リーピング・デアとして知られるバック・マーク
スージーのアーティスティックな感覚もさることながら、20世紀前半から後半にかけて彼女が成し遂げた業績は、まさに当時のキャリア・ウーマンの先駆け的存在だった。英国陶器会社グレイ社のデザイナーだった時代に、スージーの才能は瞬く間に開花していく。従来陶器は、工房の名前のみで売られていたが、1927年頃からスージーのデザインした作品に「Designed by Susie Cooper」の特別なバック・スタンプを入れることに。これが当時の陶器界の大きなトレンドであった「デザイナー・レーベル」のはしりとなった。
20世紀初頭の英国では、「チンツ」とよばれる細かい花やフルーツ柄を一面に施した食器が大流行していた。そのチンツ大全盛の時代に、スージー・クーパーは大胆な色彩とデザインを用いて、陶器界に新しい息吹をふき込んでいった。幾何学模様とビビッドな色使いを特徴としたこの時期のスージーの陶器は、数々の輝かしい賞を受賞する。
独立して、オリジナル・ブランドをスタート
1929年、スージーは27歳の誕生日を境にグレイ社を退社、後に「スージー・クーパー・ポッタリー(窯)」を設立し、絵付けやデザインだけではなく、陶磁器の生地から生産を開始した。世界大恐慌や第一次大戦など、世界的に様々な大惨事が起こる中、スージーは陶器を作り続ける。特に1930~1940年代はスージーの黄金期代ともいわれ、ピンクの1輪のバラがダイナミックかつ繊細に描かれた名作「パトリシア・ローズ」や「ポルカドット」などを生み出している。特に1940年には、「ロイヤル・デザイナー・オブ・インダストリー」の称号を、初の女性デザ イナーとして授与され、陶器界におけるスージーの地位を不動のものとした。1966年からは、世界屈指の陶器界ブランド「ウェッジウッド」の傘下に入りデザインに専念。V&A美術館に展示されている「ひなげし」などを製作した。

