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ロンドン生活便利サイト neconote
Thu, 19 September 2019

ロンドン空港アラカルト

近年、滑走路拡張問題などでたびたびメディアを騒がせているロンドンの空港。しかし、空港には飛行機の離発着地というだけではない、さまざまな魅力が溢れている。今回はロンドンにある5つの空港に大注目。心地良く空港でのひとときを過ごすためのアドバイスから、各空港の知られざる事実、驚きのサービスの数々までをご紹介。単なる旅の玄関口としての役割を超えた空港の姿に迫ってみた。

空港サバイバル・ガイド

原油高騰に伴う燃料税の値上げ、セキュリティの強化など、空の旅は近年、何かと煩わしくなってきた。ことにロンドンの空港の渋滞は厳しく、飛行機の遅延はかなり頻繁で、ある統計によるとバジェット・エアラインの場合、夏のピーク時期など約半数の便が遅れるというから、空の旅も楽ではない。そこでここではロンドンの空港にスポットを当てて、いかにストレスを軽減し、気持良く、楽しく旅行ができるかを探ってみた。
(三上義一 http://homepage3.nifty.com/ymikami

エアポート・ホテルに泊まる

朝早い時刻の出発なら、エアポート・ホテルを賢く利用したいものだ。確かにホテル代はかかるが、ホテルの中には1泊するだけで2週間、無料で自家用車を駐車させてくれる所もあるので、それを考えるなら決して高い買い物ではないはずだ。なかには両親と同じ部屋ならば、子ども2人まで無料で宿泊できるホテルも。また、ホテルから空港までのシャトル・バス・サービスもあり、これを利用すれば空港までのタクシー代も不要となる。

エアポート・ホテルで是非試してみたいのが、日本のカプセル・ホテルからヒントを得たという「YOTEL」だ。これは「Yo! Sushi」と同じ経営者が始めたホテルで、2007年、ガトウィック空港に第1号ができ、今ではヒースロー空港、そして近い将来にはスタンステッド空港にも登場するというから、かなり繁盛しているのだろう。キャビンと呼ばれる部屋は、10平方メートルほどの広さで、すっきり機能的。薄型液晶テレビ、無料のインターネット接続サービスなどの設備を完備している。数時間単位で利用できるから、乗り継ぎの空き時間や突然の遅延時には最適だと言えよう。

Yotel
清潔感あふれるつくりのYOTEL

・エアポート・ホテルに関する便利なサイト
superbreak: www.superbreak.com
・パーキング、ホテル、ラウンジの予約に便利なサイト
Holiday Extras: www.holidayextras.co.uk
・YOTEL: www.yotel.com
運転手を頼む

エアポート・ホテルを利用したくはないが、自家用車で空港まで行きたいという場合には、どうすればいいのか。自分で空港内の駐車場に停めればよい話なのだが、これが言うほど簡単ではない。駐車場はターミナル・ビルからかなり遠い場所に位置していることが多く、子ども連れや荷物が多いときなどには一苦労だ。こういうときの味方が、ターミナル・ビルの前で待っていてくれて、代わりに車をパーキングに駐車してくれる運転手のサービス。外国から帰ってくる際には、ビルの前で車とともに待っていてくれる。

このような「meet-and-greet」サービスを提供しているのが、BCPという空港パーキング会社。先述の Holiday Extrasもヒースローとガトウィックの双方の空港で同様のサービスを提供しているので、要チェックだ。

・BCP: www.parkbcp.co.uk
ラウンジでチルアウト

空港のラウンジを使用できるのは、ファーストかビジネス・クラスの利用客だけだと思われているかもしれないが、ロンドンの空港には搭乗するエアラインに関係なく、料金さえ払えば誰でも利用できるラウンジがある。料金は3時間で約15~20ポンド、予約なしで利用できるところもある。

空港ターミナルは、時に人で溢れ、座る席もないことがある。そんなときには静かなラウンジに移動し、チルアウトしてはどうだろうか。落ち着いて座れ、テレビや新聞・雑誌、それにフリー・ドリンクやスナックが用意されている。ビールやワインなどのアルコール類もあり、シャンペンだけは有料だが、他は飲み放題。特にフライトが遅れた場合などには、ラウンジでくつろぐのが最適であろう。

