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Fri, 19 April 2024

英国大学の両雄 オックスブリッジ徹底解剖

英国最古の大学、オックスフォード大学とケンブリッジ大学。学生たちは、英国の未来を担う若きエリートとしての教育を、在学中に徹底的に学んでいく。オックスブリッジと並び称される両校では、当然のごとく学生たちも学業、スポーツ、その他ありとあらゆる分野でライバルとして火花を散らしている。今回はそんな両大学の共通点と相違点を徹底解剖してみよう。(本誌編集部: 村上祥子)

オックスフォード大学
University of Oxford
Oxford
  • 創立:1117年
  • 総長/学長:クリストファー・パッテン卿
  • 所在地:オックスフォードシャー、
    オックスフォード
  • スクール・カラー:ダーク・ブルー  
設立は11世紀後半。はっきりとした年代はわかっていないが、1096年には講義が行われていたという記録が残っている。大学の公式史によると創立は1117年。英語圏では最古の大学である。同じ地域内でまったく異なる自治形態を持っていた住民(タウン)と大学側(ガウン)はたびたび衝突し、「タウン対ガウン」と呼ばれる闘争が勃発。1209年には強姦罪で告発された2人の学生が殺害されたのをきっかけに大学は一時解散、これがケンブリッジ大学の設立につながったと言われている。人文科学と社会科学の分野で名声を馳せる一方で、近年では医学や科学・技術分野でも高い評価を得ている。学期は8週を1学期とし、計3学期で1年のコース。各学期にはユニークな名称が付けられている。

10~12月:Michaelmas(ミケルマス)・ターム
1月~3月:Hilary(ヒラリー)・ターム
4月~6月:Trinity(トリニティ)・ターム

「カレッジ・システム」というユニークな教育システムを採用しており、学生は専攻とは別に現在39あるカレッジ(学寮)にそれぞれ所属することになる。授業は個別指導が中心で、「チュートリアル」と呼ばれている。教師と学生の比率は1対1もしくは1対2。このチュートリアルを定期的に行いながら、補助的に学部単位で行われる講義に出席する。通常一部を除き講義の出欠を取ることはない。
ケンブリッジ大学
University of Cambridge
Cambridge
  • 創立:1209年
  • 総長/学長:エディンバラ公フィリップ
  • 所在地:ケンブリッジシャー、
    ケンブリッジ
  • スクール・カラー:ライト・ブルー  
大学の公式史によると、創立は1209年。当時激しさを増した「タウン対ガウン」の闘争によりオックスフォード大学が一時解散。オックスフォードの町から避難してきた教授や学生たちが集まったのが始まりと言われている。オックスフォード大学とは対照的に、ケンブリッジ大学は自然科学分野に秀でていると言われる。ノーベル賞受賞者数世界一を誇り、受賞者の多くは物理、化学系の研究所に属している。学期はオックスフォード大学と同じシステム。ただし、名称はケンブリッジ独自のものとなっている。

10~12月:Michaelmas(ミケルマス)・ターム
1月~3月:Lent(レント)・ターム
4月~6月:Easter(イースター)・ターム

教育システムはオックスフォード大学同様のカレッジ・システム。ケンブリッジ大学は31のカレッジから成っている。ちなみにガートン・カレッジは英国初の女性向け全寮制カレッジ。現在は共学だが、19~20世紀初頭にかけては大学における女性の地位向上に大きく貢献した。授業形式も同様にチュートリアルが中心で学部単位の講義が付属的に設けられている。ちなみに出席は取らず、学生の自由意志に任せているところもオックスフォードと同じ。



最古の大学に脈々と受け継がれる伝統と風習
オックスブリッジのユニークな共通点

.お金持ち、食事がおいしい……カレッジ選びはとっても重要!
カレッジ・システム

オックスフォード、ケンブリッジ両大学を語る上で欠かせ ないのが「カレッジ」。日本や米国で言うところのカレッジ(短大)とは根本的に異なり、ここでは「学寮」のことを指す。教師と学生は各カレッジで寝食を共にし、学業のみならず学生生活のほぼすべてを過ごすことになる。カレッジによっては同じ専攻の学生が多く集まる場合もあるが、通常は複数の専攻の学生たちが1つのカレッジに集うことになる。カレッジごとの競争意識もかなりのもので、成績はもちろんのこと、施設、学食などさまざまな分野で争っているのだとか。選ぶ場所によってまったく異なる生活が待ち受けているといっても過言ではない重要な要素、カレッジ。ここでは各大学の有名カレッジ数校を取り上げてみよう。