左)言わずと知れたスージーの代表作、「パトリシア・ローズ」(1932年~)
右)洗練された美しさを持つ、ボーンチャイナ「ひなげし」(1970年頃)
ビクトリア時代の終焉とともに生をうけ、時代のうねりにも屈せず、ひたすら窯を愛したひとりの女性陶器デザイナー。食器に描かれたスージーの温かみのある花々たちは、2つの世界大戦で荒廃した人々の心をどれだけ慰めたことだろう。いくつもの新しい旋風を巻き起こして、20世紀を駆け抜けたスージーは、陶器界、さらにはデザイン界のアイコンとして、今でも英国人の心を揺さぶってやまない。
アンティークのスペシャリストに聞く - 寿子・ウイードンさん
ロンドン北部イズリントンの「カムデン・パッセージ」 に、旦那様のマイクさんとお店を構える寿子・ウイードンさん。この道30年近くのキャリアをもつ寿子さんに、ロンドンのアンティークについて話を聞いた。
一口に「アンティーク」といいますが、英国におけるその定義は?
厳密に言えば、製作後100年を経たものを「アンティーク」と定義づけています。日本人にも人気のある、スージー・クーパーやシェリーのティー・カップなどは1930年前後に製作されたものですので、これらは本来「コレクタブル」というカテゴリーに属します。でも実際には、「アンティーク」と「コレクタブル」はよく混同されて使われていますね。
アンティーク・マーケットは世界中にありますが、ロンドンならではの魅力とその特色とは?
7つの海を支配したという大英帝国のパワーは計り知れないもので、世界各国からクオリティの高いもの、またクオリティの高いクラフト技術が英国に集まってきました。それを背景に、ロンドンのアンティークは高い評価を得て、世界中からディーラーたちが集う屈指のアンティーク市場を築き上げていったのです。またロンドンのアンティークの中でも、ビクトリアンのものは比較的日本人好みとも言われています。フランスの焼き物などは、ちょっと派手で華やかすぎるものが多く、日本の家庭に馴染みにくい傾向がありますから。
ビクトリアンと言えば、上流階級の人たちの間で、アフタヌーン・ティーが始まった時代ですよね。その特徴とは?
この時期のアンティークは優雅なデザインのものが多く、明るく華やかな雰囲気。加えてビクトリアンは過去の素晴らしいデザインをコピーしている時代で、デザイン的にも優れたものを輩出しています。例えば、クィーン・アン・スタイルを取り入れたカブリオレ・レッグ(猫足)の椅子などは女性的で繊細です。食器類なども、素朴で重厚なジョージアンに比べ、ビクトリアンには手が込んだ装飾が施されています。
アンティークを楽しむためのアドバイスをお願いします。
自分でマーケットやお店に足を運んで、手にとって実際触れて選んでほしいですね。店のオーナーから、そのアイテムにまつわる歴史的な話を聞くのも、アンティーク・ハンティングの楽しみですから。そして、手に入れた物は、ただ飾っておくだけではなく実際に使って欲しいです。そうすると、多少シミがあっても、キズがあっても、それが愛おしく感じてくる……。これがアンティークの良さだと思います。
Mike Weedon7 Camden Passage, Islington London N1
Tel: 020 7226 5319(水・土のみオープン)
www.mikeweedonantiques.com
ご主人、マイクさんの専門はアール・デコとアール・ヌーボー。寿子さんはガラス、特に照明ガラスに詳しい。豊富な品揃えもさることながら、アンティークにまつわる興味深い話が日本語で聞けるのがうれしい。
アンティークのスペシャリストに聞く - ニックさん
スージー・クーパーに魅せられて
英国にも多くのファンを持つ、スージー。アルフィーズ・アンティー ク・マーケットの真ん前に店を構えるニックも、スージーの熱狂的信仰者の1人だ。
「スージーの陶器は、知れば知るほど深みにはまっていく。ボクにとっては一種の『アディクション』」とニック。「アルフィーズ」内に店を構えていたが、6年前独立した路面店をオープン。店の名前はズバリ「Susie Cooper Ceramics」だ。
「スージーのコンセプトは『日常使いの食器』。そこに彼女の魅力があると思う。同年代の人気作家クラリス・クリフの作品は、芸術的に素晴らしいとはいえ、色使いもビビッドでインパクトが強い。一方スージーの作品は、1930年代にデザインされたとはいえ、現代のライフ・スタイルにもしっくり溶け込む、タイムレスなフォルムを持っている。またティー・ポットなどは、紅茶が注ぎこぼれないように、独特のデザインが施されているんだ」。
そんなニックのパッションを体現すべく、店内にズラリとそろうスージーの陶器たち。まさにファン必見のスポットだ。
写真)ティー・ポットの注ぎ口に注目! デザイン的にもキュートかつ機能性も重視されている
18 Church Street, Marylebone NW8 8EP
Tel: 020 7723 1555
10:00-18:00 (日、月休)
www.susiecooperceramics.com



