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Wed, 20 November 2019

Performance / パフォーマンス 青春の罠

映画の舞台裏を捜査する!特捜シネマ刑事
第37回

Performance(1970 / 英)
パフォーマンス 青春の罠

ギャングのボスの命令に背き、殺人を犯してしまったチンピラのチャスは、ある邸宅に逃げ込む。そこでは元ロック・スターが2人の恋人と快楽に溺れた遊蕩生活を送っており……。

今週のロケ地

監督 Donald Cammell , Nicolas Roeg
出演 James Fox, Mick Jagger, Anita Pallenberg ほか
ロケ地 Mount Street 115番地
アクセス 地下鉄Bond Street駅より徒歩

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  • 今週は好き嫌いがはっきり分かれそうな、日本劇場未公開のカルト映画です。1968年に製作されたものの、その倒錯的な内容が物議を醸し、配給元のワーナー・ブラザーズが何度となく編集に手を加えた上に公開まで2年間も眠らせていたという、いわくつきの作品ですね。
  • 私のようにローリング・ストーンズが好きな輩なら、とりあえず観ないわけにはいかないけどな。
  • ですよね。何と言ってもミック・ジャガーの映画初出演作ですからね。しかもミックが演じる、ターナーという遊蕩生活に浸る元ロック・スターは、ストーンズ創成期のリーダーであり、27歳で謎の死を遂げたブライアン・ジョーンズの人物像を、部分的になぞらえてるらしいじゃないですか。
  • さらにさらに、ターナーの愛人フェーバー役を演じているのは、元ブライアン・ジョーンズの恋人で、後にキース・リチャーズと交際して彼との間に三児をもうけているアニタ・パレンバーグです。実生活で彼らの音楽活動にも多大な影響を与え「ストーンズの女」として知られた人物ですね。
  • 聞いた話だと、本作でのミックとアニタの妖しいベッド・シーンを観たキースは激怒して、予定していた同サントラ盤の収録曲「Memo from Turner」のレコーディングを拒否したらしいじゃない。
  • 代わりにライ・クーダーが演奏したらしいですけどね。どっちにしても豪華です。
  • その上、この映画での2人のベッド・シーンは、ブライアン・ジョーンズとアニタ・パレンバーグ本人の性生活そのものだとも言われており、なんだかもうストーンズの男女関係およびメンバー間のあれこれが透けて見えるようですね。
  • いやはや、さすがというか何と言うか。それで、そのミック扮する元ロック・スター、ターナーの家というのが、映画の中ではノッティングヒルの「Powis Square 81番地」と言及されてるが……。
  • 実際にはPowis Square 25番地の外観が使われていますね。またインテリアはナイツブリッジ界隈のLowndes Square 15番地の物件で撮影された模様です。
  • そうそう、チンピラのチャスがターナーのフラットに空室があると小耳に挟む駅のカフェのシーンは、パディントン駅という設定ですが、実際にはケンジントン・オリンピア駅が使われています。パディントン駅もちらっと映ってはいるんですけどね。
  • 駅といえば、殺人を犯したチャスがギャングのボス、ハリー・フラワーズに電話するシーンはサウス・ロンドンのWandsworth Town駅のすぐ北側、Old York Roadにある電話ボックスですね。このボックスが今もあるかどうかは不明ですが……。
  • ついでにハリー・フラワーズのオフィスですが、こちらメイフェアはMount Street 115番地にある建物で、現在は金融系のオフィスが入っています。
  • ふむふむ。それじゃ最後に私から小ネタを提供しよう。チャスがギャングたちに連れて行かれるエンディングのシーンだが、通りを歩いているシーンの一部にリバース映像が使われているぞ。よく見ると、向かいから歩いてくる少年の映像に違和感を覚えるはず。それにしても、ミック・ジャガーの妖艶さには目を奪われっぱなしだ。オヤジになったミックしか知らない人にぜひ観てほしいよ。あの両性具有的な美しさには男女とも絶対に悩殺されるね。

デカ長、物申す
当時、試写会では途中で席を立つ人が続出し、ある批評家には「今まで観た作品で最も批評するに値しない映画」とまで言われた作品だが、今じゃ60年代の空気感を映し出しているカルト映画の名作として頻繁に引用されているうえ、「ベスト・ブリティッシュ・シネマ」だのに堂々その名を連ねてるんだから、評価なんて分からんもんだ。ピンとこない人にとっては、恐ろしく退屈な一本であるには違いないけどな。

 
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