（ロンドン 7月14日 時事）政府は13日、電気自動車（EV）を含む温室効果ガスを排出しないゼロエミッション車（ZEV）への移行促進に向け、自動車産業に対し、今後10年間で25億ポンド（約5000億円）を投資すると発表した。国際競争力のあるEV供給網を構築することで、英国の自動車メーカーが業界をリードするよう支援する。

先月発表した産業戦略の一環。ZEV車両製造への移行を促すさまざまなプロジェクトに対し、2030年までに20億ポンド、さらに35年までに研究開発に5億ポンドを投入する計画。安心して投資できる環境を整備し、多くの投資を呼び込む考えで、ZEV車両の製造や車載電池、最新研究開発への資本投資を促進する。

一方、EVへの移行支援の一環で、充電インフラ整備への投資を大幅に拡充する。6300万ポンドの政策パッケージにより、自宅に駐車場を持たない家庭に対し、路上駐車中の車と自宅の電源をつなぐ地下ケーブルを整備。国内全土の配送センターなどに数千基の充電スポットを新設するほか、200超の国営医療制度「国民保健サービス」（NHS）施設への充電設備設置も支援する。