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Mon, 06 July 2020

Me and Orson Welles / 僕と彼女とオーソン・ウェルズ

映画の舞台裏を捜査する!特捜シネマ刑事
第96回

Me and Orson Welles
僕と彼女とオーソン・ウェルズ (2008 / 英)

俳優を志す高校生のリチャードは、ある日、一人で米ニューヨークへと繰り出す。そこで時の人、オーソン・ウェルズと運命的に出会い、彼の舞台に出演する機会を得るが……。

今週のロケ地

監督 Richard Linklater
出演 Zac Efron, Claire Danes, Christian McKay ほか
ロケ地 The Gaiety Theatre
アクセス Unit 8, Villa Marina Arcade, Harris Promenade, Douglas IM1 2HJ Isle of Man

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  • 今週は、実在した人物を軸に据えたフィクショナルな青春ドラマです。 世界中の若い女子に大人気のザック・エフロンが主演ですが、日本では劇場未公開ですね。
  • 「ハイスクール・ミュージカル」に比べてだいぶ地味だからか。ザック・エフロン、結構ハマってると思うけどな、この役。
  • タイトルからも分かるように、本作は監督、脚本、俳優と何でもこなし、当時革命児と呼ばれたオーソン・ウェルズの強烈な個性を、ザック・エフロン扮する高校生リチャードの目を通して描いているとも言えます。オーソン・ウェルズ役のクリスチャン・マッケイがまたいいですよね。
  • マッケイさんは、ほとんどこの作品でメジャー・デビューしたようなもんなんだろ? 本作でいろんな賞にノミネートされたりして、一気に株を上げたね。
  • 原作は米国人作家ロバート・カプロウの同名小説でして、監督を務めたのは「スクール・オブ・ロック」「恋人までの距離(ディスタンス)」などで知られるリチャード・リンクレイターです。
  • 僕、「恋人までの距離(ディスタンス)」めちゃくちゃ好きなんですけど。続編の「ビフォア・サンセット」も……。
  • タロウよ、お前はやっぱりロマンチストじゃのぅ。
  • そういうデカ長だって、あのシリーズ好きなくせに……。それはさておき、本作の舞台は1937年の米NYです。学校の授業はそっちのけで、舞台や音楽、小説といった表現の世界にのめり込んでいたリチャードは、ある日、一人でNYへ赴き、街の活気に心を弾ませます。そして「マーキュリー劇場」に足を向け、なんと、若きオーソン・ウェルズと偶然出会うんですね。そこで彼に度胸のあるところを見せたため、1週間後に開幕を控えた「ジュリアス・シーザー」劇の端役に、一瞬にして抜擢されるのです。
  • 「 マーキュリー劇場」は、当時、実際にオーソン・ウェルズが主宰していた劇団ですね。本作の劇場のシーンは、実はマン島にある「Gaiety Theatre」で撮影が行われています。ちなみにリチャードが学校で退屈そうに授業を受けているシーンには、ハートフォードシャー州にある「Royal MasonicSchool For Girls」が使われています。
  • 憧れていた世界が突然現実になっちゃったんだから、そりゃあ有頂天になるよな。しかもオーソン・ウェルズのアシスタントで、劇団のみんなが狙っているソニアにまで気に入られちゃってさ。
  • ですよねー。しかしはっきり言って、オーソン・ウェルズの周りにいる女はみんな彼の女ですから、そうした点をわきまえておかないと、いかんのですねえ。
  • 劇団のメンバーたちは、自己中心的で独断的、その上、競争心が激しく負けず嫌いで横暴なオーソン・ウェルズのことをなんだかんだ言ってはいますが、その才能を心底認めているために、暗黙のルールに従っています。でも、若くて世間知らずのリチャードは、その辺が分かっているようで分かっていないんですよね。
  • そこがこの物語の肝だよな。まあ、最後は「身の丈」に収まるわけだが……。
  • ネタバレになるのであまり言えませんが、リチャードは、最初のNY訪問で出会った、作家志望のグレタちゃんと後日、メトロポリタン美術館で再会するわけですが、あのシーンも実は英国「British Museum」の「Enlightenment Gallery」で撮られています。

デカ長、物申す
一癖ある時代の寵児に偶然拾われた、意気盛んな高校生の激動の1週間、といったところだが、オーソン・ウェルズの人物像及び当時の演劇人たちの舞台裏のあれこれも垣間見られて興味深いね。日本だと師弟関係ってあからさまに厳しくて分かりやすいけど、欧米ではもっとスマートに、暗黙的に存在してるのかもね。まあ、若いうちは勢い第一、傍若無人でも結構じゃないか! 人間、知るべきときがくれば知るんだろうしね。

 
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