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Wed, 26 July 2017
20 July 2017 vol.1486

乳児尊厳死の是非をめぐり審理再開
医師団「回復不能」、両親は拒否

チャーリーちゃんの両親
13日、ロンドンの王立裁判所に到着したチャーリーちゃんの両親

(ロンドン 7月11日 時事)先天性の難病のため自力での生存が不可能と診断された乳児(生後11カ月)の尊厳死の是非が争われ、最高裁と欧州人権裁判所でいったんは尊厳死が認められた裁判で、高等法院は10日、新たな証拠を検討するため審理を再開した。

この乳児はロンドンの病院で生まれたチャーリー・ガードちゃん。生まれつき細胞内の小器官ミトコンドリアに異常がある「ミトコンドリアDNA枯渇症候群」というまれな疾患にかかっており、自力で呼吸もできない。医師団は「脳に回復不能の損傷がある」と診断し、生命維持装置を外す尊厳死を勧めた。両親は拒否し、米国での治療を求めていた。

チャーリーちゃんの尊厳死の是非が問われた裁判で高等法院は今年4月、医師団の判断を支持。両親は上告したが、最高裁と欧州人権裁も6月にこれを棄却した。しかし今回、治療法についての「新たな証拠」が提出されたとして審理が再開された。

両親の弁護士は最新の遺伝子科学による実験的な治療法が「劇的な臨床的改善」をもたらす可能性があり、「試してみる価値がある」と主張しているが、病院側は疑問視している。

チャーリーちゃんについて、米国での治療を認めるよう求める35万人の署名が集まっている。トランプ米大統領が今月3日、ツイッターで「少しでも助けることができるなら喜んでする」と述べたほか、フランシスコ・ローマ法王も「子供に付き添い世話したいという願いが無視されるべきではない」と、両親を支持する声明を出した。

これまでの流れ

3月3日: グレート・オーモンド・ストリート病院が高等法院の裁判官に対し、チャーリーちゃんの延命治療の停止を求める
4月11日: 高等法院の裁判官が医師たちに対し、延命治療の停止を認める判断を下す
5月3日: 両親が控訴院に提訴
5月23日: 控訴院の3人の裁判官が本件の審理を行う
5月25日: 控訴院が両親の訴えを棄却
6月8日: 両親が最高裁で敗訴
6月20日: 両親の弁護士団が欧州人権裁判所に申立書を提出、同裁判所が審理を開始
6月27日: 欧州人権裁判所の裁判官たちが介入を拒否
7月2日: フランシスコ・ローマ法王が、両親を支持する声明を発表
7月3日: トランプ米大統領が両親を支持する声明を発表
7月7日: 病院側が高等法院に対し、新たな審理を申請
7月10日: 両親が高等法院に対し、チャーリーちゃんの延命の可能性がある治療法の新たな証拠を提出
  Source: The Telegraph, BBC
 
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