オックスフォード大学

「マートン」1264年創立

クライスト・チャーチ

最古のカレッジの1つ。少数精鋭で、結束を重んじる。学部生の受け入れは基本的に毎年90人のみ。何でも学食のレベルは学内随一というウワサ。



「クライスト・チャーチ」1546年創立

クライスト・チャーチ

「The House」とも呼ばれる最大規模のカレッジで、金銭面で恵まれていることでも有名。伝統的な面影を強く残すこのカレッジからは、何とこれまでに13人の英国首相が生み出されている。また音楽や芸術の分野にも優れ、教会で歌う聖歌隊が有名。

ケンブリッジ大学

「キングス」1441年創立

キングス・カレッジ

卒業生、在校生により構成されているキングス・カレッジ合唱団は世界的に有名。なんと1871年まではイートン校以外の学生を受け入れていなかったとか。現在では全生徒の45パーセントが女子。


「トリニティ」1546年創立

トリニティ・カレッジ

近代科学の建設者、アイザック・ニュートンを始めとして、哲学者のフランシス・ベーコンなど数多くの著名人を輩出したことで知られるカレッジ。信憑性は定かではないが、ニュートンが万有引力の法則を発見するきっかけとなったリンゴの木がカレッジの門前にある。



.燕尾服に身を包み舞踏会……これぞ英国
ユニークな風習

英国最古の大学として、確固たる地位を築き上げているオックスフォードとケンブリッジ。伝統を重んじる両大学では、未だに過去から変わることなく受け継がれているユニークな風習がある。

1ハイ・テーブル、フォーマル・ホール

クライスト・チャーチの食堂
オックスフォード大学のクライスト・チャーチ

「ハリー・ポッター」シリーズの映画などを見ていると、細長い食堂の一番奥に一段高くなっているテーブルがあり、教授陣がずらりと並んで食事をしている光景を目にすることがある。これが「ハイ・テーブル」。教授陣やゲスト用に設けられたスペースで、通常生徒たちは使用することができない。カレッジによって服装規定などは異なるが、現在、普段の食事の際に正装する必要はない。しかし「フォーマル・ホール」と呼ばれるカレッジ主催の晩餐会は別。この際には正装が義務付けられていて、ディナー・ジャケットや学校指定のガウンを着用しなければならない。

2住居規定

学業のみならず、学生生活のすべてを共にすることで、身も心もオクソニアン(オックスフォード大学(卒業)生)、キャンタブ(ケンブリッジ大学(卒業)生)になっていく学生たち。こんな彼らには、何と居住地域が学校側より定められているのだ。オックスフォード大学には「6マイル・ルール」という規定があり、特別な許可がある場合を除き、学生は一定の期間以上、オックスフォードの中心地にあるカーファックス塔から6マイル以内の地域に居住しなければならない。一方ケンブリッジ大学で設けられているのが「キーピング・ターム」。学生たちは、町の中心地にあるユニバーシティー・チャーチから4マイル以内に住むことが義務付けられている。

3コメモレーション・ボール / メイ・ボール

常日頃勉強に追われている学生たち。そんな彼らが心待ちにしているのが初夏に行われる大舞踏会だ。オックスフォード大学では、トリニティ・タームの第9週の水曜日が学校の創立記念日にあたるため、3年に1度、この時期に「コメモレーション・ボール」と呼ばれる舞踏会が開催される。燕尾服を着ることが義務付けられている、非常にフォーマルなイベントだ。この他、同大学では毎年多くのカレッジで小規模な舞踏会が開催されているが、この時の服装規定はタキシードとなっている。

一方のケンブリッジ大学で開かれているのが「メイ・ボール」。学年末試験が終わった後のメイ・ウィーク中に開催されるためにこう呼ばれるようになった。このメイ・ウィーク、昔は5月に試験が終了していたためにその名が付けられたが、現在では試験期間がずれてきたため、6月なのにメイ(5月)・ウィークという混乱する呼び名となっている。

