ニュースダイジェストの制作業務
Wed, 10 December 2025

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贋作問題で危うしガリアーノ! from France

ヴィトン、シャネル、エルメス……世界中の女心をくすぐるブランドたち。一方、その人気にあやかろうと、偽商品もこれまた世界中に出回っており、あまりの被害の大きさにデザイナーは贋作防止運動に躍起。だがその急先鋒に立つ、ディオールの専属デザイナーのジョン・ガリアーノがこの度、よりにもよって贋作容疑で訴えられてしまった。

ことの発端は彼の独自ブランド「ガリアーノ」の宣伝広告だった。広告を見た米国人写真家ウィリアム・クラインの友人がクラインに電話で連絡。「ウィリアム、なぜあんなダサイ作品をガリアーノに提供したんだい?」。身に覚えのないクラインが問題の広告をリサーチしたところ、女性誌「ヴォーグ」「エル」などを含む5誌でクラインの作風そっくりの宣伝が確認されたのだ。

クラインは1995年の学生運動の写真を「コンタクト・ペイント」という技法で発表したことで知られている。フィルム・チェックに用いるコンタクトシート(べた焼き)を拡大し、赤エンピツの代わりに光沢と質感のある黄と赤のペンキで写真を囲み、通常は表に出てくることのないコンタクトシートをデザイン作品という形に昇格させた第一人者である。

問題の広告には、被写体こそ違え、色遣いや構図など明らかにクラインと同じ手法が使われていた。裁判所も「問題となったデザインの技法の権利を主張するのは難しいが、デザイン自体が写真家クラインを連想させるだけにアイデアの盗用に値する」として、ガリアーノに20万ユーロ(約2億7000万円)を支払うよう判決を下した。

クラインは「モード業界で、若手がアイデアの盗用や過去のデザインの二番煎じなどを行っているのは事実だ。しかし、才能と教養を併せ持ったガリアーノがアイデアを盗用したことは悲しい」とコメントしている。

モード業界と芸術業界の大御所同士が巻き起こした著作権問題。今回の判決は、贋作や盗用に一番真剣をとがらせているモード業界全体のイメージダウンに繋がるだけに、ガリアーノの進退問題につながるのではとの噂も出ている

「Le Monde」紙
Le stylistes Galliano condamné pour avoirplagié William Klein



 

牛を逮捕した警官 from UK

事件を起こしたのは牛だった
事件を起こしたのは牛だった
日本の主要都市と比べると、やはりずっと治安の悪い印象のあるロンドンでの警官の仕事は、実際かなりハード。道端での乱闘の仲裁から麻薬密売の取り締まり、銃撃事件の捜査まで、市内でパトカーのサイレンが聞こえない日はないと言ってもいいほどだ。

さて、ロンドンの警察官が忙しい毎日を送っている間、スコットランド南部の田舎町ガラシエルズでは、ある1人の警官が表彰を受けていた。彼の功績とは、地元市民の人命救助。そしてその市民の命を奪おうとした犯人とは、なんと牛である。

事件そのものが発生したのは、今から1年半程前。町内の農家から、大きな角を生やした牛が逃げ出した。なんでも、農家の人が手をかけようとした瞬間、怒り狂った牛が小屋を飛び出して、市道に向かって走り出してしまったんだという。

この騒ぎを聞きつけた地元の警官数名がさっそく現場に駆けつけたところで、勝負開始のゴングが鳴った。警察チームは何とかこの牛を捕獲しようと乗用ワゴン車で追い掛け回すが、牛は角で車に体当たりをするなどして応戦。これに負けじと警察は、とある小さな庭の中にまで牛を追い込んだ。

だが、ここでさらなるトラブル発生。この庭の生垣の向こう側から、騒ぎを観戦していた老人がいたのだ。しかも問題の牛は庭の柵を超えて、老人に向かって突進。ご老人にとってはまさに絶対絶命のピンチが到来した。

ここで登場となったのが、デレック・ターンブル警官である。勢いよく飛び出した彼は、すぐさまその老人を抱きかかえながら生垣を超えて避難に成功。その間に彼の同僚が車で牛をコーナーに追い込み、見事捕獲した。そして地元警察は今年になって「自らの命を顧みず人命を救助したことは特筆に価する」と表彰することを決定したというわけ。

ちなみにこのターンブル警官、実はかつてスコットランドのラグビー代表を務めていたほどの運動神経の持ち主で、しかも農家育ち。彼の「牛なんか恐るるに足らず」とのコメントに、地方警官のたくましさを感じるではないか。ターンブル警官とガラシエルズ市民に幸あれ。

