ニュースダイジェストの制作業務
Sat, 15 June 2024

英国の
愛しきギャップを
求めて

英国に暮らして20年。いまだに日々のあらゆる場面で「へー」とか「ほー」とか「えー」とか言い続けている気がします。住んでみて初めて英国の文化と人々が、かくも奥深いものと知りました。この連載では、英国での日常におけるびっくりやドッキリ、愛すべき英国人たちの姿をご紹介したいと思います。


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英国の知られざる宅配便事情

英国の知られざる宅配便事情

「こんなこと、英国じゃ考えられない。やっぱり日本はすごい!」。

日本びいきの夫が、日本を訪ねるたびに、空港に着いてまず大感激するのが、大きなスーツケースを空港の宅配便窓口から実家まで送れること。昨夏の日本一時帰国の際にも、名古屋の中部国際空港セントレアから送った三つのスーツケースは、翌日の午後、無事に母の住むマンションに到着。通常、スーツケースの持ち運びを担当する夫は大喜びでした。

そういうわけで、食べ物以外で私たちが英国に戻って懐かしむものの一つといえば、日本の宅配便のシステムとサービスの良さなのは間違いありません。

アマゾン台頭の影響かどうか、この国でもようやく、荷物の届く時間が指定できるオンライン・ショッピングのサイトも増えてきました。でも、私が英国に住み始めた20年前は、配達予定時刻は朝7時~夜20時までの間、といったものばかり。つまり、荷物を受け取りたければ、その日は会社を休んで待つしか方法がない、というのが当たり前でした。そのため、オンラインで注文をするたびに、心の中で「日本の宅配業者が英国でビジネスを始めてくれたらいいのに!」と願ったものでした。

ただ一方で、夫と暮らすようになって気付いたのが、英国では受取人が不在の場合、隣人に荷物を預けていくのが珍しくないということ。というのも、夫も私も、パンデミックでリモートワークが当たり前になる以前から自宅で仕事をしていたので、かなりの頻度でご近所さんへのお届けものを預かる機会があった(ある)のです。両隣の荷物はまだしも、10軒ほど離れていて、名前も、誰が住んでいるかも知らないような家への荷物まで預かってほしいと言われることもありました。預かるのはやぶさかではないのですが、受取人への不在票にわが家の番号を明記してないことが多いのが英国あるある。おかげで、夜になっても引き取り手がこない荷物を、ご近所に配達しなければならないことも度々なのが困りものです。

また、最近では日本でも一般的となった置き配について。英国でも「安全な場所」に置いておきます、というサービスがあるのですが、その「安全な場所」になぜか集配用ゴミ箱が選ばれることがしばしば。そのせいで届いた荷物がゴミまみれになった、というニュースがタブロイド紙に掲載されたりもするのですが、実際、ゴミ箱に荷物が届けられていたときにはさすがに驚きました。

普段は英国の人々の気楽さ、おおらかさが気に入っているのですが、宅配サービスについては、やっぱり日本の厳格さを求めてしまいます。皆さんはいかがですか?

 
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マクギネス真美マクギネス真美
英国在住のライフコーチ/編集者/ライター。2003年渡英。英国の食、文化、人物、生活などについて多媒体に寄稿。音声メディアVoicyパーソナリティー。英国人の義母に習い英国料理の研究もしている。
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過去のコラム:英国の口福を探して
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