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ニュースダイジェストの制作業務
Wed, 30 September 2020

英国の
愛しきギャップを
求めて

英国に暮らして17年。いまだに日々のあらゆる場面で「へー」とか「ほー」とか「えー」とか言い続けている気がします。住んでみて初めて英国の文化と人々が、かくも奥深いものと知りました。この連載では、英国での日常におけるびっくりやドッキリ、愛すべき英国人たちの姿をご紹介したいと思います。


マクギネス真美マクギネス真美
英国在住のライフコーチ/編集者/ライター。日本での雑誌編集を経て2003年渡英。英国の食、文化、人物、生活などについて多媒体に寄稿。英国人の義母に習い英国料理の研究もしている。
mamimcguinness.com
過去のコラム:英国の口福を探して

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パブでは外で立ち飲みがお約束!?

パブでは外で立ち飲みがお約束!?

7月4日からのロックダウン規制緩和に伴い、パブやレストランの営業再開が許可されました。私はまだ出掛けていませんが、今週、夫が5カ月ぶりに訪ねたパブの様子を報告してくれました。それによれば、店内も屋外のテーブル席も客同士の間隔が明確に設定され、注文は全てアプリを使用。以前とは全く違うシステムだったといいます。

パブが英国人の生活に欠かせないものだと知ったのは、渡英後1カ月もしないころ。語学学校の先輩学生に、元は教会だったという珍しいパブに連れて行かれたのが始まりです。

すぐに、パブでは飲み物はカウンターで注文して、その場でお金を払うことや、1人が仲間全員の飲み物を順番におごりあう「ラウンド」というルールを覚えました。また、カウンターには見えない列があって、自分より先にいた客に順番を譲るのが大事なエチケットということも教えてもらいました。

頻繁にパブに行っていたわけではありません。でも、ロンドンの街中にはいたるところにパブがあり、その前を通る度に気になることがありました。それは、店の外に立ち飲みをする人がわらわらあふれ出ていることです。混んでいるのかと思いきや、店内にはテーブルや椅子が空いているところもちらほらあるにもかかわらず。

夏ならともかく、小雨が降っていたり、かなり冷え込む冬の夜でも、ときに店の前の車道まで占拠するほどの人、人、人。また、シティと呼ばれる金融街では、スーツ姿のビジネスマンがやっぱりパブの外で昼間からビールのグラスを傾けながら話し込んでいます。


「英国の人々って、なんでみんな外で立ち飲みしたがるの?」

これまで、夫や友人たちとパブに行く度、いろいろな人に聞いてみました。実はこの質問に対して「外での立ち飲みが好きだ」と言った人はほとんどいません。中には「夏は外の方が気持ちいいから」と言う人はいました。でも、「いくら英国人がエキセントリックだからって、寒い日や小雨の日にわざわざ外で飲みたいとは思わないよ」と笑い返されたこともあります。そして、たいていの人は「席があれば座りたいけれど、空いていないから仕方なく立っているのだ」と答えました。また、ある人は「パブ内での禁煙が実施(2007年)されて以降、喫煙するなら否応なく外にでなければならなくなったからでは?」と言いました。とはいえ、それ以前にもパブで立ち飲みする群衆を見た覚えはあるので、喫煙だけが理由とも思えず、謎は謎のまま。

ロックダウン後の今では、あの、ひしめくように人々が路上で立ち飲みをする英国の風景が恋しく思えます。

 
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