パン柄トートバック販売中





ジョン・F・ケネディ米大統領の実弟、ロバート(ボビー)・F・ケネディの暗殺事件を題材にした人間ドラマ。 人気俳優のエミリオ・エステベスが監督業に初チャレンジした作品だ。アンソニー・ホプキンスやイライジャ・ウッド、ヘレン・ハントやデミ・ムーアなど、映画界を代表する俳優たちが堂々たる存在感を見せつけている。
トム・ペロッタの同名人気小説を映画化したサスペンス・ドラマ。ケイト・ウィンスレットとジェニファー・コネリーという英米を代表する実力派女優が競演しているのが見物。監督は「イン・ザ・ベッドルーム」で知られるトッド・フィールド。
「ノッティング・ヒルの恋人」の監督ロジャー・ミッシェルが、再びロンドンを舞台に手掛けたヒューマン・ドラマ。モーリスとイアンは、旧友であり、共にうだつのあがらない古参の俳優。平穏な2人の日常は、イアンの姪ジェシーの出現により一変する。イアンの世話をするため、イングランド北部から出てきたジェシーだが、家事がまるでできない。気の短いイアンは、そんな彼女に腹を立ててしまう。一方で温厚なモーリスは、共に芸術に触れることで、人生について何かを教えようとする。しかし晩年を迎え、まだ自身の人生の意味さえわかっていないことに気付き……。
「イングリッシュ・ペイシェント」でアカデミー賞監督賞を受賞、英国を代表する監督の1人であるアンソニー・ミンゲラの最新作は、ロンドンの街を舞台にしたスタイリッシュな犯罪ドラマとなった。元々は脚本家としてスタートしたミンゲラ監督が、久々に脚本を担当していることでも注目されている。主演は、英国の人気俳優、ジュード・ロウ。
ベストセラー作家、エリック・シュローサーの小説「ファストフードが世界を食いつくす」を、ベテラン監督、リチャード・リンクレイターが映画化したドラマ。原作のシュローサーは、リンクレイター監督とともに脚本も担当している。
本の世界と現実世界が入り混じる、ユニークなコメディー。優秀な税務署員のハロルドは、ある朝、自分の行動の一部始終を語っている女性の声を耳にする。同じ頃、小説家のカレンは執筆中の作品に頭を悩ませていた。「エンディングで主人公ハロルドをどう殺そうか?」。突然、自分が小説の中の登場人物だと理解したハロルドは、生き延びるため、カレンにエンディングを変えさせようと試みる。
孤独な男女が出会ったことから巻き起こる、ミステリアスなドラマ。警備会社で働くジャッキーの仕事は、ひたすらモニターを観察すること。人気のないグラスゴーの地所を毎日見守っているジャッキーにとって、そこに何かが映ることはありえないように思えた。そんなある日、モニターに1人の男が映り込む。その後もたびたび姿を現すこの男に、ジャッキーは次第に興味を持ち始めるが……。
「Uzak/ウザク」で03年カンヌ国際映画祭グランプリを獲得したトルコ人監督、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン最新作。自身が主演も務めた本作は、今年度のカンヌ国際映画祭では惜しくも受賞は逃したものの、批評家から絶賛を浴びた。
米国、メキシコ、モロッコ、そして日本を舞台に展開していくそれぞれのストーリーが、やがて1つの結末に向かって収束していく壮大な人間ドラマ。ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェットら世界的俳優らとともに、役所広司と菊地凛子が日本のシーンでの出演を果たしている。





















「ブレードランナー」や「アキラ」的世界と言えばわかる人も多いはず。鉄骨とガラスの外観は、パリのポンピドー・センター(総合文化センター)も手がけた建築家リチャード・ロジャーズのデザイン。 過剰とも言える配管が、見る者に畏怖感を与える。これが世界屈指の保険組合ロイズのオフィスなのだ。1901年に建設され、100年後の2000年に改修工事が始まり、現在の姿に再生された。その際、オリジナルの内装や構造はそのままに、最新の建築技術を加味することが試みられたと言う。RIBA*アワードを受賞。グランド・フロアと11階 のギャラリーを公開する。
こんな壮大な風景を毎日見ていたら、小さな悩みなんて吹き飛んでしまって、自由自在に生きていけるかも、と思わず想像してしまうのは、ここがロンドン市長舎だからかも。テムズのたもとにたたずむ巻貝みたいなフォームそのままに、中には螺旋らせん階段が最上階まで延びている。このユニークなデザインは、大英博物館のグレート・コートも手がけた現代建築の巨匠、ノーマン・フォスターならでは。2002年度フォスター・アンド・パートナー賞受賞。螺旋階段や会議場などが公開される。16日の10:30~13:00に子供向けイベントあり。
大学や大学院というと、長い歴史を彷彿とさせるいかめしい建物が多い中、ロンドン・メトロポリタン大学は、かなりいけてる。なにしろ、「オリオン座」というコンセプトのもと、ビクトリア&アルバート美術館の螺旋階段の設計やデザインを手がけたダニエル・リベスキンドの「作品」だから。外壁はステンレスのパネルで覆われ、幾何学的な窓は光が室内にたっぷり届くように設計されている。2004年度RIBAアワードほか、受賞多数。今回は講義室、バルコニー、共有フロア、グラウンド・フロアなどが公開される。
大家族のために、都会でどこまでプライバシーと開放的な空間を創造・維持できるかという課題に、極限まで挑戦した現代建築の「天才的回答」のひとつとも言える作品。四方を建物で囲まれ、細い路地を通らなければ玄関にたどり着けない構造は、東京の住宅事情を連想させるが、ここはお金持ちが多く暮らすノッティング・ヒルだ。随所に現代建築の粋とアイデアが盛り込まれたその造りは、いつの日か東京に家を建てる時の参考になるかも。2006年度RIBAアワード、2005年度ジャンニ・ボツフォード建築賞受賞。
建築は依頼主の趣味に左右されることが多いけれど、では建築家が自分自身のスタジオを作ったらどうなるのか。ホプキンスは、まずは1993年にオフィス・キャンパスを、ぺテラと呼ばれる壁の装飾を活かした第2ビルと共に拡張。さらに1995年にガラスのレセプション・ルームを追加して、現在のスタジオに作り上げた。パイプやガラスを多用したデザインは、光があふれる彼の作品の特徴でもある近代的なフォルムの代表作。それぞれの建物は渡り廊下でつながっているので、「拡張の過程」を自分の目で確認し発見できる。
公共の建物なら普通に入れるが、個人の家にお邪魔する機会はなかなかないだけに、ツリー・ハウスはぜひ訪れてみたい。敷地を占領する古木にインスピレーションを得て設計されたこの家は、結果的に光があふれる場所となり、自然との共存というコンセプトを家中の至るところで発見することができる。この気持ち良い共生を体感すれば、 従来の家中心の建築方法に疑問がわき、ちょっとは頭が柔らかくなり、もしかしたら環境問題や新しい生き方に、おのずと目が開かれるかもしれない。

