「エコノミスト」誌の電子版は8日、5日に自殺した理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の笹井芳樹副センター長が受けていたとされる精神的重圧に焦点を当てた記事を掲載した。
「ストレス・テスト」と題された同記事の冒頭の一文は、「公衆の面前での恥、正式な処分、何カ月分もの強いストレスでいっぱいになったシャーレ(実験に使う平皿)に人間の細胞を浸したらどうなるか?」。続いて「その答えが今週明らかになった」として、笹井氏が自殺した事実を報じている。
また「とりわけ自殺が一般的である国においては、科学界の体制側による今回のスキャンダルへの対応にも、とがめられるべき点はある」と指摘。同氏がストレスのために入院し、CDBの副センター長職の辞任を申し出るも拒否されたと伝えられていると紹介した上で、「残念なことに、拒否することができない行為である自殺」を同氏が選んだと述べている。
Fri, 08 November 2024