（ワシントン 5月8日 時事）トランプ米大統領は米東部時間8日午前、ホワイトハウスで記者会見し、米政権の関税措置を巡り、貿易相手国との初めての合意を発表する。SNSに投稿した。米メディアによると、英国と合意するという。米国による自動車と鉄鋼に関する低関税枠の有無などが焦点となる。

トランプ氏は投稿で「非常に尊敬されている大国」との合意だと説明したが、具体的な対象国には言及しなかった。

米国は、日本との間でも関税交渉を本格化させている。5月中旬以降に閣僚協議を開く予定。日本は英国と同様、自動車への追加関税などの見直しを求めている。米英の合意内容が影響を及ぼす可能性もある。

英紙「フィナンシャル・タイムズ」（FT）は6日、米国が英国製の自動車と鉄鋼に低関税枠を設けることで合意に近づいていると報道。英国は、米国から輸入される自動車や農産品の関税引き下げや、IT大手へのデジタルサービス課税に関する譲歩案を示しているという。

トランプ政権は、輸入される鉄鋼・アルミニウムや自動車などへの25%の追加関税を発動。4月には、ほぼ全貿易相手国を対象にした相互関税も発表した。同時に各国・地域との交渉も始め、インド、韓国、ベトナムなどと協議を進めている。