「BBC Online News」
"Policeman tackled 'enraged' bull"



 

クラウディア・シファーがヌードに from Germany

服を着ていても超セクシー
服を着ていても超セクシー
© Orban Thierry/ABACA/PA Photos
ドイツが生んだスーパーモデル、クラウディア・シファーさんが、ファッション誌「ボーグ・ジャーマニー」6月号の表紙を飾った。しかも驚くことなかれ。あのシファーさんが透き通るような白い肌をあらわに、なんと手ブラ状態で挑発的な視線を送るなど過激なポーズを披露しているのだ。

金髪に青い目、そして抜群のプロポーションに恵まれ、一躍モード界のスーパースターとなったシファーさん。しかもその華やかな容姿とは裏腹に、スキャンダルとは縁なし。むしろキャリアウーマンとしてだけではなく、英国人の映画監督マシュー・ヴォーン氏の妻として、また同氏との間にもうけた2人の子どものママとして、プライベートでも順風満帆な人生を送っている。そんな優等生的なイメージを持つシファーさんが今回、「手ブラ」のほか、シャツをめくってサテンの下着を見せたり、下着姿でいすに寝そべったり、真っ白な猫を胸元に抱いたり……などなどセクシーなポーズを次々と披露したのだからびっくり。

この衝撃の写真を撮影したのは、マドンナ、ケイト・モス、故ダイアナ元妃など、世界の著名人の作品を残してきた写真家、マリオ・テスティーノ氏。「セックスは日常」という環境で育ったという彼は、今月号に掲載されたセックス特集の編集にも関わった。ページをめくると、真っ赤なリップにマニキュアをつけたシファーさんの写真とともに、「エロチックとは惹かれ合うこと、そして莫大なエネルギーを交換し合うこと」という文字が飛び込んでくる。それにしても現在37歳、そして2児のママとは思えないシファーさんの美しさには脱帽だ。

だがそんな彼女も、若い頃は非常に奥手だったとか。独版「ヴァニティ・フェア」誌のインタビューで、「『BRAVO(若者向けの独誌)』も読んだことがなかったし、セックスがどういうものかというのが分かるようになったのは、17歳の頃だった」と告白。ちなみにシファーさんに魅力的な男性のタイプを聞くと、「外見は大切じゃない。知的で男っぽい人がセクシー」とのこと。美女は何を言っても、様になってしまうのだ。

「Die Welt Online」
"Claudia Schiffer auf Sex-Cover der Vogue"



 

ユーロトンネル存続の危機 from France

ドーバー海峡を挟み対面するフランスと英国。100年戦争以来、なにかと敵対心を燃やす腐れ縁の両国に友好のきっかけをもたらすべく作られたユーロトンネルだが、経営破たんした運営会社の再建の見通しはまだ立っていない。

ユーロトンネルが貫通したのは1990年。日本の青函トンネルに次ぐ、世界第2位の長さ(海底トンネル部分は青函トンネルよりも長い)を誇り、フランス北部のカレーと英国南部のフォークストンを結ぶ。1994年にはパリ-ロンドン間を高速列車ユーロスターで移動出来るようになり、「夢のトンネル」と呼ばれて開通時は英仏両国が互いに手を握り合い、喜びの絶頂だった。

しかし、その喜びもつかの間のこと。建設費などで巨額な借入金を抱えたユーロトンネル運営会社、開通はしたものの実際の利用者は当初の予想をはるかに下回り、営業利益が金利支払額に満たないという事態に。そして2年後の96年には破綻の危機に直面した。

この時は銀行団の救済などを仰ぎなんとか持ちこたえたのだが、2006年8月、借入金の総額は90億ユーロにまで膨れ上がり、パリの商事裁判所はついに経営破綻を宣告した。

そして今年の3月27日に昨年5月以来、停止状態だったユーロトンネル運営会社の株式取引が再開された。しかし、新会社として再出発するには現行の株式を新株式と交換しなくてはならない。その株式交換の公開買い付けを成立させるには、少なくとも現株主の60%の承認が必要で、規定に満たなかった場合、運営会社は清算される運命にあるのだ。

「パリジャン」紙によると、新株の価値は1株0.41ユーロで現株券の発行当時のおよそ13分の1の価値。それでも会社清算となった場合はただの紙くずと化すので、まあ何もないよりはマシだろう。今さらトンネルをつぶすわけにもいかず、万が一の場合も政府が介入し、何らかの方法で維持される見通しだが、このやっかいな重荷を巡って英仏間で新たな100年戦争が勃発なんて事態にならないことを願うばかりだ。