ヒースロー空港にあるラウンジ
ターミナル1、2、3
・Servisair Lounge: 朝6時から夜10時まで。ビジネスマンだけで なく、子どもの利用も可。大人1人17.50ポンド。予約が必要な場 合あり。
ターミナル4
・Holideck Lounge: 朝5時半から夜の10時まで。3フロアある、 新しいコンセプトのラウンジ。ビジネスマンから子どもまで楽しめる。電話、ファックス、インターネット、ビデオ・ゲームなどが完備。室内からは空港のパノラマが楽しめる。
ターミナル3には、子供用のラウンジがある。朝8時から夜7時まで営業の「The Jetterz Kids Club」は5~14歳までの子どもが対象。テレビ、DVDプレーヤー、本、コンピューター、オモチャ などが揃い、親がショッピングしている間、子どもを預かってくれるというありがたい場所だ。2時間で子ども1人15ポンド、その後は1時間毎に10ポンドが加算される。
・The Jetterz Kids Club: Tel: 07767 368 600
ショッピング

英国在住の読者の方々ならば、空港でどのようなものを買うことができるかを説明する必要はないだろう。ただ、空港によく行かれるのならば是非ともお勧めしたいのが「WorldPoints」。これは空港内でショッピングをするとポイントがたまり、ポンドのクーポン券がもらえるシステムで、英国内のほとんどの空港で使えるため、非常に便利だ。

また、免税を利用すれば割引とポイントという2つの特典がある。例えば、通常小売店は値引きしないアップル社のコンピューター「Macbook Air Super-Thin Laptop」は、ヒースロー空港内の電気店Dixons なら1020.43ポンド(約19万3800円)と、ロンドン市内のアップル店よりも178.57ポンド(約3万4000円)も安く買えるだけでなく、1020ポイントが加算される。欲しいものがあれば、かなりお得なショッピングができるということになるわけだ。ヒースロー空港のウェブサイトでは、季節ごとに「best offers」が掲載されているので、事前にチェックすれば嬉しいバーゲン品が見つかるかもしれない。

・WorldPointsに関するウェブサイト
www.loyaltydata.co.uk/baa/NewRegistration.aspx
グルメ

さっぱりした魚介類が食べたい方は、ヒースローのタ ーミナル2にある「Caviar House And Prunier Seafood Bar」や、ターミナル1、3にある「Seafood Bar」が日本人観光客には評判がいいようだ。キャビアはちょっと高い、という方には、スモークサーモンかカキで冷えた白ワインというのはどうだろうか。スコットランド産のスモークサーモンやカキは、日本のものとは一味違い、実に美味なので試してもらいたい。

また、今年オープンしたばかりのターミナル5にはレストランがたくさんあるが、なかでも評判なのが「Gordon Ramsay Plane Food」だ。ゴードン・ラムゼイと言えば、英国を代表するセレブ・シェフ。日本にも進出し、ロンドン内にある彼のレストランはなかなか予約が取りにくいというほどの人気だが、このターミナル5のレストランは高級志向だとはいえ、入りやすく、味も評判。懐に余裕があり、一流のモダン・ブリティッシュ料理を試したい方にとっては、トライする価値はあるだろう。

眺望を楽しむ

その昔、まだまだ海外旅行が高嶺の花だったころ、飛行機を見に行くためだけに空港へ赴く人々がいた。現在、わざわざそのようなことをする人はいないだろうが、今日でも空港からの眺望は見る者を魅了するに違いない。ヒースロー空港で眺望が優れているスポットは以下の通り。

眺望
ヒースロー空港の展望スポット ©www.britainonview.com

・ターミナル1: パブ・レストラン「Tin Goose」、カフェ「Caffe Nero」「EstPresso!」「Costa Coffee」
・ターミナル4: カフェ「AMT」「Costa Coffee」「Holideck Lounge」
・ターミナル5: 眺めの良い場所はたくさんあるが、特に素晴らしいのがレストラン「Gordon Ramsay Plane Food」「Wagamama」など
ロンドン空港、ココが違う!
普段、何気なく利用しているロンドン内の5つの空港。規模のヒースロー、利便性のシティ、そして重大な任務を帯びたスタンステッドなど、各空港にはそれぞれの「色」がある。ここではこれら5つの空港の特徴と、ちょっと驚く秘密をご紹介しよう。(本誌編集部)

「世界で最も嫌われている空港」
ヒースロー空港

ヒースロー空港
ヒースロー空港
©Morley Von Sternberg

英国最大にして世界でも有数の規模を誇るヒースロー空港は、1930年、ミドルセックス州ヘイズに開港。取り扱い国際旅客人数は世界一(国内客を含めた旅客全体では世界3位)、今年3月にはターミナル5もオープンと、押しもおされぬ大空港だが、その規模の大きさ故か、トラブルに事欠かない場所としても知られる。新ターミナルのオープン直後にはご自慢の荷物自動処理システムに不備が発覚、毎日平均で900個もの乗り継ぎ客の荷物が紛失し、いまだ解決の目処が立っていないなど、その先行きが案じられている問題児なのだ。

