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日経電子版Pro
Tue, 24 November 2020

About a Boy / アバウト・ア・ボーイ

映画の舞台裏を捜査する!特捜シネマ刑事
第13回

About a Boy(2002 / 英・米・仏・独)
アバウト・ア・ボーイ

元歌手の父が遺した印税で悠々自適な独身生活を送る38歳のウィルが、家庭に問題ありの少年マーカスと出会い……。

今週のロケ地
監督 Chris Weitz, Paul Weitz
出演 Hugh Grant, Nicholas Hoult, Sharon Small ほか
ロケ地 16-18 St. James Walk
(ウィルのフラット)
アクセス 地下鉄Farrington駅から徒歩10分

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  • もし一生働かなくても暮らしていけるだけの財産があったら、やっぱり働かないですかねえ。
  • 僕は働くと思います。ヒマで自由でお金もあったら、逆にどうしていいのか分からなくなりそうですよ。
  • 貧乏性よのう。「アバウト・ア・ボーイ」のウィルを見てみろ。38歳で仕事もせず、遊んで暮らしてるんだぞ。といっても豪遊しているわけではなく、一人で地味にお気楽な日々を送っているという、振り幅の少ないローリスク・ローリターン型ね。
  • 何気に毒づいてませんかデカ長。まあ、浅はかで面倒くさいことはご免、でも実は意外といい奴という、いかにもヒュー・グラントが演じそうな男で笑っちゃいますね。まさにハマリ役かと。
  • そしてそんなウィルになぜか安心感を抱いて近寄っていくのが少年マーカス君。この子がまたいい味出してるんだよね。
  • ヒッピーの母と二人三脚状態で暮らしている彼は、母の不安定な精神状態に振り回され、学校ではイジメに遭って孤立しながらも、ひどく屈折することもなく、健気に我が道を貫こうとしている12歳です。
  • 男の友情には年齢も育ちも関係ないってことよ。というかマーカスとウィル、精神年齢は一緒のような気もするが。
  • ちなみにウィルが悠々自適な独身生活を満喫しているフラットは、ロンドンのお洒落エリアの一つでもあるClerkenwell界隈、St.James Walkの16-18番地です。エントランスは映画用に少し変えてあるそうですが。
  • ウィルが買い物中、マーカスに後をつけられているのに気付いて、さっと身を隠すシーンがありますが、ここは近所のCharterhouse Streetにあるグルメ・ビストロ & デリ「Le Comptoir Gascon」です。しかしその少し前に足を運ぶスーパーは、RichmondにあるSainsbury'sが使われています。もちろん映画内では近所のスーパーにふらっと立ち寄る設定ですけれどね。
  • また、彼が女性とデートする際に利用している店はMaida Valeにあるポッシュなダイニング・バー「Otto Bar」で、本作が製作された当時は、まだオープン前という注目のニュー・スポットだったようですね。一方、本命のレイチェルを食事に連れていったのはTottenham Court Roadからちょっと入ったHanway Placeにある「Hakkasan」です。高級モダン・チャイニーズの店ですね。
  • そんな小洒落た店に出入りしているウィルが、彼女にするならシングル・マザーが「便利だ」というアイデアのもと、自分の履歴を偽って彼女たちに近付こうとします。そして、そこで知り合ったスージーと初めて子連れデートする場所は——ここでウィルとマーカスが出会うのですが——リージェンツ・パークですね。春になるとバラが咲き誇るQueen Mary's Gardenのあたりです。また後に出てくる、マーカスと恋の話をしながら散歩するシーンでは、お隣のロンドン動物園が使われていますね。
  • そういえばマーカスが母親と住んでいるフラットはIslingtonという設定ですが、実際はKentish Town界隈のOseney Crescent 31番地が使われているんですね。
  • 本作を観ている限りでは狭いエリア内で進行している物語のように感じるが、実際はロンドン全域にわたって様々なスポットが使われていて、ロケハン・チームの苦労や工夫が垣間見られるようだな。

デカ長、物申す
原作者ニック・ホーンビィは、作品が次々に映画化されている人気作家だが(最新作の映画化の権利はあのジョニー・デップが買い取ったそうだぞ)、音楽好き、フットボール好きとしても知られていて、特にアーセナルFCの熱狂的なファンとして有名だ。その様子は処女作「ぼくのプレミア・ライフ(原題「Fever Pitch」)」にたっぷりと描かれてるんだが、実は本作でもさりげなく、アーセナルFCへの愛が表現されている。レイチェルの息子アリの部屋をよく見てみてくれ。

 
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