ニュースダイジェストの制作業務
Sun, 24 October 2021

本当に使える会計

経営において会計は身を守る防具だけでなく、勝ち抜くための武器にもなります。英国日系企業の経営者が知っておきたい会計トピックを、会計のプロが分かりやすく解説。

IR35の新規則について

請負業者を従業員として扱う際の新たな税務規則があると聞いています。それはどのようなもので、いつから始まりますか。

新しい「IR35」の規則が2021年4月6日に施行されました。新規則では、自身が所有する有限会社を通じて働く請負業者に関わる企業は、租税や国民保険料に関連して、請負業者を被雇用者か個人事業主かに決める責任が生じる可能性があります。

全ての企業が新規則の影響を受けるということですか。

いいえ、中規模企業と大規模企業だけで、次の三つの条件のうちの二つを満たす企業が影響を受けます。

①売上高が1020万ポンド超
②貸借対照表の合計額が510万ポンド超
③従業員数が50人超

当社は英国の小さな子会社なので影響はないですね。

そうとも限りません。この条件は企業グループに適用されるため、親会社が英国外にある場合でも、中・大規模とみなされる場合は、英国子会社は自動的に新規則の対象になります。

当社が新規則の対象となる場合、何が必要になりますか。

エンドクライアントにあたる企業は、契約者の地位が被雇用者または個人事業主のどちらであるかを確認するために、地位決定書を作成する必要があります。

こうした決定を下し理由を請負業者に伝える際には、十分な注意が必要です。両社の間に仲介業者がいる場合は、エンドクライアントが契約チェーン内の次の企業に地位決定を伝える必要があります。

当社の決定に契約者が同意しない場合はどうなりますか。

請負業者は、決定に不服がある場合には、不服申し立て手続きに則り、異議を唱えることができます。意見の相違が生じた場合、エンドクライアントは決定の理由を考慮し、最初の決定を維持するか新たな決定を示すか判断する必要があります。いずれの場合も、決定事項とその理由について記録をとり、決定が有効となる日付を確認しておくことが重要です。エンドクライアントは、意見相違の通知を受け取ってから45日以内に回答する必要があり、2021年4月6日からは、意見相違が生じた際に、請負業者の見解を考慮するためのプロセスを導入しなければなりません。

契約者が従業員とみなされた場合、ペイロールにその業者を含める必要がありますか。

地位決定書により被雇用の地位を確認した場合には、契約者への支払いは、みなし給与の支払いとして扱われ、租税と国民保険料の対象となります。これを支払うのは、契約チェーンで請負業者であるプライベート・サービス会社(PSC)の直前にあたる報酬の支払い者(エンドクライアントまたは仲介業者のいずれか)です。

新規則を遵守しない場合に、罰則はありますか。

歳入関税庁(HMRC)は、当初は緩やかに新規則を適用し、企業が新しいIR35の規則を正確に適用するために十分な注意を払った上で間違いがあった場合、罰金は科さないとしています。

初年度終了後は、より厳しい罰則制度が実施されます。つまり、意図的な隠ぺい行為に対しては未払い租税の100パーセントまで、不注意による行為に対しては30パーセントまで引き上げられる可能性があります。したがって関係する企業は、今後できるだけ早く請負業者を管理するための強固な内部プロセスを確立することが重要です。

チー・ラム チー・ラム
税務・ダイレクター
DeloitteとPwCに15年以上勤務し、駐在員税務に関するアドバイスを多くの多国籍企業に提供。英国税務のコンプライアンス、HMRCへの対応、渡英前の個人・企業税務計画なども得意とする。

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