コメモレーション・ボールとメイ・ボール、共に辛く苦しい試験期間がやっと終わった学生たちにとっては、すべてを忘れられる貴重なひととき。夜通し踊り、騒ぎまくる。と言ってもそこはエリート。正装姿で由緒ある町を闊歩する様はまるで時代をさかのぼったかのような光景だ。チケット代も100ポンド前後というからさすがは英国有数のエリート校の面目躍如といったところか。未だ階級意識が強く残る英国。オックスブリッジの学生たちは、こうやって学生時代から場数を踏むことで、英国エスタブリッシュメントの真髄を学んでいくのだろう。

日頃優雅なエリートたちが火花を散らす
オックスブリッジ・ライバル対決

.夏のテムズにボート・レースは欠かせない!
スポーツ対抗戦

ボート・レース

すべてにおいて対抗意識を燃やす両校。その中でもスポーツの対抗戦はもはや英国の風物詩になっている。両大学が初めてスポーツ対決をしたのは、1827年のクリケット競技。以来、お馴染みのボート・レースやラグビーなど、さまざまな競技の対抗戦が行われている。

ボートレース
ロンドン、テムズ川で毎年、イースターの日曜日に開催されているボート・レース。初めて開催されたのは1829年のこと。第1回はオックスフォ ード大学が勝利。今年06年のレースも オックスフォード大学が五艇身差をつけて圧勝した。ちなみに通算成績はケンブリッジ78勝、オックスフォ ード73勝、引き分け1。07年は4月7日に開催される予定だ。

.呼び方だって負けられない
呼称

普段の会話の中では、「どちらも素晴らしい大学だよ」と余裕のコメントをするオックスブリッジの学生たち。でも彼らのライバル意識は、互いの大学の呼び名にまで影響を及ぼしている。
一般的に知られているのは「The Other Side」(反対側の奴ら)。英国大学の両雄であるという意識が強烈に感じられる呼び方だ。

ちょっと辛辣なものでは、ケンブリッジを「Pale Imitation of the Real Thing」(青い模造品)、一方のオックスフォードを「the Dark Side」(暗黒面)(いずれもスク ール・カラーをもじった皮肉)と呼ぶものも。だが実際のところは優劣の意識というよりも、互いのライバル意識を英国式ユーモアで表したものだと言えよう。

.やっぱり学生の本分は勉強!
大学ランキング

これから大学進学を考えている高校生たちにとって気になるのは、やっぱり大学のランキング。オックスフォードとケンブリッジはもちろん、学業の上でもトップを争っている。

毎年6月に発表される「タイムズ」紙のGood University Guideによると、オックスフォード大学は5年連続の第1位。続いて2位がこれまた5年連続でケンブリッジ大学となっている。面白いのは、細かく分類されている比較項目1つ1つを見てみると、圧倒的にケンブリッジが優位であるのにもかかわらず、総合ではオックスフォードがトップに立っているということ。オックスフォードが34項目中たった8項目でしかトップを取っていないのに対し、ケンブリッジは44項目中、何と35項目でトップを獲得している。

「タイムズ」紙によればオックスフォードがトップを取った1番の理由は、図書館及びコンピューター施設費と、卒業成績で「2:1 honours degree」*を取得した学生の割合の高さだという。ランキングに若干の差はあれど、レベル的には常にトップを争っている両校。1位、2位ということにあまり神経質になることはないのかも!?

*1st / Upper 2nd / Lower 2nd / 3rd / Passとなっているランクのうち、Upper 2nd 以上の成績を指す

2007年度 Top Universities League Table(「タイムズ」紙)
Oxford Cambridge
リサーチ評価 6.5 6.6
入学基準 511.7 525.1
学生/スタッフ割合 13 11.9
図書館/コンピュータ施設費用 1656 1129
設備費用 364 425
グッド・オナーズ 88.4 84.6
卒業見込 74.8 86.9
課程修了 97.7 98.9
1000 973

オックスブリッジ卒業生

天下のオックスブリッジの卒業生ともなると、古今東西世界中、ありとあらゆる分野で活躍している。今回はその中のほんの一部をご紹介。

オックスフォード大学

トニー・ブレア
カレッジ: セント・ジョンズ・カレッジ
専攻: 法学

トニー・ブレア学生時代は政治活動には無関心で、自治会にも政治グループにも加わらなかった模様。学生時代の彼はそれよりも音楽活動を熱心に行っていたことで知られている。長髪を振り乱し、自身のバンド「The Ugly Rumours(醜い噂)」で演奏していたというから驚きだ。


