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Sun, 21 July 2019

Howards End / ハワーズ・エンド

映画の舞台裏を捜査する!特捜シネマ刑事
第22回

Howards End(1992 / 米・英)
ハワーズ・エンド

郊外の別荘「ハワーズ・エンド」を舞台に、知的な中産階級のシュレーゲル家と保守的な資産家ウィルコックス家が繰り広げる運命的なドラマ。

今週のロケ地
 
監督 James Ivory
出演 Vanessa Redgrave, Helena Bonham Carter, Emma Thompsonほか
ロケ地 51 Buckingham Gate
アクセス 地下鉄St. James's Park駅から徒歩

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  • こちら先週の「バットマン・ビギンズ」とは正反対で、いかにも英国らしい作品でありながら監督のジェームズ・アイヴォリーは米国人なんですよね。
  • だな。しかしアイヴォリー監督はこの手の作品がお得意で、原作者である英国の作家、E・M・フォースターの著作を3本も映画化しているんだよな。
  • はい、「眺めのいい部屋」「モーリス」、そして本作ですね。
  • ともに製作プロダクションを立ち上げ、私生活でもパートナーだったインド出身のプロデューサー、イスマイル・マーチャントとのコンビで知られているね。 フォースターの作品は階級や価値観の差異から起こる衝突や理解をテーマにしているが、アイヴォリー監督も同様の視点をもっているよな。
  • でも正直なところ、僕はこういった英国の階級社会、主にアッパー・クラスの人々の間で起こるあれやこれやに興味がもてないんですよね。自分とあまりにも状況がかけ離れているから、誰にも感情移入できないし。時代ものとなるとなおさらです。
  • 僕も本音を言うとそうですが、でも、昔々、日本にいた頃イメージしていた英国ってこういう世界だったような気がします。
  • 今でもこういう世界に憧れて英国を訪れる人は意外と多いと思うけどね。そんでロケ地として使われたレストランで食事とかして、しばし悦に入る、みたいな。
  • はあ……。まあ、本作では英国人特有の、家に対する思い入れの深さが象徴的に描かれているので、そこは改めて実感させられましたが。
  • なんてったって物語の軸となるのが「ハワーズ・エンド」という名の家だもんな。
  • この家はオックスフォードシャーのRotherfield Peppard村にあるPeppard Cottageが使われています。映画で見るよりずっと大きな邸宅らしいですよ。
  • 他にもいくつかオックスフォードシャーで撮影されたシーンがあります。例えばハワーズ・エンド周辺の町のシーンはDorchester on Thamesですし、ヘレンが誤ってレナードの傘を持ち帰ってしまう「Music and Meaning Lecture」が行われたのはOxford Town Hallです。ちなみにハワーズ・エンド最寄りのヒルトン駅は、ウースターシャーにあるBewdley駅ですね。
  • ロンドンのシーンも多く見られるが。
  • はい。まずシュレーゲル家のフラットは、バッキンガム宮殿とヴィクトリア駅の間に位置するVictoria Squareの6番地です。一方、向かいに越してきたウィルコックス家は、豪華5ツ星タウンハウス・ホテル、51 Buckingham Gateとなっております。
  • おお。全く縁がなさそうな場所だが、外観だけでも見てみたい、かな。
  • また、ウィルコックス夫人とマーガレットがクリスマス・ショッピングをするのはフォートナム & メイソン、マーガレットがヘンリーらとランチするシーンは、コヴェント・ガーデン界隈の老舗英国料理店、Simpson's-in-the-Strandです。
  • むむ、私もアンソニー・ホプキンスのように、ここでローストビーフとヨークシャー・プディングを食べてみたいぞ。
  • 映画に出てきた店で食事して悦に入ってるのって、デカ長ですね。
  • ちっ、バレたか。 私は根がミーハーなのだ。でもこの店のローストビーフは有名だから、試す価値ありなんじゃないかな。

デカ長、物申す
本作でエマ・トンプソンはアカデミー主演女優賞を受賞したが、個人的に印象深いのはヴァネッサ・レッドグレイヴ扮するウィルコックス夫人だな。実利主義の家で唯一アートを理解し、家族を愛しながらも、孤独感を漂わせている。導入部分、屋敷の周辺を散歩するシーンなんか、情感に溢れていてハッとさせられるね。アイヴォリー監督は、現実の中でふと立ち上る一瞬の儚い感情を映像に落とし込むのが上手い。思考じゃなくて感情に訴えるとでもいうのかなあ。

 
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