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Sun, 09 August 2020

ニック・クレッグ - Nick Clegg

保守アレルギーなし
当代「キング・メーカー」

「漁夫の利」。今、これに当たるのは、自民党と同党党首ニック・クレッグ(43)以外にない。総選挙で36年ぶりに全政党が過半数割れ。議席数を減らした第三政党が、保守党につくか、労働党につくかの「キング・メーカー」となり、結局、前者と戦後初の連立政権を樹立。副首相となったクレッグ以下、党員5名が内閣入りした。

選挙前の英国初のテレビ党首討論で、それまではタダの「二軍」政党の、党首になったのも気付かれなかった人物が、大ファイン・プレー。支持率トップに躍り出て以来、なんだか神がかりな力がついている。確かに、見飽きた2人——栄養の行き届いた「ルイ16世」キャメロンや、「チャーチル」CMのブルドッグ似ブラウンに比べて、手アカのついてないスカッとしたルックスは、ビジュアル向きではあった。

それにしてもなぜ保守党なのか。開票終盤での、「第一党となった党が政権を握るべき」との彼の言は一見もっともらしいが、常識的に考えれば、中道左派の自民党は、労働党と組むのが自然だろう。理念より実利を取って保守を選んだのは、彼の履歴が少なからず影響しているはず。1998年に自民党入りする以前、父親の紹介で、当時、欧州委員会副委員長だったサッチャーの側近ブリタン保守党議員の補佐官を5年間担当し、「免疫」がついているのだ。

父は大和日英基金の理事を務める銀行家、父方の曾祖父はロシア貴族でツァーリの側近だったのを始め、錚々たる顔ぶれが揃う「鳩山」クレッグ一族。本人もウェストミンスター校、ケンブリッジ大、欧州大学院大学の輝かしき学歴を持つ。理想に燃えるぼんぼんが、一筋縄ではいかない狡獪な保守党と組んで、「漁夫の利」から、鯨もろとも海に沈んだ小説「白鯨」のハイエブ船長にならなきゃいいが。

 
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スミス京子:1997年渡英。牡羊座、O型、火星霊合星、七赤金星、左利き。好きな英国人はジョー・ブランドとジョージ・アラガイア。整形するならファーン・コットンかケイト・モス。おいおい。

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