(ロンドン 8月20日 時事)ギャバード米国家情報長官は19日、英政府が米アップルに命じた利用者の個人情報へのアクセス権について、要求を撤回する方針だと明らかにした。米企業への介入を問題視していた米政府の強い反発に英国が屈した格好だ。
ギャバード氏はX(旧ツイッター)への投稿で、アップルが保有する暗号化された個人情報を第三者が利用者に知られずに閲覧できる「バックドア」と呼ばれる機能に関し、英政府が法律に基づくアクセス権提供を撤回することに同意したと説明。「米市民の個人情報は保護される」と強調した。
両国の合意が、日本を含む米国以外の利用者の情報にも適用されるのかは触れていない。
英米メディアは2月、英政府が1月にアップルのクラウド型データ保管サービス「iCloud」(アイクラウド)に保存されている暗号化された世界の利用者情報が、犯罪の温床になっている恐れがあるとしてバックドアの設置を命じたと報じていた。アップルはこれに反発し、英国の司法機関に要求は違法だとして異議を申し立てた。
Sat, 23 August 2025