「Le Parisien」紙
Trente-cinq jours pour sauver Eurotunnel



 

ビール対ロンドン地下鉄のポスター戦争! from UK

ポスター 先日、盛況のうちに終了した「グレート・ブリティッシュ・ビア・フェスティバル」。実は開催に先駆け、主催者とロンドン地下鉄の間で激しい対立が起きていた。
対立の原因は、全国にエールの魅力を伝える消費者組織「キャンペーン・フォー・リアル・エール(CAMRA)」が、フェスティバルのために昨年10月から制作を進めていたポスターにあった。一般向け宣伝の開始3週間前になった時点で、ロンドン地下鉄がポスターのデザイン案を「アルコール製品とかかわりを持ちたくない」という理由で却下してしまったのである。
却下されたデザイン案は、ロンドンっ子が愛用する地下鉄マップを基に、フェスティバル開催地の最寄駅であるアールズ・コートの名前はそのままに、周辺の駅名を「フルーツ・ビール」や「テーブル・フットボール」など出展されるビール銘柄やパブ・ゲームの名前に差し替え、手前にパイント・グラスに注がれたビールが写っているもの=写真。
CAMRAのスポークスマン側は「その言い分が正統ならば、駅構内でバスキングをしている人達はどうなる? 彼らの活動はビール会社のカーリングが後援している。04年の大晦日には別のビール会社、フォスターズが地下鉄の終夜無料乗車を実施した。ロンドン地下鉄は非営利団体の我々には冷たいのに、儲けが見込めればアルコール製品を扱う巨大企業の宣伝を認めるって訳だ」とし、今回の決断はまったく偽善的で一貫性がないとする。
対してロンドン地下鉄は「今年6月に、初めてポスターの内容を見た。バスカー達は我々の業務の核ではないし、大晦日の終夜運行についても04年を最後に今後は飲料会社と一切提携しないという決定が出ている」と反論。
フェスティバル開始間際でとんだ事態に陥ったCAMRA側は、わずか4時間で代替案を準備する羽目に。「このフェスティバルに訪れる人は、会場までの道のりで地下鉄を使うっていうのに」と先述のスポークスマンは無念でいっぱいだった。

7月24日付「The Evening Standard」紙"Underground has beer festival over abarrel as it pulls map advert"ほか



 

ゲイだから国籍剥奪 from France

愛し合う気持ちはあるのに……
愛し合う気持ちはあるのに……
37歳のフランス人男性フレデリックさんが、フランス国籍を剥奪された。その原因はというと、長年恋人だったオランダ人の「彼」とオランダで結婚し、同国の国籍を取得したため。「普通」のカップルであれば、まずあり得ない事件だ。

1985年にフランスとオランダの両国が締結した取り決めによると、フランス人がオランダ国籍、オランダ人がフランス国籍を取得した場合、それぞれもとの国籍を失うことになっている。ただ、それが両国間で結婚しているカップルとなると話は別。本人が望めば、自国と相手国の二重国籍を持つことが認められているのだ。

ところが前述のフレデリックさんは、同性カップルの結婚が認められているオランダでオランダ人と正式に結婚したにも関わらず、フランス領事館に国籍を取り上げられてしまった。なんでも、フランスは同性同士の結婚を認めていないため、フレデリックさんは「独身」という扱いになってしまったのだという。

フレデリックさんは当然、この事態に驚きを隠せない。「僕の愛と結婚を認めてくれた国のパスポートを持ちたい」との理由でオランダ国籍を取得したが、「ロリアン(ブルターニュ地方の港町)で生まれ、家族はみんなフランスにいる」という彼にとって、フランス国籍を捨てるという気持ちは全くない。今は「自分の国に見捨てられた気持ちがするが、僕の判例がフランスの法律を変えるきっかけになればいい」と語るのが精一杯のようだ。

フランスには自由な恋愛が尊重される国としてのイメージがあるけれど、同性カップルへの理解についてはまだまだ他の欧州諸国に遅れをとっている。人権団体は「この非常に屈辱的な決断にショックを受けている」と抗議、与党UMP(国民運動連合)のとある議員さえ「極端に保守的」とこの状況を批判している。

そんなフランスとは対照的に、オランダではますますゲイ・パワーが炸裂中。ゲイ・ピープルを対象とするテレビやラジオ番組が今夏にも次々スタートするという。ショック状態のフレデリックさんも、そんな新番組に少しは慰められるといいのだが。

