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Fri, 22 November 2019

Last Orders / ラストオーダー

映画の舞台裏を捜査する!特捜シネマ刑事
第114回

Last Orders
ラストオーダー(2001 / 英・独)

肉屋のジャックが死んだ。「マーゲートの桟橋から遺灰を撒いてほしい」という本人の最後の注文を叶えるべく、4人の男たちが車で海へと向かう。

今週のロケ地
Photo: Yuichi Ohara

監督 Fred Schepisi
出演 Michael Caine, Bob Hoskins, Tom Courtenayほか
ロケ地 Margate (Kent)
アクセス London・ Charing Cross / King's Cross St. Pancras駅からMargate駅まで列車で2時間弱

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  • タロウ、そしてジローよ、よく聞いてくれ。突然だが、本日をもって本特捜部を解散する!!
  • ええーっ!
  • 栄えある最後の捜査対象となるのは、その名も「ラストオーダー」、つまりは最後の注文ってわけだ。
  • デカ長……。長々とホリデーに行ってたかと思いきや、突然の解散宣言って、一体どういうことですか。
  • うむ、もっともだジローよ。私も残念でならんが、世の中、人生、それぞれにい ろいろなのだ。本作に出てくる下町の男たちを見てみろ。みんな、そのへんのパブでよく見かけるような、ごくごく平凡なオッサンだが、それぞれに大人の事情を胸に抱え、ときに小爆発や衝突を起こしたりしながらも、日々、精一杯生きてるわけだよ。
  • 話をウヤムヤにされているような気がしないでもないですが、紙幅も限られてい ることですし、とりあえず最後の捜査、いっときましょう。というわけでこちら「ウォーターランド」などの作品で知られる英国の作家、グレアム・スウィフトによるブッカー賞受賞の同名作品が原作ですね。
  • マイケル・ケイン扮する肉屋のジャックががんで亡くなり、彼の遺灰が入った骨 壺を囲んで、50年来の友人である元保険屋のレイ、八百屋のレニー、葬儀屋のヴィックの3人が、イースト・ロンドンはバーモンジーにあるいつものパブに集まっているシーンから物語は始まります。
  • ジャックは、自分の遺灰をケント州の映画最終回デカ長の海辺の町「Margate」の桟橋から撒いてほしいという遺言を残した。そこで彼らと、ジャックの養子で中古車ディーラーをしているヴィンスの4人は、骨壺を持ってMargateへと車で向かうんだな
  • 道中でジャックとの関係を軸にした、それぞれの人生が語られていきます。途中、Rochesterの街に立ち寄ってパブに入ったり、「カンタベリー大聖堂」を訪れたりもします。大聖堂内部のベンチに座って呆然としているレイを、傍から見つめるヴィック。実はレイの秘密を彼は知っていたんですね。
  • 既に70歳目前の男たちが思い出すのは古き良き時代ばかりじゃない。しかも4人それぞれに複雑な感情を胸に秘めていて、ただの「長年の親友同士」ではないんだよな。友人の一人が亡くなったことをきっかけに、ともに過ごした人生を振り返る。ここでやってるのは、いわゆるセンチメンタル・ドライブなんだが、英国映画だけにあまり感傷的にはならず、過去の出来事や隠されていた事実が淡々と明かされるんだな。
  • ドライブに同行せず、重度の脳障害を抱える娘のジューンを施設に訪ねるジャッ クの妻エイミーも、彼の人生を映す存在ですよね。エイミーに生涯「きれいだ」と言い続けた明るくロマンティックな男でありながら、障害をもつ娘の存在を認めることができなかったジャック。
  • 人生、ままならないことはなかったことにしていいのか? いや、実際そうはいかないよな。自分の人生なんだから勝手だろ、とは言っても案外、自分が関わった人の中にこそ、その人の人生が色濃く映し出されてたりするもんだしな。
  • それにしても、最終的にたどり着いたMargateで土砂降りの中、オッサンたちがずぶ濡れになりながら、チャッチャと遺灰を撒くあたりも、いかにも英国的な光景で、思わず苦笑しましたね。
  • デカ長、物申す
    マイケル・ケインのほか、ボブ・ホスキンス、 ヘレン・ミレンなど熟年個性派俳優が魅せる味わい深い人生劇場。神妙に見えて意外と後味 さっぱりなのがイイね。 年老いたときに見える風景が何なのか、私もまだ分からんが、日々迷い、 翻弄されながらも、自分なりに生きてくしかないね。 さて、本特捜部はこれにて解散、長い間 どうもありがとうございました。またいつかどこかで捜査報告する日まで、みんな元気でなー!

     
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