会員制のヨット・クラブと聞くと、それだけで敷居が高い。いかにもお金持ちが集いそうな、いかめしくて立派な建物を連想しがちだけど、現代アートの粋を集めたようなアルミニウムと木材でできたこのクラブは、かなりアートしている。ここから眺めるテムズはまさに絶景。桟橋と河や河岸とのコントラストも斬新、きっと新しい発見があるはず。今回はメインのクラブ・ハウスへの入場が可能で、メンバーと話せるチャンスあり。それにしてもヨットのオーナー達って、甲板でもクラブでもこんな良い思いしているんですね。
ミレニアム記念としてテムズ河岸に登場したロンドン・アイ。すっかり新名所として定着したその「輪」は世界最大級で高さは135メートル。普通の観覧車と違って、1つのカプセルに数十人が乗れて天井も壁も透明。さらにはカプセル内を自由に歩けるのも楽しい。昼間も良いけど、煌めくロンドンの夜景はとってもロマンチック。カプセルを丸ごと借り切って、プロポーズするのが大人気というのも確かにうなづける。RIBAアワードはもとより、1999年度にはマークス・バーフィールド建築賞も受賞している。
ハイド・パークの一角にあるウェリントン・アーチは、バッキンガム宮殿の門であり、ロンドンのランドマークとしても親しまれている。つい先ごろ修復が終了したばかりでもあるこの文化遺産は、建築家デシマス・バートンによって1830年に制作され、1882年に現在の場所に移された。リフトでバルコニーに登ると、ハイド・パークや国会議事堂が一望でき、その素晴らしさは登った人にしかわからないと言われる。頂上の彫刻はヨーロッパで最大の大きさ。アーチ内部にあるかつてのロンドン最小の警察署が公開される。
ピクルスに似ているからと「ガーキン(ピクルス用の若いキュウリ)」の愛称で著名なこのビル。一度見たら忘れられない姿に、一度入ってみたいと思った人は多いはず。総ガラス張りで40階建ての「キュウリ」が世界屈指の金融街にそびえる姿は、やっぱり異様。今回公開されるのはロビーと最上階。ガラスのドーム天井からはまぶしいほどに太陽光線が差し込み、雲が真近に流れていく。そんな場所からガラス・フレーム越しに見下ろす360度の下界は、いったいどんな眺め?2004年度RIBAアワード、 2003年フォスター・アンド・パートナー賞を受賞。
テムズ河に沿って発展したロンドンは、水力発電が発達したため、電気には不自由してこなかったと言われる。長らく人々の文化生活を支えてきたのが、1869年に建設された8角形のタワーを持つ初期の水力発電所のひとつである、ライムハウス蓄電タワーだ。今回公開される螺旋階段を登ってたどり着くオープン・バルコニーからは、カナリー・ドックと後方に広がる壮大な風景が楽しめる。37年前のロンドンと、どこが変わらず、どこが新しいかを、パズルを解くように、風に吹かれながら考えつつ眺めるのも一興だ。
これがイングランドとウエールズの最高法廷?とため息をつくほど美しいビクトリア・ゴシック建築の傑作は、弁護士から建築家に転身したジョージ・エドモンド・ストリートの設計に基づき1882年に完成したが、彼自身は完成を見届ける前に他界した。総部屋数1000、回廊が全長5.6キロという壮大さは、ちょっと類がないほどのスケール。裁判所なんて一生ご縁がないほうがいい、なあんて思っている人でも、建築を見るという理由があれば、堂々と入れるかも。メイン・ホールと限定された法廷数室などが公開される。
英国の田舎を車で走っていて、ダーク・カラーの木材と白い漆喰が美しい幾何学模様を描く家を発見し、入ってみたいなあと思ったことありませんか。文化遺産でもあるこの家にはかつて劇作家ウィリアム・ギルバートが住んでいたことがあり、建築家リチャード・ノーマン・ショーの「古き良き英国スタイルの田舎の家」の代表作の一つとしても知られている。英国らしい美しい庭も文化財に指定されており、池に映る建物と花々は、まるで絵のような世界。あの長寿連続ドラマ、イーストエンダーズのロケ地でもあります。
クラシックの巨匠とロックの神様……、ちょっと奇妙なこの取り合わせを一挙に体験してみませんか。目の前に立つのはバロック音楽の巨匠ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルが1723~59年に没するまで住んだ家。そしてそのすぐそばには60年代後半、ギターに火をつけるなどの過激なパフォーマンスで一世を風靡し、「ギターの神様」と呼ばれたロック・ミュージシャン、ジミ・ヘンドリックスが1968年から1年間暮らしたフラットが立っている。両方の建物を訪れて、異なる2つの偉大な音楽の才能が、時空を超えて同じ場所に引き寄せられた空気を、肌で感じてみてほしい。
公共図書館での無料配布