「Libération」紙
"Mariage gay, la France face au cas Minvielle" ほか



 

キンダー・チョコの新モデルは私! from Germany

ピカピカ光る真っ白な歯を見せてニカっと笑う少年の顔でお馴染み。ママの買い物に付き合わされてスーパーに行った子どもたちが真っ先に手を伸ばすのが、ミルクたっぷりの子ども用チョコレート「キンダー・ショコラーデ(Kinder Schokolade)」だ。「びっくりチョコエッグ」などのヒット商品で知られる老舗「フェレロ(Ferrero)」社が出すこのおやつの定番も今年で早や誕生40年。同社はこれを機に、ちょっとマンネリ化してしまった商品イメージのリフレッシュ作戦に乗り出した。

30年近くにわたりキンダー・チョコのパッケージを飾っている男の子は、くりくりの青い目が当時の面影を今なお残すミュンヘンのギュンター・オイリンガーさん(43)。これまで、髪型や着ているシャツがちらっと変わったことはあるけれど、モデルは長年彼1人だった。そのためフェレロ社は、パッケージの新たな顔を求めて、ドイツ全国でモデル・オー
ディションを実施すると発表したのだ。

実は一昨年前、こんな出来事があった。ケムニッツ在住の学生2人が、あまりにも長い間、同じスマイルを見せられていることに業を煮やし、「パッケージの顔を変えて!」とフェレロ社に対して抗議の署名運動を行った。集まった署名は7万5000件。彼らはこれを同社に送ったが、なしのつぶてだったという。

その抗議行動への返事が今回のオーディションかどうかは定かではないが、とにもかくにも、我れこそは!というスマイル自慢のちびっ子たち、それから自称「親バカ」のパパ&ママ、もちろんじいちゃん&ばあちゃんも、今すぐ同社のサイト「www.dein-gesicht-auf-kinderschokolade.de」にアクセスすべし! 厳しい(?)審査を行い、6月には最終選考に残る男の子と女の子がそれぞれ40人ずつ決定。その後、ネット投票で勝ち残った10人の子どもたちが、晴れて今秋発売予定の「40周年記念特別バージョン」のチョコに登場するという。

国内の知名度は抜群、年間の売り上げ数は9000万個というメガヒット・チョコに自分の決め顔……、子どもじゃないけど応募したい!

「Focus」誌ほか
Neues Gesicht gesucht



 

慈善行為があだに?!ホームレスのテント from France

ロゴ入りテント 国立統計経済研究所(INSEE)の発表によると、現在フランスにはおよそ8万6500人以上のホームレスの人達が存在しているという。05年末、フランスは寒波に教われ、ホームレスの凍死が相次いだ。この状況を重く見た世界の医療団(メドゥサン・デュ・モンド)は、06年1月に同団体のロゴ入りテント300個を無料でパリ市内のホームレスに配布。地元住民やボランティア団体などもそれに便乗、食料や毛布などを調達し、一時は地元住民とホームレスがうまく共存する心温まる慈善行為としてフランスでは大きく取り上げられていた。
しかし、春先頃から様々な問題が浮上し始め、地元住民とホームレスの関係に亀裂が生じてきた。
まず、ホームレスのテントが増え続ける一方で街の景観を汚しているとの指摘が浮上。これに対して、テントを供給した世界の医療団は「冬場は寒いので地元住民は皆雨戸を閉めているが、暖かくなるにつれて窓を開ける機会が多くなり、路上の様子が目に入るようになっただけ。テントは、確かに目立つが、実際に路上で暮らしているホームレスの人達の数は変わっていない」としている。
次に指摘されているのが、ゴミ問題。テントのおかげで拠点の出来上がったホームレス達の生活ゴミが街にあふれ、暑さと相まって、異臭を放っているのである。
地元住民が様々なクレームや署名運動を行なった甲斐があり、パリ市長もついに重い腰を上げ、ホームレス撤退の交渉役として慈善事業団体エマウス(Emmaüs)を抜擢した。しかし、仮にホームレスの人たちをクレームの出ている地区から立ち退かせたところで、彼らの受け入れ先が決まらなければ何の解決にはならないのである。
連日真夏日の猛暑が続くフランス、お役人の悩みはつゆ知らず、ホームレスは今夜もセーヌ川で冷やしたビールで宴会をするのであった。

7月19日付「Libération」紙"L'idée, c'est de virer le SDF d'ici à lasemaine Prochaine"ほか



 

