（ロンドン 5月7日 時事）英政府は6日、インドと自由貿易協定（FTA）締結で合意したと発表した。インドは協定発効から10年以内に英国からの輸入について関税品目の85%で関税を撤廃するなど、保護主義的な市場の開放を図る。両国は、米国の高関税政策の影響を受ける中、自由貿易を通じて経済関係の強化を加速する。

英政府は、協定の同国経済への押し上げ効果が15年で年間48億ポンド（約9150億円）に拡大すると試算。3年以内に世界3位の経済規模に躍進すると見込まれるインド市場を取り込むことで、経済成長につなげたい考えだ。　

インドは協定により、英国からのウイスキーや自動車、医療機器などの関税を大幅削減。引き下げの対象は輸入品目の90%に及ぶ。一方、英国はインド製品に関し、衣料品や履物、冷凍エビなどの食品で関税を引き下げる。