マーガレット・サッチャー
カレッジ: サマーヴィル・カレッジ
専攻: 化学

マーガレット・ サッチャー学部時代の化学とはまったく異なる文科系の修士号も持っているという勉強熱心な彼女。ブレアとは対照的に、学生時代からオックスフォード大学保守党協会の会長を務めるなど、政治活動に熱心だったという。


ローワン・アトキンソン
カレッジ: クイーンズ・カレッジ
専攻: エンジニアリング(修士)

ローワン・ アトキンソン人を食ったようなとぼけた表情がトレードマークのコメディアン、ローワン・アトキンソンも実はオックスフォード出身のインテリ。日本でも大人気の「ミスター・ビーン」の構想は在学中、何とたったの48時間ほどでつくり上げられたものなのだとか。

ケンブリッジ大学

チャールズ皇太子
カレッジ: トリニティ・カレッジ
専攻: 最初は考古学、人類学だったが、後に歴史専攻へ変更

チャールズ皇太子ちなみに卒業時の成績はセカンド(正確には2.2)。皇太子の成績までオープンになってしまうのはさすが英国。在学時にはドラマ・ソサエティに参加し、レビューやソロでの演技をたびたび披露、実は演劇関係に興味があったらしい。


エマ・トンプソン
カレッジ: ニューンハム・カレッジ
専攻: 英文学

エマ・トンプソン女優としてだけでなく、脚本でアカデミー賞を獲得するなど、才色兼備ぶりを発揮しているエマ・トンプソン。在学中にはフットライト・コメディ・クラブの副代表を務めていた。1980年には、ケンブリッジ大学初の女性のみの舞台に、(共同)制作・演出、そして役者として参加している。


オックスブリッジ

スティーブン・ホーキング

スティーブン・ホーキングブラックホール研究の第一人者として知られるホーキング博士。実は彼、オックスフォード(ユニバーシティー・カレッジ)とケンブリッジ(トリニティ・ホール)の両大学で学んでいた。学部時代はオックスフォード、博士課程はケンブリッジ。現在はケンブリッジ大学でルーカス教授職(数学教授)に就いている。



在学 / 卒業生から聞いた「オックスブリッジ」ってこんなところ
オックスブリッジ在学 / 卒業生インタビュー

オックスフォード大学

Michael JeffersonさんMichael Jeffersonさん
デボン出身
イートン・カレッジ(パブリック・スクール)卒
セント・キャサリンズ・カレッジ在学中、日本語学専攻

オックスフォードを選んだ理由は
GCSEとASレベルの結果が良かったので、イートンの先生からオックスブリッジに出願できるレベルだと言われました。僕は日本語を学びたかったので、その分野をリサーチしてみたところ、日本語のみの学位はオックスフォードでのみ取得可能ということが分かり、最終的にオックスフォードに。両校ともほとんど違いはありませんが、自然科学の学位取得を目指すならケンブリッジ、というように、学業上での微妙な違いはあると思います。

大学やカレッジのユニークな風習を教えてください
オックスフォードならではの風習と言えば、「サブ・ファスク」でしょう。オックスフォードの学生は、試験や入学式の際、黒いジャケット、ズボン、靴、白いシャツに白い蝶ネクタイ、そして自分のアカデミック・ガウンを着用し、角帽をかぶります。あと面白いのが、試験の時に身に付けるカーネーション。試験のどの段階にいるかで、色を変えるんです。試験初日には白、最終日は赤、その他の日にはピンクのカーネーションというように。このカーネーションは、伝統的に友人からもらうことになっているんですよ。


Ashminder KaurさんAshminder Kaurさん
ケニアのナイロビ出身(その後カナダ、英国在住)
Braeburn 校(プライベート・スクール)卒
リネカー・カレッジ卒、自然科学専攻

オックスフォードに問題があるとすればどこですか
これはオックスフォードだけでなく、ケンブリッジにも共通する問題だと思いますが、約40ものカレッジに対して、お金が均等に分配されていないことです。その結果金銭的に苦しいカレッジのいくつかは存続が危ぶまれているほどです。また政府及び労働党の方針でステート・スクールの生徒を優遇していますが、これはプライベート・スクールの生徒にとっては逆差別になりますし、学校としても生徒のレベルを下げるだけです。入学の基準は、学生がどれだけ優れているか、そして何を学校に提供できるか、これだけで十分ではないでしょうか。

オール・ソウルズ・カレッジ
オール・ソウルズ・カレッジ

大学やカレッジのユニークな風習を教えてください
オール・ソウルズ・カレッジには、200年毎くらいに行われる奇妙な伝統があります。とても若いとは言えない年配の教授たちがカレッジ長をイスに乗せて運び、カモを追いかけながらカレッジの周りを練り歩くのです。実はこの行事、最近行われたんですよ!