ヒースロー空港のコレ、知ってた?
老舗旅行情報サイトの「TripAdvisor」が今年2月、2500人の旅行者たちを対象に「嫌いな空港」調査を行った。その結果、栄えある(?)第1位に選ばれたのがヒースロー空港(米シカゴのオハラ国際空港が同点1位)。ちなみにこれは新ターミナルのオープン前の話。もしオープン後に行われていたら、単独1位になっていた可能性はかなり高いだろう。

行く末が気になる「蜂の巣」空港
ガトウィック空港

今年で開港50周年を迎える、ウェスト・サセックス州クロ ーリーに位置する英国第二の空港。特定の空港の肥大化を防ぐため、ヒースロー空港に対しては、国際便のチャーター便の乗り入れ禁止や英米便の割当制限など、さまざまな規制が設けられている。その分の負担を一身に背負っているのがこの空港なのだが、滑走路の数はわずかに1本というから驚きだ。拡張工事を行うべきとの声も上がっていたが、騒音公害問題から、2019年までは現行のままということが決定している。つい先日、運営会社のBAA社が同空港を売却する方針を発表、行く末が気になるところだ。

ガトウィック空港のコレ、知ってた?
ガトウィック空港は、世界で初めてサテライト・ターミナル方式を採用した空港として有名だ。「サテライト・ターミナル」方式とは、ターミナル・ビルとは別の建物(サテライト)が駐機場の中央に位置し、飛行機がどの場所にもとまることのできるようになっているシステムのこと。円形をしていることから「蜂の巣」との愛称でも親しまれている。

ハイジャックされたらここへ
スタンステッド空港

スタンステッド空港
スタンステッド空港
©www.britainonview.com
英国第三の空港として知られるスタンステッド空港は、エセックス州のアトルスフォードに位置している。すっきりとしたモダンな建物は、ロンドンのミレニアム・ブリッジを建設したことでも知られる、英国の誇るハイテク建築家、ノーマン・フォスター卿の手によるもの。太陽の光が燦燦と降り注ぐ開放的な屋根のつくりは、空港としては画期的なデザインだと言える。格安航空会社の雄、ライアンエアー社のハブ空港となっているので、利用したことがある人も多いはず。

スタンステッド空港のコレ、知ってた?
スタンステッド空港が、「ハイジャックされた飛行機が英国内に着陸する場合に使用する」という目的のもと、デザインされている空港だということはご存知だろうか。なんでもハイジャック機をターミナル・ビルや滑走路から離れた所に停め、犯人との交渉が行われている最中でも、通常業務を行えるようになっているのだとか。

巨大ハリネズミの住む空港!?
ルートン空港

1938年、ベッドフォードシャー州ルートンに開港したルートン空港は、ボーディング・ブリッジがなく、タラップを使って機内に乗り込むことからも、「地味で小さな地方空港」のイメージがつきまとう。しかしそんな印象とは裏腹に、ここはルートン地区の自治体が所有する一方で、管理運営は民間会社であるTBI plcが行うという画期的なビジネス・システム、「公民連携事業(PPP)」形態を他に先駆けて取り入れた空港なのだ。これにより業績は好調だったが資金面で不安のあったルートン空港が、さまざまな新設工事を行えるようになった。

ルートン空港のコレ、知ってた?
格安航空会社、イージージェット社のハブとなっているルートン空港。同社のスタッフや利用客の様子を追った人気テレビ・ドキュメンタリー番組、「エアライン」のおかげで一躍、脚光を浴びた。また人気テレビ・シリーズの「空飛ぶモンティ・パイソン」では、ピラニア兄弟の一人、ディンズデールが巨大ハリネズミの住む場所としてこの空港について言及している。

まるでジェットコースター!?
シティ空港

ヒースロー空港
シティ空港
©www.britainonview.com

1987年に開港したシティ空港の特色といえば、何と言ってもその立地。近代的なビルが立ち並ぶロンドン東部のドックランズ地区にあるこの空港、実は実際にロンドン内に位置する唯一の空港である。他空港と比べるとまだ利用客数が少なく、長時間セキュリティ・チェックなどに並ぶ必要がないために、近郊のビジネスマンの間で人気を呼んでいる。来年2009年には、ブリティッシュ・エアウェイズ社が、ビジネス・クラスのみの米ニューヨーク行きエアバスA318を出航させる予定になっているなど、今後の発展が注目される空港だ。

シティ空港のコレ、知ってた?
街中にあるが故に、ほかの空港以上にさまざまな規制が課せられているシティ空港。なかでもシビアなのが、5.5°という急勾配での進入が求められていることだ。滑走路が短く、周辺住民への騒音にも配慮する必要があるための措置なのだが、通常の大型ジェット機の進入は3°だから、いかに急降下を余儀なくされているのかが分かるだろう。


Bon Voyage
 
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