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Sat, 17 August 2019

「スーパープレミアムソフトWバニラリッチ」ロンドン公演 - 演劇ユニット「チェルフィッチュ」主宰 岡田利規インタビュー演劇ユニット「チェルフィッチュ」主宰 岡田利規インタビュー

舞台はとあるコンビニエンスストア。背景に流れるバッハの平均律クラヴィーアの旋律に合っているのかいないのか、店員や客が身体をゆるやかに動かしながら、取り留めのない会話を続ける――現代日本の典型的な一光景を淡々とシュールに描く演劇ユニット「チェルフィッチュ」の最新作、「スーパープレミアムソフトWバニラリッチ」が6月、ロンドンで上演される。コンビニという概念すらない英国で、この作品はどのように受け止められるのか。ドイツ公演中のチェルフィッチュ主宰、岡田利規に話を聞いた。

岡田利規 (おかだ としき)
1973年7月10日生まれ、神奈川県横浜市出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、1997年にソロ・ユニット「チェルフィッチュ」を旗揚げ。以来、同ユニットの全作品の演出・脚本を手掛ける。2004年発表の「三月の5日間」で第49回岸田國士戯曲賞を受賞。07年にベルギー・ブリュッセルで開催された演劇フェスティバル「クンステンフェスティバルデザール 」に招待され同作品を上演。現在に至るまで世界各地の劇場やフェスティバルで複数の作品を発表し続けている。


Super Premium Soft Double Vanilla RichSuper Premium Soft Double Vanilla Rich
(日本語公演、英語字幕付き)
6月10日(火)& 11日(水) 19:30 £15
会場:artsdepot
5 Nether Street,London N12 0GA
Tel: 020 8369 5454
West Finchley/Finchley Central駅
http://kililive.com

Playwright Talk: Toshiki Okada
岡田利規氏によるトーク
6月12日(木)18:30(無料)
会場:国際交流基金

Russell Square House, 10-12 Russell Square, London WC1B 5EH
希望者はイベント名(Playwright Talk: Toshiki Okada)と名前をE-mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください まで連絡のこと

チェルフィッチュはこれまで数多くの海外公演を行われていますが、どのような経緯で実現したのですか。

ほぼ10年前に「三月の5日間」という、イラク戦争を題材にした作品を作ったのですが、それをベルギーで開催されるフェスティバルの芸術監督がたまたま東京で観て面白いと思ってくれたようで、翌年の5月にフェスティバルに呼んでくれたんですね。それが2007年のことで、その際に主にヨーロッパの演劇関係者が観てくれて、オファーをいただいたのが始め。その後は新作に共同制作という形で他のフェスティバルが入ってくれたりといった形が続いて今に至る、という感じです。

岡田さんが書かれる戯曲のセリフは、現代日本の若者世代の日本語を取り入れていることなどから「超リアル日本語」と評されていますが、海外公演の際にはそうしたニュアンスは失われてしまいますよね。

演劇って言葉だけじゃなくて、舞台上にあるすべてのものが重要ですよね。話されている言葉は日本語で、確かに言葉は分からないかもしれないけれども、それを発している身体は舞台上にあって、その身体を観るというのが演劇を観る喜びというか、演劇を観ることから得られる情報としてとても大きいものだと僕は思っているんです。その意味では、僕らのパフォーマンスを観ることで得られるものはあると思っています。

海外公演であるという点を意識しすぎて汎用性のあるものを作れば個性は失われ、ローカル色が強すぎても海外の観客には理解しがたい――こうした点は意識的にバランスを取っているのでしょうか。

汎用性の方へ行くのは一番やってはいけないことだと思っているんです。でもバランス感覚も確かに必要で、そこは2007年から僕もそれなりに経験を積んできて、何となくですが分かるようになってきていると思います。言葉が分からないというだけでなく、日本人だったら完全に共有できていると思って構わない文化や習慣、例えば新作はコンビニを扱った作品なんですが、コンビニって日本人ならば知っていて当然ですけれども、逆に日本人じゃなければ知らなくて当たり前なわけで、そういう点を意識して作るようになっているというのは、ものすごく大きな違いですよね。

前回、前々回と東日本大震災を意識した作品作りをされていたのに対し、今回はコンビニを舞台にした全く毛色の変わった作品となっています。なぜこのような作品を今、作ろうと思われたのですか。

コンビニって日本の現代社会の在り方を象徴していて、コンビニを描けばそれだけで社会を描けるな、と思ったんですよ。今、我々にはこういう問題があるという問題意識ありきで作品を作るみたいなところが前2作はあったと思うし、そうやって作品を作ったことに僕は自分で満足できている。ですが新作に関しては、コンビニという自分たちにとってありふれたものを描いて、結果的に自分たちがどういったものに取り囲まれているのかということが出ればいいかなという感じで作りたかったんですよね。

 
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