Harry Batesさん(仮名)
ロンドン出身
ステート・スクール卒
ハートフォード・カレッジ卒、物理専攻

オックスフォードを選んだ理由は
成績が良かったので、当時の先生が勧めてくれたんです。オックスフォードは世界でも最も評価の高い大学ですから、僕も喜んでチャレンジしてみました。まあ最悪の場合でも、ただ不合格になるだけですからね。僕が傷つくことは何もない。……幸運なことに、オックスフォードは僕を受け入れてくれましたけど!

オックスフォードとケンブリッジの違いとは
両者を比較してみると、オックスフォードの学生の方が世俗的なような気がします。ケンブリッジの学生にはちょっと気取ったところがあるんじゃないかな。もっともこれは、オックスフォードという確固たる存在に対する不安感の現れと言えなくもないと思いますけどね(笑)。

ケンブリッジ大学

Marie TaborさんMarie Taborさん
ロンドン出身
ロンドン市内のプライベート・スクール卒
トリニティ・カレッジ卒、東洋学専攻

ケンブリッジのここが嫌、という点はありますか
町が小さいということ、でしょうか。逃げ場がないのがつらいところですね。ロンドンのようにクラブなどがあればいいのですが。まあ周りに誘惑するものがないから、真面目に勉強するには良い環境だと思いますよ(笑)。あとはケンブリッジならではというわけではありませんが、小さなカレッジに所属している場合、良くも悪くも互いのことを知り尽くしてしまうという点があります。プライバシーを保つのが大変ですね。

オール・ソウルズ・カレッジ
セント・ジョンズ・カレッジ

メイ・ボールに関して詳しく教えていただけますか
毎年さまざまなカレッジで盛大に行われています。1番スケールが大きいのはやっぱりトリニティ・カレッジとセント・ジョンズ・カレッジ。入場料の高さも1番です(笑)。どこのカレッジでもダンス音楽からディスコ音楽まで、場所を分けてさまざまな音楽をかけているので、本当に楽しめますよ。


Dominic YoungさんDominic Youngさん
オーストラリア出身
オーストラリアのステート・スクール卒
クレア・カレッジ卒、東洋学(中国文学)専攻

ケンブリッジを選んだ理由は
英国の大学へ進もうと思い、インターネットで検索していたら、その時ちょうどオックスフォードのウェブサイトがエラーで読めなくなっていたんです。ケンブリッジのサイトは問題なく読めたので、ケンブリッジにしました(笑)。

有名なカレッジをいくつか挙げていただけますか
まず、トリニティ・カレッジ。ここは最もお金持ちのカレッジですね。すごく立派な建物を使っているけれど、寄付金もすごいから学生たちの部屋代などの負担はあまり大きくないという。実にうらやましい話ですね(笑)。それからモードリン・カレッジは今でも貴族意識の高いところ。労働者階級はだめ、という感じですね。僕の通っていたクレア・カレッジは、あまり知られていないんですが、庭にあるケム川にかかっている橋が非常に美しいんです。ここの景色がケンブリッジ大学の写真として用いられることが多いんですよ。


Kate SteadさんKate Steadさん
ダラム出身
ステート・スクール卒
ニューホール・カレッジ卒、フランス語/ドイツ語専攻

ケンブリッジを選んだ理由は
GCSEとASレベルの結果が良かったので、学校の先生から勧められました。でも本当はロンドンという町に魅力を感じていていたし、ロンドン大学の方が面白そうだったので、そちらに行きたいと思っていたんですよ(笑)。

ケンブリッジならではのユニークな風習はありますか
これはケンブリッジだけなのかどうかわかりませんが、卒業式にはちょっと変わったことをします。卒業証書授与式で、はじめ学生は部屋の後ろの方で待っています。そして4~5人ずつ前に出て行って、カレッジの学生監(Proctor)の指を1人1本ずつ握るんです。そのまま前へ進んでいって、部屋の奥で待っている学寮長(President)の方へ行き、証明書をもらいます。今考えてみると不思議な風習ですよね(笑)。

 

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