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Wed, 23 October 2019

第10回 花には水を、妻には愛を

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毎年9月の第3土曜と日曜に行われる「オープンハウス・ロンドン」という行事をご存知でしょうか。普段は非公開の建物でも無料で入場できるこの貴重な機会を利用して、ユニークな外観をもつ建物の多いシティに足を運ばれる方も多いでしょう。今回は、その建物巡りついで、否、それにも負けない、オープン・スペースと呼ばれる、シティのユニークな公園や緑地をご紹介します。

下の写真は100ウッド・ストリートという建物。まるで凹レンズのような外観です。設計したのは「ガーキン」などで知られるノーマン・フォスターですが、当初は真っ直ぐなビルになる計画でした。ところが、建物の前に育つ樹木の日照権を阻害してはならない、とシティが建設を許可しなかったため、樹木によく日が当たるデザインに変えたのです。見てください、中世の教会跡地の小さな公園に立つこの樹木。日を浴びて、うれしそうじゃありませんか。

100 wood street
100ウッド・ストリートの建物は、太陽がどこにきても目前の樹木に日が当たるよう再設計された
大きな樹木
そうした配慮のおかげか、
日を浴びた樹木の元気なこと

マンション・ハウス駅近くのクリアリー・ガーデンは、ローマ植民地時代、ローマ風呂があった場所です。現在は高い建物に囲まれテムズ河を見下ろすことが出来ませんが、当時はここから、テムズを往来する船に手を振っていたことでしょう。この公園は3段構造になっていて、下段にローマ遺跡、中段に仏ロワール地方の葡ぶどう萄が植えられています。中世はワインの貯蔵庫だったからです。上段には島根県大根島から贈られた牡ぼたん丹もあります。

大きな樹木
クリアリー・ガーデンには、
仏ロワール地方産の葡萄が実をつける

最後はシティの隠れた楽園、モニュメント駅近くの旧聖ダンスタン東教会の公園です。ロンドン大火後の復興計画を請け負ったクリストファー・レンが手掛けたゴシック教会は第二次大戦の空爆で大きな被害を受け、その後、公園になりました。四季折々に見せる植物の美しさと古びた教会の侘び寂びの対比の素晴らしさには言葉を失います。シティの住人が減って、こうして教会が公園に変わることも良くあるのです。

大きな樹木
シティの秘境、旧聖ダンスタン東教会の
公園で侘び寂びの境地に

このように、わずか3平方キロメートルに満たないシティにも、何と277のオープン・スペースがあり、2800本の木、20万本の草花が管理されています。しかも、実はハムステッド・ヒース、エッピング・フォレスト、バーナム・ビーチズといった近郊の大きな緑地もシティが管理しているのです。シティは商売だけでなく緑化運動にも貢献しているのですね。働くお父さん、忘れないでください。花には水を、妻には愛を。


 
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シティ公認ガイド 寅七

シティ公認ガイド 寅七
『シティを歩けば世界がみえる』を訴え、平日・銀行マン、週末・ガイドをしているうち、シティ・ドラゴンの模様がお腹に出来てしまった寅年7月生まれのトラ猫


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