学生時代は政治活動には無関心で、自治会にも政治グループにも加わらなかった模様。学生時代の彼はそれよりも音楽活動を熱心に行っていたことで知られている。長髪を振り乱し、自身のバンド「The Ugly Rumours(醜い噂)」で演奏していたというから驚きだ。
学部時代の化学とはまったく異なる文科系の修士号も持っているという勉強熱心な彼女。ブレアとは対照的に、学生時代からオックスフォード大学保守党協会の会長を務めるなど、政治活動に熱心だったという。
人を食ったようなとぼけた表情がトレードマークのコメディアン、ローワン・アトキンソンも実はオックスフォード出身のインテリ。日本でも大人気の「ミスター・ビーン」の構想は在学中、何とたったの48時間ほどでつくり上げられたものなのだとか。
ちなみに卒業時の成績はセカンド(正確には2.2)。皇太子の成績までオープンになってしまうのはさすが英国。在学時にはドラマ・ソサエティに参加し、レビューやソロでの演技をたびたび披露、実は演劇関係に興味があったらしい。
女優としてだけでなく、脚本でアカデミー賞を獲得するなど、才色兼備ぶりを発揮しているエマ・トンプソン。在学中にはフットライト・コメディ・クラブの副代表を務めていた。1980年には、ケンブリッジ大学初の女性のみの舞台に、(共同)制作・演出、そして役者として参加している。
ブラックホール研究の第一人者として知られるホーキング博士。実は彼、オックスフォード(ユニバーシティー・カレッジ)とケンブリッジ(トリニティ・ホール)の両大学で学んでいた。学部時代はオックスフォード、博士課程はケンブリッジ。現在はケンブリッジ大学でルーカス教授職(数学教授)に就いている。
Michael Jeffersonさん
Ashminder Kaurさん
Marie Taborさん
Dominic Youngさん
Kate Steadさん

寄宿制である、というのも典型的なパブリック・スクールの特徴の1つ。下級生はユース・ホステルのような6人部屋を共有し、学年が進むと2人部屋、上級生になると個室が与えられる、といったパターンが多い。このため朝昼夜の食事の時間、放課後の観劇やコンサート鑑賞まで、ともかくグループ活動三昧となる。寮内での喧嘩も日常茶飯事だそうで、生徒たちはこういった修羅場を経て自分の意見を主張することと共にチームワークの大切さを学んでいくという。








