(ロンドン 9月25日 時事)トランプ米大統領が、英首都ロンドンのカーン市長に対する批判を繰り返している。イスラム教徒のカーン氏に対し、「イスラム法を導入しようとしている」と根拠を示さず主張。カーン氏は抗議しているが、トランプ氏は意に介していないようだ。
トランプ氏は23日、国連総会の一般討論演説で、各国の移民対策に触れ「ロンドンを見てみろ。ひどい市長がいる。(カーン氏が市長になり)とても変わってしまった」と断言。カーン氏がロンドンにイスラム法を取り入れようとしているとして、非難した。
また、トランプ氏は先週の英国訪問で、チャールズ国王主催のウィンザー城での晩さん会にカーン氏をゲストとして呼ばないよう英側に要請したという。このことについて、帰国途上の大統領専用機内で同行記者団に説明し、「カーン氏は世界で最悪の市長の一人」と決め付けた。
トランプ氏がカーン氏を嫌う理由は不明。1期目の訪英のときに、トランプ氏をおむつ姿の赤ちゃんに見立てた巨大風船をロンドンで浮揚させるのをカーン氏が許可したことなどが「怒り」の背景にあるとみられている。
スカイニューズによると、カーン氏は24日、「大統領は人種差別主義のイスラム恐怖症だ」と述べた。その上で、イスラム教徒の市長が「リベラルで多文化な都市」の運営を担うことに何ら問題はないと反論した。
Sat, 27 September 2025