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Thu, 20 February 2020

異文化相互理解を深めるための ビジネス文化塾

日本人と英国人が、一つの職場で働く際の問題点とその解決方法を指南する

グレアム・ロレンス グレアム・ロレンス Graeme Lawrence 異文化コンサルタント。30年間の日系企業勤務を経て、現在ジャパンコンサルティングオフィス(JCO)の英国代表として活動。日英翻訳も手掛ける。静岡県立大学国際関係学部卒。2019年のSOASビジネス日本語スピーチ・コンテスト優勝。
https://graemelawrence.com

第3回 「良い週末を過ごせましたか?」

明けましておめでとうございます! 今年もどうぞよろしくお願いします。

さて前回のコラムで、私は欧州の人を対象にした日本的ビジネス文化ワークショップで、「日本人と仕事をしているとき、イライラさせられることは何ですか、理解しがたい行動はありますか」と常に参加者に尋ねる、と書きました。今回はその一つの具体例をご紹介します。日本人のビジネスパーソンがこれを意識して注意を払えば、現地スタッフとより深い信頼関係を築くことが出来ると思います。

「日本人の顧客に『夏休みの予定は決まったか、どこかいいところに行く予定か』と尋ねたら、相手は何となく気まずそうな顔をし、会話が思うように弾まなくて困った。それはなぜだろう」とワークショップで聞かれたことがあります。

欧州赴任を経験している日本人の方には現地の有給休暇や休みに対する考え方を説明することは不要かと思われますが、休みの予定、特に夏季休暇や学校のハーフ・ターム中の計画について欧州の人は職場でよく話題にするということを理解していただきたいです。日本人のビジネスパーソンにお勧めしていることは、もし休みの予定について聞かれたら、出来るだけ前向きに答えるということです。例えば、忙しくて長期休暇の計画がないとしても、「まだ決まっていないけれども、楽しみにしていますよ」と。「忙し過ぎるので、休みが取れそうもない」と答えたら、聞き手は返事に困るかもしれません。また、時々自分から「Have you got any plans for your holiday, yet?」と部下や同僚に積極的に尋ねたらいかがでしょうか。そうすれば、部下は喜ぶし、「部下に関心を持つ良い上司だ」と、きっと思われます。週末の予定についても同じです。月曜日の朝、仕事に取り掛かる前に部下の土日の過ごし方について少し聞いてみれば職場内の雰囲気は明るくなると思います。社交辞令的に言う人もいますが、純粋な興味(a genuine interest)を示した方がいいですね。職場によっては「空気を読む」必要もあるかもしれませんが、この程度のプライベートの話は、大抵の欧州の人は歓迎します。オフィス内の会話を少し観察すると、お互いの家族を気遣う様子も見られます。日本人のビジネスパーソンの皆さんはきっと欧州の人とできるだけ良い関係を築くように頑張っていると思います。しかし、部下のプライベートについて何も触れなければ、無関心な上司と思われる可能性があります。せっかくの努力が無駄になるのはもったいないですよね。

もちろん、休みの話ばかりしていると肝心な業務がはかどりませんが、程よい会話は潤滑油となります。タイミングを見計らって日本の企業習慣を欧州のスタッフに理解してもらう機会を設けることも重要だと思います。私が冒頭の欧州の人に日本と欧州の長期休暇に対する考え方の違いや状況について説明をしたら、日本人の反応に納得して「なるほど。これからは『休みに行ってきます!』とあまり大きな声で言わないようにするわ」と言っていました。残念ながらクリスマス、お正月の休暇の過ごし方について会話する機会を逃してしまった方は、2月のハーフ・タームやイースターについてぜひ聞いてみてください。

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