15世紀にヘンリー6世によって設立された超有名校。これまでに19名の英国首相を輩出している。貴族の子弟が多く通い、エリートの象徴として君臨している。
イートンのライバル校と目されるロンドン北西部の男子校。「ハロ ー・ハット」と呼ばれる水夫がかぶるような制服帽子が有名。北京やバンコクにも分校を持つ。
イングランド南部ハンプシャー州に位置する男子校。同地区の主教を務めていた「ワイカムのウィリアム」初代校長のモットー「礼儀作法が人間を造る」が校訓。
ウエストミンスター寺院の真横に位置する名門共学校。カソリック教会付属の教育機関として生まれ、宗教戦争を生き延びたという長い歴史を持つ。
スポーツの「ラグビー」発祥の地として知られる共学校。サッカーの試合中に思わずボールを手で持ちゴールに駆け込んだエリス少年の伝説は余りに有名。
チューダー朝のイングランド王、エドワード6世とエリザベス女王1世が設立に関わった歴史を持つイングランド中西部の男子校。数年後に共学化を予定している。
ロンドン南西部郊外バーンズにて、テムズ河を見晴らす校舎を持つ男子校。ロンドンの観光名所でもあるセント・ポール大聖堂付属の公立学校として生まれた。
ロンドン郊外サリー州に位置する。授業料と寮費合わせて年間2万3955ポンド(約479万円)という、英国で最も高価な学校。近代サッカー発祥の地との説もある。
ロンドン郊外ノースウッド地区の男子校。かつてはロンドンの金融街シティに位置していため、同地区で大流行したペストからの被害を乗り越えてきた歴史を持つ。

ウェールズの歴史は長い。ウェールズ人の祖先であるケルト人は、遥か紀元前5世紀頃に鉄器文化を伴ってブリテン島に渡ってきたという。自然を信仰の対象としたケルト人は、ブリテン島全域で暮らし、音楽・詩など芸術をこよなく愛したと言われている。



カーディフが名実共にウェールズの首都となったのは、ウェールズに独立した議会が設置された1998年のこと。「市」となってからもまだおよそ100年ほどという、ヨーロッパで最も若い首都だ。もともとは産業革命時に、石炭や鉄を集積する港として栄えた町だが、現在ではカーディフ湾に面したお洒落なウォーター・フロントが建設されたりと様々な変化の波に乗っている。EU諸国から毎年選ばれる「ヨーロッパ文化首都2008」候補地ともなり、これからの益々の発展が期待できる都市。
カーディフの真ん中にそびえる古城。ローマ人やノルマン人が要塞として使用したという歴史ある城だが、17世紀以降は廃墟と化していた。1766年に石炭の輸出で財を成したビュート公爵家が購入し、現在の形に復元された。建物内部は悪趣味なまでに豪華絢爛だが、庭にはクジャクやアヒルが戯れ、のどかな雰囲気を醸し出している。
海岸沿いに建ち並んだパステル・カラーのカラフルな家、「ピアッツァ」と呼ばれる村の広場、ウェールズに突如として現れたイタリアの町のようなポートメーリオンはユニークな趣向の村だ。
エドワード1世が1295年に着工したが、途中で資金が底をついて工事が中止されたという未完の城。しかしながら、完全な左右対称のバランスや城壁の中に城壁があるという珍しい構造上、建築の観点から言って「最も完全な城」と称されることもある。世界遺産指定。




スノードン山頂上までの約8キロを1時間かけて登る観光用の鉄道。登山はしたくないが、ウェールズの広大なパノラマを見てみたいという人にピッタリ。辛い登りは列車を使い、下りはウォ ーキングという楽しみ方も可能。
ウェールズでの移動に便利
英国に住んでいると、世界中の国の人々と共に生きていることを日々実感するのでは。その中でもインドでは1947年の独立まで約200年間、英国の支配が続いた関係で、多くのインド人たちが英国に移住して暮らしている。彼らの歴史は21世紀の今日に至るまで、社会のあらゆる面において見ることができる。この特集では現在の英国社会においてインド出身の人々がいかに活躍しているのか、探ってみたい。
英国で生活をする上で必需品が欲しくなった時便利なのが、ニュースエージェント。コーナーショップとも呼ばれるこの種の店では、なぜかインド系の人達が店番をしていることが多い。これは偶然なのだろうか? 昨年、全国小売ニュースエージェント協会の会長を初のインド出身者として務めたメハンドラ・ジャデージャ氏に話を伺った。