海に沈んだ、プライドある郵便局員の鍵 from UK

1912年4月14日の深夜に氷山に接触し、沈没した巨大豪華客船タイタニック号。処女航海にして、海の藻屑となったこの船にまつわる伝説は数多いが、今月とあるオークションに出品された「鍵」から、新たな英国の英雄の姿が浮かび上がることになった。

その「鍵」とは、タイタニック号に設置された郵便倉庫の扉を開くためのもの。今でこそ度重なる紛失・遅配などが目立つロイヤル・メールだが、当時の英国の郵便は、そのサービスの良さを売り物にしていた。そしてニューヨークに向けてイングランド南西部サザンプトンを発ったタイタニック号にも米国行きの多くの郵便物が積荷されていたわけだが、その管理を託されたのが、鉄道郵便員として15年の経験を持つオスカー・ウッディーさんを始めとする5人の優秀な郵便局員だったのだ。

皮肉なことに、船が氷山に接触した14日はウッディーさんの44歳の誕生日だった。氷山接触の事故が起きたのは、船上での彼の誕生日を祝うパーティーの真っ只中。それにも関わらず、事故の知らせを受けたウッディーさんら5人は、すぐに祝宴を止め、郵便物が保管されている場所へ向かったという。

しかし、保管庫となっていたGデッキには既に膝上辺りまで海水が入り込んでいた。「郵便物を確実に届ける」という自らの任務を果たすために、5人は凍えるような海水をもろともせず、水浸しになった手紙をかき集め安全と思われる場所へと移動させる作業を始めた。そして、その作業は船が沈没する瞬間まで続けられたという。

この惨事から生還した男性は当時を振り返ってこう言った。「逃げるように勧めても、彼らは首を横に振り作業を続けていました。当時タイタニック号で勤務できる者は、その業界の中でも上位1%に当たる優秀な人たちですから、仕事に対する人一倍のプライドがあったのでしょう」。

鍵がオークションにかけられたことで改めて明らかになった、船上におけるさらなる悲話と、当時の郵便局員たちが持っていた仕事に対する責任感。このプライドが現代のロイヤル・メールに残っていれば、我々も安心して郵便を託せるのだが……。

「The Times」紙
Titanic key to a postman’s bravery



 

長年の恋人とゴールイン!がブームに from Germany

ドイツ版「クイズ・ミリオネア」などの司会を務めるドイツで最も人気のある司会者の1人、ギュンター・ヤオホ氏(50)が、7日、18年間交際していた恋人(46)と電撃結 婚した。2人には4人の娘がいるが、これまで結婚という形にこだわらずに家庭を築いており、突然の結婚に周囲はびっくり。
ドイツではヤオホ氏のように結婚せずに何年も一緒に暮らすカップルが多い。そこで気になるのは、なんといっても今結婚に踏み切った理由。結婚式も披露宴も、2人が住むベルリン・ ポツダム地区のサンスーシ庭園にある教会とオランジェリー宮殿という観光名所で行われたにもかかわらず、メディア関係者も完全にシャットアウト。話を聞き出すことは、無理そうだ。
このニュースに「多くのファンがいる有名人 なんだから、もう少しオープンにしてもいいの に」と不満の声が聞こえる一方「結婚は個人的なもの。プライベートの時間を大切にするのは当然」と支援する声も。わざわざサッカーW杯 期間中に結婚したのも、W杯関連ニュースの陰に隠れれば、との思惑があったのかもしれない。
W杯期間中といえばもう1人、大会組織委員長を務めたドイツ・サッカー界の大御所、フランツ・ベッケンバウアー氏(60)も、ドイツ 対スウェーデン戦の前日の6月23日、長年交際していた恋人ハイディ・ブルメスターさん (39)と電撃結婚。
ベッケンバウアー氏の場合は以前から、2番目の妻との離婚成立後、再々婚することをほのめかしていたが、その場合はもちろんW杯終了後だとばかり思っていただけに、周囲は驚きを隠せない。1日3試合観戦というハード・スケジュールの合間を縫って、誓いの言葉を交わしたことで、メディアの注目をある程度かわすことに成功したといえよう。ちなみにこの2人にも、2人の子供がいる。
そういえばW杯で活躍したドイツ代表主将、ミヒャエル・バラック選手も5歳を筆頭に3人の子供の父親。長年のパートナーで、子どもたちの母親ジモーネ・ラムベさんとは結婚はしていないが、ヤオホ、ベッケンバウアー両氏に続いて、ゴールインも間近かもしれない。

7月8日付「Die Welt」紙 "Alte Liebe, neues Gluck"



 
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