8月11日(金)から公開される「カビ・アルビダ・ナー・ケーナ(英語タイトル:ネバー・セイグッバイ)」。それぞれ倦怠期を迎えている2組の夫婦。互いに全く面識のなかった彼らが、ある時、運命の十字路に迷うことに……
左)ヘンナで施した繊細なデザインが花嫁の手を彩る
いい香り!料理で使用されるスパイス。 


英国人にとってウォーキングとは、なくてはならない生活の一部。都市部でのお手軽な散歩から、本格的なトレッキングまで、 さまざまなウォーキングを楽しむ英国人の支えとなっているのがフットパス(歩道)だ。英国中を縦横無尽に走るこのフットパス、実は法律によってその定義が明確に定められている。
無数の海鳥の生息地として名高いウエールズ、スコマー島。ウエールズ南西部野生トラストが管理しているこの島は、4月1日から10月31日までの期間(月曜日休)のみ一般開放されている。主な島のルートは十字型に広がっていて、短い距離の散策から島の沿岸部のほとんどを踏破する周回コースまで選択の幅は様々。ヨーロッパ北西部でも屈指の海鳥観察スポットなので、是非とも珍しい野生動物を見てみよう。
海鳥たちの宝庫として知られるスコマー島だが、見どころは鳥だけではない。アザラシを見たいのならば、9月は特にお勧めの季節。北端のGarland Stone(ガーランド・ストーン)では、白い毛皮に覆われたかわいらしい子アザラシの授乳シーンを観察できる。そして、島の中心にある農場は1800年代初頭に建てられたという歴史的なもの。情報集めのほか、宿泊施設としても利用できる。
ここの松林はすばしっこいマツテン(イタチ科の動物)の住処。マリー湖西部には他にもヤマネコやカワウソが生息している。また、湿地では多くのトンボが観察できる。その中には希少価値の高い種も。
大人気の映画、ハリー・ポッター・シリーズでホグワーツ魔法魔術学校として登場し、その悠々たる姿には覚えがある人もいるだろうアニック城。本コースでは、この中世の城から出発し、13世紀の姿を今に残す小さな修道院跡や公園の静寂の中をゆっくりとたどっていく。また、カントリー・ライフを特集する雑誌の調査で「英国で一番住みやすい場所」に選ばれたこともある美しい街も見どころの1つだ。
南ウエールズに広がるブレコン・ビーコンズ国立公園。1800メートルの山脈が悠々と連なり、数多くの滝や渓流、鍾乳洞が点在している夏場にもってこいのウォーキング・ポイントだ。心洗われるような水音を聞きながら歩けば、日頃のストレスもいつのまにか解消されているはず。
















英国ゴースト研究家
離婚して新しい妻を娶るために英国の宗教まで変えてしまったヘンリー8世の2番目の妻。取り立てて美人ではないが、きらきら輝く漆黒の魅力的な瞳にヘンリー8世が夢中になったと言われている。1533年ヘンリー8世と結婚し王妃の座に就くも、わずか3年後の1536年には不倫の濡れ衣を着せられロンドン塔に幽閉され、同年5月19日に斬首刑に処された。アンの幽霊は、処刑の翌日から目撃されるようになった。首のない4頭の馬に引かれた馬車の中には首から上のないアンが座っていたり、誰もいないはずの礼拝堂の明かりをつけ部屋を徘徊している姿が報告されている。約450年も前から、ロンドン塔の勤務簿にはアンの幽霊の出没記録が細かく記録されているのだが、特に斬首が行われたロンドン塔内のタワー・グリーンで目撃されることが多い。
アン・ブーリンの従姉妹で同じくヘンリー8世の妻(5番目)。1540年ヘンリー8世に見初められ結婚した後も、前の恋人との付き合いが終わることはなく、1542年、ついに王の怒りを買いロンドン塔に幽閉される。処刑の際、キャサリンは恐ろしいほどの力で処刑人たちの手を振りほどき、髪を振り乱し叫びながら処刑場の中を逃げ回ったそうだ。処刑人は大斧を振りかざして王妃の後をどこまでも追いかけ回したが、3 度大斧を振り下ろすも失敗に終わり、ようやく4度目にして王妃の首をたたき切ったと言われている。キャサリンの亡霊が頻繁に目撃されるのは、ヘンリー8世と暮らしていたハンプトン・コート・パレス。許しを請いながら、廊下を引きずられて行く姿や宮殿内ロイヤル・チャペルのドアをバンバンと叩く姿が目撃されている。










